平成18年8月31日区民委員会
中野区議会区民委員会〔平成18年8月31日〕
区民委員会会議記録
○開会日 平成18年8月31日
○場所 中野区議会第2委員会室
○開会 午後1時02分
○閉会 午後2時48分
○出席委員(8名)
斉藤 高輝委員長
むとう 有子副委員長
伊東 しんじ委員
高橋 ちあき委員
若林 ふくぞう委員
こしみず 敏明委員
来住 和行委員
藤本 やすたみ委員
○欠席委員(0名)
○出席説明員
区民生活部長 本橋 一夫
経営担当課長(地域活動担当課長) 登 弘毅
南中野地域センター所長 角 秀行
弥生地域センター所長 (南中野地域センター所長兼務)
東部地域センター所長 柿内 良之
鍋横地域センター所長 (南中野地域センター所長兼務)
桃園地域センター所長 (東部地域センター所長兼務)
昭和地域センター所長 横山 俊
東中野地域センター所長 (昭和地域センター所長兼務)
上高田地域センター所長 (昭和地域センター所長兼務)
新井地域センター所長 (東部地域センター所長兼務)
江古田地域センター所長 戸辺 眞
沼袋地域センター所長 (江古田地域センター所長兼務)
野方地域センター所長 (江古田地域センター所長兼務)
大和地域センター所長 鳥井 文哉
鷺宮地域センター所長 (大和地域センター所長兼務)
上鷺宮地域センター所長 (大和地域センター所長兼務)
戸籍住民担当参事 榎本 良男
産業振興担当参事 鈴木 由美子
環境と暮らし担当課長 納谷 光和
ごみ減量・清掃事業担当参事(ごみ減量担当参事) 服部 敏信
清掃事務所長 市川 求
○事務局職員
書記 菅野 多身子
書記 杉本 兼太郎
○委員長署名
審査日程
○委員会参与の異動について
○議題
地域センター及び区民の地域活動について
○所管事項の報告
1 区の施設使用料の見直しについて(区民生活部経営担当)
2 平成19年度国・都の施策及び予算に関する要望について(区民生活部経営担当)
3 (仮称)NPO活動センター整備の検討状況について(地域活動担当)
4 区有施設のアスベスト成分分析に係る調査結果について(新井地域センター)
5 清掃工場のアウトソーシングに係る新会社設立の経緯について(ごみ減量担当)
6 平成17(2005)年度中野区のごみ収集量(確定値)について(ごみ減量担当)
○その他
委員長
定足数に達しましたので、ただいまから区民委員会を開会いたします。
(午後1時02分)
本日の審査日程についてお諮りいたします。本日はお手元に配付の審査日程(案)(資料1)のとおり進めたいと思いますが、これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ございませんので、そのように進めます。
なお、審査に当たっては3時ごろに休憩を入れ、5時を目途に進めてまいりたいと思いますので、御協力お願いします。
それでは、議事に入る前に、お手元に配付の資料(資料2)のとおり、7月16日付で委員会参与の異動がありましたので紹介をお願いいたします。
なお、小平前昭和地域センター所長は会議予定が入っているためにお見えになりませんので、よろしくお願いいたします。
それでは、区民生活部長、お願いします。
本橋区民生活部長
先月7月16日付で区の幹部の異動がありました。それに伴いまして、区民委員会の参与にも異動がございましたので、報告をさせていただきます。
これまで、昭和・東中野・上高田の三つの地域センターの所長をしておりました小平基晴が東京都の都市整備局総務部副参事に転出をしております。その後任といたしまして、三つの地域センターの所長には、この4月1日で清掃事務所長に就任いたしました横山俊が就任をしております。また、清掃事務所長といたしましては、東京都都市整備局都市づくり政策部から市川求が転入いたしまして清掃事務所長に着任しているところでございます。先ほど委員長の方から御紹介がありましたように、小平につきましては所用のため本日の委員会に出席できませんで、委員の皆様方にはくれぐれもよろしくということでございました。よろしくお願いいたします。
委員長
以上で委員会参与の異動については終了いたします。
それでは、議事に入ります。
地域センター及び区民の地域活動についてを議題に供します。
では、所管事項の報告を受けたいと思います。
まず1番目の区の施設使用料の見直しについての報告を求めます。
本橋区民生活部長
区の施設使用料の見直しについて報告をさせていただきます。(資料3)
これにつきましては、せんだって、7月6日の区民委員会で御報告をさせていただいたところですが、その第2回定例会におきましてもいろいろ御意見などをいただきました。それを踏まえまして、さらに見直しをするということでありましたが、これにつきましての検討状況を報告させていただきます。
7月6日付で資料をお示ししておりますが、区の施設は、使用料の改定額につきまして、使用料の原価の算定方式を再度検討した上で改めて試算をするということと、また、使用料の減額免除の廃止につきましては、実施に向けてさらに検討していくということでございます。内容につきましては、資料に基づいて説明させていただきますと、せんだっての検討状況として報告をさせていただいた中では、施設使用料の算定につきまして、地域センターですとか、商工会館、消費者センターなどの施設につきましては無料とし、それ以外の文化・スポーツ施設等々につきまして、施設の維持管理経費などを受益者負担とすること。また、急激な負担を緩和するための措置も講ずるということを基本として検討している旨、御報告をさせていただいたところです。これにつきましていろいろと御指摘をいただきましたので、それらを踏まえまして、今後施設の設置目的などを考慮した上で、施設使用料につきましては税をもって負担すべき経費と、それから利用する区民の使用料によって負担すべき経費の割合などについて改めて検討をいたすことにいたしました。
なお、この見直しのスケジュールにつきましては、検討の進捗に合わせて、また改めてお示しをしたいというふうに思っているところでございます。スケジュールにつきましても改めて検討ということでございます。
それから、2番目の施設使用料の減額・免除制度の廃止であります。
現在、官公署が使用する場合、あるいはまた区民の自治活動ですとか公益的な活動などに利用される場合につきましては、施設使用料の減額・免除という形での支援をしているところでございます。こういった使用料の減免というのは、直接の公費の支出は伴ってはおりませんが、実質的には補助金と同様の趣旨のものであるということであります。そういった観点から、公費支出の透明性を明らかにする。また、減免などの制度の適用を受けていない団体との一定の公平性を確保することも必要であるということから、使用料の減額・免除を廃止するということで考えているものでありますが、これにつきまして、次の裏側になりますけれども、今回の見直しでは、その団体の活動内容に着目して、公共性・公益性のある活動については、これは減額・免除が廃止になった後は、補助ですとか、あるいは共催、委託などの方法によって支援をするということを考えているものであります。
これにつきましての検討スケジュールといたしましては、第3回定例会、10月の中旬に減免制度廃止後におきますそういった公益的な活動をしている団体への支援の方策等についての考え方をお示しした上で、11月に区報にも掲載の上、関係団体への説明、区民との意見交換をいたしまして、それらを踏まえた形で12月の上旬に改めて議会の方に報告をさせていただきたいということで考えているものであります。
なお、もう1枚資料をつけておりますけど、これは現在の施設の使用料減免がどのようになっているか。この表でいきますと、左側が条例で規定しているものであります。施設の種別によりまして、1番上には地域センターですとか、高齢者会館がありますけど、これらにつきましては、地域センターにおいては、地域自治活動、あるいは子どもの健全育成活動、保健福祉活動、地域環境の保全活動、こういった活動については無料という扱いをしております。高齢者会館におきましても、高齢者団体の使用ですとか、そういったものについては無料という扱いをしております。
それに対しまして、その下に網かけをしてありますけども、この四つの活動以外の集会・会議、あるいはまたスポーツや音楽等の趣味の活動等につきましては有料ということになっております。ただ、これにつきましても、右側の矢印にありますように、地域センター条例等の規則の中で、例えば18歳未満の児童たちの団体が使用する場合、これについては使用料を免除すると。あるいはまた区との共催事業についても免除というふうな形で減免の規定を設けているところであります。
また、勤労福祉会館ですとか商工会館、その他につきましては、これは、勤労福祉会館では勤労者団体の会議の使用等については無料。それ以外については有料としながらも、規則に定める減免の対象として、先ほど申しました地域センターにおける無料扱いになっている四つの活動については免除、あるいはまた区や区が設立した法人についても免除。官公庁等については3割減額といった減免をしております。
4、5にありますような文化・スポーツ施設、学校などにつきまして、学校の場合には目的外利用ということになりますけど、これにつきましても有料ということにはなっておりますが、これも規則で定める減免という形でもって、公益的な活動をしているところについては負担の軽減をしているところであります。これらの減免を受けている団体について、減免制度を廃止した後、どのような対応をしていくのか。先ほど申しましたように、ある程度区との共催をしているようなものは区の方で予算措置をして対応するとか、あるいはまた公益性の高いものについては区から活動の助成金として使用料の分も含めての助成をするというふうなことも含めて対応を考えているところでございます。これらにつきましては、区の公益活動の支援のための方策、その中で対応を考えておりますので、これにつきましては、第3回定例会の会期の中で、検討している内容について御報告をさせていただければと思っているところであります。
委員長
それでは、ただいまの報告に対して質疑がありましたら。
高橋委員
この減免についての方なんですけれども、かなり細かいところまで説明をきちんとしていかないと誤解をされやすいことになりはしないかなという心配がありますので、説明会もいろいろあるんでしょうけれども、こういうスポーツ施設関係、スポーツ関係の人たちはある程度把握しやすい競技とかがありますけれども、地域センターにかかわっている人たちとか、そういう集会室を使っている人たちに対して逐一説明していくのはすごく大変なことになるんじゃないかなという心配があるんですけど、その点はどうでしょうか。
本橋区民生活部長
いろいろな施設を利用されている団体につきまして、公益性のある団体については、団体に対しての説明会ということで、例えば私どもの区民生活部でいきますと、町会、自治会ですとか、老人クラブとかそういったものがございます。そういうところに対しましては、所管部の方からそれぞれの団体に対しての説明をしていくということで考えております。ただ、それ以外のなかなか把握しきれていない団体などもありますので、そちらに対しましては広報等で御案内をしながら、区民説明意見交換会という中で一定の対応をしていきたいというふうに考えているところであります。それらにつきましても、定例会の中の常任委員会までに、一定の内容を整理いたしまして御報告させていただいた上で説明会を設けていきたいというふうに思っているところであります。
来住委員
まず、その減額・免除制度の廃止なんですけども、今の説明、前回からの説明もあわせてお聞きしていますと、それぞれの団体が年間計画を立てる。それに基づいて公共性・公益性のある活動については補助をしていくということなんですけども、年間計画の中に計画されていない部分、されきれない部分というのも当然それぞれの団体には生ずると思うんですね。そういうものについての対応等については、団体としてそういう対象とされるのか、そういう活動の内容によってされるのかというところがちょっとよくわからないんですけども。
本橋区民生活部長
これにつきましても、またこの次の定例会の中での委員会である程度詳しい説明ができるようにということで思っておりますけども、粗々のところで申し上げますと、確かに公益的な団体が今まで施設の使用料に当たって、減免ですと、施設の申し込みをする段階で減免の申請もすれば、それで片づいていたというものがありますが、減免制度が廃止となりますと、あらかじめ使用料の部分について助成を求めるということで予算上の措置をしなくてはならないと。そういった意味で、年間の計画を立てて、区としてもそれらを踏まえた形で予算の枠をとっておいて、それぞれの団体からの申請に対して年間計画を踏まえた形での交付決定をするという処理をする形になってまいります。ただ、その場合に、お話がありましたように、年度途中で急な事情でもって新たに会議を開く必要があるというようなことが出てきたときに、当初の年間計画に入っていなかったということで、そのあたりでどの程度の対応ができるのかというところは、大きな検討課題の一つだろうというふうに認識しております。予算の側でもある程度の幅を持たせた形で、一つひとつの団体ごとにコンクリートするのではなくて、分野といいますか、内容でもってグルーピングした形で予算の積算をするとかというふうな工夫の中で、ある程度の弾力的な運営ができるような工夫をしていきたいというふうに思っておりますが、それらにつきましても具体的な手続ですとか、予算上の仕組み等についても今詰めておりますので、定例会の中でまた詳しい御説明ができるようにしたいというふうに思っているところであります。
来住委員
それぞれの自主的な区民の皆さんの団体の積極的な活動を支援するという点では、そういう問題が予測されるというふうに思います。それから、いわゆる使用料についての見直しはこれからのスケジュールの案が出されるということなんですが、この減額・免除制度そのものの廃止は具体的にこういう日程が出され、スケジュール化されたという点では、もちろん使用料の額の問題と、減額・免除制度とはまた違うことですから一体である必要はないんですけども、これを急がれるというのはどういうこと。前回は同じ提案をされたわけですよね。使用料と減額・免除制度の一体として提案をされて説明があったと思うんですけども、今回は、使用料については再度検討して提案されるということなんですけども、減額・免除制度そのものだけはスケジュール化して先行してやるという、それはなぜそういうことになるんでしょうか。
本橋区民生活部長
使用料の部分につきましては原価計算等について、また公費負担の割合等についてさらに検討していく必要があるということで、また議会の御意見などもいただきながら整理をするということであります。減免につきましては、できるだけ行政としての公平性を確保するというところから準備が整い次第対応できるようにしていきたい。またあわせて、減免制度が廃止になったとしても、公益的な活動をしている団体に対する、先ほど申しましたような助成ですとか、あるいは委託ですとか共催といったようなやり方での対応もあわせて考えていくということを含めて、実施できる段階になったときには適切に対応していきたいというふうに考えているところであります。ただ、これにつきましても、いろいろ具体的には、先ほどのお話にありましたような年間計画外での対応になったときにどうなのかとか、あるいは一定の周知までの期間ということも必要であろうし、経過措置などについてもどうするのかとか、いろいろ具体的な問題ではまだちょっと詰めていかなければならないところもあります。それらを意見交換会、あるいはまた議会とのいろいろな説明、御指摘等もいただきながら整理をして、その上で、これにつきましても行政財産使用料条例の中に減免の根拠がありますので、それについての条例改正ということも必要になっておりますので、それらの手順を踏んだ上で実施できる段階でなるべく早く取り組みたいということでございます。
来住委員
区民への周知の問題で先ほど出されましたけども、区民に投げかけて、区報に出されて、区民意見交換会も開かれるということになってきますと、そのもととなる使用料はどうなるのかということが当然議論の対象にならざるを得ないというふうに思うんですね。したがって、確かに別問題ではあるんですけども、一体とならざるを得ない。区民としてはですね。ですから、なぜ急がれるかがよくわからなくて、使用料問題を十分検討して再度出すということであれば、そういう中で十分説明に耐え得る区民の質問や疑問に答え得るものを持ってから、やっぱり意見交換会をすべきだというふうに思います。改めてそれをお聞きしたいのが1点です。
それから、使用料の見直しについて、この間人件費、減価償却などがその算定のもとということで、私自身は人件費を特にその基礎とすべきじゃない、入れるべきじゃないということを申し上げてきましたけども、その検討を今後される過程の中で、その点については今の段階ではどこまで検討されているんですか。
本橋区民生活部長
使用料の算定方式そのものにつきましては、申しわけありません。全庁的にすべての施設にかかわる基本的な方針ということですので、これについては、所管としましては総務部が所管しておりますので、この場でのお答えはちょっと控えさせていただければと思っております。
また、使用料そのものと減免という問題については密接に関連はいたしておりますけど、制度といたしましては別の問題ということもあります。一方で、区民の公益活動推進のための仕組み等も、今、条例も制定して議決いただきまして、それについての具体化を進めているところです。そういう中で、一定の支援の中での助成制度といったことも考えておりますので、それとある程度あわせて対応していけるようにということで考えているものでございます。
伊東委員
本日の報告、現時点では詳細なことはわかりませんので、質問という形よりも要望と受けとめていただきたいと思いますけれど、今お話しいただきましたように、助成制度をもって助成金等で利用料をそれに充てるということなんですけれど、各種団体が、例えば当年度に助成を受けたいと思った場合は、当然前年度審査になるかと思うんですけれど、団体によっては早い段階で次年度の予算検討、事業計画等が立てられない場合もあると思うんです。一方では、当年度になってから申請をするのかということになりますと、助成金がおりるまでの間は当然財源が少ない団体においてはその活動が一部制限されてしまうという事実もあるわけですから、ぜひその辺を事前によく検討していただきたいと思います。
本橋区民生活部長
それも含めまして検討させていただきます。
藤本委員
免除制度を受けていない団体との公平性を確保するということですけども、それは補助とかそういう形で、制度は変わるけども、結局それは払ってあげるという形になるわけですよね。大体は今の団体に関して。そうすると、公平性を前面に出すというのはちょっとよくわからないんですけども。これを全部なくしてしまうというんだったらね。だけども、その後助成をするんですね。そうすると手続的に、事務手続、行政側の手続もかなり大変かなと。それから受ける方も一々申請を出してというその辺が、従来は割合、一応免除という対象になっていれば、そういう形で申請をというのは簡単なものが非常に複雑化されないかという、ちょっと心配をしているのが一つ。その辺、事務が簡素化されるのかどうかというのが一つあるんです。それから、やっぱりこれを入れていくということは、恐らく指定管理者制度とかを導入していますから、そこに対して、免除だったら何も行政側から補助がなくて、指定管理者の運営は非常に難しいということはあると思うので、恐らくこういう形をとって。あるいはこれからもどんどんふえていくかもしれないというのが一つはあると思うんですよね。その辺もやっぱりきちっと説明されないと何か、これを聞く限りは何となくあいまいな形で、事務は煩雑になるような感じがするんですよね。その辺は簡素にきちっとできるのかということですね。免除制度でも、逆にそういうので最終的に行政側がそれを補てんするといったらおかしいですけども、というやり方の方が何か簡単なような気もするし、その辺はどんな形で議論されているのか。事務が行政側も複雑になるんじゃないか。助成を受ける方も、というか、今までいろんな助成とか受けていますよね。非常に事務が煩雑というか、ものすごい大変なんですよね。ものすごいそういう団体に行政側は大変な事務量を強いるというか、公金ですからそうなんですけども。ということで、逆に団体としては大変になるというようなことなんかは心配しなくていいんでしょうか。その辺の事務的な簡素化ということと、一つは指定管理者制度とか、従来は同じ行政の中でしたからそれは補わなくてもいいという、でも今度はそうはいかないという部分で、やっぱりその辺の考え方をきちっと入れていかないと運営できないという、その辺をもう少し説明をしてほしい。
本橋区民生活部長
減免制度の廃止の趣旨の一つには、御指摘のように、施設についての管理運営について指定管理者の導入化が進んでくる。これがやはりあります。指定管理者とすると、使用料で基本的にその事業を行っていきますので、そういった点でも、区としての政策的な対応によって指定管理者における歳入が変わってくるということはできるだけ避けたいというようなこともあります。それらも含めて今回の整備をしているんですが、その中で、実際に減免の制度をやめたときに、事務的な問題としてどうなるのかということは、確かに御指摘のとおり大きな問題だと思っております。減免ですと、施設の費用申し込みのときにあわせて減免申請をして、それで大体片づいていたというのが、あらからじめ事業計画を出し、交付申請を受け、また実施後の実績報告、精算というふうなことで、今の仕組みでいきますと結構事務的な部分が出てまいります。ただ、これらにつきましても、ある程度公益的な活動している団体で、年間の事業等が定型化しているようなものも相当数ありますので、そういった部分について、公費の支出としての一定の公正さ、適正執行ということを確保していかなくてはならないんですけども、事務処理について負担のかからないような形での処理の改善ということをあわせて今検討しているところでございます。
こしみず委員
ちょっと聞いていて、よくわからないんですが、「こうした使用料の減額または免除制度は、公費の支出は伴っていませんが、実質的には補助金の支出と同様です」と書かれてあるんですけど、「実質的には補助金の支出と同様です」と、これはどういう意味にとらえたらよろしいんでしょうか。
本橋区民生活部長
施設を維持管理していくためには、当然そのための管理経費、光熱水費ですとか、委託料とか、そういったものがかかってまいります。それらについて減免をするということになりますと、それらの負担をしなくていいわけですが、本来施設で利用者の方々に一定の負担をしてもらうというということで考えていくとするならば、その分、基本的には利用者が負担すべき部分を、行政側が免除という形で肩がわりをしているということになりますので、それは直接お金を給付しているのではありませんけど、実質的にはお金を給付するのと同等の経済的な負担の軽減をしているということですので、それらをもう少し透明性を持ったものにしていこうというのがひとつねらいとしてあるものでございます。
こしみず委員
となると、今まで減免・免除されていた団体の活動のあり方。これは廃止が決められたときに、次の資料に出ているように、無料の項について「マル1の4つの活動」以外についてはというふうに限定をされていますけども、この活動の内容というのは、かなり集約されて、幅が狭くなってきてしまうような感じを受けるんですけども、そういう考え方とまた違うんですか。
本橋区民生活部長
地域センターでいいますと、もともと地域センターの集会室等は無料にしておりました。それを市民等で御利用になる場合には、ある程度実費負担をしていただくのが妥当ではないかということで有料化、ここの四つの類型に掲げて、それ以外のものについては基本的に負担をしていただくというふうにしました。そんな関係から、この四つの領域についてはかなり幅広く運用をしております。逆にこれが地域センターの場合には、そういう趣旨で設置をした施設ではあるんですけども、地域センターで無料の扱いをされているからということで、今度その団体がほかの施設を使う場合に、免除ということに大体ほかのところではなっていたわけですね。そのあたりが果たして妥当なんだろうかというところが一つあります。例として挙げますと、マンションの管理組合が自分たちでその組合の運営について相談をすると。地域センターを使う場合には、それは趣味ですとか、あるいは営利とかそういったものではありませんから、無料でもってお使いいただいております。ただ、そのマンション管理組合が、例えば文化センターの会議室を使うというときに、それは今までですと、地域センターで無料扱いをされているから免除ということできたわけです。これらについて今後どうするか。減免制度がなくなったときに全部の部分を、例えば補助金なり何なりで賄っていくとなると、今申し上げました管理組合が会議を開くということに対しても助成金、公費を支出してあげるという形になります。果たしてこれが妥当なんだろうかとかということもあります。そういった意味で、現在の減免として処理をしているものにつきましても、一定程度、活動自体の公益性があるかどうかということも、助成をする場合にはフィルターをかけていくということが必要だろうというふうに思っております。
なお、地域センターの部分につきましては、今申し上げましたようなものも引き続き無料でもってお使いいただけますので、そういった意味で、その施設ごとの設置目的等に合わせた形での御利用、また運用ということは整理していきたいというふうに思っているところであります。
こしみず委員
ありがとうございます。ということは、次回の議会への報告の際に、今具体的に部長におっしゃっていただいたようなこの四つの項目の中の、今までずっと減免・免除されていた活動がありますよね。そんなのを具体的に入れていただくと、この4項目だけだとどういう活動が、要するに減免廃止になってしまうのか。あるいは継続していくというところがちょっとわかりづらいので、そういう幅を広げていただいて、具体的な例を入れていただければもっとわかりやすいのかなというふうに思うんですけども、これは要望にしておきます。お願いします。
委員長
他にございませんね。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告については終了いたします。
次に2番目の平成19年度国・都の施策及び予算に関する要望についての報告を求めます。
本橋区民生活部長
それでは、19年度の国の施策及び予算に対する要望から御説明をさせていただきます。
区長会でことしの8月に要望内容をまとめております。お手元の資料(資料4)を1枚めくっていただきますと、特別区長会会長高橋久二。8月21日に品川区長が逝去されておりますので、区長会会長として高橋会長が出されたのがこれが最後のものでありますが、要望事項の目次があります。その中で、区民生活部に関係するものといたしますと、10番目の地球温暖化防止、ヒートアイランド対策の推進であります。
11ページをお開きいただければと思います。
この中で、地球温暖化防止、ヒートアイランド現象の緩和に対する取り組みの強化ということで、国における総合的な対策の推進と、あわせて次の措置を講ずるよう求めております。
一つは、特別区が行う啓発活動や地球温暖化防止対策等にかかわる率先的行動に対しまして、財政的な支援の拡充を図っていただきたい。
それからもう一つは、ヒートアイランド現象の緩和策となる多様な技術や製品をだれもが使用しやすくわかりやすいものとするための性能評価制度を創設するということであります。この性能評価制度、これは実際に省エネの性能がどのぐらいのものなのか。消費電力ですとか、あるいは温室効果ガスの排出等についてどのぐらいの効果なり、あるいはまたほかの製品と比べてすぐれているのかといったようなことでのランクづけをしながらラベリングというのを東京都で進めておりますけども、こういったようなことを国においてもわかりやすい制度として創設をということで求めているものであります。
それから、東京都に対する施策、予算に関する要望がございます。(資料5)ここでは目次を見ていただきますと、1番上にあります治安対策の強化と2番目の中小企業対策の充実。これが区民生活部にかかわるものであります。
1番目の分、1ページをごらんいただければと思います。治安対策の強化ということでありますが、この中では、要望事項とすると、区民の不安を払拭し、安全で安心なまちをつくるために、今後とも特別区や地域住民との連携のもと、多角的な治安回復への取り組みを強力に進めていくこと。また、交番機能の強化に当たりましても、地域の実情に応じて対応すること。それから、防犯設備の整備や維持管理、それから防犯パトロール等、特別区が取り組む安全・安心まちづくり施策への財政支援を拡充すること。こういったことを要望しているものであります。
また、次の2ページには、中小企業対策の充実ということで要望しておりますが、(1)の中では、特別区が主体となって行う中小企業活性化のための支援策に対する財政的措置を拡充してほしい。また(2)では、いろいろ都市の中での製造業等の作業環境というのがなかなか厳しくなってきている。また、人材の確保等が深刻な状況だということがありまして、そういうことを踏まえながら、特別区における産業集積の崩壊を防ぐため、東京都は中小事業者に対し、生産設備の改善等に対する助成制度や人材育成・インターンシップ受け入れに対する助成制度を創設すること。また(3)といたしまして、金融政策にかかわるわけですが、信用保証協会への指導監督や金融機関への要請を行うとともに、東京都の出資により創設された新銀行東京が地域経済活性化のための役割を十分果たせるよう支援すること、こういったことを求めているものであります。
委員長
ただいまの報告に対しまして質疑がございましたら。
こしみず委員
東京都の方の1番の治安対策の強化のところの、今読んでいただいたところの「交番機能の強化にあたっては」というところについては、具体的にはどうしてこんな1行になっちゃったのか。もうちょっと内容を教えてくれますか。
登経営担当課長
交番機能の強化につきましては、いわゆるマスコミ報道等で交番の統廃合というふうな表現で書かれていたと思いますけれども、そういう対応につきましては、地域の実情に応じて柔軟に対応していただきたいということでございます。例えば、具体的に言いますと、単純に交番を廃止するとかそういうことではなくて、例えば場所によっては、地域住民の防犯の拠点として交番を引き続き--交番という形ではないんですけども、地域でそういう防犯活動に使える施設として残してもらえないかだとか、そういったことについて警視庁の方に配慮をいただきたいと、そういった内容でございます。
こしみず委員
区長会の中では、警視庁の方が空き交番対策で、要するに前回も議会の中で全会一致で意見書を採択させていただきましたけれども、やっぱり今まであった地域の交番の中できちんと地域の治安維持をやっていくためには、空き交番をなくして警察官を配備してくださいよと。そしてその地域が安全に暮らしていくことができるんだという形で期待していたのが、簡単に統合しちゃって、二つの交番を一つにして、そちらの方で機能を強化していきますというような文書だけ通知されて何もできないのかという、ちょっとじくじたるものがあるんですが、その辺の意見交換みたいなものは区長会の中ではどのように検討されてこういう形になったのか。
登経営担当課長
ちょっと申しわけございません。区長会の内部でどういう検討をされたのかということについては承知しておりません。また、警視庁の方からも、その後公式的な形でこう考えているという話は我々には伝えられていないという段階でございます。ただ、東京都ないし警視庁全体においては、一定のそういう区市町村からの要望に対して何らかの対応をやっていこうということで検討しているという話は聞いております。
若林委員
今の話と関連するんですけども、実際、都議会でかなり交番問題は火花を上げていたんですよ。それで、空き交番をなるべく元お巡りさんにやってもらうとか、いろいろと都議会は火花を上げていました。それらの区の方でもいろいろとそういうものが実現するだろうと思っていたところが、逆に今交番が減っているんです。うちの近所でも二つの交番が一つになったんです、実際に。そういうものが都議会でやっているものを東京都ができないのかできるのか。そういうようなものの情報というのはないんでしょうか、どうでしょうか。
登経営担当課長
申しわけございません。交番の今後の対応につきましては、今のところ公式的なルートでこうだという話は我々は受けておりません。
委員長
よろしいですか。それでは、なければ、以上で本報告については終了いたします。
次に3番目の(仮称)NPO活動センター整備の検討状況についての報告を求めます。
登経営担当課長
それでは、(仮称)NPO活動センター整備の検討状況について御報告をいたします。(資料6)
(仮称)NPO活動センターにつきましては、7月6日の当委員会で報告をしたところでございますが、その中で当初想定しておりました施設の機能ですとか、あるいは環境リサイクルプラザの3階への設置という考えについては、改めて見直しを進めているという旨を報告したところであります。本日の報告はその見直しの結果についての御説明でございます。
まず第1番目でございます。NPO支援施設の基本的な考え方でございます。この施設につきましては、当初NPO団体等の活動場所の確保という観点から、環境リサイクルプラザ3階の一部に事務ブースですね。例えば、机とかいすを置いた専用区画を設置するとか、あるいは交流場所などについて提供するといった施設内容を考えておりました。しかし、区内のNPO団体に実際意向調査を行ったところ、場所につきましては、中野駅ですね。駅から近い場所が望ましいということですとか、あるいは、活動場所よりもむしろ団体の広報の支援、つまり自分の団体のPRですとか、そういったところに力を入れていただきたいという要望がございました。また、ほかの自治体の同様の施設でございますけども、最近の傾向としまして、公益活動に参加したい区民、市民、そういった個人への情報提供や相談がふえる傾向にあるという状況がございました。これらの点を踏まえまして、施設の機能や設置場所につきましては見直しまして、中野区役所内に公益活動の情報コーナーとして設置するということにいたしました。したがいまして、活動場所を提供する公共施設という形で考えるのではなくて、情報の収集・提供、あるいは相談と、こういったものを中心にした事務所という形になります。したがいまして、条例設置という公共施設ではなくなるということでございます。
2番目の設置場所、具体的な区役所内のどこに設置するかということでございますけども、区役所の1階または2階を想定しております。
それから3番目の事業内容でございますけども、これは基本的には4月に御報告いたしましたけども、それとほとんど変わらないわけですけども、1点、活動場所の提供という項目がなくなっております。そのほかの区民団体の活動や人材についての情報交換ですとか、公益活動に関する講座・研修会等々の項目については一切変更はございません。
また4番目の運営方法、また5番目の開設時期につきましては、前回の報告と同様でございます。運営委託先につきましてはNPO法人。それから開設の予定でございますけども、今年度内を考えております。2月を目途に開設準備を進めていくという考えでございます。
委員長
それでは、ただいまの報告に対しまして質疑がございましたら。
伊東委員
今の御報告で利用団体、NPOの皆さんの方からの要望としては、活動場所よりも情報提供という要望だそうですけれど、当初ここにも書かれております環境リサイクルプラザ3階を予定していたという部分なんですけれど、今後そのスペースについてはどのような利用を考えていらっしゃるんでしょうか。
登経営担当課長
環境リサイクルプラザそのものにつきましては、現在も3階の部分につきましては、図書コーナーですとか交流コーナーという形で、環境団体、消費者団体等に利用されているということでございます。したがいまして、NPOの施設をつくる場合にはそれらと一定の調整を必要としていたわけでございますけども、それらにつきましては引き続き従来どおりの使い方ということになります。
伊東委員
確かに今おっしゃられたとおり、図書コーナー等で利用されていたんですけれど、これを機会に3階のスペースの活用のあり方というのも原点に返って見直してもいいんではないのかなと思っております。要するに、今回の活動センターの整備に当たって、何でそこがターゲットに当たったのかと。そういうところから始まっていると思いますので、それについての御報告もいただきたいなと。
納谷環境と暮らし担当課長
現在の環境リサイクルプラザ並びに消費者センターにつきましては、消費者活動あるいは環境活動の団体の方が拠点としてさまざまな活動を展開しております。また、私ども区としても情報の発信、あるいは環境学習の場、あるいはそういう活動の支援の拠点としても運営しているところでございます。確かに今委員の方から一部指摘がありました当施設の機能が十分に生かしきれていない。また、いろんな啓発設備、ソフトも含めて十分にその辺を再検討する必要があるだろうというふうに考えております。そこで、私ども現行の環境行政を取り巻く情勢を十分に考え、今後の環境リサイクルプラザ、消費者センターも含めまして、あり方を精査し、見直していく予定でございます。
委員長
他にございませんか。
なければ、以上で本報告について終了いたします。
次に4番目の区有施設のアスベスト成分分析に係る調査結果についての報告を求めます。
柿内東部地域センター所長
それでは、区有施設のアスベスト成分分析に係る調査結果について御報告いたします。お手元の資料(資料7)に基づいて御報告させていただきます。
区有施設のアスベスト対策につきましては、「中野区アスベスト対策に係る基本方針」に基づきまして、1981年度以前に建築されました区有施設の気中分析を平成17年度中に実施いたしまして、この結果を踏まえました対応工事につきましては、平成17年度並びに平成18年度に行っているものでございます。1982年度(昭和57年度)以降に建築されました区有施設につきましては、平成18年度に成分分析の調査を行ったものでございます。
一つ目の成分分析の調査の内容でございますけれども、アスベストが含有していると思われる製品につきまして1カ所当たり10立方センチメートルを3カ所採取して混合いたしまして、厚生労働省が定める位相差顕微鏡及びX線解析分析法によりまして、アスベスト含有の有無、種類及び含有率を測定して定量分析を行うものでございます。
二つ目、成分分析の調査の結果でございますけども、幾つかございますけども、該当しますのは新井地域センター部分だけでございますけども、新井地域センターの1階のホールということで、正面玄関から入りましてすぐ左のホールの天井ということでございます。分析の結果でございますけれども、白石綿と言われるクリソタイルが4%、茶石綿と言われるアモサイトが12%ということでございます。
3番目の今後の対応でございますけれども、早急に気中分析を行いまして、除去工事の対応をするということで考えてございます。
4番目でございますけれども、成分分析の調査実施機関は、株式会社環境管理センターというところでございます。
以上、簡単でございますけども、御報告いたします。
委員長
ただいまの報告に対しまして質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
なければ、以上で本報告については終了いたします。
次に、5番目の清掃工場のアウトソーシングに係る新会社設立の経緯についての報告を求めます。
服部ごみ減量・清掃事業担当参事
それでは、お手持ちの清掃工場のアウトソーシングに係る新会社設立の経緯につきまして、資料(資料8)に基づきまして報告申し上げます。
お手持ちのA3版縦に見ていただきます資料の構成でございますが、左端が、本年3月この委員会でも報告してございますが、清掃一部事務組合が本年1月に策定いたしました経営計画並びに経営改革プランの策定の経過でございます。また、真ん中が今回の経緯でございます合弁事業にかかわります経緯でございます。そして、右の方がそれにかかわります経営委員会、また協議会によります審議の経過、過程でございます。
それでは、左の方のその前提でございました経営計画・経営改革プランの策定経過を簡単にかいつまんで報告申し上げます。
左の上の方から順番にいきますけども、平成15年11月の区長会で、そこにマル2番がありますけども、清掃一部事務組合の抜本的な改革のあり方として、清掃工場の運営のアウトソーシング、外部委託化の推進等ということで助役会に下命をしてございます。それを受けまして、次の箱の中に16年6月以降、助役会の方でも検討してございまして、その結果、三つ目の箱の方にございます平成16年9月16日の区長会で、助役会のそこの項の確認内容の4行目にございますけど、マル2番ですけども、計画体系は、助役会報告を了承するということで、そこには文言を書いてございませんが、より効率的な清掃工場の運営を行うために、アウトソーシングの推進とより収益性の高い電気販売企画の検討を改めて助役会に下命してございます。
なお、その箱の中を見ていただきますと、平成17年5月16日に一組の経営委員会を発足させてございます。これは管理者並びに副管理者、また役員区長及び清掃問題を扱います第二分科会の座長の合計で9区の区長も構成してございます。そういった経営委員会を発足させてございます。
また、同箱の中にもございます17年7月15日の区長会では、この検討の場を今後は経営委員会の中に置くといいますか、そういう方向でまとめてございます。
以上、そういう経過の中で、本年1月に1番下段にございます全員協議会で経営計画並びに経営改革プランを策定いたしまして、先ほども触れましたけども、本年3月、当委員会でもその概要を報告させてもらってございます。
そういう経過の中で、当然真ん中に入りますけれども、合弁事業にかかわります経緯としては、経営計画、経営改革プランに基づきまして、より23区の負担軽減、あるいは負担を最小化するための方法としての取り組みでございます。そこの中に丸が二つございます。清掃工場の運転業務の外部委託によります人件費の削減。また、売電事業、電気を売る事業でございます。その効率的な運営によります増収を期待する。
そういったところで、次の矢印の方の箱でございますが、効率的で安全・安定的な工場運営のための新たな手法として合弁事業を検討してきた経過がございます。その場合に、二重括弧の中にございますけども、合弁先がどういうものがいいかどうか、その選定の基準でございます。四つ挙げまして、検討した経過がございます。
まず1点が社会的信用の高い公益的性格のある企業。いわば東京電力、東京ガスといった公益事業の事業体でございます。また、大型プラントの運営実績があるところ。さらにはプラント運転の管理技術、または経験者を保有しているところ。最後には、補完発電施設の所有・使用権があるところ、これはバックアップと言っていまして、バックアップ機能がないものですと電気の売電ができないという前提条件がございました。その4点の検討の中で東京ガス、東京電力への打診をした経過がございます。そして、本年3月までに回答がありまして、東京ガスから、そこに書いてございますけども、合弁事業に参画の意向があるという回答をいただきました。また、東京電力の方におきましては、内部事情によりまして見合わせるとの意向でございまして、そこで、清掃一部事務組合といたしましては、合弁先を東京ガスといたしまして、会社設立にかかわります基本的な構想をまとめた経過でございます。
次に、右の方を見ていただきますと、経営委員会、経営評議会によります合弁事業の審議。これは経営委員会と申しますのは、先ほど申し上げました平成17年5月に発足いたしました管理者、副管理者並びに役員区長及び第二分科会の座長の構成でございますが、さらには評議会を、これは23区の区長全員で構成してございます。そこで、18年3月の経営委員会及び評議会では、工場運転の業務の外部委託及び売電事業の運営の新たな手法としての合弁事業につきまして検討を進めて、本年9月を目途に最終的な判断をするということを確認してございます。
その関係資料が、1枚めくっていただきましてA3横版でございます。経営改革プランによりますアウトソーシングの具体的推進としてフローチャートを挙げてございます。そこに目的を二つ挙げてございます。清掃工場のアウトソーシングは、現状では運転業務等の部分的な作業を委託する方法でございますが、今後は電力、用水、薬品等の管理や施設の補修整備も含める新たな総合的な委託手法も提唱されているというところでございます。
もう1点、本案は23区が出資する運転委託を請け負う新会社をつくりまして、安心・安全な工場運営を確保しながら、段階的に高度で総合的なアウトソーシングを実現する方法であるということで、そのためにさまざまな検討を行って、右の方の矢印にありますけれども、より安全・安定的な運営、分担金の軽減ということを目的として進めていく内容でございます。
それからもう1枚、同3月の評議会でも検討した資料でございますけども、新会社の概要でございます。先ほども申し上げた合弁の選択の四つの基準に当てはまります東京ガスとの合弁という方向でこの資料をつくってございます。業務内容、清掃一組と東京ガスが出資して合弁会社をつくりますということで、清掃工場の運営管理受託業務の内容を挙げてございます。
組織の体制としては、資本金を一応2億円程度として、5割以上といいますか、一組が6割出資しというところで、そこの欄では改めて区の負担はないとこの段階では書いてございますが、この後7月の段階で方針を固めてございます。
あと大きい3番としては、設立に向けたスケジュールの中には、本年4月1日に準備室をつくってございます。そして4月から来月の9月までにさまざまな検討を行っていき、予定としては10月に新会社を設立するという方向で考えてございました。
右の方のペーパーにおきますとIV番でございますが、事業の収支の見込みでございます。3年目で累積の収支の黒字転換を目指したいというところでございます。また、電気販売事業、売電事業では、そこのマル4番にありますように、4年度目から収益増収を見込みたいといいますか、当初は電力の卸売を行う。4年度目から小売もできるといいますか、より安定的に単価が高く売ることができるという方向の仕組みをつくっていきたいという内容でございます。
またもとに戻っていただきまして、大変恐縮でございます。本年3月の評議会、今申し上げた新たな手法の検討並びに新会社の概要の考え方をお示ししてございます。そして、1番右の方の端の方の真ん中辺にございます本年5月の経営委員会、評議会では、合弁事業に伴います財政的な見込みについても審議してございます。
それも資料をつけてございます。4枚目を見ていただけますでしょうか。平成18年5月評議会資料でございます。合弁事業に伴います財政効果の見込みとして概算を挙げてございます。表1、表2、表3、それぞれ各区分ごとに数字、効果を上げてございます。
表1の方が新会社の関係で、上段が運転管理事業にかかわります営業利益。また2番目の項が電力販売事業によります営業利益。そして3番がトータルの営業利益としては、そこに書いてありますように、その3番の累積の方を見ていただきますと、1年度目は4,500万の三角、2年度目も2,700万の三角、3年度目から8,600万、4年度目は5億8,400万、5年度目は累積で11億7,300万という数字を挙げてございます。
また表2の方では、関連いたしますけども、清掃一組におきます運転管理業務委託によります削減効果。清掃一組は新会社に業務を委託しますので、より安く、現状の直営よりも安く委託できますので、そういう効果があるということでございます。そのトータルとしては3番に挙げてございますトータル財政効果額としては、累積金額を見ていただきますと、1年度目が1億200万、2年度目が2億7,200万、5年度目では12億9,800万ということで挙げてございます。
この項の最後ですけれども、23区としては、いわば売電の関係も、例えば一つの案としては、23区の小・中学校に使っていただいてはどうかというところで数字を挙げてございます。この項の3番の方にございますけども、トータルの財政効果としては、そこに挙げてございます数字が毎年積み上がっていくという内容でございます。
なお、それぞれの表の下段にございます注をごらんいただきながら、この表のつくり方をごらんいただきたいと思ってございます。
もとに戻っていただきまして、右端の方の6月でございます。18年6月16日の経営委員会、評議会におきましては、新会社の出資方法につきましての審議をしていただいてございます。これも資料5ページ目をめくっていただけますでしょうか。6月には二つの種類を挙げてございます。先ほどのいわば新会社並びにそういった財政効果でありますが、この想定試算としては、現行の直営の状態と一つの選択としてはプラントメーカー委託によります経費の内訳、また今回一組の方が、より安く安定的に運営ができるというところで新会社を想定してございますが、そういう中での経費の比較でございます。1番下段の方が、特にこの場で数字を読み上げませんけども、人件費の数字のデータとか比較をするところで、おおむね右の方を見ていただきますと、プラントメーカーの委託によりますと経費削減効果が7.9%の減にとどまりますけども、新会社をつくった場合には15.6%の減になるといいますか、それだけより削減効果が高いという判断でこれを挙げてございます。
それから、同6月の評議会ではもう1点評議いただいてございます。新会社の出資方法につきましての案でございます。そこに案1、案2、案3がございます。当初は一組が全額予算を立てまして、各区に負担を求められているところでございましたけども、その後の検討では、当然この清掃事業、共同処理でございますので、各区の責任を明確にするという判断がありまして、23区それぞれ応分の負担をするという方向でこの案をつくってございます。
1案としては、各区が直接出資し、各区応分の金額を負担するといいますか、ただ、この辺の問題点は、通常の株式会社の関係におきましては、保有株主の比率が3%を下回る場合には株主の権利が行使できないということもありますので、なかなか難しいというところの見解も持ってございます。案2、案3の関係につきましては、案2は一組が一括して出資してという従前の案でございますが、第3案がその後の検討の中で23区の責任も果たしながら、より新会社を安定的に経営するという方向で各区が投資額の分担金を補正措置し一組に出資するというところで、一組の出資割合を6割として、それは4月の段階でも変わってございません。そういう方向でやっていけば、安定的に出資、新会社への関与もできますし、また各区の区長の権限も十分、一組の経営委員会や評議会並びに議会を通しまして関与できるということで、結果としては、6月の評議会では第3案で了解をいただいてございます。
もとに戻っていただきまして、最後でございます。この表には書いてございませんが、本年7月に評議会、経営委員会をやってございます。そこでは新会社の必要性・緊急性について改めて資料をまとめてございます。1番最後のペーパーをごらんいただきたいと思います。合弁事業におきます新会社設立の必要性・緊急性でございます。これは1番から順番に見ていただきますと、1番が、これは区長会の方針で、先ほども本年1月にまとめました経営計画に至る内容で、そもそもこういった方向での取り組み、一組の抜本的なあり方並びに工場運営のアウトソーシングの計画・推進、電気販売企画の取り組みということで挙げてございます。
2番としてはそれを具体的に計画プランとしてまとめたものでございます。
そして矢印がありまして、下の方の3番でございますが、さらなる取り組みとして今回新会社をつくるという方向での合弁事業の検討でございます。
4番と5番が、改めて合弁事業の必要性として、1番、プラントメーカーの寡占状態の改善を図るといいますか、先ほども6月の項で絵柄をお示ししましたけども、プラントメーカーの委託ですと、プラントメーカーのある面では言い値で委託をしてしまわざるを得ないというところもございます。そういったものが新会社によりまして一定の改善が図られるということで考えてございます。
また、人材の確保。確かに一組の方でも団塊世代を抱えておりまして、その方々の対応もありますけども、そういう活躍もしてもらう場面、あるいはまた民間のプラントメーカー等の経験者の方も、より経験ある方々をより安い経費で対応できるというところで、新会社の人材確保という部分での内容を挙げてございます。
また、3番としては、この時期に電気小売事業に参入することによりまして、一定の収益力の強化を挙げてございます。
さらに、この新会社を今年度に設立する理由としてはそこに三つ挙げてございます。4番の項と関連いたしますけども、18年度に設立をしなければ、今年度、あるいは来年度早々に委託をすべき清掃工場について、これをプラントメーカーに委託してしまいますと、それで当面プラントメーカーの受託になりますので、より有利な経費の削減になりませんし、また寡占状態の改善にもつながりません。そういったところでの問題。また同じように、(2)番でも、運転管理業務の寡占状態の改善を図るべきところから見れば、その必要性が高いと考えてございます。また、この項の最後でございますけども、人材確保の関係の取り扱いとしても十分効果が高いということで、今年度中の設立を考えた内容でございます。
以上、これまでの経過につきまして、資料に基づきまして報告を申し上げました。繰り返しになりますけども、安全かつ効率的な清掃工場の運営を目指したアウトソーシング、また収益性が見込まれる電気の売電事業につきましては、本年1月に策定いたしました経営改革プランに基づくものでございます。そのため、これまで、先ほども資料に出ましたけども、アウトソーシングの具体的な推進、財政効果の見込み、また新会社の必要性・緊急性などについて説明を受け、論議してきたところでございます。
なお、1番目の表にございますように、今後の予定でございますけども、9月の評議会、これは先ほども触れました23区の全区長で構成する評議会で最終的に評議会としての意見を集約してまとめるものと聞いてございます。
なお、本日は新会社設立の途中経過の報告でございますが、今後とも議会等に対しまして必要な情報、資料の説明をしていきたいと考えてございます。
委員長
ただいまの報告に対して質疑がございましたら。
来住委員
いろいろまとめて報告というか、体系立てて全体をいただいたので、まだ全体を通して理解し切れないところがありますが、まず予算、これでいうと最後の資料ですね。出資方法についての案ということで、3案になりましたということですよね。各区が520万円の出資ということで、これは最初のページの経緯の中でいきますと、この520万円の予算措置というのは、今後どの段階でこれが求められるということになるんですか。
服部ごみ減量・清掃事業担当参事
この新会社にかかわります資本金の関係につきましては、先ほども3月の評議会の資料に触れましたけども、当初は先ほどの新会社の概要の項の2番、組織体制がございます。当初一組が60%全額出資して、改めて区の負担を求めないということで考えておりましたけども、その後の検討の経過の中で、共同処理というところがありますので、23区の責任を明確にしていきましょうということで、評議会、経営委員会の方でも確認がされましたので、先ほども6月の評議会の資料にございます3案にこれは確認されましたけども、各区が投資、分担金を補正措置し、一組がそれを受けとめて出資するという方向にまとまってございます。今後これにつきまして、中野区といたしましては、一組のいわば決定といいますか、議会もまた一組にございます。それの議決を踏まえて対応したいと考えてございます。
来住委員
その時期というのは、ちょっとすみません。
服部ごみ減量・清掃事業担当参事
実務上、そうなりますと9月の下旬が一組の議会とも聞いてございますので、それを踏まえての対応でございますので、第3回定例会では日程的に難しいものと考えてございますので、今後、第3回定例会以降のしかるべき日程の中で御提案したいと考えてございます。
来住委員
3定以降の4定ぐらいということですね。それで補正予算を組むということになるんですよね。まあ、そうなってきますと、議会の判断、我々議員としても問われますので、いろいろと今後もお聞きしていかなきゃいけない問題だろうし、東京ガスと合弁の会社ということでなっていきますので、そういうところに自治体として参入していくということが、そのあり方の問題を含めて十分、私自身、私たち会派としても理解を進める上では、きょういただいたものも含めまして検討させていただきたいと思うんですが、今後の見通しなんですけども、黒字に転換をしていくという説明が3枚目でありましたね。事業収支見通しとして、右側の電力販売事業に、売電では4年目以降に収益の増加が見込まれるということで数字が示されています。それで、3年目から黒字になり、4年目以降の収益増加というのは、なぜ4年目以降なのか、ちょっと全体を読めばどこかで理解できるのかもしれませんが、きょういただいたばかりで、ちょっとそこをもう少し説明いただけますか。
服部ごみ減量・清掃事業担当参事
今、委員の方でお手持ちの3月評議会の資料の項のIV番の事業収支見通しの(2)番、電力販売事業の関係で、4年度目以降から収益増加といいますか、これも先ほども説明したつもりでございましたけども、当初は電力の卸売でございます。これは非常に単価が低い金額で卸売、これは今でもやってございます。つまり、一定の電力量がないとより安くなってしまうといいますか、安定的に供給できないといわば小売ができない。あるいは、先ほど申し上げたバックアップ機能がないと小売ができないというところでございますので、当初この電力販売事業におきましても、3年程度はその準備期間と申しますか、小売までいかないといいますか、現行の今やってございます卸売事業にとどまるものでございますので、大変単価も低いといいますか、したがって、その資料にもありますように、営業利益としてもほぼ横ばいでございます。4年度目からこれは小売事業に転換いたしますので、より安定的に、しかも有利な取り扱いで電力小売ができますので、その金額を見込んでこの数字をつくってございます。
来住委員
その利益との関係なんですけども、各区が520万円の予算を出資するということで補正措置を行うということなんですが、2年目までは黒字にならないということになりますね。初歩的な質問なんですけども。そうしますと、立ち上げで520万円ということなんですが、その後の区の関係でいうと、それはもうそれっきりですよという、そういうふうに考えてよろしいですか。
服部ごみ減量・清掃事業担当参事
大変申しわけございません。そこまで詳細な話を、私の方でも今、部長会や課長会で一組の方の関係の者から聞いた話をこの場でお伝えしてございますので、いわば新会社に係ります経営の中身でございますよね。どういう方向で具体的に考えているかどうかということのお答えは、ちょっとその情報を持ってございません。ただ、一般的に申し上げますと、そういう立ち上げ時期には初期投資とかありますし、またさまざまな経費もございますけども、そういう意味では、一般的なこと等を考えれば、大株主からのいわば出資並びに銀行等の借り入れ、そういったもので当面賄っていくのではないかと考えてございます。ただ本件は、私の方はそこまで、そういった部長会、課長会で報告の話は聞いてございませんので、確たることはお答えはできません。
来住委員
とても大事なところだろうと思うんです。立ち上げで520万円を出したとしても、3年目までは赤字になるという予測ですよね。しかも、3年目から本当に黒字に転換するのかということも、それ自身も予測でしかないと。その根拠については数字が幾つか出されていますので、見させてはいただきますけども、本当に立ち上げの520万円で事足りるのか。やはり赤字が出るという状況になったときに、それぞれの区の負担は引き続き責任を負うという立場に、合弁会社ですので起こり得る。要するに、毎年区が負担していくことになっていくのではないかということを非常に危惧するわけですね。その辺は手元にないということですので、ぜひそういうことも大事な判断の、私たち議員としての判断にとっては非常に大事なところですので、知りたいところということです。
それで、もととなる、いわゆる燃やして電力をつくり出していくということなんですけど、原料となるごみですね。そのごみ量と要するに生産量といいますか、電力のできる量との比較というのは、すみません、どこかに示されているんでしょうか。
服部ごみ減量・清掃事業担当参事
きょうの資料、あるいはこれまで私どもが確認してございます部長会、課長会等の中でそういった資料は出てございません。ただ、一般的に、後ほど次の項で中野区のごみのいわば収集量の確定値を御説明いたしますけども、全般としては低減傾向に入ってきてございます。ですから、その中で一組といたしましても23区の共同処理のところでございますので、23区の対応すべきごみ量を想定しながらこういった数字をつくってきているものと考えてございます。ただ、それ以上私の方も、そうですよという確定的なことを申し上げる材料を持ってございませんから、おおむねそういう方向でこの計画はつくってきていると思っております。
来住委員
だから、やっぱり区民生活部ごみ減量担当としては、一方ではごみゼロを目指していくという、10か年計画の中でもそういうことが一つの柱になって、中野としては位置付けてきているわけですよね。それを実現の方向で進めようということで、非常に大事な柱だというふうに、その面については思うわけですが、その一方で、ごみを少なくしてゼロを目指していこうという区の取り組みの方向と、一方では、燃やし続けて生産を上げるという点でいくと、燃やすごみが、原料のごみが必要となると。会社ですから赤字を出すわけにいきませんので、その量を維持し、むしろ黒字にしていくには、利益を上げるにはごみ量、燃やす原料をふやさなきゃいけないというこの矛盾が、何といいますか、一般的な素人の私が今いただいた説明からいうと、後ほど説明いただく中野区のごみも確かにこれはかなり減っていますよね。そういうことの中で、一方でこういう会社を立ち上げて区が出資をしていくということとの矛盾が甚だ、区民の皆さんの中では、理解できない部分じゃないかなと私は率直に思うんですけども、どうなんでしょうか。
服部ごみ減量・清掃事業担当参事
中野区の一般廃棄物処理基本計画、一廃計画でございますが、そこの中では、東京湾にございます処分場の寿命がもうそろそろ来ますので、埋め立て処分はしないで焼却処分をしていくというところで、当然ながら排出抑制、つまりごみを出す量を減らしていただく、あるいは啓発をする。あるいは再利用、再生使用をしてもらうというところで、全体のごみ量を減らしていくという方向での取り組みは今後とも続けていきたいと思ってございます。先ほど申し上げた清掃一組の方も、そういう意味では23区全体のごみのいわば推移を当然見ながら、その中でこういった当面5年間とか、あるいはその将来を見ながら、より安全で効率的な清掃工場の運営をいかにやるべきかという判断で、こういう新会社をつくっていこう。あるいはそういう方向の方がさまざまな課題を解決するという判断をしたものと考えてございます。したがって、この新会社の関係の設立が、中野をはじめとして他区もそうでございますが、ごみのいわば減量といいますか、それと相矛盾するものではないと考えてございます。
来住委員
しかし、一般的には、区民の皆さんが受ける、私自身もそうですけども、一方でゼロを目指そうということと、一方ではそのもとを、原料となるごみがなければ会社は維持できないわけですから、赤字じゃなく黒字に転換をしていくにはかなりの量を燃やし続けるということになりますから、そこの考えが区の考え、進めようとしている方向と…。ここで出されてきたものの議論の中でいろいろあったんだと思うんですね。そういうのをやっぱり率直にお聞きしたいし、先ほどの黒字の問題ですね。要するに区の負担の問題。それらも恐らくいろいろな形で議論をされた上で出されてきていると思いますので、そういうものをお聞きするということでいうと、区長会の中身で私たちが知るような話じゃありませんので、このことについて教えていただける、そういう分野というのはあるんですか。一組なり、そういうことまで含めて、今、参事は、区の負担の問題については、そこまでは直接立ち会われたわけじゃないのでお答えできないということだったんですけども、そういうものをやっぱり議論をされてきたところの中心というのはいらっしゃるわけですから、お聞きできるということではあるわけですか。
服部ごみ減量・清掃事業担当参事
先ほど委員の方から出ました520万円の金額の内訳は、これは資本金に当たるところでございます。ですから今後、向こう2カ年間におきます当初の一組が考えてございます、今想定しております収支におきましても、一定の赤字が出ますけども、それは運転資金の中で対応といいますか、それは先ほども、そこまで中身は私たちも部長会、課長会等で伺ってございませんが、一般的にはそういった外部資金の活用とか、あるいはそれぞれの努力でやっていくものと考えてございます。いずれにしましても、この数字のバックデータとかあるいは考え方、それにつきましては、詳細のデータを持ってございませんので、その場におきましては一組の関係のものの説明という機会も、今後各委員の御意向もありますけども、出てくるのかなと考えてございます。
むとう委員
今、来住委員の質問の中でもあったんですけれども、私も非常に気になっていることなんですけれども、中野区もごみゼロ都市中野を目指していて、ごみの減量を頑張るわけですよね。これから毎年どんどんごみを減らしていこうと努力をしていくわけですよね。資源化できるものは資源化しという方向性は変わらないわけですよね。同じように他の22区でも、どこの区の一般廃棄物基本計画を見ても、ごみをふやしていこうという区はなくて、中野と同じようにリサイクルを一生懸命頑張って資源化をして、ごみ量を減らしていこうというのが、23区のごみ量を減らす考え方に多少違いがあっても、目指す方向性は皆さん23区足並みをそろえてごみを減らしていこうという施策が出てきているわけですよね。そういう中で、今回の新会社設立で売電も一つの目的となっている合弁会社であるわけですけれども、3年目から小売になるにしても、安定的に電力を供給するということは、安定的にごみ量を焼却していくということが大前提になってくるわけです。そういうところですごく矛盾を感じるんですよ。先ほど矛盾はないと思うという御答弁でしたけれども、どう考えても矛盾してきますよ。各23区がそれぞれ計画をつくっているものとは別に、清掃一部事務組合の方でも計画をつくっていますよね。この計画というのが23区の基本計画とどこまでリンクしているのかというところも、実は私も少しだけ自分なりに確認をさせていただいたんですけれども、23区のこれから減量を目標としてごみ予測を出していますけれども、予測しているごみ量を足し算しても、一部事務組合が出している計画の予測ごみ量との数字が合っていかないんですよ。清掃一部事務組合の計画の方の予測ごみ量の方がずっと多いんです。だから、その多いごみ量に基づいて、この売電によって赤字が黒字になるというふうに言われても、基本的にはそれぞれ清掃事業は区に来て区が独自性を発揮してごみ減量に取り組むわけですから、各23区の基本計画の数字がもととなるようなものがこのベースになければ、違うんじゃないかなという気がするんですよ。
これは、今ある清掃工場の焼却能力がそのまま温存できるような形でのごみの予測量に一組の計画はなっています。その辺の矛盾は、こういう大きな方向転換をするときに、中野区は直接検討しているわけではないので、部課長レベルでは詳しいことはわからない。きっとそういう数字に基づいてやっているんだと思うというようなあいまいな御答弁ではなくて、それなりに責任を持って、その数字の根拠まで各区で説明できるような調査というのはなさらなきゃいけないんじゃないかしら。あいまいなままこれでいいわということで、この新会社、合弁会社をつくるというこれまでの清掃事業の中での大きな方向転換です。これを決断していく説明には、やっぱり根拠を持って、裏づけを持って御説明してくださらないと、はい、そうですかというふうにはなかなか理解しがたい。本当に素人ながら計算をしてみると、数字が合いません。
それで、やはりきちんと23区が資源化をして可燃ごみ量を減らしていくんだとするならば、果たして、一部事務組合の予測どおりのごみ量に基づくこの事業計画、見通しで本当に赤字が黒字になるのかというところは大きな疑問と、今私は思っています。だからといって、どんどん黒字になるようにすればいいということになれば、各区の基本計画を見直して、資源化しないでどんどん燃やしましょうよということになっていってしまいますから、このように、黒字になるように23区が合わせていくということもすごくおかしなことで、これでは清掃事業のあり方が根底から覆ってしまいますので、その辺はきちんと御説明できるようにしていただきたいというふうに思っています。
このとおりにいけばいいと。すごく矛盾するんですね。いったらいったでどんどんごみを燃やして発電することになってしまいますから、各区の基本計画と矛盾を生じます。だからといって、じゃあ赤字のままでいいかといったら、そうでもないわけですけれども、このまま本当に、今までの方向転換なんて区民が受け入れません。やっぱりきちんと環境保全という意味からも、資源の有効利用ということからも、ごみ減量をしましょう、リサイクルしましょうというのが中野区民の大方の思いだと思います。そうだとするならば、このとおりいかずにずっと、合弁会社をつくっても赤字でいった場合には一体どうなっちゃうのか。赤字が続いても、これはずっとそのままやめないでやっていくのか。すごくその辺は、ごみ量と発電量ということで大きな矛盾をはらむ計画であろうというふうに私は思えてならないんですね。
そのことについては、もうちょっとわかるような説明を求めたいということが1点と、それから新会社ということで、東京ガスとそれから一部事務組合の経験を伴った技術者がそのまま残るという可能性が大きく出てきますので、清掃工場の技術者の確保という意味で、これまでの技術を持った職員が再就職なりという形で残るということは、この新会社の設立の大きな利点であるということは私も十分理解をしているんです。というのは、先日、練馬の工場ですか。一部技術者がいないということでアウトソーシングした結果、人為的ミスで工場で事故が起きているということが朝日新聞の記事にも載っていました。だから、安易なアウトソーシングというのは非常に危険だというふうに思っていますので、これまでの経験豊かな技術職が何らかの形で合弁会社の中に入っていくということは絶対いいことだというふうには思うんですけれども、本来であるならば、こういう形ではなくて、再三言っていますけれども、責任ある形で技術者がきちんと清掃工場を運営していくことが最も望ましい。それで、そうはならない中で新会社が設立されていくわけですけれども、この間の練馬の工場のような事故がこの合弁会社の中で起こるようなことがあってはならないわけです。やっぱり区民が望むことは安全な清掃工場の運転と、それから努力によって燃やすごみを減らし、清掃工場を少しでも減らしていくことが1番の経営改革であるということはだれが聞いてもわかる話ですから、その辺とごみ量との兼ね合いで、今後これについてはすごく大きな問題がはらんでいると私は認識しているんですけれども、今、私が2点伺いましたけれども、御答弁を求めます。
服部ごみ減量・清掃事業担当参事
今、委員の方からいろいろお考えをいただきまして。まず、ごみゼロといいますか、その辺の関係、先ほども答弁したつもりでしたけども、また改めて御説明申し上げます。
中野区の一廃計画におきましても、ごみゼロ都市中野を目指すということで、基本的には積極的にごみの発生抑制を行い、また資源の回収を行って、それでも残ったごみを焼却し、灰をスラグ化して再利用して、基本的には埋め立てごみをゼロにしていくということで取り組んでいきたいと思ってございます。したがって、今後とも、いわば焼却されるべきごみは、全体は低減傾向にありますけども、残っていくと考えてございます。そこで、今回の新会社の関係は、これは別に方向転換でも何でもございません。今の清掃工場の運営をより--安定的という前提がつきますけども--効率的に委託を行って、その中で生まれる、いわば現行の直営にかかります経費との比較の差益、それが削減。また今後そういう意味では清掃一組がみずから行う電力の卸売ではなくて小売に進む方向、これは民間でなければなかなかできないところもございますので、そういった意味では、今の清掃工場の運営の大きな方向はかような中でより有利な、あるいは安定的な方法として新会社によります売電があるといいますか、そう考えてございます。
また、そういうこともありまして、ごみ量の全体の低減傾向はありますけども、それとの発電量の関係、いわば発電にかかわります経費につきましては、従前の卸売から小売に変わりますから、そういう意味ではより安定的に有利な収益が見込まれるということで考えてございます。
また、もう1点、人材の関係の確保でございますが、いわば今担っていただいております一組の職員やまたプラントメーカー、あるいは他のメーカーの方々の活用の場といいますか、そういうこともありますし、その前提は当然安全というのが基本でございます。今回の資料の中でも、そういう意味では、6月の評議会資料をごらんいただきたいと思います。ここで、委託経費の表の図柄がございますが、そこの中でも従前の直営の方でやっておりました運転業務、搬入業務、その部分を新会社にいわば委託業務を行いますので、基本的に直営として残りますのは、委託の監理業務、どう受託をしているのかどうかということをきちんとチェックして行うといいますか、いわばこれが全体の安全確認のかなめと思ってございます。そういったものに、経験ある職員、直営職員も一定程度この中にもかかわりまして、運営をしていただくという方向で承知してございます。
さらに、あと2点ですか。23区の関係で見れば、これも昨年のこの委員会の方でもこういった議論があったと聞いてございます。それぞれ各区とも一廃計画、廃棄物処理計画をつくってございますが、当然各区のそれぞれの行政計画でございますので、その5年後、10年後、そういった部分では予測数値をつくります。一方、清掃一部事務組合の方でも、現状のごみの排出の状況を見ながら、5年後、10年後当然つくります。決して一組の方が、23区のそれぞれの区の一廃計画の数字を足し込んで、こうですよというのではなくて、あくまでも経験則、あるいはそういったごみの排出の動向を見ながら具体的に各年度ごとのごみの排出の数字をとらまえて、今回のこういった想定を考えてきてございますので、数字はすべて一致するわけでもございません。それは昨年もそういったお話をこの場でさせてもらってございます。
それからもう1点、赤字の責任はといいますのは、これは先ほども私も一般論でお答えしましたけども、区としては資本金の一部を負担させてもらいますが、当然新会社の責任で、そういった当面の赤字の中の対応を動いてもらうといいますか、さらに赤字が続いた場合の責任はというのは、当然新会社を中心に責任を持って進めていただく、そういう方向で理解してございます。
むとう委員
これを具体的に検討し、新会社設立に向けての検討を直接的に担っているところの部署と責任者はどなたなんでしょうか。
服部ごみ減量・清掃事業担当参事
清掃一組のこういった準備室の担当の職員でございます。あるいは清掃一組が全体のこれを担ってございます。
委員長
他にございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
では、ちょっと休憩させていただきます。
(午後2時42分)
委員長
では、委員会を再開いたします。
(午後2時44分)
休憩中に御協議いただきましたとおり、清掃工場のアウトソーシングに係る新会社設立の経緯についての理解を深めるため、東京二十三区清掃一部事務組合の職員の方をお招きして学習会を行いたいと思いますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように決定いたします。
また、学習会の開催につきましては、委員外議員にも通知を出して参加を呼びかけるということでよろしいでしょうか。
〔「はい」と呼ぶ者あり〕
委員長
それでは、そのように決定いたします。
次に、6番目の平成17(2005)年度中野区のごみ収集量(確定値)についての報告を求めます。
服部ごみ減量・清掃事業担当参事
それでは、お手元にお配りしてございます「平成17(2005)年度中野区のごみの収集量(確定値)」につきまして御報告を申し上げます。(資料9)
これは毎年報告してございますけども、このたび、昨年度のごみの収集量が確定いたしました。表がありますように、平成17年度の項でございますが、可燃ごみが5万9,198トン、それから不燃ごみが1万7,111トン、粗大ごみが2,603トン、合計7万8,912トンでございまして、16年度と比べますと、そこに増減が載ってございます。前年度との比較をすれば、可燃ごみにつきましては、97.5%、不燃ごみが98.7%、粗大ごみが111.8%、若干これは伸びてございますが、特徴点で申し上げます。合計で98.2%で1.8ポイント減といいますか、低減傾向には間違いございません。
なお、特徴点の1でございますが、中野区のごみの全体量は平成3年度から14年度まで減少しておりましたけども、一たん15年度に横ばいとなりましたけども、またその後、16年度以降低減傾向を示してございます。
もう1点が昨年の水害対応で、9月4日の水害の関係で臨時の処分の粗大ごみにつきまして約300トンございました。その関係で粗大ごみの方がプラスに出てございます。こういう特殊要因がございましてふえたものでございます。全体としては減ってきてございます。
なお、数字は書いてございませんが、昨年度と今年度、区民一人当たりのごみ量、数字で申し上げますと、一昨年度の16年度が713グラム、昨年度の17年度が701グラム。したがって、台風等の水害等の特殊要因がございましたけども、区民の方の御理解等々、そういったごみの減という行動等のあらわれとして12グラム減というところでございます。
委員長
ただいまの報告に対して質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告については終了いたします。
その他で、理事者から何か報告はありますか。
なければ、以上で所管事項の報告は終了いたします。
次に、審査日程のその他に入ります。
各委員、理事者から何か発言はありますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、次回の委員会は、休憩中に御協議いただきましたとおり、9月14日(木曜日)午後1時から、当委員会室において開会することとし、委員会休憩中に清掃工場のアウトソーシングに係る新会社設立の経緯についての学習会を行いたいと思いますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように決定いたします。
以上で、本日予定した日程は終了いたしますが、委員各位から何か発言はありますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本日の区民委員会は散会いたします。お疲れさまでした。
(午後2時48分)