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平成20年10月02日中野区議会決算特別委員会の会議録
平成20年10月02日決算特別委員会(第4日)
1.平成20年(2008年)10月2日、中野区議会第一・第二委員会室において開会された。
1.出席委員(40名)
1番 内 川 和 久 2番 ひぐち 和 正
3番 白 井 秀 史 4番 平 山 英 明
5番 つぼい え み 6番 いながき じゅん子
7番 林 まさみ 8番 山 口 かおり
9番 せきと 進 10番 いでい 良 輔
11番 伊 東 しんじ 12番 佐 野 れいじ
13番 北 原 ともあき 14番 南 かつひこ
15番 小 林 秀 明 16番 の づ 恵 子
17番 奥 田 けんじ 18番 近 藤 さえ子
19番 牛 崎 のり子 21番 吉 原 宏
22番 大 内 しんご 23番 伊 藤 正 信
24番 きたごう 秀 文 25番 久 保 り か
26番 やながわ 妙 子 27番 酒 井 たくや
28番 佐 伯 利 昭 29番 むとう 有 子
30番 長 沢 和 彦 31番 か せ 次 郎
32番 山 崎 芳 夫 33番 斉 藤 金 造
34番 篠 国 昭 35番 市 川 みのる
36番 岡 本 いさお 37番 飯 島 謹 一
38番 江 口 済三郎 40番 佐 藤 ひろこ
41番 来 住 和 行 42番 岩 永 しほ子
1.欠席委員
な し
1.出席説明員
中野区長 田中 大輔
副区長(経営室)石神 正義
副区長(管理会計室) 沼口 昌弘
副区長(政策室)西岡 誠治
教育長 菅野 泰一
計画財務担当課長長田 久雄
区民の声担当課長(調査研究担当課長、平和・人権・国際化担当課長) 小田 史子
情報政策担当課長平田 祐子
情報化推進担当課長 藤井 康弘
政策室特命担当課長(基本計画担当課長) 髙橋 信一
危機管理担当部長清水 流作
経営担当参事 川崎 亨
広報担当課長 戸辺 眞
人事担当課長 合川 昭
健康管理担当課長村田 宏
財産管理担当課長安部 秀康
用地・管財担当課長 冨永 清
危機管理担当課長(防災担当課長) 志賀 聡
経営室特命担当課長(契約担当課長) 篠原 文彦
評価改善担当課長田中 政之
経営分析担当課長相澤 明郎
税務担当課長 中井 豊
会計室長 榎本 良男
区民生活部長 大沼 弘
区民生活部経営担当課長(里・まち連携推進担当課長、地域活動担当課長) 遠藤 由紀夫
南地域担当課長 波多江 貴代美
中部地域担当課長吉村 恒治
東地域担当課長 横山 俊
北地域担当課長 伊藤 政子
西地域担当課長 鳥井 文哉
戸籍住民担当課長今 恵里
産業振興担当参事鈴木 由美子
ごみ減量・清掃事業担当参事(環境と暮らし担当参事) 橋本 美文
清掃事務所長 齊木 正雄
子ども家庭部長 田辺 裕子
子ども家庭部経営担当課長(育成活動支援担当課長、男女平等担当課長) 瀬田 敏幸
子育て支援担当課長(子ども家庭支援センター所長、地域子ども施設連携担当課長) 浅野 昭
子ども健康担当課長 原田 美江子
保育園・幼稚園担当課長(幼児研究センター所長、幼児教育担当課長) 白土 純
地域子ども家庭支援センター担当課長 野村 建樹
保健福祉部長 金野 晃
保健所長 浦山 京子
保健福祉部経営担当参事 岩井 克英
保健予防担当参事(結核予防担当参事) 本保 善樹
生活衛生担当課長古屋 勉
健康推進担当参事尾﨑 孝
福祉推進担当課長伊東 知秀
中部保健福祉センター所長
(中野地域包括支援センター担当課長、北部保健福祉センター所長) 鈴木 郁也
南部保健福祉センター所長 高里 紀子
鷺宮保健福祉センター所長 大石 修
障害福祉担当課長辻本 将紀
障害施設担当課長大橋 雄治
生活援護担当課長黒田 玲子
保険医療担当課長柿内 良之
介護保険担当課長飯塚 太郎
都市整備部長 石井 正行
都市計画担当課長(住宅担当課長) 登 弘毅
都市計画調整担当課長 田中 正弥
南部地域まちづくり担当課長 角 秀行
中部地域まちづくり担当課長 上村 晃一
北部地域まちづくり担当課長(西武新宿線沿線まちづくり担当課長) 萩原 清志
土木・交通担当課長 遠山 幸雄
公園・道路担当課長 石田 勝大
建築担当課長 豊川 士朗
拠点まちづくり推進室長 佐藤 幸一
拠点まちづくり担当課長 松前 友香子
中野駅周辺整備担当課長 秋元 順一
教育委員会事務局次長 竹内 沖司
教育経営担当課長小谷松 弘市
学校再編担当課長青山 敬一郎
学校教育担当課長寺嶋 誠一郎
指導室長 入野 貴美子
生涯学習担当参事村木 誠
中央図書館長 倉光 美穂子
選挙管理委員会事務局長 奥山 功
監査事務局長 服部 敏信
1.本会の書記は下記のとおりである。
事務局長 山下 清超
事務局次長 奈良 浩二
議事調査担当係長 大谷 良二
書 記 荒井 勉
書 記 永田 純一
書 記 菅野 多身子
書 記 松本 明彦
書 記 丸尾 明美
書 記 河村 孝雄
書 記 鳥居 誠
書 記 土屋 佳代子
書 記 杉本 兼太郎
書 記 岡田 浩二
書 記 竹内 賢三
1.委員長署名
午前10時00分開議
○吉原委員長 定足数に達しましたので、ただいまから決算特別委員会を開会します。
認定第1号から認定第5号までの計5件を一括して議題に供します。
初めに、理事会の報告を行います。
本日の委員会運営についてであります。本日の委員会は、さきに御確認いただいておりました質疑者の割り振りを変更し、1番目に佐伯利昭委員、2番目に佐野れいじ委員、3番目に小林秀明委員、4番目にかせ次郎委員の順序で4名の質疑を行うこと、また、本日2日目に予定していたのづ恵子委員の質疑につきましては、3日目に行うことを確認いたしました。
次に、追加の資料要求13件について、お手元に配付の「資料要求一覧(追加分)」のとおり整理しました。
平成20年(2008年)10月2日
決算特別委員会
決算特別委員会資料要求一覧(追加分)
追加分
◆総務分科会関係
104 大雨・洪水注意報、警報発表状況(前年度、現年度) <自>
105 大雨に伴う中野区の被害状況 <自>
106 調整三税の推移(当初算定・再算定)(現年度までの5年間) <公>
107 補正予算一覧(前年度までの3年間) <公>
108 会計別収入率(四半期ごと、前年度までの3年間) <公>
109 事業部別執行率(四半期ごと、前年度までの3年間) <公>
110 パソコン故障件数の集計(現年度までの3年間) <公>
111 徴収(確保)に要したコスト(特別区税・特別区債)(前年度までの3年間)
<公>
112 主な施設の電気・水道料金の決算額及び使用量(前年度までの5年間)
<公>
◆厚生分科会関係
83 保育園入園申込児童数等の人口に占める割合、保育園定員及び待機児数(0歳児~5歳児)(現年度までの5年間) <公>
◆建設分科会関係
23 緑化計画提出件数及び完了届提出件数(前年度までの3年間) <公>
24 緑地の確保目標量(前々年度から9年間) <公>
25 都市整備費のうち警察大学校等跡地調査委託及び用地取得費(過去6年間)
<公>
○吉原委員長 以上が理事会の報告ですが、質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○吉原委員長 ただいまの報告のとおり委員会を運営することに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○吉原委員長 御異議がありませんので、さよう決定します。
続いて、資料要求についてお諮りします。お手元に配付の「資料要求一覧」のとおり資料要求することに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○吉原委員長 御異議ありませんので、さよう決定します。
それでは、前回に引き続き総括質疑を行います。
それでは質疑に入ります。佐伯利昭委員、お願いします。
○佐伯委員 おはようございます。きのうに引き続きまして質疑を続行させていただきます。
サンプラ、株式会社まちづくり中野21の問題につきまして質疑をさせていただいたんですけども、きのうの最後のところをちょっとおさらいしたいと思うんですけども、私のほうから議事録を読み返しまして、中野区が再三にわたって株式の売買は制約をしているんだ、規制をしているんだ、だから大丈夫なんだということを言っていながら、今回こうしたいわゆる名義貸しのような問題が出てきたということで、どういうことなんだと言いましたところ、川崎参事のほうから、だからこそ、そういう規制をかけていたから何があっても大丈夫なんだということでお答えがあって、本当に大丈夫なんですねということを念を押したと思うんですけど、それは間違いないでしょうか。
○川崎経営担当参事 お答えをいたします。
昨日お答えしましたとおり、この事業につきましては、それぞれの役割をしっかり果たすようにさまざま厳しい条件が加わっております。そういった意味できのうお答えをいたしました。
○佐伯委員 ということは、売買も規制されている。区の承諾がないと当然譲渡もできないということになろうかと思うんですけども、となれば今回、BBHからそういう資料が届いたということで、これが真実であろうとなかろうと、こうしたいわゆる担保提供、これ自体が禁じられていることなんだから、そういった資料が来たって、それは別に関係ないんだというような認識でいいんでしょうか。
○川崎経営担当参事 これが真実であろうとなかろうとということではないかと思います。真実であれば、金融団との協定に違反をするということになりますので、これについてはしかるべき対応を金融団も含めてとることになるというふうに思います。
○佐伯委員 じゃ、その真偽についてはまだ確認されていないということですね。
○川崎経営担当参事 そのとおりでございます。
○佐伯委員 わかりました。でも、仮にこれが事実であったにしても、株の譲渡、名義を変えるということはできないということになりますよね。区がずっと言い続けてきたことを考えれば。
○川崎経営担当参事 これはできないということでございますので、一義的には金融団との契約の内容になります。金融団のほうから、そういったことはできないということで直ちに是正措置を求めるということになります。
○佐伯委員 基本契約締結の時点でそういったことというのはあらかじめ決まっていて、議会とかに報告はされていたんでしょうか。
○川崎経営担当参事 基本協定締結の段階ではまだそこまで具体的なものはございませんでした。具体的に資金調達を進めていく中で金融団と融資契約を結ぶ、そういった中で具体的な条件が詰められてきたというものでございます。
○佐伯委員 それはいずれかのところで議会等には報告されて、私もまだ全部、そのほか、このときの議事録しか読んでいないものですから、その前後については定かではないんですけど、議会にはこういった規制が金融団との間であるということは報告はされていたんでしょうか。
○川崎経営担当参事 すみません。私も当時の記録を調べてみましたが、私の調べた限りでは、これについて具体的な資料をお示しをして報告をしたことはなかったかと思っております。
○佐伯委員 大変重要なことですよね。恐らくこういったことというのは想定していなかったことだと思います。それだけにやはり区側のこの事業を始めるに当たっての当初の認識の甘さといったら失礼ですけども、そういったものがあったのではないかなというようなことを感ぜざるを得ません。
リース契約問題に移らせていただきますけれども、私ども議員のところにいわゆるリース契約問題、この情報が持ち込まれたのが昨年の5月、ちょうど区議選の直後だったかと思います。私たちもこのサンプラザの事業に関しましては、運営事業者の利益に応じた歩合賃料が上乗せされるということで、区民の利益にも直接かかわり合いのあることですから、この情報を寄せてきた当事者と相手方と歌舞伎座の近くの先方の会社で会いました。何人かの議員さんもこちらに事情を聞きに行っていたようですけども、区はこの問題が起こってから、この相手側の情報を寄せた方とお会いになって、何か調査はされたでしょうか。
○川崎経営担当参事 この問題が提起をされた後、その問題提起をされた会社の取締役の方お二人と区の副区長、そして所有会社の代表取締役であります石神副区長がお会いをしています。そのときは当時配られた文書の内容などについて先方から説明を受けております。
○佐伯委員 説明を受けて、それに納得したとか、いや、それは違うんじゃないかとか、そういったことというのは何かお話しされたんですか。
○川崎経営担当参事 その段階では先方の説明を聞いたということでございます。その前段階で、区議会でも行政報告という形で区長のほうからこの問題につきましては御報告をさせていただいているところでございます。運営会社のほうからは問題はないと。一方、その問題提起をした側からは明らかに問題があるんだということで、これにつきましてはやはりその双方の主張というよりも、まずそもそも双方が主張している内容がそのリース契約問題についてどうであったか。これを客観的に明らかにすることが必要であろうということで、その後、運営会社に資料提供などを求めてきたところでございます。
○佐伯委員 そして、9月12日の総務委員会の資料によれば、区は7月31日になって株式会社BBHと株式会社中野サンプラザに照会状を送り、その照会状に対する8月8日の株式会社中野サンプラザの回答に対し納得がいかないということで、その日のうちに株式会社中野サンプラザの代表取締役会長大島一成氏と代表取締役社長垣谷――何とお読みするのかな、名前――にその旨を伝え、またBBHに対しては代表企業としてのしかるべき対応をとることを求め、これについては8月12日付でBBHからは、株式会社中野サンプラザに代表取締役を送ることや、リース契約に対して第三者を交えた調査を行うという回答が来ているところです。
それで、昨日の質疑の中で、このBBHから株式会社中野サンプラザに代表取締役を送ると言ってきているというようなお話まで答弁であったかと思うんですけども、この代表取締役を送ること、あるいは第三者を交えた調査というのはどこまで今進んでいるんでしょうか。
○川崎経営担当参事 まず、その代表取締役を送り込む件につきましては、これは総務委員会でも御報告を申し上げたところでございますが、8月25日に運営会社の臨時株主総会がございまして、そこで役員の交代がされております。その後、運営会社のほうでは新たに第三者的な立場の弁護士にこの調査を現在依頼をしたというところまで報告を受けております。
○佐伯委員 調査を依頼して、その調査の経過とか結果というのはまだ何も報告が来ていないということでよろしいでしょうか。
○川崎経営担当参事 はい。現在のところまだ来ておりません。
○佐伯委員 また、株式会社中野サンプラザの代表取締役会長及び社長に対し照会状を出し、実際には社長の垣谷氏からしか返事が来ていないわけで、会長あてにも出しているわけですから、社長だけの回答というのは有効性というのはいかがなものなのかなと思いますけれども、それは別として、回答の中ではリース問題に対するヒアリングを受けると、この垣谷氏が受けると述べているわけですけれども、こちらについてはどのように進展しているんでしょうか。
○川崎経営担当参事 このヒアリングを受けるという回答を得たわけですけども、同時に先ほど申し上げました代表企業であるBBHがサンプラザの運営に改めて責任を持つ立場になって調査を開始をするということでございますので、その結果を待つこととしております。
○佐伯委員 それを待つということで、どちらも調査を待つということで今お聞きをしました。
26日の議会運営委員会においては区長からこのサンプラザについて、いわゆる枠組みを大きく変えるというような発言がありました。もろもろの真相が解明されず、今、調査を待っているんだというようなお話がありましたけれども、さまざま問題を残したままで先に進もうとするのはやはり望ましいことなのではないんじゃないかなと思います。まず、すべての真相の解明に区は努めるべきであって、何かを変えるというのは、その後ということを考えるべきではないかと思いますけど、いかがでしょうか。
○川崎経営担当参事 この問題についてはそのままにするわけにはいきません。それは当然のことかと思います。したがいまして、今後具体的にどういうふうに動くかにつきましては、改めて議案提案の際に御説明を申し上げますが、その動きに合わせて、この問題についても決着をつけていきたいというふうに考えております。
○佐伯委員 それはこれから議案が出されてからの議論になるかと思いますので、サンプラザに関する一連の動きを見ていますと、先ほどの金融団の話、議会に報告はされていなかったというような部分もありましたけれども、当初、民間の資金と力を活用してと再三にわたり区のほうはおっしゃっていたわけなんですけども、逆に民間に利用され、民間に翻弄されているというのが私が受けている状況だと思います。
サンプラザの経営状況が短期で改善されたということを区は盛んにおっしゃいますけれども、そこにはどういう理由があるとお考えですか。
○川崎経営担当参事 民営化をされてから運営会社といたしましては、例えば光熱費の契約を見直して1割光熱費を削減をしたり、あるいは施設やサービスの向上を行ったと。これで集客力を上げるというようなさまざま努力をされたということだというふうに思っています。また、そういった経営努力につきましては、この運営会社の経営状況を監視をしております金融団からも一定評価をされているところでございます。
○佐伯委員 単純に経営努力とおっしゃられますけども、やっぱり民間というのは必死で金もうけをする。必死で金もうけをするというのは表現が悪いので、死ぬ気になって利益を上げるんだという姿勢があるからじゃないかなと思います。やっぱりお役所の方々というのは確かに、失礼な言い方ですけど、優秀な方ばかりだと思います。だけど、一方で民間のように死ぬ気になって金もうけしようとか、そういった経験というのはないと思うんですよね。だから、そういった方々が民間の死ぬ気になって金もうけをしようとしている皆さんと勝負しようといっても、なかなかこれは厳しい話なんじゃないかなという実感を受けています。
サンプラザの所有・運営については、これは取得前からさまざま議論がありますけれども、もう一度考え直すときが来たのではないかなというような気もしていますけども、今後の6年間どういうスキームで所有・運営するのかはわかりませんけれども、黒字経営を続けられるという保障を区のほうは何かお持ちでしょうか。
○川崎経営担当参事 運営会社はこの間、歩合賃料を払いながらも毎年1億円以上の利益を出しております。長期的な事業計画を見ましても、今後も安定的に推移をしていくかというふうに思いますが、ただ今、保障できますかというお言葉がございましたが、もちろんこのところの国内外の経済情勢を引き出すまでもなく、企業の経営環境というものは目まぐるしく変化をしていくということがありますので、現在の状況を続けていけば安定的に運営をされていくというふうに思いますけれども、決して油断することなく経営に努力をしていただきたいというふうに思っております。
○佐伯委員 いみじくも今、参事がおっしゃられたように不動産の価格というのも大分下がっているようですし、今後の運営展開というのは大変不透明なものがあると思います。
最後に一つですけども、今、保障ということで、将来の見通しということで保障はなかなかというお話もありましたけれども、盛んに区が言っておられます3分の2の議決権があるから大丈夫なんだというようなお話ですけれども、買ったときから見て10年後、中野駅前のまちづくりに寄与するといっても、これまでの経緯からなかなかそれをそっくりそのまま、ああ、そうですか、大丈夫なんですかということが素直に受けとめられないというのが多くの人の感覚だと思います。これだったら保障できるんじゃないかと思うもの、10年後、今から6年後でしょうけども、そのときに確実にこの中野のまちづくりにあのサンプラザの土地・建物、寄与できるんだという保障、これはだれができるんでしょうか。
○川崎経営担当参事 この事業の第一の目的は、中野駅周辺のまちづくり、ひいては中野区全体の活性化を目指すという、そういった重要な位置付けを持った事業でございます。その中において、区が3分の2の議決権を持ってこの事業全体をリードできるということを繰り返し申し上げてきたわけですけれども、具体的に申し上げますと、このサンプラザ地区のまちづくりをどう進めるかについては、区が整備方針を定めて、これに基づいて事業が進められるということになっております。さらに、そのまちづくりの整備方針につきましては、区議会の御承認を受けた上で区が示すということでございますので、その過程でしっかり区の、そして区民の皆さんにとって将来、区民の皆さんの利益につながる開発につなげたいというふうに考えております。
○佐伯委員 ですから、それが保障できるんですかということをお聞きしたんですけど。
○川崎経営担当参事 その整備方針に基づいてこの事業を展開をする、区は主導権を持っております。その整備内容については区は責任を持って、区議会の御意見をいただきながら定めていきたいということで、そういった意味では今後ともしっかりやっていけるというふうに考えております。
○佐伯委員 ぜひしっかりやっていただきたいと思いますけども、最後に繰り返しになりますけども、やはりさまざまな、いわゆる疑いとか問題とか調査していることというのがある中で、何か物事を先に進めるというのは、私たちは余り好ましいことではないなと考えていることをここで表明をさせていただきます。
次に、不当要求行為に対する職員の責務と危機管理体制について伺います。
最近、鉄道の駅などにおける職員に対する暴力の問題が取りざたされています。また、先般の酒井議員の本会議の質問でもありましたけれども、自治体職員に切れる市民ということで、5月に読売新聞にもさまざま掲載をされておりました。そういった中で総務の資料100、これを見ますと、警察官の出動要請、生活援護の分野とか、こういったところが多いようですけれども、生活援護分野ではこの示威行為ですか、大声等。これは、どういうときにこういったことが起こるんでしょうか。
○黒田生活援護担当課長 お答えいたします。
生活保護の受給内容について納得されない方とか、御本人が強い要望を持っていらっしゃる方がいらっしゃったときに、なかなか思うように事が進まないときに、そういった行為が出ることがあります。
○佐伯委員 その強い要望といっても決して合法的なものではなく、あくまでも不当要求にかかわるものということでよろしいんでしょうか。
○黒田生活援護担当課長 受給要件に合いませんので、それは不当要求に当たることでございます。
○佐伯委員 そういったことには毅然とした態度をとっていかなくてはいけないと思うんですけども、そうした場合のマニュアルというのは何か準備されているんでしょうか。また、職員が毅然として対峙する、そういう体制みたいのは生活援護分野の中で整えられているんでしょうか。
○黒田生活援護担当課長 不当要求行為または暴力行為等に対する対策マニュアルというものを生活援護担当の中で策定しております。そういった不当要求行為や暴力行為がございましたときには、おおむね相談室等で大きな声がしてくるわけですけれども、そういった場合にはすぐ、まず職場内にいた職員がその相談室を遠巻きというか、取り囲みまして、 そのケースワーカーとのやりとりを見守ることをまず第一にルールとしております。それでも鎮静化しない場合には、財産管理担当や警察等に課長が判断して通報するというようなことを取り決めております。
○佐伯委員 職員の方が危険な目に遭ったりとか、特に窓口とか相談を受けている方というのは個室で相談をする場合もありますから、そういった方が大声を出されて精神的な病を負ってしまったり、そういったことはあってはならないことだと思いますので、ぜひそのあたりの対応をしっかりやっていただきたいと思うんですけども。また、ケースワーカーの方が受給者のお住まいを訪ねることもあると思います。そういったときの危機管理体制というのはきちんと確立されているんでしょうか。
○黒田生活援護担当課長 訪問につきましても、先ほど申し上げました暴力対策等のマニュアルに書いてございますが、例えばそういった危険がある場合には複数の職員で訪問をするとか、中に入らない。もし入る必要があれば出口付近に座るといったようなことを記して指導しております。
○佐伯委員 ことしの4月に都庁に行ったときに少々時間があったので、1階の本屋に入りましたところ、都庁の書店の売り上げナンバー2ということで、「実は悲惨な公務員」というような本がありました。ごらんいただいた方も多いかと思うんですけど、これを読んでいると本当に大変だなと。国家公務員だった方が書いているんですけども、役所というのはセクションによっては本当に大変だなと。その中で、特に税務課と生活援護課が大変と。お気楽公務員の常識を覆す生保のお仕事。僕が言っているんじゃないですから、これに書いてあるわけですから。生保の仕事というのは本当に大変なんだということが書かれておりました。その中で、特にいわゆる長い電話、電話による長い要求、これへの対応が非常に大変なんだということが書かれていたわけなんですけど、私たちもやっぱり考えますと、1人の人が長電話で対応していると、本当に困って待っている人の電話がつながらないという状況が出てくるんじゃないかと思いますけど、そういう長電話に対する何か対処の仕方というのは、分野の中では定められているんでしょうか。
○黒田生活援護担当課長 電話について時間等を区切ったといったようなルールはございませんが、私たちはまず、病気を持っている方等の受給者の方が多いので、一たんは相手の言われたことをきちんと聞くということについて指導しております。
○佐伯委員 ぜひ適切な職務、そういったものに努め、また職員の方の安全というのも本当に考えていかなければいけない問題だということが最近いろいろなところで起こっているので、ぜひお願いしたいと思います。
今回たまたま件数が多かったので、生活援護の分野を事例として質問をしましたけれども、この資料を見る限りでも、ほかにもあるようです。特に税務分野では暴力行為というのが書かれています。まさに許されざるべきことだと思いますけども、この暴力行為というのは具体的にどういったことがあったんでしょうか。
○中井税務担当課長 税務担当でのトラブル行為なんですが、暴力行為です。事例を挙げますと、高額な滞納案件の預金を差し押さえたところ、滞納者が激怒されまして、区役所に来庁されました。興奮した中での納税交渉ということが進められましたけれども、話が決裂をし、差し押さえの解除を不当に要求されたケースであります。このときに、納税交渉の中で滞納者の方がカウンターの上にありました掲示パネルを手で払いのけたり、職員の胸倉をつかむなど暴力行為があったために、所轄の警察に連絡をし、滞納者がその場で逮捕されたといったところでございます。
○佐伯委員 その場合、その事件が発生してから警察に通報するまでということでは何かマニュアル的、ここに税務分野におけるトラブルマニュアル、税務担当はこういうのがあるというのを見せていただきましたけども、この実践として、そういう連携ですよね。そういったことが起こったときに。今の事例なんか特にあるのに払わないという事例ですから。そういったときに備えた訓練的なこととか、そういったことというのは行われているんでしょうか。
○中井税務担当課長 やはり税務分野は不利益処分をする最先端の職場であるというようなことで、不当な要求が発生しやすい職場というふうに考えております。そのために私どもは今、委員がお示しいただいたようにトラブル対応マニュアルというものをつくりまして、毎年研修をしまして、あらかじめ予想されるような職員の危険があったような場合につきまして、その中にも書いてございますが、複数の職員で対応し、当該の滞納者との納税交渉に当たるといったことで、そこら辺を組織的な対応というふうに考えております。
組織対応することによりまして、職員全員が積極的かつ毅然とした態度で滞納処分を行うことができる体制をふだんからつくりながら、職員のモチベーションも低下させない中でさせていただいているといったところでございます。
○佐伯委員 今、モチベーションという言葉が出ましたけれども、確かに税務分野というのは大変な立場だと思います。例えば中小企業者の家に行って課税をお願いをするに当たっては、もしかしたら、その中小企業者の方を追い詰めてしまうかもしれないというような場面も出てくるんじゃないかなと思うんですけども、先ほどの本の中にも税務課の職員に関しては、多くの職員は次の異動に望みを託しつつ、現在の職務を全うしようとしているのが実際ではないでしょうかと、この元公務員の方が言っているわけなんですけども、決してそうであってはならないと思うんですよね。やはり税務というのは、税金というのは区政を運営をする根幹の部分であって、これが入ってこなかったら何もできないという部分でありますから、ぜひそういった面では頑張ってもらいたいと思うんですけども、そういった中で一方、今言いましたように決して行って、よくいらっしゃいましたと言われる職場でもないと思うんです。そういう中で、職員の皆さんのモチベーションを上げるということでは、どのような努力をされているんでしょうか。
○中井税務担当課長 やはり先ほど申し上げましたように、なかなか喜ばれる仕事ではないというような中では、職場内のコミュニケーションをよくとり、その中で研修を主にさせていただきながら、その研修の中で滞納者への対応ということを考えつつ、モチベーションを上げていくというようなことを考えてございます。
○佐伯委員 大半の人は払っているわけですから。もうごく一部、先ほど言われました暴力行為に及んだような悪質な事例もありますけども、大半の人は払っているんだからというような、そういう公平感、そういった意識というのを常に持ちながら、だからといって危険があってはいけませんから、そういったあたりをぜひ頑張ってもらいたいと思います。
そこで、この資料にもあるように、庁内のいろいろなところでそういう危険が及ぶようなことが起こっているようですけども、そうした場合の危機管理について役所のどこのセクションで対応しているんでしょうか。
○清水危機管理担当部長 お答えいたします。
危機管理については危機管理担当がやっています。
○佐伯委員 そういったことで、今さまざまな警察官出動要請なども資料として出していただきましたけれども、危機管理として全庁的に職員のこういった場合に対する対応というのは、日ごろどのようなことを行っているんでしょうか。
○清水危機管理担当部長 平成16年度に不当要求行為、行政対象暴力の対応マニュアルを作成をしまして、これに基づいて運用してきたところでありますが、本年7月に中野区職員倫理条例を制定して、その中で不当要求行為があった場合の対応方法、それから記録の作成、区長への報告、一連の対応手続を整備したところであります。
○佐伯委員 それで、7月にその条例ができて、7月以降そういった報告というのは上がってきたものがありますか。
○川崎経営担当参事 不当要求行為があった場合には区長に報告をし、場合によっては法令遵守審査会のほうに諮問をするということになっておりますが、今日まで具体的な報告事例はございません。
○佐伯委員 ないことが好ましいことだと思います。なぜこの問題にこだわるかといえば、不当要求行為に屈するということは、それだけで本来、区に入るべきお金が入らなかったり、出さなくてもいいお金を出さなくてはいけなくなる。そういったことで最大の税金のむだ遣いになると思います。また、それによって職員の方が精神的な疾患に陥れば、そこでまた区にとっては大きな損失になるわけですから、区民にとっては二重三重の損失になるので、私はこの問題にこだわるわけでございます。
そういった中で、決算審査意見書の63ページに、区が出資している団体の中に財団法人暴力団追放運動推進都民センターというのがあります。ここでは不当要求防止責任者講習制度というものが行われていますけども、この講習にはどのくらいの方がどういった間隔で通われているんでしょうか。
○清水危機管理担当部長 不当要求防止責任者講習会につきましては、平成16年度は全管理職と希望者を対象にしまして、2回実施しております。また、平成19年度には不当要求防止責任者講習会の未受講の管理職、それから希望者に対する職員、これを対象に2回ほど実施しております。
○佐伯委員 2回ほどと言いますけども、やはりこのセンターでこれだけのことをやって、中野区もこういった団体に出資をしているわけですから、さらに積極的にこういったものを活用するべきではないかと思いますけど、いかがでしょうか。
○清水危機管理担当部長 現在のところ数字で示しますと、16年度に管理職、一般職を含めまして64名、それから平成19年度には合わせまして88名、計152名が受講しております。そういうことで、まだこれからも講習もやっていって、職員の危機管理意識の醸成と、それから対応能力の向上とか、そういうことに努めてまいりたいと考えております。
○佐伯委員 ぜひよろしくお願いします。2階の三建の事務所の入り口なんかには、その講習受講者証みたいのが張ってありますけども、ぜひ多くの職員の方がこういったものを受講して、そういった不当要求には屈しないんだと。中野区政は絶対にそういったものには屈しないんだという姿勢を示していただければと思います。ありがとうございます。
中野駅北口広場について伺います。本会議での酒井議員の質問にもありましたが、中野駅北口広場はかねてより音楽の練習でありますとか、若手芸人さんのいわゆる練習ですか、トレーニングというんでしょうか、またエイサーの練習や先週の日曜日にもありましたけれども、沖縄とアイヌの文化を結ぶアシバ祭、また、11月1日、2日にはチャランケ祭りと予定されています。
酒井議員の質問でありましたけれども、私も平成18年第4回定例会で東京都の商店街グランプリを受賞したチャンプルーフェスタを引き合いに出し、こうしたイベントのできる場の確保ということで、中野駅周辺、警察大学校等跡地の中でこうした場の確保を求めてきました。先般の本会議での区長の答弁では、警大跡地ではやはりマンションとかできるから、騒音等の問題もあるし、あそこは無理でしょうと。ほかのところで検討されるというような御答弁がありました。
そこで、まずこのチャンプルーフェスタが行えるということは、こうした場があるからだと思うんですけども、ことし当日会場にお越しいただいた西岡副区長さん、ああいったお祭りを見て、どういう印象を受けられたでしょうか。
○西岡副区長 夏の大変暑い日でございました。家族を伴って参加させていただきまして、沖縄のお祭りを中野でやるというのがどういうものかと思って、かなり期待してまいったわけでございます。といいますのも私、子どものころに沖縄に2年間住んでいたことがありまして、本場でこの種のお祭りはよく見ておりました。正直言いまして、感想は期待した以上でございました。中野のこの夏の暑い時期に沖縄のミュージック、それから踊りがこんなに映えるものかと思いました。また、それを取り囲む区民の方々がその祭り自体を大変喜んでいるのが肌で実感できましたので、そういう意味では大変大きな収穫でございました。以上でございます。よろしいですか。
○佐伯委員 副区長さんにもそういった感想をいただいて本当にありがとうございます。やはりこういったことができるというのは、そういった場が確保されているからだと考えます。また、ことしの夏には、沖縄の宮城島から現地の皆さんを招いて演舞をしてもらったわけなんですけども、そのお返しといっては何ですけども、私もこの夏、宮城島を訪問しました。そのときにびっくりしたのが、その宮城島に行きますと、島の入り口に「ようこそ宮城島 東京中野区の皆さん」と、こういう横断幕が出ているんですよね。これには私も感激しましたけども、民間の交流でありますけども、ここまでこういう交流が進んでいるんだということをぜひ区長にも御理解いただきたいと思いますけども、そういった中で、この場の確保ということでは、これまで特別委員会にも中野駅周辺の図面が何度も何度も出てきました。残念ながら、そういう今の中野駅北口広場のような機能をこういったものをこういったところでとか、そういったものが具体的になかなか出てこないということでは残念な思いをしているんですけども、担当としてこういった場の確保というのを確実にやっていくんだという、そういう決意をお聞かせいただきたいと思うんですけども。
○秋元中野駅周辺整備担当課長 お答え申し上げます。
まちのにぎわい、活力といった観点からは、イベントのような多様な区民の活動の場を確保していくことは一定の効果が期待できるものと思っております。現在の北口広場の機能をどういった形で継承できるのか。また、その可能性などについて中野駅地区だけでなくて、他の地区を含めまして、中野駅周辺全体のまちづくりの中で検討していきたいというふうに思っております。
○佐伯委員 今ちょっと最後のところがよくわからなかったんですけども、中野駅周辺でということ。中野地区全体にって今おっしゃられたんですけど、中野駅周辺でということで間違いないんですよね。
○秋元中野駅周辺整備担当課長 言葉がはっきりしなくて申しわけございません。中野駅周辺全体のまちづくりの中で検討させていただきたいというふうに思っております。
○佐伯委員 検討だけではなくて、ぜひ確保するということで、そういう決意をお聞かせいただきたいんですけども。
○秋元中野駅周辺整備担当課長 さまざまなクリアしなければいけないといった問題もあるわけでございますが、何とか中野駅周辺整備の中でそういったイベント等ができるような場の確保について検討してまいりたいというふうに思っております。
○佐伯委員 これにつきましては、チャンプルーフェスタが一昨年、東京都の商店街グランプリをとったときに、その翌年のプログラムにも区長のほうから、このイベントが東京の夏を代表するものに育っていってほしいというようなメッセージもいただいています。ぜひ場の確保というのが大事だと思いますので、検討、検討、検討だけではなくて、実現という方向でお願いしたいと思いますので、よろしくお願いします。ありがとうございます。
最後に、旧区域外スポーツ施設計画用地、いわゆる旧上野原スポーツ・学習施設用地の売却についてお伺いしたいと思います。
平成に入ってすぐこの問題が、この問題というんでしょうか、スポーツ施設の話が出てきて、平成6年にこの土地を買収して、ことし売却ということになったわけでありますけども、いわゆる一連の上野原問題といったら一番わかりやすいかと思うんですけども、こういった上野原の問題に関して、今回区が得た教訓、あるいは学んだものというものはおありでしょうか。
○冨永用地・管財担当課長 今の御質疑、学んだことでございますけども、用地取得に当たりましては、事業計画の初めに、用地取得の必要性、あるいは地価の動向、区の財政負担や経済社会情勢の見通しなど将来予測をきちっと立てるなど、十分な検討が必要であることを改めて認識した次第でございます。地方公共団体の公有財産は常に良好な状態においてこれを管理し、その所要の目的に応じて最も効率的にこれを運用していかなければなりません。このことを肝に銘じて今後の業務に当たってまいりたいと考えております。
○佐伯委員 ありがとうございます。実際問題として、この問題では土地の買収、売却、その間、企業庁に貸し付けとかありました。そういったものを差し引いて、大体現金で8億ぐらいの損失かなと思っています。また、その間、担当の課長を置いて、ちょうど竹内次長が課長をやっていらっしゃいましたよね。職員の方2人で取りかかってやっていた時期もありました。そういったことでは、お金と労働力と時間といろいろな面で損失が出たということは事実だと思います。
これを売却のときにも区民の中からは、持っていれば何か使い道があるんじゃないかとか、いろんなことも言われました。しかし、私は売却して正解だったと思います。というのは、当時あそこを所有しているときも、大雨が降って土砂崩れが起こって、その始末に大変だったり、いろんな思いがありましたから、ことしも大分雨が降りましたので、また土砂崩れでも起こっているのかなというようなことも想像したわけなのでありますけれども、そういった点では一つ精算をしたということではよかったと思います。まして、田中区長の1期目の選挙の公約で、計画廃止、用地売却、これを私たちは全面的に支援をしていたわけでありますから、この用地売却については本当によかったなと考えています。
ただ、この売却に関して区民の皆さんへの報告というのが何かちょっと足りないんじゃないかなというような気がします。前の区政のときに買ったことだからとか、だれがいいとか悪いとかということじゃなくて、やはり今、課長がおっしゃられたように一つの大きな教訓があったわけですから、区民に対してこういった形でこういう損も出てしまいましたけれども、御理解ください。そういったことがこういったものを要望した区民の皆様方に対してのメッセージとしてもやるべきことなのではないかなと思いますけども、区報で小さな記事で出ましたけれども、中野区政の1ページとして区民にきっちりとこういったことを報告をするということが、再びこうしたことを繰り返さないことにつながるんじゃないかと思いますけど、その点ではいかがでしょうか。
○冨永用地・管財担当課長 これまで個々の財産の取得、処分につきましては、区報等に掲載しておりませんでしたが、上野原の用地処分については、ただいまの御指摘のとおりいろんな経緯がございました。したがいまして、処分した事実に関してのみ区報に掲載したものでございます。足りない部分があったのではないかという御指摘がございました。今後は周知等も含めて、こういったケースが起きてはならないと思いますが、発生した場合には適宜必要な情報を区民に公表するようにしたいと考えております。
○佐伯委員 ぜひお願いします。我々もまちに出て、上野原という言葉は出てこなくても、あの長野とか山梨のところに土地を買っただろう。あれはどうなったんだとか、いろいろな聞かれ方をするんです。繰り返しになりますけども、この中野区政の1ページとして、だれがいい、だれが悪いという問題じゃないと思うんです。やはりこういったことが起こった、こういった損が出たということというのはきちんと区民の皆様方に伝えなくてはいけないことだと思いますので、ぜひその点よろしくお願いをしたいと思います。
2日間にわたりまして総括質疑をさせていただきました。途中失礼な発言もあったかと思いますけども、お許しいただきたいと思います。これで私の総括質疑を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○吉原委員長 以上をもちまして佐伯利昭委員の質疑を終了いたします。
次に、佐野れいじ委員、お願いします。
○佐野委員 昨日の自由民主党篠議員に続きまして、自由民主党の2番バッターとして本日、党の立場から総括質疑をさせていただきますので、よろしくお願い申し上げます。
質疑につきましては、通告しましたとおり4項目ございます。そして、その他の項目も予定はしておりましたけども、資料、時間等の都合からして、その他の項目については割愛をさせていただきますので、よろしくお願い申し上げます。
それでは、まず第1番目、平成19年度中野区財政指標上から見る健全性についてお伺いをさせていただきたいと思います。
19年度決算状況を見ますと、財政構造の弾力性の度合いを判断すると言われています、いわゆる財政収支比率、そして実質収支比率、さらには公債比率、この三つの数値が出されておりますけども、いずれも結構な、よいような数字になってきていることは事実でございます。過去ずっと年々よくなってきていることも事実だと思っております。
例えば経常収支比率は、本年度は79.9%。これは一般的には財政構造上の弾力性の度合いを判断するものであると言われておりますが、70%から80%が適正と言われている範囲に十分入っているというふうに判断をさせていただいております。
それから、2番目としまして、実質収支比率4.1%、これにつきましても一般的には3~5%と言われております。そして、額にしまして約31億円の黒字がことし出されております。そういうことから見ても、この数字もクリアしているんではないかと。
さらには公債比率8.0%、約62億という数字でございます。23区平均からすると、いずれも落ちてはおりますけども、年々こういったことからすると、財政力の体力向上が見られてきているんではないかというふうに思っております。
しかし、この数字だけを判断して、果たしていいものかどうか。非常にこの裏に隠されたもの、この危険性についてもやっぱり見取っていかなければいけないんではないかというふうに思っている次第でございます。
特に私が以前から懸念しております義務的経費の中の扶助費の伸びが年々増加をしております。これは昨日、我が会派の篠議員からも具体的に扶助費の中のことについて質問を、生活保護費について質問をしております。そうしたことから、この扶助費の伸びが年々ふえてきていること。ここについてしっかりと行政は認識をしていかないと、このままでは大変なことになっていくんではないかというふうに思っております。
ことし出されました財政白書によりますと、15年間の間に中野区では扶助費のうち生活保護費は2.5倍にもこの数値が上がっております。2.5倍というと、額にしますとかなりの額になってまいります。こうしたことをこのまま続けていけば、かなり中野区の財政状況はこの部分で圧迫感を持っていくということの事実があると思います。そういったことを考えますと、やはりこの部分、人員削減によって人件費率が落ちた部分、これは非常にいいと思いますけども、その部分をこの扶助費で食ってしまっているというのが現状ではないかというふうに思っております。
一般的に義務的経費といえば、扶助費、人件費、公債費をいうわけでございますけども、この三つのことをどのように今後操作していくか。操作という言い方はおかしいですね。どのようにコントロールしていくか。ここはやっぱり一番財務上から見る視点からは大切なことではないかというふうに思っている次第でございます。
そこで伺います。まず義務的経費、特に扶助費について年々上がってきていると私は申し上げましたけども、19年度のその内訳、3部門のトータルと額、そしてその構成比並びにそれぞれの額をまずお答えいただきまして、特に過去5年間における扶助費の義務的経費に占める割合についてお答えをいただきたいと思います。
○相澤経営分析担当課長 お答えいたします。
平成19年度の義務的経費、これのトータルの額でございます。普通会計ベースで見た場合でございますが、約521億円でございます。その内訳でございますが、扶助費193億円、人件費267億円、公債費62億円となってございます。義務的経費に占めるそれぞれのおおよその割合でございますが、扶助費は37%、人件費は51%、公債費は12%となっております。過去5年間の扶助費の義務的経費に占める割合でございますが、平成15年度は義務的経費に占める扶助費の割合、これは30.4%でありましたが、年々増加傾向にありまして、平成19年度は今申し上げたとおり37%になってございます。
○佐野委員 今のような数字が現実の中野区の数字だということをまず御認識をみんながしなければいけないというふうに思っております。ただし、この問題は中野区の問題だけではありません。日本の社会全体の少子・高齢化に伴う問題、そしてまた、それぞれの自助の中で社会の全体に伴う問題が含まれていることも事実でございます。非常に難しい問題であります。しかし、このまま難しいからといって放置しておけば、必ずそれぞれの区では財政が圧迫されていくということも事実だということだと思います。
私はこの問題をことし2月の予算特別委員会で取り上げさせていただきました。ちょっとその辺を触れさせていただきますと、義務的経費というのは、一般家庭でいえば、電気、ガス、水道、借金があれば借金、そして家賃があれば家賃。これは毎月払わなければならない問題である。これが中野区は50%以上を占められている、予算の中で。ということは、半分以上がもう既にそれに拘束されてきているということですね。こういったことからすると、果たして中野区の予算配分と、それから予算の弾力性が見えるんだろうかということを言わせていただきました。
当時の担当課長は答弁の中で、保健福祉部の全体の予算の中に占める割合が高い状況が確かにあるけども、これは少子・高齢化社会において社会のセーフティーネットとしての機能を自治体として果たしていくために本当に必要なものであるというふうに認識しております。ただし、扶助費の増加は財政構造を硬直化させる原因というものであり、今後適正な給付を図っていくとともに、区の単独補助費についてはその必要性の再検討、PDCAサイクルで常に評価改善を行う、検証するということが必要だろうということを認識しております、というふうに答えております。しかし、その後の数値を見ている限り、一向に改善の余地は見えておりません。そういうことからしますと、そういう危険な状況は認識しつつも、そういった改善が見られていないというのはどういうことなんだろうかという疑問を持たざるを得ないということでございます。したがって、検証を行ってきたのであれば、改善の後はどのようになってきたか。そしてまた、どのように扶助費を今後下げていくのか。こういうことについてまず御答弁をいただきたいと思います。
○長田計画財務担当課長 お答えをいたします。
具体的な方法といたしましては、行政評価の自己評価、それぞれの各部がみずから責務を持って目標をとらえて努力をしてございますが、これの検証ということで自己評価をしてございます。それから、外部評価等を通じまして、それぞれの施策の検証、改善を行っていく。こういう方法によって対応してまいりたいと考えてございます。
扶助費についてでございますが、委員の御指摘の中にもございましたように、少子・高齢化社会の中で子ども医療費助成など、区としての政策的な判断による施策の実施、それから児童手当や障害者の自立支援給付など、国の制度の拡充、変更による増などの要因もございまして、すぐに減少させるということができない、そういった性質、側面を持っているものでございます。しかし、既存の事業の見直しや新たな施策の展開に当たりましては、扶助費の後年度負担について十分検討を加えることはもちろん、引き続き適正な給付のあり方や区の単独補助等の必要性などについても検討を進め、改善の努力を続けてまいりたいと考えてございます。
○佐野委員 長田課長が今御答弁なさったことは、以前にも何か聞いたような言葉だなと私は思っているんですけども、毎年毎年しつこいかもしれませんけど、私、自分が危惧を持っているから言わせていただいているんですけども、同じような質問と同じような答弁をしたら、皆さんもうほとんどが、何をやっているんだろうかと。佐野と長田は何をやっているんだろうかということになっちゃいますので、ぜひこれはお互いに、私も切り口を変えてこれから迫らせていただきます。そしてまた、長田課長も自分なりに考えたことではなくして、全庁的にどうしていくんだという方針を持って、いろんな話をここでしていただきたいというふうに。別に長田課長を責めているわけじゃありません。結果は責めているかもしれない。責めているわけじゃありません。中野区の財政をあずかる者と、そして我々区民から選ばれている議員がお互いに危惧を持っているのであれば。危惧を持っていないのであればいいですよ。危惧を持っているのであれば、その危惧をクリアするための方策なり施策を相互に考えていく。これがやっぱり必要ではないかと思いますので、ぜひ今度は具体的な案を持って、いろいろ話を進めていただきたいと思います。結構でございます。ありがとうございました。
続きまして、9月に出されました財政白書についてお尋ねを申し上げさせていただいております。これでございます。これは非常に私、見させていただいて、ことしの財政白書はよくできているなということを痛感させていただきました。それはなぜかといいますと、二つの理由がございます。一つは、当然今までの財政白書、これに近いものが出されていたわけですけども、非常に見る側が素人でございます。見る側が素人の中でも、よりできるだけわかりやすく書こうという努力の跡がうかがえるということです。例えば過去の10年間どころか、かなりさかのぼってずっとした数値を追っていく。それから、この先はこうあるべきだということのあるべき論まで書いてある。ありたいということまで書いてある。これは非常にいいことだなと思います。そういうことで、これだけの膨大な資料をつくられるのは、私は大変な職員の方の御苦労があったな。そして、その御苦労の中でも、単に仕事だからということはあるかもしれません。しかし、仕事だからという中でも、そういった見る側の立場に立って書かれているということについては、私はすばらしいなというふうに思っております。この後、この財政白書の元締めであります相澤課長のほうからお答えいただくんですけども、決して相澤課長を私は褒めているわけじゃございません。部下の方の本当に努力について労を体したいということでございまして、誤解のないように相澤課長はしていただきたいと思います。
そういうことでございますので、それでは、まずこの財政白書について伺わさせていただきたいと思います。まず、この中野区の資産についてお尋ねをさせていただきます。区の資産合計と区の負債合計は、区民1人の資産額は、ここには94万円と書かれております。そして、負債額が23万円と書いてあります。多分31万の人数、要するに人口比で割ったんだと思いますよね。今ある総資産をですね。そういうことも今までなかったんですが、こういうものがはっきり出てきたということはすごいなと思っているんですけども、自分で計算すればわかることですけども、そういうことで結果として出てきておりますが、それではお尋ねしたいんですけど、有形固定資産額はどれくらいなのか、それはまた総資産の何%ぐらいに当たるんでしょうか。
○相澤経営分析担当課長 お答えいたします。
平成19年度のバランスシート、これで有形固定資産額を示してございますが、有形固定資産額は約2,516億円でございます。それで、資産全体に占める割合でございますが、約86%でございます。
○佐野委員 大きな金額を総資産として持って、そして、その中で86%が有形固定資産だということですね。この額のうち、それでは一体土地は何%ぐらい、またその額は有形資産の何%ぐらいに当たるんでしょうか。その土地は。
○相澤経営分析担当課長 その有形固定資産の約59%が土地でございます。額は約1,497億円となってございます。
○佐野委員 1,497億円。2,516億円のうち1,497億円が、要するに土地だということで判断していいわけですね。そうしますと、この土地は内容的にはどういう土地の内容なんでしょうか。
○相澤経営分析担当課長 これは具体的に言いますと、公園、道路、区の施設の用地でございます。中でも公園用地が土地全体の36%を占めてございます。
○佐野委員 その中でも特に公園用地が36%を占めていて、今540億円ですか、の額になってきているということですから、以上のことから判断すると、1人当たりの資産額94万円がありますよというふうにここに書かれておりますけども、その分析を行えば、有形固定資産額の59%が土地、149億円で、それも公園用地として土地全体の36%を占めているということになりますと、公園用地では売ることもできません。民間では、ほとんど売ることのできない資産は死に資産というふうに言われているわけですけども、(「売っちゃいけないんだよ」と呼ぶ者あり)だから売っちゃいけないんですけど、そういうようなことで資産の中で少なくとも公園用地については、これはあくまでも名目上の1人用の資産、あくまでも資産であるということですから、1人94万円の中にはそういったものも含まれているというふうに解釈をしてよろしいんでしょうか。
○相澤経営分析担当課長 その中には、そういった公園や道路、区民生活の基盤となる必要不可欠な社会資本、こういったものも入ってございます。
○佐野委員 民間でいえば、こういった売ることのできないもの、道路、公園などのインフラ資産は、本来なら別に私はバランスシートの中に書くべきではないかというふうに思っているんです。バランスシートの中にはこういったものが書かれていないというのはどういうことなんでしょうか。
○相澤経営分析担当課長 御指摘のとおり現在のバランスシートでは、この道路、公園などのインフラ資産とほかの資産を分けてございません。御指摘のような点もございます。今後新しい基準に基づいて公会計改革を進める際には、インフラ資産と他の資産を分けて、区民に資産の内容がわかるような形で計上していきたいというふうに考えてございます。
○佐野委員 次に、土地開発公社についてお尋ねします。今、土地の問題がいろいろ出てまいりました。中野区でもかなりの資産の中に土地が含まれているということでございます。最近、土地開発公社の状況を見てまいりますと、かなりの額がここ19年度にふえてきております。まず、中野区では土地開発公社をすべて通すことになっている。土地を購入する場合には土地開発公社を通すことになっている。公社でまず買い、5年後に区が買い取ることになっている。
そこでお尋ねしますが、物件にかかわるものとして、土地を購入する際に外部団体である中野区土地開発公社の債務保証をしている額は、19年度末までと、それと現在までの間の額を足しますと、どのくらいでしょうか。
○相澤経営分析担当課長 平成19年度末時点の土地開発公社に対する債務保証、これは限度額でございますが、土地開発公社が金融機関から借り入れる事業資金107億7,600万円に対する借り入れ元金及び利子相当分でございます。現在は6月の第2回定例会で補正を行いまして、事業資金262億7,600万円に対する借り入れ元本及び利子相当額となってございます。
○佐野委員 債務保証というのは私もおぼろげながらわかるんですけど、民間でいうと保証人みたいなものでしょうから。この中で、公社の債務は実質区の債務ですというふうに白書の中に書かれておりますけど、そういうことでよろしいんでしょうか。
○相澤経営分析担当課長 区の依頼に基づきまして土地開発公社が購入した土地、これは原則として5年以内に区が買い戻すことになってございます。その意味では、公社の債務は実質的に区の債務であると言えるということでございます。
○佐野委員 そうすると、いやが応でも今の契約上からすると、5年後にはすべて公社の今持っている土地のものは中野区に入ってきて、中野区がそれを払って、その間の債務保証をしているということの理解でしょうけども、そうしますと、今この37ページ、白書の中の37ページにありますけど、9年度が結構高かったのかな。かなり土地開発公社は土地を減らしてきているわけですね。そういう中で、この19年度にはいって、かなり出てきているわけですね。こういうことを見ますと、逆にここ1年間で公社の額はふえてきていますけども、昨年公社が購入した総額と面積、当然何年か後には中野区がそれを負うわけですから、そのものについては総額と面積はどれくらいでしょうか。
○冨永用地・管財担当課長 総額で、物件は7件ございました。19年度公社が取得した土地は。面積でいたしますと6,743.15平米、取得額につきましては47億5,000万円余でございました。
○佐野委員 土地を買うことについては十分、公社並びに中野区が連携をとりながらおやりになっていることだと思うんですけども、最終的にはいろんな将来性も踏まえて、中野区はいろいろな土地をこれからお買いになっていると。ですから、それについてどうこうを今私はここで言おうという意図は全くございません。ただ、いずれにしても、中野区はこれからそれを購入していかなきゃなりません。身の丈に合ったものも考えていかないと、財務的な指標から、いろんな区民のため、あるいは政治的なもの、いろんなものがあると思います。安いからいいだろう。将来的なことを踏まえてやっていかないと、ここは私は大きな問題になっていくんではないかというふうに思っております。特にバランスシートのこの表のところから見ますと、バランスシートの中にはこのことが全く負債の中に書かれていないんですね。連結決算の中には書かれているんですけども、バランスシートの中にはこのことが書かれていないということにも懸念を持っています。
下段のほうを見ますと、下段のほうにも書かれていますし、それからあと31ページ、白書の中の31ページを見ますと、下段のところに土地開発公社のことについて記載がございます。その中では、ちょっと私もわからなかったことが非常にわかってきたんですけども、土地開発公社が健全化育成を国の指導のもとに、175億円も事実、中野区は前、金融機関から借入金があった。そういうことから、こういったことを踏まえて土地開発公社は中野区と契約をし、中野区はそれを購入していくんだという健全化育成計画をつくってきたということで国のほうも認めて、こういったものが便宜的に行われているということであると思います。区にかわって公有地を取得できずに役割を担っていますが、こういったものを区がこれから肩がわりしていくんだということだと言えると思います。
いずれにしても、今まで減らそうとしている努力が見えたのが逆にふえてきている。先ほど申しました、それは政治的な判断とか、いろんな利便性、将来性、そういったものをかんがみて、お買いになっていくことは事実だと思いますけども、やっぱり私は今申しました身の丈に合った購入をしていかなければいけないというふうに思っております。これは冒頭申しました財務内容の中で、特に土地のお金がふえてきている。購入がふえてきているということについての私自身の考え方であります。これはそういった考え方じゃないというお考えもあるかもしれませんので、とりあえず財務政策担当副区長の西岡副区長にお答えをいただきたい、お考えをお示しいただきたいと思います。
○西岡副区長 土地の購入が身の丈に余るような状況になっていないかという御心配でございます。現在、購入について検討を進めております案件について概観をしてまいりますと、やはり中野区の100年の展望といいますか、大きな施策の流れの上でとらえてみる必要があると思うんですけども、南部地域において防災関係、あるいは潤いの場となる公園緑地が圧倒的に不足していると。そういうところで出物がある。そういうタイミングをとらえて購入の検討を進めているということでございます。長いトレンドの中でいろいろ事情はあったと思いますけども、23区中1人当たりの公園面積、中野区は22番目、下から数えて2番目という状況です。そういった客観状況からいいましても、取得できるタイミングで区民のために安全性や快適性を向上させるような土地を購入するということは前向きに検討していくべきものというふうに考えております。その際に、先生が御指摘でありましたような財政的な破綻に陥らないような検討は十分行ってまいります。
○佐野委員 今、担当である西岡副区長からいみじくも、十分注意しながら買っていかなければならないんじゃないかというお話が出ました。私もそのとおりだと思います。実は、これはちょっと自分が思っていることと、区民の身近な人が言ってきたことなんですけども、今、中野区は衝動的に買われているんじゃないかという誤解を招かれている部分もあると思うんです。ですから、例えば、ここの土地が非常にいいから155億でこうだとか、ああだとか出てくるわけですね。それで補正が組まれるわけですね。そうじゃなくて、例えばそういうことがどんどんして、確かに公園が少ない、緑が少ないのは事実です。これは場所を言っていいと思いますけども、ここの地区で買うんだったら、じゃ、ここの地区のものも買ってほしいと。大きなまとまったものがありますよと。中野区の小淀のほうなんですけども、たばこ組合の土地が買われない。あそこも大きくまとまっているわけです。それじゃ、なぜそこも買ってくれないのと。中野区は計画を立てて買っているんじゃないんですかと言われたときに、我々議員としても答えようがない。だから、やはり土地を買うことが悪いと私は言っているわけじゃないんですよ。緑をふやすことはいいことですよ。身の丈に合ったものの中で買っていくことは非常に大切だと思いますけども、そういった誤解の生まれるようなものをしないで、できるだけ説明を果たしていく。そういうことが必要ではないかというふうに思った次第です。
御答弁もあるかもしれませんけども、もしよろしかったらどうぞ。異議なければ、それで結構ですけど、そんなようなことを注意しながらぜひお願いしたいと、そういうことでございます。
それでは、時間の都合もありますので、次の問題に移らさせていただきます。次は、江古田の森の福祉施設について御質問をさせていただきます。
御承知のように、ここはPFI方式で社会福祉法人南東北事業団が決まりまして、開設運営を現在始めております。約1年半たっているということでございます。新聞報道によれば、日本の昨今は60歳以上高齢化が迫ってきており、この間ちょっと調べましたら、東京都でも既に約169万が70歳以上になってきているし、中野区でもたしか4万4,000ぐらいが70歳以上になってきた。そういった人たちにとっては非常に朗報であり、身近に安心できる老健施設、福祉施設があるということは大変に心強いものであるというふうに私は思っております。そして、ましてそこは総合ですから、知的障害、身体障害の方たちの家族にとっても安心感を持つことができると思います。そして、この南東北事業団というのは十分ショートステイサービスの実績のある社会福祉法人、南東北の中では大手のところであるというふうにも聞いております。
しかし、一方で、開設当初から1年間については大幅な赤字、2年目に入ってようやく黒字の兆しが見えてきたということでありますけども、1年目について大幅な赤字だったと。それは改善の努力の跡がいろいろ見られてきたということでございます。その中の一つとして、南東北の職員の感覚の問題とか、施設ががらがらの中の職員が当初予定していたコストで集まりにくいと。東京の場合には。そういったことで職員が集まらない。したがって、サービスが低下していく。そんな声も聞かれているわけですけども、現実に区民は見ているわけですね。あんなに立派な施設をつくって、わあ、入れるんじゃないか、入りたい。その中で結果として、中はあいているのにどうして入れないのという疑問をかなり多くの区民の方は持ったというふうに私は思っております。
そこでお尋ねしたいんですけども、その中でことしの3月に中野区は勧告書を出されたということでございました。ここに勧告書をいただいたんですけど、四つのことがございます。事業契約及び要求水準書に基づき早急に適切なサービスの提供を図ってもらいたい。2番目、財務状況を踏まえ、早急に有効な改善策を講じられたい。3番目、事業契約書に基づく各種報告書は期限を厳守し、適切な事務処理が図られるよう管理運営を見直し、直ちに対応されたい。4番目、職員の確保・定着に向けた方策を考えられたい。こういった勧告をこの3月に出されたそうです。それで回答書が9月に来て、何月かちょっとわかりませんけど、回答書が来まして、それからお互いに改善に向かって努力を重ねていっているというふうに聞いておりますけども、まずその開設当初の悪かったという入所者数と職員数、そして勧告後の入所者数と職員数、これについてお尋ねを申し上げます。
○飯塚介護保険担当課長 お答えいたします。
まずこの施設の性格からいいましても、当初から100%の入所というのは想定されていないわけでして、昨年4月の入所、これは予定したのは一部と見込んでいたということをまずお断りしておきますが、平成19年4月末の入所者数、これは通所利用者を除きまして、介護及び障害施設の定員320名に対し66名。職員数は、全職員数ですが、226名でございます。それから、平成20年6月末の入所者数ということでございますが、320名の定員に近い312名入所しております。職員数は281名ということでございます。
○佐野委員 そうすると、現在はほぼ、ほぼという表現がいいのか、満杯という表現はちょっとあれでしょうけども、埋まってきている。それに正比例して、職員の数も赤字だった当時からするとふえてきているというふうに、この今おっしゃられた数字からうかがえると思いますけども、それは何だというふうに課長は分析されているんでしょうか。
○飯塚介護保険担当課長 職員の体制が初めのうち整わなくて、未開設のユニットがあったということで、利用者の受け入れができなかったということがあったわけでございますが、職員の体制が整うにつれて徐々に入所者も受け入れられるようになってきたということでございます。
○佐野委員 それが改善されてきたというのは、職員の体制が整ってきた。もちろん処遇面だとかコミュニケーション、居心地がいい。そういったことで職員が集まってきたというふうに解釈していいんでしょうか。
○飯塚介護保険担当課長 職員採用がなかなか難しいということで、施設としても派遣の人材を活用するなど努力を非常にしたということで、それから内部の改善努力もいろいろとしたというふうに聞いてございます。現在は職員数も確保できて、入所者もふえているということでございます。
○佐野委員 当初思ったように職員が集まらず、経営的にうまくいかなかったと私は聞いております。そういう中で結局当初PFIで参入されたときには、当然経営も必要なわけですから、どういった経営をしていって黒字化していくんだ、プラスにしていくんだという考え方もあったと思うんですけども、それにはやっぱり費用ですね、コスト、こういうことも計算されたと思うんですけども、結果として人が集まらずに悪循環といいますか、うまく運ばなかったというふうなことではないかなと思うんですけども、要するに私がここで懸念するのは、今ここに新聞をちょっと、これはけさの新聞なんですけど、読売に出ていました。読売の中では、「介護サービス事業所の経営状態について、特別養護老人ホームなど施設を中心にした収益が悪化している」と、ここに書かれております。「1日に厚生労働省が公表した介護事業経営実態調査でわかった。人材確保のために職員給与を引き上げたことなどが原因と見られ、……都市部の低迷が目立っている」と見られて、そういったことを解決していきたいということをここには書かれているわけですけども、私が心配しているのは、このままいくと確かに先ほどの財政の問題もそうですけど、中野区だけの問題ではない部分がここに入ってきているんですね。こういった社会的現象が入っているわけですね。そういった中でやはりよっぽどしっかりした考え方を持っていかないと大変ではないかなと思っている。それの一つとして、まずここで債務保証といいますか、をやっていると思うんですが、その額は幾らでしょうか。
○飯塚介護保険担当課長 これは損失補償でございますが、金融機関がこの法人に対して行った8億3,300万円の融資に対しまして、中野区が金融機関に対し損失補償を行ってございます。
○佐野委員 ということは、その損失補償8億何ぼ、11億アッパーというふうに聞いておりますけども、そういったことの融資を受けているところで、仮に南東北事業団の経営がうまくいかなくなったということになると、中野区はそれも負担をしなければならないという現実があるということでありますね。
○飯塚介護保険担当課長 この法人が金融機関に対して返済、この事業団から金融機関に対して返済が行われないと。金融機関に損害が生じたというようなことが起こるとすれば、この施設に対して行った融資元金等を中野区が保証するということになるわけでございます。
○佐野委員 アッパーで11億まで、現状は8億ですか、までそういったものを中野区は保証せざるを得ない状況下にもある。それよりももっと大きなことは、中野区民があんなに立派な施設があるんだから、安心して入れるようなことを考えていく。こういったことがやっぱり私は必要ではないかと思うので、非常に課長の部署はいろんな部署もありますけども、そういう意味では中野区にとっては大切、今後、少子・高齢化の中で大切なときの部署ではないかなと思います。今言ったように、ここは江古田の森だけじゃありません。全体的なものですから、中野区にはいろんな施設があります。そういったことも見据えながら、これから注意深く連携をとっていかないと、そういったところが出てくるんではないかというふうに思う次第ですので、ぜひその辺は注意深くやっていただきたいと思います。
それで、この問題はここで最後になると思いますけども、これは当時配られたパンフレットだと思います。鳴り物入りといったら失礼かもしれませんけども、結構いろんなことが書いて、詳しいことです。すばらしいなと思いました。これだけの施設があって。そういう中でお聞きしたいんですけども、ここにあります2ページ目の診療所が1階に施設利用者用としてある。それから、1階にもう1個、介護訪問用の。介護訪問ステーションが江古田の森にあるというふうに書かれているんですけども、これについては今、開所していないというふうにも聞いておりますけども、どうなんでしょうか。
○飯塚介護保険担当課長 当初とはちょっと状況が異なったということで、開設をしていないのは事実でございます。法人に問い合わせたところ、診療所につきましては、現在の施設内医療体制等で対応ができるということなので、開設していないと聞いております。それから、訪問介護事業所につきましては、事業運営の見通しがなかなか立たないということで開設していないということでございます。
○佐野委員 開設していないならしていないで、それはいたし方ないことですけど、ほとんどの方は知らないと思うんですよね。行ってみて初めて、開設していないんじゃないのという声も聞きます。それから、ここに堂々とうたわれちゃっているわけですよ。ですから、やっぱりこの辺も訂正をするならする。ありませんよというふうにしないと、1年半もたってきているわけですから、区民の皆さんにそれを知ってもらうことも必要ではないかというふうに思いますけれども、どのように対応しますか。
○飯塚介護保険担当課長 この古いパンフレット、もう既に配布しておらないわけでございまして、新しいものを作成しまして、これが配布されているということがございます。これには実施していない事業というのはもちろん掲載はされていないわけでございます。古いパンフレットを見た区民等から問い合わせ等があった場合には、丁寧な対応をするように法人に求めているところでございます。
○佐野委員 もう古いパンフレットを回収するわけにいきませんよね。1年前のやつね。出回っちゃっていますから。だから、その辺はやっぱり新しいパンフレットを置いて配られて、どういうふうになったかわかりませんけども、少なくともここにおいては中野区の責任もあるわけです。こういうものをしますよということで。これはやっぱり何らかの形で対応を図らなければならないんではないかと思うのが一つ。
それからもう一つは、契約書を当時、中野区と南東北事業団は結んでおります。その中にこの事業内容はすべて書かれております。とすれば、もし開設していないとすれば、この契約書を変えていく、見直しする交渉をしなければならないんじゃないんですか。
○飯塚介護保険担当課長 パンフの件につきましては、事業所のパンフレットでございますので、事業所に対応を求めていくということになると思います。それから、現在この事業を実施しないということにつきまして、法人に回答を求めているところでございまして、実施できない相当の理由があると。それから、契約を変えたいというようなことがあれば、これは事業権契約の変更について協議をしなければならないというふうに考えております。
○佐野委員 課長、契約を変えたいということがあればじゃなくて、中野区が契約をしたときにはやりますということでのお互いにやっているわけでしょう。それで契約が今、そういうことがありますよという契約書になっている。しかし、1年半たっても開所できない。とすれば、そこに何らかの理由があるんだと思いますけども、相手を待つんではなくして、中野区から積極的にどうするんですか、どうしましょうかということを問うべきじゃないんでしょうか。
○飯塚介護保険担当課長 こういう場合に法人と協議をするということになっておりまして、これはぜひきちんと契約どおりに実施してほしいということは要求しております。
○佐野委員 要求していて、今までずっと1年半、1年半じゃないですけど、半年ぐらいですけど、こういう要求をされて、交渉されているんでしょうけども、契約書を直すとか、あるいは見直すとか、そういった方向にはまだ至っていない。そういうことなんですか。
○飯塚介護保険担当課長 法人のほうでも、これは実施できるんではないかというような話もあるんですけども、そこら辺がちょっとまだなかなか検討が進んでいないようでして、現在は回答を待っているという状況でございます。
○佐野委員 実施できるんであればという望みというか、中野区としては実施してほしい。それじゃ、最初に伺いますけども、そもそもこの施設二つについては、どちら側からやりたい、やろうというふうに当初の契約のときに決めたんですか。
○飯塚介護保険担当課長 これは提案事業ということで、この契約に盛り込んだものでございますので、法人の側からやりたいということで提案があったということでございます。
○佐野委員 とすれば余計にやはりそれが実施されていないわけですから、どうなっているんだろうか、どうすべきだろうということを積極的に中野区から言うべきじゃないかと思うんですけども、今、開設する見込みがありそうなことをおっしゃっていますので、ぜひですね、開設が一番いいんですよ。パンフレットどおりですから、何もうそ偽りない。おくれたということだけで済むわけですから。だけども、相手のあることですから、中野区だけではできない。それから、相手は経営もあることですし、いろんなことがあるわけです。そういうことですから、そういう意味では、できればやはり望みをかけて、もっと積極的に日々交渉する。こういった姿勢が私は必要ではないかと思いますけども、ぜひそれをもっとお願いしたいと思います。これ以上言っても、もうおわかりいただいていると思いますので、特に開設する望みがあるとおっしゃっていただいたので、その方向に向かって努力を重ねていただきたいというふうに思います。以上で結構です。ありがとうございました。
すみません。3番目の資料がちょっと今ないものですから、先に4番目のほうに移らさせていただきます。その間に探します。
4番目の区民マラソン大会の提案についてお話をさせていただきたいと思います。
マラソンといえば、既にオリンピック等々で皆さん一般化しているスポーツであり、非常にポピュラー化しているもののスポーツであるというふうに私も認識しております。そして、お年寄りから若い子ども、そしてそのお母さんまで一緒になって、単に競うんではなくして、楽しい、健康に合ったようなものをやっていくということが既に行われているんじゃないかと思います。世界的にもボストンマラソン、ハワイマラソンにも見られるように、好きな方はそこへ行って楽しく一緒に走る。そういったことをテレビ等で報道されているのをしばしば見させていただいております。
ここ数年続いている東京マラソンもそうですけども、東京マラソンの参加者も年々ふえております。報道によれば、来年の申し込み参加数は26万人、定員のもう既に7.5倍になっているそうでございます。抽選結果は11月中旬に申込者全員に通知するというふうに事務局が発表しております。
私が議員になってから6年たちますけども、そのときにはもう既に過去あった中野区のマラソン大会はございませんでした。そういう意味で、なぜないのかなというふうに私、非常に疑問に思っておりました。これだけ一般的なスポーツでもあり、中野区に愛好家もふえてきた。そういった中で、なぜかなというふうに思いました。特に中野区長は愛好家の1人でもあるというふうに聞いております。そして、東京マラソンにも参加をしております。そういう中で、別に区長が好きだからやるということではありません。だけども、やっぱり区民がそういった愛好家がいる中で、できる限り中野区もほかの柔道大会、剣道大会、テニス大会、卓球大会、健康を兼ねていろいろな大会を行っているので、ぜひこの区民マラソンも何らかの形でやるべきじゃないかというふうに思います。
しかし、過去やっていたことを調べますと、中野区でも体育協会が主催であり、教育委員会並びに体育指導委員会が後援ということで、2002年までやっておりました。これがその最終のパンフレットだそうでございます。この中を見ますと、いろいろキロ数が書かれております。10キロ、10キロ、5キロ。要するにそれぞれの体力に合った、それぞれのものをやって楽しく行おうというのが趣旨だそうでございます。それが2002年で打ちどめになりまして、多分参加者数の減少、警察の協力、協力ボランティアの人数不足、資金面、いろいろなことが考えられますけども、これが取りやめになった理由について、まずお聞きしたいと思います。
○村木生涯学習担当参事 お答えをいたします。
区民健康マラソンが取りやめになった理由でございますけれども、平成15年6月24日号の区報で紹介をされてございます。「区民健康マラソン大会中止のお知らせ」といたしまして、参加人数の減少、コースの不備や沿道の交通事情などの理由により、昨年の、したがいまして平成14年の第20回をもって中止となりました。今後はより多くの区民の皆さんが参加していただける事業として、中野区民スポーツフェスティバルを開催いたしますので、御理解、御協力をお願いいたしますとアナウンスされてございます。こうしたことから、今、佐野委員のおっしゃったような理由であったことが推測がされるものでございます。
○佐野委員 当時活発に行われたと聞いておりますけども、そういった種々の理由があったんだと思います。特に安全面から非常に難しい面があったとも聞いております。そういうことからすると、やはりそういった問題点をどうクリアしていくか。開催は簡単だと思うんですけど、どうクリアしていくかということが必要になってくるんではないかというふうに思う次第です。
現在、お好きな方が集まられて、妙正寺川を中心とした区民マラソン、区民マラソンではないですけど、マラソンをやっておられるんですが、その規模とか内容については御承知でございましょうか。
○村木生涯学習担当参事 妙正寺川マラソン大会でございますが、区立の第四中学校をスタートして、妙正寺川沿いの道を途中にございます橋を利用して折り返し、第四中に戻ってゴールをするというコースをとってございます。対象につきましては3歳、これは伴走者つきということになってございます。から大人まで、コースにつきましては1.5キロから6キロまでの6コースございます。定員は各コース100名となっており、主催は青少年育成野方地区委員会と大和地区委員会の共催事業でございます。
○佐野委員 そういった一部の方の愛好家の集まりで、皆さんがそうやって努力されながらやっている部分もあるわけですよね。それからすると、やはりこれを区としてのところまで押し上げて、何か教育委員会とか、それから区とか、それから体育協会、3者連合で今ある問題点をクリアしていく必要があるんではないかというふうに思います。そういう意味で、私はそういう問題をクリアできれば、区民の多くの声にこたえていただき、復活できるんではないかというふうに思うわけですけども、急にというのは無理だと思う。予算のこともあります。1年かけてでも実行に向けて体協とか教育委員会、体育指導委員、区民有志から成る検討委員会でも何でも構いません。そういったものを立ち上げて、そういった問題点をクリアしていく姿勢、クリアしていくことが私は必要ではないかなと思いますけども、課長はいかがお考えでしょうか。
○村木生涯学習担当参事 この区民健康マラソンにつきましては、先ほど御紹介ございましたように、中野区体育協会の主催事業として、私ども教育委員会や体育指導委員会が協力をし、実施をしていた事業でございます。また、マラソンコースの設定ですとか参加者、沿道の観客に対する安全対策に万全を期す必要がございます。したがいまして、大会を再開実施するためには、警察も含めまして関係機関が一致協力をして検討し、進めなければできない。そういう内容のものでございます。そうした意味では、教育委員会として実施をすることは困難というふうに考えております。
○佐野委員 ですから、教育委員会として実施をするんじゃなくして、あくまでも3者が必要なわけです。今までやってきていただいたんですから。そういったところに再度お呼びかけをして、それから愛好家も含めて、いろいろなどうしていったらいいだろうかというものを考えるべきではないかと言っている。教育委員会でやってくれと言っているわけじゃないんですよ。そういったことをやっぱり最初からだめですということじゃなくて、問題点があることはもう認知しているわけです。過去にやっていたことも認知しているわけです。それがやめになったわけですね。ですから、その問題点がクリアできるようなものを考えるべきではないかというふうに思っているわけです。教育委員会でやってくれと私は決して言いません。また教育委員会ができるものでもないし、やるべきでもありません。そういう意味で私は言っているので、その辺について課長の考え方はどうかというふうに伺っているわけです。
○村木生涯学習担当参事 教育委員会の一員として私がこの問題に、今、質問をしていただいておりますので、その答弁を行っているという中では、ただいま申し上げた御答弁以上のことは申し上げることはできません。
○佐野委員 わかりました。そのとおりの部分もあると思います。確かに権限と責任という部分がありますので、お願いします。
それでは今、担当課長もそういうふうにおっしゃっています。自分の範疇を超えていますということですので、まず……。担当参事。(「参事、部長級」と呼ぶ者あり)何か声も強いですので、時間もちょっとまだありますので、担当参事、今までの経緯を踏まえてどういうふうなお考えになるか、ちょっとお考えを伺いたいと思います。
○村木生涯学習担当参事 今、答弁をしておりますのが担当参事の村木でございます。
○佐野委員 大変失礼しました。そうすると、その上の権限と責任をお持ちなのは教育長、区長ですね。ということでいいんですね、参事。そうですね。それでは、まだ12時前ですけども、何とか3時前には終わろうじゃないですが、とりあえず参事の意向も酌みましてやりたいと思います。そんなことを言っているときじゃないので、とりあえず大変失礼しました。それで、結果として今、最終責任になりますが、区長にお時間もありますので、お伺いをさせてください。どうもありがとうございました。
区長は今、御質問の中にお話ししましたように愛好家のお一人としても有名であります。そういうことで、私は個人的な問題と、公と私が非常に難しい御答弁になろうかなというふうに逆に配慮をしていたのでございます。そういう中で今、村木参事のほうの御推薦もございますので、ぜひ力強い発言で今までの趣旨の中での御回答をいただければと思います。いかがでしょうか。
○田中区長 私も先ほど御紹介ありました妙正寺川マラソンには何年か続けて参加をさせていただいております。また東京マラソンも出ましたけれども、練馬区の光が丘のハーフマラソンというのも出たりしておりまして、中野区で走れる大会があったらいいだろうなというふうに思っていると。ここまでは個人的な考え方でございます。もし体協などを含めて、そういった企画が実現するということになるんだとすれば、区としてもできる協力はするべきだと、こういうふうに思っております。関係機関との調整などが難しいかと思いますけれども、そういった機運が盛り上がってくれば、区としてできるだけの御協力はするべきだろう。こういうふうに思っております。
○佐野委員 ありがとうございました。適切な御判断と適切な考え方が出てきたなと私も思っております。そういう意味では、やはりいろんな問題点はあると思います。しかし、それを一つひとつ乗り越えていくことが、単にマラソンだけじゃなくて、中野の区政にとって私は大切な姿勢ではないかというふうに思っている次第です。そういう意味で、このマラソン一つが最初からだめですよということではなくして、問題点があるんだったら、それを何とかクリアしようという姿勢を持つことが、私はトップとして大切だなと思っていましたらば、今そのような方向でお話をいただきましたので、ぜひ今後それに向けて御努力をしていただきたいというふうに思っております。ありがとうございました。
という話しながら探しました資料が出てまいりました。3番目の資料でございます。大変申しわけございません。
それでは、時間もあと12時まで少しですので、3番目の問題に移らさせていただきます。3番目は、中野区の小・中学校建物別の耐震改修計画についてでございます。
先日の報道で、23区の小学校の耐震改修率が記載されたものがありました。それによると、中野区の小・中学校の耐震化率は58.6%、6割を切っているというような表現をされていました。これは23区の中で一番びりであるというふうにも書かれておりました。私は大変な驚きを持ちました。優先してこれは考えなければ、安全・安心ということは優先して考えなきゃいけない問題だなというふうに思いました。
そして、早速ホームページをちょっと拾ってみましたらば、その中で耐震化率が全部出ておりました。小・中学校のA、B、C、Dというランクですね。こういったものが出ていましたので、まずそこでAランクは安全だと思う。Bランクは耐震性は比較的高いランクですが、補強することをお勧めします。Cランクは補強が必要です、または精密診断が必要です。Dランクは大規模な補強または改修が必要だと思いますというふうに書かれていました。
そういう中で、まずお尋ねしますけども、これは先日の文教委員会でも再三にわたってAランクについてはいろいろお話が出たそうでございます。そういう中で、いろいろみんな関心があるんだということで御理解をいただきたいというふうに思っております。
簡単に時系列を追って、現在までのこの耐震化率、新聞が出るまでの耐震化率について、まずお話を伺いたいと思います。
○小谷松教育経営担当課長 学校の耐震化について、経緯を追ってちょっと話をしてほしいということでございます。この学校施設の耐震化につきましては、阪神淡路大震災を受けまして、校舎につきましては早期に耐震診断を行いまして、その後、順次補強に着手をしてきたというところでございます。校舎につきましては、Cランクの施設につきましてはすべて補強が終わってございます。また、Dランクという位置付けの校舎はございませんでした。Bランクにつきましては、一部で既に補強のほうを入っているところでございます。
一方、体育館のほうでございます。この体育館につきましては、実は阪神淡路とか新潟中越等々、これまで倒壊したといった例がないということから、平成17年度に全小・中学校の窓ガラスの飛散防止、それからまた天井材の落下防止措置を行ってきましたけれども、診断、それから補強といったことにつきましては、これまでおくれてきたというところがございます。国の指導等もございまして、この体育館につきましては、これまで構造タイプ別に1棟ずつ耐震診断を行ってきたといったところがあったんですけども、その方法を改めまして、平成18年度に未実施分のすべての体育館につきましての耐震診断を行いました。この体育館の耐震診断が終了した時点で、学校施設につきましてはすべての耐震の診断が終了したということで、昨年度、学校以外の施設も含めまして、区全体としての区有施設耐震改修計画を策定いたしまして、計画的な補強を進めるということになったところでございます。C及びDランクの体育館を補強するということで、昨年度から本年度にかけまして設計と評定を行ってきたところでございます。その結果に基づきまして、今回、本定例会におきまして補正のお願いをしたところでございますが、この体育館C、Dランクにつきまして、補強工事に着手をするということになった次第でございます。
○佐野委員 特に今おっしゃったDランク、体育館はDランクがある。中学校1校、小学校1校。これは、要するにこのホームページによれば、西中野小学校、それから中学校は七中というふうに出されていますけども、ここの2校について耐震診断を行った時期は、私が聞いた限りでは、19年の9月には終えられて、今、発表されて、それをどうするかということを検討に入っているというふうに聞いておりますけども、それでよろしいでしょうか。
○小谷松教育経営担当課長 耐震診断につきましては、先ほど申しましたとおり、平成18年度にすべて実施を行いまして、その結果に基づきまして、今、委員のほうからもお話がございました区有施設の耐震改修計画、これを19年度にまとめたというものでございます。
○佐野委員 そうしますと、この耐震を18年度にわかっていたわけですね、Dになったということが。そうすると、18年度の何月だかわかりませんけども、仮に1年以上前ですよね。補正がここで出てきた。7億2,460万円。何ゆえにDランクでも、わかっていながら今補正が出てくるんですか。
○小谷松教育経営担当課長 先ほど申しましたように耐震改修計画に基づきまして、昨年の4定でございましたけれども、この設計をするということで、その設計が現在、大変込み合っている。要するに設計をするだけじゃなくて、評定も受けなければならないというようなことで、かなりその設計及び評定に時間を要するということがございまして、昨年の4定のときに補正で繰越明許をお願いしたところでございまして、その設計が上がってまいりましたのがことしの7月の末日でございました。その設計が上がらないことには、この補強工事につきまして、その工事の内容、あるいは積算ができないということで、今年度の当初予算の中には計上してございませんでした。設計に基づきまして、急ぎ工事内容をきちんと確定いたしまして、そして積算を行った上で今回補正をお願いしたという次第でございます。
○佐野委員 我々側から見ると、我々って区民もそうでしょうけども、どちらかというと、1年以上前にわかっていながら、確かに設計が込み合っていた、評定を受けなければならない。いろいろな所々理由があると思いますけども、やはりその理由のために今になって補正でやってしまったということについては、一般予算があるわけです。この4月に。そこでなぜ組み入れなかったという単純な疑問ができると同時に、じゃあ、来年の卒業式についてはどうなのかという気持ちが出てくるわけですけども、それについては西中野小学校等についてどうでしょうか。
○小谷松教育経営担当課長 今回補正をお願いした中でも、この工事期間と、それから来年の卒業式ということで大変御心配をおかけしているところでございます。これにつきましては工事内容をさらに精査し、期間の短縮ができないものかということで現在最大限の努力を払って再検討しているところでございます。
○佐野委員 そういう意味で、もうここに至ってどうこう言っているわけじゃありません。もう仕方ないことだと思います。そういった先見性の見通しをしっかり立てることと、それからもう一つは、その人たちの気持ちに立つこと。その人たちというのは、その学校に在学している子ども、そして親、こういった人たちの気持ちに立つことが私は欠けていたんではないかなというふうに思っておるわけです。やはり自分が6年間育った、例えば西中野小学校の生徒であれば、6年間育った体育館、思い出のある体育館で卒業式をする、迎える。そして、これからまた順繰り世にはばたいていく。こういったことはやっぱり一生の思い出として残るわけです。たまたま、それじゃあ、そこが耐震診断で発見されたにもかかわらず、中野区のほうでできないために、そこができないで代替のところでやるというような、そういったことのつらさとかはやっぱり負わせるべきではない。その辺はやっぱり教育委員会としてしっかりと踏まえて考えていかなければならない問題であり、特に一番大切な問題ではないか。教育というのは、愛とかいろんなことをおっしゃいますけども、愛情が必要だとか、むちが必要だとか、いろいろあるかもしれません。私はやはりそういったことに欠けている教育委員会のもろもろが全般に出てきてしまう可能性があるので、ぜひ、確かに難しいですよ。お金が絡むことだし、いつできるか、素人だしわからない。だけども、やはり3月の卒業式は動かすわけにいかないわけです。もう決まっているわけですよ。それじゃあ、どうするんだということが必要だなと思うので、ぜひ今後はそういったものを予見性を持ってやってもらいたいのとあわせて、何とかなりませんかね。3月までに突貫工事でも。意見がこの間出されたということなので、あれですけども、あえて意見の中で私も思ったものですから、それで言わせていただいたんですが、何とかなりませんでしょうかね。
○小谷松教育経営担当課長 繰り返しになりますが、現在、補正の審議をいただきましたときに意見が付されたわけでございます。それを踏まえて見直しを誠意を持って行っているところでございます。
○佐野委員 わかりました。今、付帯意見もついたということですので、十分教育委員会のほうもお答えを出していただけるというふうに思っていますので、ぜひそういった意見に沿ってやっていただければというふうに思っております。
いろんな意見が出されましたけども、これをもって私の総括質疑を終わらせていただきたいと思います。どうもありがとうございました。(拍手)
○吉原委員長 以上で佐野れいじ委員の質疑を終了いたします。
お昼になりますので、この時点でお昼休憩をとります。再開時刻は午後1時といたします。
午前11時57分休憩
午後1時00分開議
○吉原委員長 委員会を再開します。
お手元に先ほど要求しました資料13件を配付しましたので、御確認ください。
休憩前に引き続き総括質疑を行います。小林秀明委員、お願いします。
○小林委員 小林秀明でございます。公明党の立場で総括質疑をいたします。初めての総括質疑となります。理事の皆様におかれましては、御丁寧に、また簡潔にお答えをいただければ幸いでございます。一生懸命質問させていただきますので、よろしくお願いいたします。
項目としては、1、妙正寺川の河川激甚災害対策特別緊急事業について、2、動物と地域の共生について、3、子育て支援の拡充について、4、警察大学校等跡地の活用について、5、小中一貫校について。6番目のその他は本日ありません。この順番で進めさせていただきます。
最初に、第1項目の妙正寺川の河川激甚災害対策特別緊急事業、いわゆる激特事業について伺います。
初めに、妙正寺川の橋のかけかえについて地元の要望を踏まえてお聞きいたします。昨年と同様に、ことしの夏も突然襲ってくるゲリラ豪雨が何度もありました。そのたびに河川流域に住む区民は3年前の洪水を思い出し、不安でいっぱいになります。特に災害が大きかった妙正寺川流域に住む皆さんはなおさらでございます。そこで、現在進んでいる妙正寺川の河川激特事業について質問をいたします。
昨年から始めた妙正寺川の激特事業は、さきの一般質問の答弁で予定どおり進んでいるとの報告もありましたが、計画では中野区内にかけられている橋のうち、5カ所の橋をかけかえすることになっております。3年前の集中豪雨で2カ所の護岸が決壊いたしました。一つは三谷橋のすぐ上流、もう一つは北原橋のすぐ上流です。今回の計画で北原橋はかけかえの対象になり、三谷橋だけは対象になっておりません。ここで、まず三谷橋はなぜかけかえの対象にならなかったのか、教えていただきたいと思います。
○遠山土木・交通担当課長 お答えいたします。
三谷橋につきましては、激特事業の5カ年という事業期間を考慮した結果、激特工事が下流から行われ、当該三谷橋が激特事業区間内の最上流に位置し、工事の発信基地、これは平和の森公園でございますが、そこから離れていること、あるいは用地買収が必要なことなどの理由から、本事業でのかけかえを見送ったと東京都から聞いてございます。
○小林委員 かなり難しいというような概要でございましたけど、この三谷橋は南側の野方地域から北側の沼袋地域に抜ける唯一の生活道路です。南側には老人ホームや高齢者会館、北側には病院もあり、一般の方だけでなく、高齢者や子どもたちも多く利用している極めて利用度が高い橋でございます。しかし、橋は古く、幅もとても狭く、三谷橋のかけかえは必要ではないかと思います。
実は一昨年、地元から橋のかけかえの申し入れが出されたいきさつがありますが、区はその要望にどう対応されたのでしょうか、伺います。
○遠山土木・交通担当課長 今、委員の御指摘のように地元の方々から申し入れがあったことは承知してございます。この激特事業工事区間の中で三谷橋が、先ほど都の説明を答弁させていただきましたが、中では橋のかけかえはできない、三谷橋のかけかえはできないが、その後の護岸改修等につきましては、用地買収等の条件が整った暁には、その護岸改修、あわせて橋のかけかえを考えていきたいと、このように聞いているところでございます。
○小林委員 この橋は、実は車が右折するときに欄干にたびたびぶつけております。このことは御承知でしょうか。もし災害が起こった場合には大渋滞が起こることが目に見えております。ぜひともかけかえや改修をしなければならないと思います。直ちにかけかえが無理であれば、橋のすぐわきに人が渡れるための人道橋をかけて、高齢者や子どもの危険を回避することも考えられますが、いかがでしょうか。
○遠山土木・交通担当課長 人道橋のお話でございます。区といたしましては、橋梁のかけかえに際しましては、都の河川改修に合わせて橋をかけかえてきたという経緯もございます。そういったことで、このいわゆる歩道部分、人道橋につきましては、三谷橋のかけかえに際して、現在幅員4メートルの車道ということになってございますが、この歩道部分の設置による橋梁の拡幅を考えていきたいと、このように考えてございます。
○小林委員 早急な施策をお願いしたいと思っております。
次に、この激特工事に関する区の道路の補修について伺います。今回の激特工事の影響で道路がひどく傷んでいるところがございます。平和の森公園付近の川沿いの区の道路です。L字の側溝と道路とが割れているところもあります。このことは御存じでしょうか。
○遠山土木・交通担当課長 今、委員の御指摘のように護岸構築のための交換杭の設置等の工事等により道路部分が傷んでいるということは承知してございます。
○小林委員 特に北側の民地との境界の側溝もかなり傷んできております。安全面からの心配な部分もあります。調査をしっかりしていただき、工事終了後を待たずに道路の整備がきちんと実施されるようにぜひ東京都に働きかけるべきだと思いますが、いかがでしょうか。
○遠山土木・交通担当課長 今回の激特事業におきましては、区道の舗装改修も実施予定でございまして、平成21年度内の完了を目指していると聞いてございます。区といたしましても確実に復旧、舗装の改修が行われるように東京都に働きかけをしてまいりたいと、このように思ってございます。
○小林委員 ありがとうございます。よろしくお願いいたします。
この項の最後に、妙正寺川の監視カメラについて伺います。妙正寺川の中野区設置の監視カメラはどこに配置されて、またそのカメラ映像や水位などをどのような方法で区民に知らせているのでしょうか御説明を伺います。
○志賀危機管理担当課長 お答えいたします。
監視カメラの設置場所につきましては、妙正寺川の沼袋、それから双鷺橋、寿人道橋、妙江合流の4カ所に設置してございます。この河川カメラのライブ映像につきましては、中野区のホームページで配信しておりまして、河川水位情報につきましても、中野区のホームページ、あるいは携帯電話でのモバイルサイトで配信をしているところでございます。
○小林委員 昨日の総括質問で同僚の平山議員も水害時の水位情報について触れておりました。特に携帯電話に流れている水位の情報がエラーが起きているというようなお話もありました。3年前に水害を経験した妙正寺川流域の区民たちは、特に外出先からも不安な声で、妙正寺川はどうなっているのか、まだ大丈夫ですかなど、私のもとにも連絡が頻繁に入ります。車が水に浸かってしまわないか、すぐにでも1階の荷物を2階に上げなければならないのか、自宅にすぐ戻ったほうがいいのかなど、豪雨になると切実な悩みになります。外出先の場合はホームページの水害情報を見ることが難しいのです。また、警戒水位を超えないとメールによる水害情報が入りません。
今回その解決策として、中野区のホームページ上に表示されている監視カメラの映像を携帯電話で見られるようにすれば不安は大きく解消されます。私は、この携帯電話での視覚情報の提供を実施すべきだと思います。私の携帯電話では、区のホームページに掲載している監視カメラのすべての映像を見られるようにしております。今、携帯電話の持ち込みができませんので見せられませんが、いつでもどこでも見られることがすばらしいなというふうに思っております。この区のホームページをわずか工夫するだけで、だれもが携帯電話で見られるようにすることが可能です。ぜひ区民の安全・安心のために、この素早く見られる、どこでも見られる、携帯電話で見られるようにすべきだと思いますが、できましたら区長のお考えを伺います。
○田中区長 技術的、また費用的にどのぐらいのものかというのは私、今承知しておりませんので、確定的なお答えはできませんけれども、携帯でも見られるようにしていくべきだというふうに思っております。
○小林委員 ぜひよろしくお願いいたします。以上、この項について質問を終了いたします。
次に、動物と地域の共生のうち、飼い主のいない猫の問題について伺います。
平成19年度、中野区はペットとの共生を考える懇談会を昨年6月から5回開催をいたしました。そして、ことしの2月には中野区におけるペットの共生のための提言として取りまとめをいたしました。この報告の中で、飼い主のいない猫の問題についてまとめられた課題はどのようなことでしょうか、お答えください。
○古屋生活衛生担当課長 お答え申し上げます。
ペットとの共生を考える懇談会の提言からは、飼育の責任者がいないことにより、ふん尿のにおいの害、周囲の迷惑を省みないえさやりによるトラブルなど、近隣への弊害をもたらしていること、また、共生を図りながら飼い主のいない猫の数を可能な限り減らしていくことや、捨て猫禁止の啓発を強化していること、このようなことが課題になっていると認識しております。
○小林委員 実は私は地域と一緒になって、飼い主のいない猫と向き合ってまいりました。私の住んでいる沼袋三丁目一帯は野良猫の多い地域でした。6年ほど前に新宿から引っ越してきた御婦人が猫にえさやりを始め、私道に12匹ほどの猫が住みつくようになりました。小学生の子どもたちが下校時に猫と遊んでいる光景が毎日のように見かけられました。
一方、我が家も冬には猫がベランダに侵入してきます。庭のふんを処理することが日課のようになっていました。ある日、事件が起きました。2日続いて毒を飲まされたのか、猫が泡を噴いて私道上で死んでいました。この悲惨な姿は余りにも残酷で、見ていられませんでした。子どもたちは、きのうまで遊んでいた猫の変わり果てた姿にどれほどショックであったかははかり知れません。二度とこのようなことが起こらないように、えさやりの御婦人と相談し、また近所の方と協力して、飼い主のいない猫の面倒を見ることにいたしました。
始めはどうしていいのかわかりませんでしたが、幸い飼い主のいない猫に取り組んでいるNPOの方の協力を得て、これらの猫の不妊去勢手術を行い、近所の皆さんと地域猫として管理し、育てるようにいたしました。かつて12匹いた飼い主のいない猫は、今は地域猫として5匹まで減りました。私の体験で、猫の嫌いな人も、また好きな人も、飼い主のいない猫と向き合い、不妊去勢手術を施し、えさのやり方、トイレの場所、掃除など、管理ルールをつくって地域で育てる地域猫として管理できることがわかりました。猫へのクレームはなくなり、猫を処分することなく減らすこともできます。この点について区のお考えを伺いたいと思います。
○古屋生活衛生担当課長 いわゆる地域猫活動につきましては、いろいろと御意見があるところでございます。このような活動はその地域で理解が得られ、その地域に受け入れられている活動として行われているものと認識しております。区といたしましては、このような地域猫活動はその地域において住民同士がよく話し合い、その地域における合意形成を図りながら活動していくことが望ましいと考えております。
○小林委員 NHKの「ご近所の底力」の地域猫に関する番組で、第1回目がことしの5月3日に、続いて第2回目がついこの間の9月26日に放送されました。この中で、中野区の飼い主のいない猫を地域猫として管理しているボランティアの方々が紹介されておりました。この番組をごらんになりましたか。もし聞いていれば、また見ていれば、ぜひ感想をお聞かせください。
○古屋生活衛生担当課長 地域猫の活動に関するNHKの放映、「ご近所の底力」の番組は2回とも拝見させていただきました。感想でございますけども、地域で飼い主のいない猫の対策に取り組んでいる人たちと近隣の人、そしてまた町会の人たちとが相互に話し合いをしながら問題を解決していこうとする、その姿には深い感銘を覚えました。また、地域や近隣の理解を得ながら飼い主のいない猫の問題を解決していくことができれば、これは大変に望ましいことでございまして、将来の展望が開かれていく。こんなふうにも感じたところでございます。
○小林委員 大事な点かなと思います。私も2回の放送を見て、飼い主のいない猫について地域で起きるさまざまな問題を解決する基本的な考え方を示しているんじゃないかなというふうに思っております。飼い主のいない猫の対策は今、理事のほうで言ったように地域住民と、あるいはボランティアがしっかり連携協力して取り組まなければならないことがわかります。
そこで質問でございますが、中野区として飼い主のいない猫対策としてやらなければならないことは何でしょうか、伺います。
○古屋生活衛生担当課長 飼い主のいない猫につきましては、とにかくその数を減らしていくことが必要だと思います。現に区には飼い主のいない猫に関する苦情が、あるいは意見がたくさん寄せられております。しかし一方、苦情を解決するための取り組みにつきましても、今、委員が御指摘になりましたように新たな動きが生まれつつあります。したがいまして、区といたしましては、地域の合意形成やその動きを踏まえ、飼い主のいない猫の対策を進めていきたいと思います。そして、区民の活動の広がりをよく踏まえながら、区民の皆さんの意見もよく聞いて、その上で対応していきたい。こんなふうに考えております。
○小林委員 積極的な意見ありがとうございます。
中野区内で立ち上げた地域猫について活動するNPO法人が相談業務を行い、地域のさまざまな相談に応じていますが、区は御存じでしょうか、伺います。
○古屋生活衛生担当課長 区内に飼い主のいない猫に取り組むことを目的としたNPO法人ができたことにつきましては、当該法人のほうから直接情報提供していただき、承知しているところでございます。
○小林委員 本来、区がやらなければならない相談窓口業務を行っている団体の支援をするのも区の役割と考えますが、いかがでしょうか。地域猫対策として取り組むためには、地域で起こった飼い主のいない猫の問題をきっかけとして、NPOや自主運営団体が地域の方々と話し合いをする場所をつくって進めることが必要だと思います。行政は飼い主のいない猫について、その話し合いをする場をつくる役割があるのではないかと考えますが、いかがでしょうか。
○古屋生活衛生担当課長 区では本来の業務として、近隣住民からの苦情につきまして、日常的に相談を受けているところでございます。また、飼い主のいない猫の問題解決には、地域住民や自主団体などと連携を図りながら進めていくことが重要だと認識しております。したがいまして、今後どういうところで連携していくことができるだろうか。今回立ち上がったNPO法人を初め、これらの自主団体とよく相談をしていきたいと考えております。
また、御質問の中にございました話し合いをする場をつくる役割が行政にはあるのじゃないかとの御指摘がございましたが、飼い主のいない猫の問題は地域住民と自主団体とが力を合わせて解決していくことが望ましいと考えております。したがいまして、住民自身の主体的な動きにより協議の場ができていくことを期待しております。
○小林委員 もう1点、テーマのほうを進めたいと思うんですが、東京都から「『飼い主のいない猫』との共生をめざす街ガイドブック」が出されております。これがその資料です。ちょっと古いんですが、東京都の福祉保健局と。もう名前が変わっているんですが、しっかりとしたガイドブックでございます。致死処分、つまり決して処分することではなく、飼い主のいない猫の適正な管理を目指したガイドブックで、問題解決の事例をわかりやすく示してあり、よくできていると思います。
また、新宿区では「人と猫との調和のとれたまちづくり(地域ねこ対策)」という、こういうガイドブックがあります。問題を地域で解決する方法をイラスト入りでわかりやすく述べております。私は、中野区もまず飼い主のいない猫を管理するためのガイドラインをつくるべきだと思います。また、さらにガイドブックもつくって、多くの区民の皆様に飼い主のいない猫の管理ルールを知っていただき、中野区全体で関心を持ち、具体的な活動をするボランティアがふえるようにすることが大事ではないかと思いますが、この点、区のお考えを伺います。
○古屋生活衛生担当課長 ただいま委員から御紹介いただきました東京都のガイドブックでございますが、これは飼い主のいない猫の問題を解決していく上で十分に活用できる内容のものと考えております。したがいまして、このガイドブックの活用によって、この問題には対応していきたいと考えております。また、区といたしましては、猫の適正な飼い方についての啓発のためのパンフレットなどは作成してまいりたいと予定しております。
○小林委員 ぜひガイドラインをつくって、またガイブックもつくっていただきたいなというふうに思います。
もう1点ですが、えさを与えないようにするから猫が減るのではないんです。不妊去勢手術をしてこそ、確実に飼い主のいない猫が減るのです。猫の不妊去勢手術の助成も区の役割であると思いますが、いかがでしょうかお考えを伺います。
○古屋生活衛生担当課長 地域で飼い主のいない猫の対策を行っている団体の中には、不妊去勢手術をみずから行って、飼い主のいない猫がこれ以上ふえないように、その活動を継続して取り組んでいるところがあることはよく承知しているところでございます。そうした活動につきましては一定の支援ができないだろうかということで、不妊去勢手術費用の助成について検討を行っているところでございます。
○小林委員 ぜひそのように進んでいただきたいなと思います。ちなみに23区で現在、飼い主のいない猫の不妊去勢手術の助成はどのようになっているか、伺います。
○古屋生活衛生担当課長 現在23区のうち、不妊去勢手術の費用の助成を行っている区は19区でございます。
○小林委員 23区では既に80%の区が猫の不妊去勢手術の助成をしているということになりますね。ぜひ猫の不妊去勢手術の助成を実施するべきだと思います。最後にまたもう一度区の御見解を伺います。
○古屋生活衛生担当課長 飼い主のいない猫に対する不妊去勢手術費用の助成につきましては、その仕組みや方法を含め、そのあり方について現在検討しているところでございます。
○小林委員 先ほども申しましたが、ぜひガイドブックをつくりまして、一つのガイドライン、そしてガイドブックも含めて基本的な考え方を皆様に周知しながら、時期が来まして、不妊去勢手術をしっかりと進めるようにしていただきたいと要望いたしまして、この項を終了いたします。
三つ目に、子育て支援の拡充について伺います。
子育て支援のうち、出産育児一時金について質問をいたします。少子化が進み、安心して子どもを生み育てるということは、今や日本国民全体の願いになってきております。中野区では毎年2,000人前後の子どもたちが生まれていますが、若い世代の人たちにとって妊娠、出産は精神的にも、また経済的にも負担の大きいもので、この負担を地域全体で支えていくことが急務となっております。私たち公明党が推進してきた結果、妊婦健診の公費助成が今年度から14回に拡充され、その経済的負担は大幅に解消されました。このことで大勢の妊婦さんからは大変喜ばれております。しかし、出産費用については個人の負担が大変重くなっております。最近の出産費用の動向とその負担感について、子育て支援担当の立場からどのように認識されているのか、伺います。
○田辺子ども家庭部長 最近の出産にかかる費用でございますが、医療機関によって差がございますが、低いほうですと45万ぐらいから、高いほうですと60万という医療機関もあるというふうに聞いておりまして、平均的には50万程度かかるというふうに認識をしております。御紹介にもありましたように妊婦健診で健康診査のほうは負担が大幅に軽減されているというふうには認識をしておりますけども、最近、分娩できる医療機関が少なくなっているような状況もございまして、選択できる幅が狭まっているというようなことから、若い方にとっては負担感のおありになる方もあるかというふうに認識をしております。
○小林委員 出産費用は健康保険の適用外になっていますが、出産育児一時金が各保険者から支給されます。その金額は35万円と聞いておりますが、それでも今伺ったように45万円から60万円という出産費があるということでございますが、35万円と比べると本当に大きな差があります。最近、国が出産育児一時金を35万円から38万円にするという新聞報道がありましたが、この3万円の増額とはどのような内容でございますか。
○柿内保険医療担当課長 お答えいたします。
分娩機関が事故に備えまして1分娩当たり3万円の保険料を支払います産科医療保障制度は、来年、平成21年1月から開始されることになったものでございます。出産費用にこの3万円の保険料を上乗せいたしまして、妊産婦に請求することが想定されるため、出産育児一時金に相当額を手当てするものでございます。
○小林委員 今言った3万円というのが保険料ということですか。
○柿内保険医療担当課長 保険料が3万円上がるということでございます。
○小林委員 その保険料ですが、出産にかかわるすべての医療機関が加入する義務のある保険料でしょうか。
○柿内保険医療担当課長 産科医療保障制度の加入につきましては、分娩機関への義務付けはございません。
○小林委員 それでは、中野区内の医療機関や、あとは助産所における加入の状況はどうなっているのか、ちょっと伺いたいんですが。
○柿内保険医療担当課長 現状でこの産科医療保障制度、来年からあるわけですけども、参加を表明している分娩機関というのは全国で約7割と報道されてございます。区内の分娩機関の加入希望状況については把握してございません。
○小林委員 安心の確保のための保険だとすれば、区内のすべての医療機関とか、また助産所が加入するようにしっかりと働きかけをすべきであると思いますけど、いかがでしょうか。
○柿内保険医療担当課長 今回の参加医療保障制度への加入促進につきましては、厚生労働省のほうが働きかけると聞いてございます。区として独自の働きかけをすることは考えてございません。
○小林委員 ということは、出産育児一時金の3万円がふえたということですが、区民の出産費用の軽減に直接つながるのでしょうか、どうでしょうか。
○柿内保険医療担当課長 今回の出産育児一時金の増額につきましては、分娩機関が事故に備えて支払う保険料に対応するものでございます。保険料の3万円は、先ほど申し上げましたように分娩費用等に上乗せされると想定されれば、必ずしも区民の出産費用の負担軽減につながるとは限らないというふうに思ってございます。
○小林委員 つまり、新たに保険料が追加されることにより、結果的に出産費用がこれまでより3万円アップするということになるということですね。その分は出産育児一時金に上乗せされると考えてよろしいのでしょうか。
○柿内保険医療担当課長 繰り返しになりますが、出産費用にこの3万円の保険料を上乗せして、妊産婦に請求することが想定されるため、出産育児一時金に相当額を手当てするものでございます。
○小林委員 昨年度、平成19年度の国保の出産育児一時金を支給した件数は何件あったでしょうか、伺います。
○柿内保険医療担当課長 平成19年度は462件でございます。
○小林委員 ということは、生まれてくるお子さんの4分の1が国保から出産育児一時金が支給されているということが、そういう意味ではわかります。都内の病院でお産をすると、先ほど平均50万円ぐらいかかるそうですけども、若い人たちにとって相当の負担です。東京都下の中には、こういう状況を踏まえて38万円とか40万円の出産育児一時金を支給する自治体もあります。出産費の個人負担をさらに軽くし、さらに負担をなくす方向へと子育て支援を拡充することが今一番求められているんではないかと思います。
そこで、国が出産育児一時金を30万円から35万円まで引き上げたとき、既に35万円を実施していた中野区、また23区は、そのときに自動的に40万円にしてもよかったのではないでしょうか。むしろ、そうすべきではなかったかなというふうに思いますが、いかがでしょうか。
○柿内保険医療担当課長 特別区の国民健康保険の出産一時金につきましては、23区で給付の均衡を図るため、共通して35万円となってございます。国が30万円から35万円に引き上げた当時、特別区国民健康保険の出産一時金につきまして35万円に統一した経緯がございます。
○小林委員 それでは、東京都は子ども医療費の助成について、昨年の10月に中学3年生まで1割分を助成しました。中野区は現在、独自財源を上乗せして、中学校3年生まで完全無料化を図りました。実は、都は来年に向けて都知事の公約に沿って、中3まで無料化に向けた検討を進めているようです。今、開会中の東京都議会で子ども医療費助成の拡大について公明、また自民両党から提案がありました。福祉保健局長の答弁では、助成内容の拡大を図る方向で検討。ことしの10月には具体案を取りまとめるということでございます。もし都が今の助成の形で中学校3年生まで無料化を図るとした場合、中野区にとってどの程度の財政的な負担軽減になりますでしょうか。
○浅野子育て支援担当課長 お答えいたします。
今、都の子ども医療制度といいますのは所得制限を設けておりますが、それを前提といたしまして、内容拡大について検討中であるということについては、区といたしましても非常に注目しているところでございます。今、財政効果についての御質問でございますが、この都の子ども医療費助成につきましての取り扱いは、特別区におきましては財政調整交付金のほうに算入するというふうになっております。これは都区の合意でそのようになっております。したがいまして、都が内容を拡大した場合に、現在私どもでやっております子ども医療費に直接それが効果として幾ら反映されるというふうになるものではございません。したがいまして、財政効果がどのくらいになるかということにつきましての算定ということにつきましては難しい状況でございます。
○小林委員 国においても出産費用を全額支給する仕組みを検討していると聞いております。都の施策の前進によって生み出される新たな財源として出産育児一時金の増額に振り向けて、中野区が国や他の特別区に先駆けて、出産育児一時金を今回追加される保険料とは別に40万円に拡大する検討を行うべきだと考えますが、いかがでしょうか。
○柿内保険医療担当課長 お答えいたします。
先ほどの繰り返しになりますけども、特別区の国民健康保険の出産一時金につきましては、23区で給付の均衡を図るため共通して35万円となってございます。この出産育児一時金の増額につきましては、現在23区で協議しているところでございます。区として独自の引き上げは考えてございません。
○小林委員 今の答弁で国保の仕組みという問題であります。中野だけが国保の出産育児一時金を支給するというのは不可能というような御答弁でありましたけども、そうであるならば、東京23区が足並みをそろえて出産育児一時金40万円に拡大するよう、国保担当課長会や区長会で中野区として強く要望すべきだと思います。
田中区長は23区長会の役員をされていると聞いております。ぜひとも率先して働きかけるべきではないでしょうか。区長のお考えをぜひお聞かせください。
○田中区長 その賠償保険に相当する3万円の部分につきましては、分娩にかかわる医療機関が安心して医療に取り組めるようにということで効果があるものだと思っておりますので、その分については必ず増額するようにということで、きちんと主張してまいりたいと、こう思っております。さらに、それを上回る分につきましては、これはやはり国保の会計の問題もありますので、出産にかかる負担と、また国保の制度的な安定的な運営といったようなことも勘案しながら検討してまいりたいと思っております。
○小林委員 区長の御答弁ありがとうございます。今言ったように、すぐに国保の出産育児一時金の支給増がかなわないのであれば、例えば渋谷区で実施しているような出産費負担軽減策としてハッピーマザー事業などを実施すべきだと思いますが、いかがですか。もう一度区長の御決意を伺います。
○田中区長 渋谷区の場合には、たしか最後の妊婦健診を受けられた方に対して5万円の現金助成をされているということだというふうに認識をしております。渋谷区の場合は妊婦健診の助成件数が5回、健診券の交付回数が5回ということです。中野区の場合には14回交付しておりますので、現金なのか現物なのかという違いはありますけれども、給付の内容としては渋谷と中野と同じ程度になっていると、このように思っております。どういう形で給付しているのかというのは考え方の違いということであると思っておりますので、私としては14回の健診ということで今後もやっていきたいと、こう思っております。
○小林委員 国の動向も出産費の無料化を指し示しています。合計特殊出生率がワースト2と言われている中野でございます。何らかの軽減策を早急に検討するべきだと強く要望して、この項の質問を終わります。
次に、警察大学校跡地の活用について伺います。
初めに、都市計画公園と公共空地の活用についてお聞きします。区は、警大跡地の都市計画公園と都市計画道路用地を本年3月に取得をいたしました。この用地取得に当たり、まちづくり交付金が53億3,000万円余、そして都市計画交付金が19億1,700万円余出ております。もともと東京都による都市計画交付金の公園の対象が実は2ヘクタールからの要件でした。都議会の取り組みで昨年度に1ヘクタールからということに変更され、今回交付金の対象となりました。この結果、中野区の財政負担は大きく軽減されたことになります。
都市計画公園、つまり防災公園と隣接するこの公共空地を合わせると、3ヘクタールという大きな空間になると聞いております。近々取り交わされる予定の警察大学校等跡地地区のまちづくりに関する覚書案によると、第6条目に、まとまったオープンスペースの確保では、都市計画公園と公共空地はオープンスペースとして一体的に機能するよう、適切な整備及び管理を行うものとする、とあります。私は、災害時に備え、このスペースは多種多様な防災機能を持ち、かつ限りなくフラットであり、障害になる構築物がないのがベストだと思っております。そこで、このスペースの基本設計はいつごろできるのか。また、どのような内容となるのか、お伺いいたします。
また、若者たちや友愛クラブなどの各種団体は、フットサルやグラウンド・ゴルフなどスポーツができる空間として利用したいとの要望をたくさん聞いております。区民自身がこのスペースを利用できてこそ魅力ある場所となるのではないでしょうか。区民の期待にしっかりこたえる利用計画が必要だと考えますが、あわせて御見解を伺います。
○松前拠点まちづくり担当課長 2点ございました。まず最初のオープンスペースの基本設計についてでございます。中野区が整備をいたします都市計画公園、これにつきましては今年度中にその基本計画を作成する予定でございます。また、この都市計画公園、それと隣接して公共空地並びに区が整備する区画街路がございます。そういったものもこの警大跡地地区内で一体的な調和のとれた空間であるよう、また景観的にもすぐれたものであるようにと思いまして、専門家を含めた景観の検討委員会を設置する予定でございます。具体的なその公園等の基本計画の内容、そういったものにつきましては、この委員会の中で固めてまいりたいというふうに思ってございます。
それと、2点目の御質問でございます。区民の期待にこたえられるような公園の計画が必要ではないかという御質問でございました。公園や、この公共空地を含めたそのあり方、あるいは運営のあり方等につきましては、事業者とも協力をしながら、さまざまな活用方法を検討してまいりたいというふうに思ってございます。
○小林委員 ぜひそのように進めていただきたいと思います。
次に、警大跡地の緑化計画について伺います。中野駅周辺まちづくりガイドラインの中の緑の育成保全とオープンスペースの整備方針には、F字道路に関して、既存の並木道と連携し、風格ある景観を形成する緑の東西軸とあります。私は本年の第1回定例会で、F字道路の緑化の一つとして、例えば河津桜の桜並木について質問をいたしました。このガイドラインにある風格ある景観を形成する緑の東西軸といえば、私は桜並木と考えます。この緑化計画策定の進捗状況と今後のスケジュールを伺います。あわせて、私は警大跡地を囲む道路も桜並木になれば、多くの区民が魅力を感じ、さまざまなイベントも繰り広げられ、にぎわいあるまちになると考えますが、区の御見解を伺います。
○松前拠点まちづくり担当課長 まず緑化計画についてでございます。こちらにつきましても、先ほど申し上げました景観検討委員会、その中での検討対象だというふうに思ってございます。公園の基本計画とあわせまして、こうした区画街路、F字道路の景観的な基本計画を今年度中には作成をしたいというふうに考えてございます。
また、F字道路の街路樹についてでございますが、御提案の桜並木、これにつきましても参考とさせていただきながら、この委員会の中で検討を進めてまいりたいというふうに思ってございます。
○小林委員 御検討をぜひしていただきたいと思います。
次に、警大跡地と隣接する囲町地区に及ぼす影響について3点まとめて質問いたします。
まず1点目ですが、警大跡地の区画道路と囲町地区の民地との関係はどのようになるでしょうか。また今後、囲町まちづくりをする場合も含めてお答えください。
次に、囲町地区まちづくり構想案作成調査によると、エリア内の都市計画道路221号線の整備について次のような報告がされております。道路線形を線路側にずらす。つまり、真っすぐな道路に変えると残地の減少、事業費の低減が期待される。沿道敷地の奥行きが深くなり、土地の有効利用がしやすいという調査結果が出されました。この結果を踏まえて、都市計画道路221号線は線路に沿った真っすぐな形状の道にしたほうがよいと考えますが、御見解を伺います。
3点目に、囲町地区は特にビルの風の影響を受けると予測されますけども、この対策のために風洞実験などを行い、囲町地区の住民にできる限りビル風の影響が出ないような施策を検討すべきではないか。そのように思っております。
以上の3点についてお考えを伺います。
○松前拠点まちづくり担当課長 3点ございました。まず1点目の区画道路と囲町地区の民地との関係でございます。開発事業者が整備をいたします区画道路でございますが、その整備につきましては、囲町地区の民地と若干の幅でございますが、道路ではない土地が生ずることとなります。今後、囲町のまちづくり、それが進む際において、この土地が必要となるような場合がございましたらば、事業者に対してしっかりこのまちづくりに協力をするように今、区と事業者との間で覚書の中でそういった確認を行っているところでございます。
そして2点目でございますが、補助221号線の線形についてでございます。この囲町のまちづくりを進める中で、事業手法の検討とともに、この221号線の線形につきましても、地元の合意形成、これを一緒に図りながら、この線形についても検討をしていく必要があるんだろうというふうに考えてございます。
そして3点目のビル風対策でございます。開発事業者はこの開発に当たりまして、風洞実験を行うこととなってございます。しっかりと風関係の評価を行いまして、適切なビル風対策を行うことというふうになってございます。
○小林委員 この中の1点目の囲町地区の民地との関係で、若干道路にならないスペースがあるということですが、現在の状況でいけば、当然囲町のほうで建物を建てたときに、道路と面していないということで北側斜線がかかるような建物しか建てられない。だけれども、囲町まちづくりの関係で協議しながら、やがてはそこは道路に接するような状況にもなり得るということでございますでしょうか。確認でございます。
○松前拠点まちづくり担当課長 囲町地区のまちづくりが進みましたらば、そういった土地に関しましても道路になることも含めて、そのような形になるというふうに認識をしてございます。
○小林委員 次に、警大跡地の大学や商業ビルの高さが100メートルほどになるということを聞いております。それだけの高層ビルともなれば、災害時は高層難民対策が必要になります。高層難民とは、地震災害等が起きた場合、高層ビルのエレベーターの停止等で上の階の住民が移動する手段を失い、取り残されたままになる住民をいいます。さらに、高層ビル内では水やガスなどのライフラインの断絶が予測されます。その対策として、飲料水や食料などの備蓄を1週間分用意すること。水を使わない簡易トイレ、なべ用のガスコンロとカセットボンベ等々、必要なものがあるということです。
中央区では、新築のマンションビルに建築基準法で定める高さ31メートル以上という基準がありますが、それをさらに規制し、20メートル、そして敷地面積100平米以上の建物に対して災害時の非常用エレベーターと備蓄倉庫の設置を義務付けております。今回この警大跡地に建設される高層ビルへの対応はどのようになっていますでしょうか、伺います。
○志賀危機管理担当課長 お答えいたします。
高層難民の件でございますけれども、中野区の地域防災計画の中では、区及び区民、事業者の責務という項がございますけれども、その内容といたしまして事業者の責務でございますが、みずからの防災対策に万全を期すこと、それから地域の防災力の向上に努めること、また顧客、従業員並びに管理する施設及び設備について、その安全性の確保に努めること。また、帰宅困難者対策といたしましては、通信の手段の確保、それから非常食料の備蓄、またその他必要な対策を講じなければならないというふうに定めてございます。このことから、事業者ではみずからの社会的な責任といたしまして対応策を講じるべきであるというふうに考えているところでございます。また、この区の重要な防災拠点となります警大跡地につきましては、開発事業者と協力した災害対策を進めていくことを事業者と確認しているところだと聞いてございます。
○小林委員 ぜひこの機会に中野区として中央区のような基準で区内にある高層住宅、高層ビルに対する災害用の非常用エレベーター、そして備蓄倉庫の設置を義務付けた条例等を設定すべきだと考えます。また、あわせて高層住宅防災対策パンフレットなども制作してはいかがでしょうか。
中央区では、「揺れる高層住宅!そのときあなたは……」ということで、特に中央区といっても狭隘の本当に狭いビル、狭い道路に大きなビルが羅列されている。そういう意味で、中央区が先陣を切ってこうした建築基準法よりも厳しい高層ビルのあり方、また高層難民の対策というものがこの中に記されております。中野区もこのようなパンフレットを準備して、普及をしていけばいいかなというふうに思っていますが、区の御見解を伺います。
○志賀危機管理担当課長 高層住宅等の対策用のパンフレットの作成でございますが、中央区のように超高層を初めとしたマンションに人口の概ね80%の方が居住するという住環境と、中野区の住環境とは多少違うかなと思います。また、建物ごとの施設の違いもございますことから、先ほどの答弁とちょっと重なる部分もございますけれども、やはり事業者またはオーナーの責任において作成し、配布するべきものではないかというふうには考えているところでございますけども、区といたしましても、中央区のパンフレット等を参考にしながら、啓発の一環といたしまして、どのような高層住宅用のパンフレットができるかを今後検討してみたいというふうに考えております。
○小林委員 現在、マンションとして100世帯を超えるような建物ができます。その中で、私も地域の方々と、要は地元の町会等を含めて災害対策をしていかなきゃいけない。しかし、取り残されたこの100世帯の方々、この方々がしばらくの間は3日でも4日でもいいですけども、自分の自助でしっかりと備蓄倉庫をつくってやってほしいという御意見を進言したんですが、そういうものがなかなか法律としてない場合にできなかったという部分があります。そういう意味で、災害を本当にないように、また各町会の方々も含めて、地域にたくさんの住民が入るマンションができる以上、そういうときには中野区の力を出して主張しながら、こういうような中央区にあるような基準をつくって、示していっていただきたいというふうに思います。
次に、災害時の学生ボランティアについて伺います。区は警大跡地に整備される三つの大学等と連携し、災害時における(仮称)災害時学生ボランティアの設置を考えてはいかがでしょうか。昨年の夏、公明党の新人4人で柏崎の災害ボランティアに参加いたしました。全国からも多くの学生たちが参加しており、現地の社会福祉協議会が中心になって救援活動をいたしました。
一方、明治大学では、千代田区と大規模災害時における協力体制に関する基本協定を締結しております。この協定では、明治大学が学生ボランティア等を養成し、災害時の派遣に備え、また災害時には被災者への大学施設の提供、衣料品や食料、飲料水などの提供も行う一方、千代田区としてはボランティア養成の資金面等で協力するなどとされております。こうした取り組みも明治大学で行っています。その明治大学が今回この中野区に来るということです。そういう意味でも、中野区も学生ボランティア等の協力体制を行うべきだと考えます。大学と社会福祉協議会等の協力、連携も含め、ぜひ(仮称)災害時学生ボランティア等の設置を考えるべきだと思いますが、いかがでしょうか、区の考えをお伺いいたします。
○志賀危機管理担当課長 警大跡地のところに整備されます二つの大学と大学の寮ができると聞いておりますけれども、そこの大学等の整備につきまして、その整備後にどのような形で災害時における連携または協力ができるのかといったことにつきまして、十分協議をしていきたいというふうに考えております。また、学生とのボランティアの活動につきましても、整備後に社会福祉協議会を含めまして、どのような形でのボランティアの活動ができるのか、十分協議してまいりたいというふうに考えております。
○小林委員 中野区は高齢の方々がたくさんいらっしゃいます。そういう意味でたくさんの若い方がこの地に集まってきます。そういう意味で、若い方々のお力をいただくためにも、この災害時学生ボランティア等の設置で示していきたい。そのように思っております。以上、この項の質問を終わります。
最後に、小中一貫校について伺います。
平成20年第2回定例会の一般質問において、同僚の久保議員が小中一貫校に関する質問をいたしました。その際に区長の御答弁でございますが、一貫校については私の考えとして、小中連携を進めるには一貫校であることが本来の姿だという御答弁がありました。小中一貫校の必要性について改めて区の御見解を伺います。
○入野指導室長 学齢期の子どもたちの学習面や生活面の発達や成長に対する課題への対応、さらに公立小・中学校が従来から持ちます教育の連続性などの課題を克服することができまして、また小・中学校の互いのよさを生かし合うことができる一つの仕組みとして、9年間を通して系統的な教育活動を実施します小・中連携教育をすべての中野区立の小・中学校で行っていく必要があるというふうに考えております。
○小林委員 連携の中に小中一貫校の必要性ということでお聞きしたんですが、沼袋小学校と野方小学校が平成23年4月に現在の野方小学校の場所で統合する予定になっていますが、この計画には変わりはありませんでしょうか。
○青山学校再編担当課長 お答えいたします。
ただいまの委員のお話のとおり、野方小学校と沼袋小学校につきましては、平成23年4月に野方小学校の位置で統合するということで変更はございません。
○小林委員 今言われました野方小に隣接する法務省の研修所の跡地を中野区は購入する計画があり、私は施設一体型の小中一貫校をぜひそこに設置してほしいと思っている一人でございます。この敷地はそれだけの施設ができるかどうか、その大きさなのでしょうか。その施設の大きさ、概要をお答えしていただければと思います。
○青山学校再編担当課長 まず学校の校舎の建設につきましては、建築条件等によって異なってくるため、単純に申し上げるということは非常に難しいところでございます。ただ、面積についてのみ御参考までに申し上げますと、一例として品川区立の一体型の小中一貫校、伊藤学園というところがございますが、そちらにつきましては敷地が約1万1,000平米でございます。今回取得を目指しております法務省矯正研修所の敷地につきましては、約1万5,000平米ということになってございます。
○小林委員 できるかどうかわからないということでございますが、まだ購入に至ってはいないわけで、早急に建てられるかどうか検討をしていただきたい。もしできるようであれば、広い敷地を抱えた環境の中で子どもたちが思う存分にスポーツもできる、この中野区の第1号の施設一体型の小中一貫校を区を挙げて推進してはいかがでしょうか。最後に区長の率直な御見解を伺いたいと思います。
○田中区長 小中一貫教育のあり方については教育委員会のほうで検討しているということであります。そうした検討の方向性を見定めながら、私どもとしても一貫校としての設置のあり方ということの可能性も研究してまいりたいと、このように思っております。
○小林委員 ぜひ検討をしていただきたい。そのように思っております。
以上ですべての総括質疑を終わります。本当にありがとうございました。(拍手)
○吉原委員長 以上で小林秀明委員の総括質疑を終了いたします。
次に、かせ次郎委員、お願いします。
○かせ委員 日本共産党議員団の立場から総括質問をさせていただきたいと思います。きょうの総括ですが、1番目に水害対策について、2番目には警大等跡地、中野駅周辺再開発について、3番目に介護保険事業計画の見直しについて、4番目に地域包括支援センターについて、5番目に健診について、6番目に小児救急医療について、7番目には(仮称)区民活動センターについて、そして8番目にその他として、契約問題について質疑をさせていただきたいと思います。
それでは、まず水害対策について伺います。
集中豪雨の中でも降雨の範囲が非常に狭く、単位時間当たりの降雨量が非常に多いものをゲリラ豪雨と呼ばれております。気象庁のアメダスの観測データによると、1時間当たりの降雨量80ミリメートル以上の年間発生率は1981年ごろまで平均で10.3回、それに対して98年以降は18.5回となりまして、明らかに増加しております。特にことしは例年になく多く発生して、全国に多大な被害をもたらしました。7月には金沢市の浅野川の氾濫で約2,000棟の住宅が浸水、8月5日には東京都豊島区で地下マンホール内で作業員5名が流され、死亡するという事故も起こっています。また、29日未明には場所当たり1時間に130ミリを超える豪雨となり、名古屋市では床上浸水が935戸、床下浸水は5,849戸、死者の出た岡崎市では降り始めからの雨量が年間総雨量の3割に相当するという447.5ミリにもなったと言われております。中野区では、こういったゲリラ豪雨の被害、どうなっておりますでしょうか。
○志賀危機管理担当課長 このことしのゲリラ雨による被害ということでよろしいでしょうか。
○かせ委員 はい、結構です。
○志賀危機管理担当課長 少々お待ちください。
○かせ委員 お探しのようですけれども、ちょっと。わからなければいいんだけど。じゃ、どうぞ。
○志賀危機管理担当課長 申しわけありません。ゲリラ豪雨ということではございませんが、この間のことし7月29日と9月6日、2回ほど中野区内において被害が発生しております。本日の決特の資料のほうで、追加の資料で総務105の資料がお配りされておりますけども、そこに記載されておりますとおり、7月29日には床上浸水が2件、床下浸水が3件発生しております。また、9月6日におきましては、床上浸水が3件、床下浸水が6件という状況になっています。これにつきましては、いずれも半地下住居ということでございます。
○かせ委員 今回の場合はその程度で済んだわけですけれども、3年前には妙正寺川の氾濫で大変大きな被害を出しております。そこで、雨水流出抑制装置の設置助成についてお聞きをしたいと思います。都市型水害と言われるように、都市部では地表面がコンクリートで覆われ、降った雨水は土中にしみ込まず、一気に河川に押し流され、許容量を超えて護岸の決壊や内水氾濫による被害を引き起こしています。中野区では神田川や妙正寺川の改修や和田弥生幹線の整備で被害が格段に減少しましたけれども、まだまだ十分とは思えません。
2005年、当時の土木担当課長は、基本的に時間当たり100ミリの降雨でも耐えられる雨水対策が必要だとの認識を示しました。昭和63年から平成12年まで実施し、休止された雨水流出抑制装置の設置助成の開始を求めたことに対して、民間施設への助成は成果があったこと、今後の雨水流出事業について検討したい。こういった答弁をしております。その後の検討はどうなっているでしょうか。
○遠山土木・交通担当課長 お答えいたします。
今、委員から御紹介いただきました、この雨水流出抑制施設の設置、これは私ども要綱によって指導しているところでございます。助成の休止につきましては、平成12年当時、区の助成に対する補助を7年間継続しておりました東京都が、事業の普及啓発という役割は達成したという見解から補助金の打ち切りを行ってございます。区としても当時、年間80から90件前後の指導実績件数の推移を確認できたことから、都と同様、導入策としての役割は果たしたものということで助成を休止し、指導要綱に基づく指導だけに切りかえてございます。その後、推移を検討しながら現在に至っているわけでございますが、景気の動向などによる建築確認件数の増減の影響を受けて、指導件数そのものは増減ございますが、この助成をした当時とほぼ同様の指導実績件数、設置件数の実績を上げているということから、指導だけでも区民の理解を得ているということで、助成については現在考えているところではございません。
○かせ委員 少し先のほうまで言ってもらっちゃったんですけれども、区と国の公共施設で雨水貯留施設の設置状況ですけれども、これはどうなっていますか。
○遠山土木・交通担当課長 この助成が行われた平成12年までで主に指導件数が、例えば平成12年、最後の年でございますが、90件指導件数がございます。現在、直近でございますと、平成18年が92件、平成19年が75件とほぼ同様の件数をその雨水流出抑制設置についての指導を行っているということでございます。
○かせ委員 今、効果があったということの中で、役割は終わったというようなことを言われているんですけれども、実は東京都では、宅地の雨水の地下浸透を予定している皆さんということで、公共雨水貯水升を無料で設置するというような制度がございますよね。
○遠山土木・交通担当課長 すみません。その東京都が対象にしているものについて、ちょっとこちらでは情報を確認してございません。申しわけございません。
○かせ委員 これはこういうパンフレットです。最近もらったものです。これは「宅地の雨水の地下浸透を予定している皆さんへ」ということで、宅地内の雨水管や雨水を地下に浸透させる機能を持つ排水設備は公道内の公共雨水浸透升に接続するよう協力をお願いしていると。なお、公共雨水浸透升は宅地内の雨水のみを浸透させ、公共下水道に取り入れる施設ですと。トイレや台所の汚水を流すことはできません。宅地内に雨水専用の排水設備を設置する場合には、公共汚水升を東京都下水道局が無料で設置しますと、こういう案内が出されているんですけれども。
○遠山土木・交通担当課長 すみません。ちょっと私、誤解をしてございました。この東京都が行っている公共雨水浸透升につきましては、今、委員の御紹介のとおり、御自宅でいわゆる公共雨水浸透升に接続するようなケースの場合、いわゆる敷地外につきましては下水道局が行う公共雨水浸透升への接続を無料でできますというお話ということで理解してございます。
○かせ委員 こういった東京都の制度ですから、了解しているかあれですけれども、そういった実績については何か情報を得ていますか。
○遠山土木・交通担当課長 私どもが指導要綱に基づきまして設置をお願いしているものにつきましては、基本的にはこの公共下水に接続をしているものというふうに考えてございます。
○かせ委員 それで、実はこの制度を活用いたしまして、いろいろな自治体では民間の民地の助成部分ですね、それについて上乗せをして促進するというような対策をとっていますけれども、御承知でしょうか。
○遠山土木・交通担当課長 自治体によりましては、かつての中野区と同様に雨水流出抑制の装置を設置する際に、その助成をしている自治体もあるということは承知してございます。
○かせ委員 これは先ほどの資料と一緒に東京都の下水道局の資料ですけれども、インターネットでとったものです。その中に、例えば雨水浸透施設助成等制度ということで、平成20年、ことしのものですけれども、23区内で雨水浸透施設設置の助成等の制度を行っている区の一覧というのが出されています。「一定の条件のもとで交付されていますので、詳しくは」と書いてありますけれども、自治体に聞いてくださいということですが、ここでやられているのは、品川区、それから大田区、世田谷区、渋谷区、杉並区、板橋区、練馬区、こういう自治体でやられています。例えば品川区は民間の小規模施設及び個人の家屋等を新改築する場合には、定めた単価で算出して、上限40万円まで支給するとか、それから近くの渋谷区は、やはり個人所有の家屋で50平方メートル未満では40万円を助成すると。限度額ですけども。こういったことを行うことによって、この東京都の制度を有効に活用するようにということで対策をとっております。こういったことをやろうというお考えはどうでしょうか。
○遠山土木・交通担当課長 ちょっと説明が不足していたかなと思います。現在、中野区におきましても、助成は平成12年から休止をしているわけでございますが、雨水流出抑制の設置につきましては指導要綱でお願いをしている。それにつきましては、公共施設についてはもちろんでございますが、民間の300平米以上を指導させていただいてございますが、それについては御協力をいただきまして、雨水流出抑制装置を設置していただいています。その設置していただいた装置の接続に関しましては、東京都の先ほど委員から御紹介いただきました無料で公共下水のところにつなぐということは実施されているものでございます。
○かせ委員 それでは、雨が降るたびにいろいろ問題といいますかね、住民の皆さんから苦情が絶えない問題が、駐車場などのちょっと規模の大きな公開空地、そこに降った水が周辺にあふれてしまって、水害の原因になっているというような話も聞いていますけれども、そういったことについてはどう認識、承知をしていますか。
○遠山土木・交通担当課長 委員のお話の中で、例えば駐車場とか、そういったいわゆる建物がない場合についてのお話で、例えば角度があると、土地面の整備の仕方にもよるとは思いますが、雨が浸透しないで低いところへ流れて、大きな問題といいますか、課題を残しているという実態があるというのは承知してございます。
○かせ委員 この先ほどの雨水流出抑制設置を指導されているということですけれども、これはたしか建築確認のときに指導していくということですね。そうしますと、こういったオープンスペースについてはどういった指導をするのかなというふうに思ってしまうんですけれども、どのように指導されているんでしょうか。
○遠山土木・交通担当課長 今、委員の御指摘の、例えば駐車場のみのオープンスペースということでは、私どもの現在の雨水流出抑制指導要綱の指導対象にはなってございません。
○かせ委員 だから聞いているんですけれども、今では要綱も何もないというわけですけれども、そうした場合にこのままにしておいていいかどうかということになるわけですよ。どうするのかということを聞きたいわけです。
○遠山土木・交通担当課長 すみません。説明不足だったと思います。助成自体は休止してございますが、指導要綱に基づく指導、そして民間の方々の設置協力ということはずっと続けてございます。ただ、今、委員の御指摘されました駐車場等のオープンスペースにつきましては、この指導要綱の対象が民間の住宅、そして敷地面積300平米以上という要件でございますので、御指摘の駐車場等のオープンスペースのみのところではこの指導要綱の対象にはなっていないということでございます。
○かせ委員 どうも対策がないみたいなことに聞こえてしまうわけですけれども、やはりこれは大きな問題ですから、そういうときこそ雨水流出を防ぐために浸透装置なり抑制装置なり、そういったものを普及させるために助成制度をむしろ復活していくというようなことが考えられるんじゃないかと思うんですけども、そういうお考えもないということですか。
○遠山土木・交通担当課長 本来目的としてございました住宅に対しましては、助成は休止をしてございますが、それなりの実績を上げているということでございます。それから、今、委員の指摘をいただきました駐車場等のオープンスペースを私どもで持っている指導要綱で雨水流出抑制装置を設置するようにするかどうか。いわゆる指導範囲の指導対象の拡大ということについては研究をしてみたいと、このように考えてございます。
○かせ委員 わかりました。それでは次に移りますけれども、私道舗装、下水管改修助成についてお聞きをしたいと思います。私道整備助成と私道排水設備助成についての実績、どうなっておりますでしょうか。
○石田公園・道路担当課長 今、委員の御質問の件でございますが、私ども中野区としましては、私道の舗装の助成について、例えば過去3カ年、平成17、18、19でございますが、相談件数が127件ございました。そのうち実際の申し込みが52件でございます。舗装の3カ年の助成に基づく延長は、2,611メートルでございます。また、私道の排水の設備の助成について、これも過去17、18、19年の3カ年でございますが、相談件数103件、そのうち申し込みが53件でございました。その3カ年の助成対象の総延長でございますが、2,214メートルでございました。以上でございます。
○かせ委員 いただいた資料を見てみますと、例えば私道舗装については、平成18年が相談件数で43件で申し込み件数が24件、実績件数でも24件です。それから、私道下水道のことについては、同じく相談件数34件に対して申し込み17、実績も17ということになります。これを見てみますと、相談件数の約半分が申し込みし、そして実施されているということが読み込まれるわけですけれども、これはどういう理由でしょうか。
○石田公園・道路担当課長 私どもは私道並びに排水の整備に関しまして、これは15年度から地権者もしくは所有者の方に1割もしくは、または2割の御負担をちょうだいして、地権者さんみずからが整備するというシステムでございます。その中で、例えば道路についていいますと、1人の地権者だけではなくて、いわゆる権利関係が、例えばAさん、Bさん、Cさんというふうになっております。排水関係につきましても、やはり地下埋設物がありまして、その権利関係もいろいろ複雑なことがあるわけでございます。そういったことから、相談に見えた方は先ほど申しました件数でございますが、実際、地権者、隣近所の方だと思いますが、そういった方々の合意に達した方が初めて、私どものほうに助成の申し込みをされるということだろうというふうに認識しておるところでございます。
○かせ委員 権利関係等、難しい問題も確かにあると思います。これはなかなか簡単には解決できない問題かなと思いますが、ただ、私どもが承知しているところでは、そういった、例えば狭隘で行きどまりの道路に面して、住まわれている方は高齢者の世帯で、いわゆる負担が重くてできないという、そういった声もあります。それで、この負担はどういうふうになっていますか。具体的に幾ら。
○石田公園・道路担当課長 今申しました8割とか9割を区のほうで助成しまして、利用者の方が8割の場合だと残り2割、私ども9割負担すると、残り1割の負担が地権者さんの方が負担していただけるということになります。ちなみに、先ほど申しました実績を一度ベースに計算してみますと、18年と19年の実績をベースに、地権者さんがどれぐらい負担するのだろうかということで計算してみますと、道路の舗装関係でいいますと、1戸当たりですね、1戸というか、1世帯と言ってもいいのかもしれませんが、1世帯で約3万1,000円程度。下水関係でございますが、同じように計算しますと、1戸当たり4万4,000円ぐらいになるというふうに計算上は出てまいります。この際、舗装と下水を同時にやられる方もいらっしゃいますし、いや、私のほうは舗装だけでいいよという方も実際はいらっしゃいます。したがいまして、最大公約数として、今申しました3万1,000円と4万1,000円の合計ということもあり得るのかなと思います。以上でございます。
○かせ委員 つまり、私道についてはおおよそ3万円で、それから下水については4万5,000円ぐらいと。そうしますと、かなりの負担になるわけですよね。7万円から8万円ぐらいのお金がかかるということになります。実はこの金額ですけれども、その負担感というのは、そういった高齢者の方たちにしてみれば大変なものだというふうに思うんですね。そしてまた、その地域ですね。そういった狭小な地域こそ、今たくさん水がたまったり、いろいろ問題を起こしている地域なんですけれども、その辺についてのとらえ方というのはどうなっていますか。
○石田公園・道路担当課長 先ほど来、先生が御指摘のゲリラ豪雨とかいう話題が出ておりましたですけど、確かに中野区におかれましては比較的低地なところに水が冠水するということも、私ども道路管理者という立場でもっても認識しているところでございます。そのときは一般論で申しますと、先ほど来出ております河川の改修とか雨水流出抑制対策とか、そういった総合的に判断をして解決していかなければならないというふうに考えておるところでございます。以上です。
○かせ委員 それで、非常に今後は重要な対策だろうと思うんですね。ですから、そういったところもいろいろなところに散見しているわけですから、本管のほうを整備したとしても、末端のほうでそのまま残しておいたのでは水害対策として非常に心細いというか、それこそ大変な事態を招きかねないわけで、これに対しての対策というのはしっかりとってもらいたい。それで私はかつて行っていたように、区が10割を助成する。こういった仕組みを早急に再開すべきだというふうに思っております。先ほどこれについては何か答弁があったようですから、私としてはそれを強く要請しておきたいと思います。
次に、ヒートアイランド対策について伺います。
東京は過去100年間で平均気温が3℃も上昇しています。緑はその蒸散作用や遮蔽作用で夏季の気温低減に効果があり、東京都の10キロメートル四方の緑被率を約10%上げることにより、最高・最低平均気温を0.3℃低下させることができるというふうに言っています。
08年の予算特別委員会では、牛崎議員が緑の基本計画について伺いました。中野区の現在の緑被率はわずか5.67%でしかありません。この緑被率をどうふやしていくかということです。今定例会でも緑化問題が多数議論されています。屋上緑化や壁面緑化、学校校庭の芝生化などを挙げられていますが、それも重要ですけれども、身近にある緑をどうするか。こういった視点も大切だというふうに思っております。
そこでお伺いをしたいわけですけれども、保護樹木、保護樹林について、前回の質問では助成額が低いというお話でした。実態はどうなっているのでしょうか改めて伺います。
○石田公園・道路担当課長 民有地の保護樹林、保護樹木についての御質問でございました。それについてお答えさせていただきます。民有地の保護樹林、保護樹木は、この開発の進んだ中野区においては貴重な緑であるというふうに認識しているところでございます。数字的には、平成19年度末現在で緑の保護と育成に関する条例に基づき指定されている樹林は41カ所で10万5,223平米でございます。保護樹木は315本ということになっております。ピーク時から比べますと、保護樹林は約3%減になっております。保護樹木はやはりピーク時から比べますと約14%の減になっておるというところでございます。以上です。
○かせ委員 本当に昔から比べると緑もどんどん少なくなる一方でして、この保護樹木、樹林というのは大切なわけです。それで、1本の助成額、これは6,000円だというふうに聞いておりますけれども、剪定や落ち葉の処理など管理費のごくごく一部だというふうに思います。そのことについて何かお話なんかどこかから聞いておりますか。
聞くまでもないことですので。やはりそれがネックだというふうに思うんです。それで、もう少し管理費を上げるべきだと。助成額を上げるべきだというふうに思うんですが、そういう考えはございますか。
○石田公園・道路担当課長 今、委員の御指摘で、その助成額の件でございます。これはもう繰り返しになりますから余り申しませんが、例えば保護樹木は1本当たり年間6,000円なんですね。それで、確かに安いよねという御意見も片やちょうだいしているところでございますが、私どもとしましては、この保護樹林の減少について、例えば東京都下の他区でも同様な状況にあるということでございます。その件について私ども、例えば樹林所有者の税の負担減額を求めるために、23区並びに東京都さんから国に対して何とか税金の減免をできませんかとか、そういうお願いをしているところでございます。かなり、そうはいっても実現が難しいということでございます。以上です。
○かせ委員 それと生産緑地の問題ですけれども、これもいろんなところで生産緑地を守ってほしいという声があります。でも、残念ながら毎年毎年少なくなってしまう。こういうことについて、前には生産緑地の買い上げについても検討したいというような、そういう答弁をされたこともあるわけですけれども、これについてはどうお考えでしょうか。
○登都市計画担当課長 中野区内の生産緑地区でございますけども、現在は13カ所、2.59ヘクタールということで、これは平成5年当時と比べますと半減をしているという状況でございます。御案内のとおり、生産緑地区の維持は農業の後継者問題がございまして、後継者がいない場合はその維持が困難となっているという状況でございます。また、区に対して買い取り請求が出てくるわけでございますけども、直ちにそれに対応するというのも財政状況等からなかなか難しいという状況もございます。こうした中で、23区としましても、今年度、東京都の21年度予算に対する区長会からの要望で、新たに生産緑地の買い取りに対する財政支援に関する措置を要望したところであります。これらの動向を踏まえながら区として対応していきたいと考えております。
○かせ委員 私も都計審におりまして、よく毎年のようにそういう諮問が出されて、そのたびに悲しい思いをするわけです。この思いは皆さん一緒だと思うので、ぜひそういう取得できる手法を、23区、東京都も一緒になって検討していただきたいと思います。
次に、警大等跡地、中野駅周辺再開発について伺います。
この年、警察大学校等跡地道路、公園用地を132億3,500万円で取得、独立行政法人都市機構に中野駅周辺まちづくりに係るコーディネート等業務を1億419万円で委託しました。この委託は、07年7月6日から08年3月28日までの単年度の契約で、次年度以降についても同様の業務が再委託されると言っていることから、今後多額の費用が継続して中野駅周辺の大規模再開発につぎ込まれることになるという重大な転機ということになります。また、道路・公園用地の取得費は約1.7ヘクタールの用地を約132億円で当初の85億円をはるかに超えるものでしたが、これは囲町公園と南東側の民間開発地域の約3.5ヘクタールが競争入札に付されて、中野開発SPCが約1,370億円、平米当たりの単価で390万円で落札し、これが地価を高騰させた。そういったことが原因だというふうに思います。
この中で私が質問していきたいのは、まず、なぜUR都市機構なのかということの問題です。そういった点から、まず契約問題について質問します。まず契約問題ですけれども、都市機構からまちづくり推進室あての「中野駅周辺まちづくりに係るコーディネート等業務委託について」という回答書があります。情報公開により求めたものですけれども、ここにあるものですけれども、これによりますと、6月1日に都市機構に対し見積もりが依頼され、そして6月15日付で区に回答したということがわかります。見積額は消費税込みで1億419万円となっています。当然区はこの見積もりが適正かどうかをチェックしなければなりません。そのためには区独自で積算が必要ということになります。区の積算はどの部署で何人が何人かけて行われたのか、お答えください。
○松前拠点まちづくり担当課長 URに業務を委託する際には、拠点まちづくり室におきまして積算をしてございます。どこで何人かと申し上げますと、拠点まちづくり室の担当及び管理職がその積算をしているものでございます。
○かせ委員 その証拠といいますかね、そういうものは示せますか。
○松前拠点まちづくり担当課長 積算をした資料はございます。
○かせ委員 今お持ちですか。
○松前拠点まちづくり担当課長 一応庁内の資料として手元にはございます。
○かせ委員 その積算根拠はどうなっていますか。
○松前拠点まちづくり担当課長 積算をする際には、通常の23区で定められてございます積算基準によりまして積み上げて行っているものでございます。
○かせ委員 これはURが見積もりの依頼をしたときにつけられた資料ですが、その中には、例えば中野駅周辺まちづくりに係るコーディネート業務経費内訳明細書というのがありまして、件名ごとにどういう立場の人が何人加わってそういう業務をしますよというようなこととか、それから例えば中野駅周辺まちづくりの総合的な推進に向けたコーディネート業務ということでは、主任技師、それから何人とか、技師何人とか、こういうようなことが書かれています。それから、中野駅周辺まちづくりコーディネート業務、こういったものについては一式幾らとか、こういうものがいろいろな部面にわたってかなり分厚い計算書になっていますが、これが添付されています。当然これをチェックするわけですから、中野区がこのような詳細な単価であるとか、そういったものを書き込んで積み上げていたということですか。
○松前拠点まちづくり担当課長 委託を実施する際には、区があらかじめ必要とされる人的な量等を把握した上で、先ほど申し上げました積算基準にのっとりまして積算を行っているものでございます。
○かせ委員 これらについて、実は情報公開をしても出てこないんですよ。それで、このURのほうは黒抜きでありますけれども、これですべて項目がわかります。どういう体制でやるのか。そういったものが細かに書かれているんです。あるのであれば、なぜ情報公開で公開できないんですか。
○松前拠点まちづくり担当課長 委員のおっしゃっているのは区の積算内容がなぜかというところでございましょうか。
○かせ委員 そうです。
○松前拠点まちづくり担当課長 それはお出しできるものはお出しできるのではないかというふうに思ってございますが。
○かせ委員 それでは、私どもこれからいろいろ機会がありますので、そういう手続をとらせていただきますけれども、間違ってもこういった資料はありません、存在しませんと、そういうようなことはなく、必ず公開できると約束できますね。
○秋元中野駅周辺整備担当課長 お答え申し上げます。
区の積算根拠、こういったものは、要するに区が積算をして金額を出す算出根拠になるものでございまして、その後のいわゆる契約事務、こういったものに支障を来すということから、区の積算したもの、こういったものについては公開できないということでございます。
○かせ委員 済んだことでしょう。これが出されているわけですよ。こちらが。それで、あると言っているけれども、じゃあ、積算したという根拠というか、痕跡とか、そういったものは全く見えていないわけですよ。だから、情報公開がされ、今できないということですけれども、じゃあ、存在しないなんていうことを言っているわけですけれども、これはどうなんですか。
○秋元中野駅周辺整備担当課長 区の積算根拠について公開請求があった場合、不存在という御回答をしたことは一切ございません。今後の業務に支障を来すので公開できないということで御回答申し上げているものでございます。
○かせ委員 それでは、あるとおっしゃるわけですから、当然突き合わせがされたということになります。そうすると、見積もりね。URが示した見積もりと、それから区が示した見積もり、それは合っているということですか。合っているか、それは比較してどうなんですか。
○松前拠点まちづくり担当課長 区が積算したものよりもURから出てきた見積もりのほうが下回っていたということでございます。
○かせ委員 その問題については、やはりまだ区民の皆さんが見てどうなのかという問題を残していると思います。そういうふうに御答弁をしました。
次に、25日の本会議で区長はURと交わしたまちづくりに関する覚書ということで、職員も少なく、大規模開発の経験がないからということで、URに今後のまちづくりを共同でやっていこうというような覚書を交わしたわけですよね。まちづくりに係る情報の共有、人材育成、人的交流、事業推進など、幅広い連携協力の力関係を構築するためだということですけれども、都市計画事業の多くをこのようなことでURに依存するということ、これはやはり区民の感覚からすれば、なかなか理解されないだろうと思うんですけれども、今後ともURとは共同歩調でやっていくということですか。
○松前拠点まちづくり担当課長 今年度は昨年度に引き続き、URに一括委託をしていることでございます。次年度以降についてはまだ定まっておりませんので、はっきりとは申し上げられません。
○上村中部地域まちづくり担当課長 お答えいたします。
質問の中に今、5月に中野区とURが交わした覚書のことにつきまして御質問がございましたので、趣旨をもう一度確認させていただきます。
今、警大跡地のことに関しての委員からの御説明の中でございましたけども、これは警大跡地だけではなくて、中野区におけるまちづくりの現状はさまざまな大きな課題を持っておりまして、これについて相互協力しながら、お互いの使命を果たしていきたいということで、覚書を交換したものでございます。以上でございます。
○かせ委員 今回のこれ、いろいろ調べてみまして驚くんですけれども、まずURに対してですよ、契約をまだしていないURに対して見積もり依頼をして、そしてURが見積もった全く同じ金額でそれをチェックをして、それをゴーとして、そしてまたURに同額でそれを委託させるわけですよね。そういったことについてはやはり大きな問題があるし、今後もそういうやり方をやるということになれば、大問題だというふうに思います。
それで、さらにその中で再委託という問題が出ているわけですけれども、今もおっしゃいましたけれども、URに7月9日に再委託承諾していますよね。そのときにURに再委託をしたわけですが、どういう委託をしましたか。
○松前拠点まちづくり担当課長 区としてはURに委託をしたわけでございます。区が再委託ということはございません。
○かせ委員 委託は区がURにした。それは当たり前ですけれども、実は7月9日にURから再委託の申請が出され、それに対して回答しているわけですよね。その再委託を7月9日に承諾しているわけですけれども、当初このコーディネート業務一式をURに委託をしたんだけれども、ほぼ同じ日程の中で、本当に近似の中で再委託ということがされているわけですよ。その再委託の内容についてはどうなっていますかということ。
○松前拠点まちづくり担当課長 URの再委託の内容についてでございますが、これはURがこの業務を遂行するに当たって必要だと思われる実務的な作業を再委託しているものだというふうに認識をしております。
○かせ委員 具体的に答えてほしかったわけですけれども、例えばURに委託をしたことについては五つありますよね。一つは、中野警察大学校等跡地におけるまちづくり推進支援業務、これは受託したのが日建設計で、4,890万。それから二つ目には、中野駅南口地区におけるまちづくり推進支援事業、受託したのがアークポイントで約960万。JR駅の高層検討業務についてはJR東日本コンサルタンツというところで約400万。そして、中野警察大学校跡地等地区の樹木調査については、東京ランドスケープ研究所というところに210万ぐらいということで再委託しているわけです。中野区はそれを了承しているわけです。これについては、金額でいえば62%に当たります。これを再委託を認めているわけですけれども、間違いありませんか。
○松前拠点まちづくり担当課長 区はURへ委託をしたわけでありまして、URがどこにどのような額で再委託をしているかというところを区が詳細まで関知をするところではないというふうに認識しております。
○かせ委員 認識しているんですよ、だから。承諾書を与えているんだ。承諾しているんだよ。
○松前拠点まちづくり担当課長 URが必要な作業推進をするに当たって必要と思われる項目を再委託する。それにつきましては作業依頼の承諾についてというところを確かに受け取ってございます。そういう再委託をするということについては認識をしております。
○吉原委員長 暫時休憩します。3時になりましたので、3時休憩をとらせていただきます。再開時刻を3時20分といたします。
午後3時00分休憩
午後3時20分開議
○吉原委員長 委員会を再開いたします。
休憩前に引き続き総括質疑を行います。かせ委員、お願いします。
○かせ委員 引き続き質疑をさせていただきます。
先ほどURとの契約問題についてですけれども、やはり区民の目から見て納得できないというふうに思います。今後こういった契約問題については、後でも触れますけれども、区民の目から見て納得のいくといいますかね、そういう契約に努めていただきたいというふうに思います。
それで、次に移りますけれども、地区計画の問題、建築計画、それから土地の利用計画、こういったものについては合意がされているわけですけれども、この中でやはり区民の皆さんからはいろいろ危惧される声が聞こえています。それで、大幅に省略いたしまして、この私たちが問題にしているのは、いわゆる1.5ヘクタールの公園と、それから周辺合わせて3~4ヘクタールの公開空地、これは区民、私たちはこの地域に緑豊かで安全な防災公園を中心とした計画にすべきだということで運動を進めてきましたし、また多くの区民の皆さんの願いもそこにあるだろうというふうに思っています。
それで、この公園は、高さについては区域後の業務商業ビルが地上22階で約100メーター、明治大学が地上16階建てで約70メーター、帝京平成大学が55メーター、こういう巨大ビルが南側にずっと連なるということになりますけれども、そしてまた、今後の計画、北側についても高い建物が建つと。まさに高いビル、超高層に囲まれた公園ということになりますけれども、こういったことに対してやはり大きな問題があるだろうと。超高層ビルに囲まれた公園は風害や日陰で快適性に問題がある。大震災が襲えば長期地震動の影響などで壁やガラスなど落下物が起きやすいし、こういうことで問題もあるということと、また一方では火災旋風の危険、こういったこともあるだろう。こういう心配がされているわけです。そこで、こういった不安についてどのようにこたえるのかということです。いかがでしょうか。
○松前拠点まちづくり担当課長 委員の御質問は、高い建物ができると、それに関して安全性の確保や周辺生活者への影響についてどう考えているのかということかというふうに思ってございます。基本的に区は2007年に策定いたしましたガイドライン、そして、今まさに事業者と取り交わそうとしております覚書がございます。その中におきまして日陰への配慮、あるいは風対策、そしてCO2 抑制等々、安心・安全等につきましてきちんと最大限の努力をするように、またそれを遵守できるようにという覚書を取り交わそうとしているところでございます。
○かせ委員 それで、こういったことについては近隣住民の皆さんの意見とか合意とか、こういったものが必要だということで、あるいは調整が必要だということで、まちづくり連絡会というのがつくられているわけですけれども、12月4日ですが、建設委員会で地区計画区域内の地権者の合意が必要だ。関係地権者との連絡調整は区の役割だということで私に答弁されたと思います。しかし、近々、つい最近、あそこの地域の現に住まわれている方からいろいろ声がかかってきました。説明会というものが開かれたそうなんですが、まちづくり連絡会が情報提供の場にされてしまった。いわゆる連絡調整というような役割を果たしていない。それから、これまでは何の合意もない。こういうようなことが不満の声として出されているんですが、どうなっていますか。
○松前拠点まちづくり担当課長 まちづくり連絡会でございますが、関係地権者を含めてあの地区計画にかかわるところの皆様方に集まっていただいて、開催をしているものでございます。その中では、この警大跡地開発、これに係るさまざまな情報を交換する場というふうなことになってございます。開発に係る内容をお示しするとともに、それにかかわる意見もちょうだいをしているという場でございます。
○かせ委員 連絡調整ですから、それでやはり区民の合意が得られるような、そういった納得のいく今後の進め方というものを期待したいと思います。
それで、次に移りたいと思いますが、せんだって区役所で説明会が行われました。説明会では、高円寺北一丁目の方から、東側に高い建物が建てば日陰になる。最近、太陽光発電パネルを取りつけたが、採算がとれなくなる。風害や騒音が心配だ。こういった被害についてどう補償してくれるんだと。こういった声が多数出ております。これに対して区側は、区が補償することは考えていないと、このようににべもない答えをされて、住民の皆さんが怒っていたというふうに思いますけれども、住民は区に損害賠償を求めているということではないんですね、よくよく聞いてみますと。それは、直接事業者の声を聞きたい。区は事業者の代弁をする必要はないんだ。そういうことが趣旨だというふうに私は聞きました。それで、都市計画決定で地区計画の変更が決定してしまったのではもう固定化してしまって、その段階で住民の皆さんと突き合わせても、もう変更できないだろうと。だから、今、近隣住民の皆さんとの意見交換なり、そういったものが効果があらわれるように事業者を含めて話し合いを持ってほしいと、こういうことだと思うんですが、私もそれは当然だろうと思うんです。どうお考えでしょうか。
○松前拠点まちづくり担当課長 説明会におきまして、そのような事業者と住民の直接話し合いの場が要望されていると。そういうことにつきましては事業者のほうにも伝えているところでございます。今後は開発を進める過程におきましては、事業者が直接そういった説明会を行う必要というところも今後はあるのかというふうには思ってございます。ただ、その時期等につきましては、事業者と協議をしていきながら、今後適切に実施をできるようにはしたいというふうに思ってございます。
○かせ委員 大変関心の高い問題でもありますし、それから周辺のみならず、やはり中野区全域にわたってさまざまな影響を与えるものですから、区が独走することのないように。それでまた、住民の皆さんやそういった区民の皆さんの意見、要望が十分に反映されるよう、そういった努力をしていただきたいと思います。そのことをお願いをしまして、次に移りたいと思います。御苦労さまでした。
次に、介護保険事業計画の見直しについて伺います。
介護を必要としている人が利用できない実態を改善すべく、介護保険の第4期事業計画策定に当たって、私たちは次のことを求めているところです。一つ目は、深刻な介護福祉士などの人材を確保すること。二つ目には、介護取り上げをやめること。三つ目には、特養ホームを初めとした基盤整備を図ること。四つ目には、国庫負担を引き上げ、保険料、利用料の減免制度を拡充すること。この4点であります。来年4月から実施する介護保険の第4期事業計画の策定準備はどこまで進んでいるんでしょうか、伺います。
○飯塚介護保険担当課長 お答えいたします。
中野区保健福祉審議会介護保険部会で策定に向けた審議をいただいております。現在、中間報告のための作業を行っているところでございます。今後、中間報告等を踏まえまして、具体的な計画の策定に入っていく予定でございます。
○かせ委員 高い利用料や介護度をもとに低く設定された利用限度額、それに最近の介護取り上げが加わって、介護を必要とする高齢者が在宅で生活を送ることはますます厳しくなっているというふうに言われています。一方では、特養ホームへの入居ですけれども、全国で38万5,000人の方が順番待ちをしているという状況であり、有料老人ホームや高齢者専用賃貸住宅などが利用できる経済的な余裕がなければ在宅は無理、施設もだめ、こういった状況が起こっております。一方では、介護難民という言葉さえ生まれているという状況であります。
区は第4期計画を策定する中でこのような問題を改善するという姿勢はお持ちでしょうか。
○飯塚介護保険担当課長 今の介護サービスの基盤、これは充実してきているというふうには考えております。それでもなお不足するもの、それからさらに充実が必要なものについては計画に取り込むようにしていきたいと、そのように考えてございます。
○かせ委員 特養ホームについてお聞きしますが、現在の待機者は何人おられるでしょうか。
○飯塚介護保険担当課長 私の持っている最も新しいデータというのが平成19年10月現在のものでございます。これによりますと、区内で特別養護老人ホームへの入所を希望している待機者1,005名ということでございます。
○かせ委員 1,005名の方が待っているということです。それで、江古田の森の施設ができたわけですけれども、待機者は前回と比べてどうなっていますでしょうか。
○飯塚介護保険担当課長 これは3年に1度の調査でございまして、平成16年1,273名でございます。
○かせ委員 そうしますと、3年前と比べて1,300人が1,000人、こういうことですけれども。ということですね。3年前から比べれば300人ぐらい減っているんだということですね。それにしても1,000人ということですよね。私たち、いろんなところで話を聞きますけれども、2年も3年も待たなければならないという方たちもたくさんいる。そういう状況です。今後、施設ですけれども、国のほうは参酌標準みたいなものを決めて、その計画にのっとってやられていると思いますけれども、施設を抑制するというような動きもありますし、重度化をあおるような、そういったものも私たちは心配しています。こういう状況が許されると、介護職員の負担の増大であるとか、人材確保という問題についても大きな影響を与えるということで、問題ではないかというふうに思っています。
それで、第3期計画が示されて、次に第4期については次のステップに行くということなんでしょうけれども、この第3期計画というものは達成されたんでしょうか。
○飯塚介護保険担当課長 達成されたものも達成されなかったものもあるということでございます。
○かせ委員 もう少し詳しくお話しできますか。
○飯塚介護保険担当課長 施設面についていえば、施設的には入所施設、グループホームなんかは比較的計画どおりいったと。ただ、地域密着型というのが新たにできたわけですけど、これがなかなか参入が、地域密着型の小規模多機能型居宅介護という、そういう施設なんかはなかなか事業者の参入が難しいと、そんなような状況でございます。
○かせ委員 先ほどからも聞いておりますけれども、施設面が非常に足らないということですから、施設面の拡充と充足できるように積極的な計画をつくっていただきたいというふうに要望しておきます。結構です。
次は介護認定です。介護保険法の改悪によって、06年度以降は介護度が本人の実態に合わずに軽度の認定にされるという問題が起こっています。同居家族がいる場合、訪問介護の生活援助サービスがほとんど受けられなくなった。高齢者が高齢者を見る老老介護の世帯が半数を占めており、同居家族があったとしても、ヘルパーの訪問が受けられれば老老介護の世帯にはどれだけ救いになるかわからないと、知れないと。ヘルパーの訪問が受けられれば本当に救いになっているんだよというようなお話も聞いています。
それで、厚労省からしばしば、同居家族等がいる場合における訪問介護サービスの生活援助の取り扱いについてということで事務連絡が来ておりますけれども、どういう内容でしょうか。
○飯塚介護保険担当課長 一律機械的に判断するのではなく、さまざまな状況を踏まえて判断するようにということだと思います。
○かせ委員 そういう通達がしばしば出ているという状況です。それだけ利用者から見れば納得いかないというような内容なんだろうと思います。区はそういったことについて事業者やケアマネに対して、必要とするサービスが利用できるようにという法の趣旨ですね。そういったものをどのように指導しておられますか。
○飯塚介護保険担当課長 指導ということになりますと、苦情や相談が寄せられた場合ということになるんですが、これは事実関係を確認した上で、ケアマネジャー、それから事業者と、不適切な対応があれば、きちんと指導するということになります。それから、ケアマネジャー、あるいは事業者に対する研修、これを行っておりますが、この機会に個々の利用者、それから家族の状況等を総合的に考えて、判断するようにということを求めているところでございます。
○かせ委員 いろいろ実態が示されております。例えば奥さんのいる71歳の男性は、20代で交通事故に遭い、下半身麻痺、それ以来、車いす生活になったと。今では下半身の感覚もなくなっている。体感機能障害1級で障害者1級の認定も受けていると。昨年3月までは要介護3であったのが、4月に要介護2に下げられて、それまで週1回2時間だった生活援助が、同居家族があるため30分に切り下げられてしまったというような事例があります。当然こういったことについては、先ほどの通達によれば、機械的、一律的ということではなくて、または同居家族があったとしても、実態に合った評価をするということになりますが、そういうような運営がされているんでしょうか。
○飯塚介護保険担当課長 現在もこの要介護度、それから利用者本人の状態、こういうことも配慮しながらケアマネジャーがサービス内容を決定しておるわけでして、サービスが必要な人が必要なサービスを受けられるように努めているというふうに考えております。以上でございます。
○かせ委員 その趣旨にものっとって、しっかりとした指導、あるいは情報提供をしていただきたいというふうに思います。また、こういう実態を改善する事業計画にすべきだというふうに思います。これについてはいかがでしょうか。
○飯塚介護保険担当課長 現在において、例えばショートステイ等不足しておりますけども、こういったような介護保険サービス等につきましては、第4期の事業計画で充実を図っていきたいと。必要なサービス内容については盛り込めるものは盛り込んでいきたいというふうに考えてございます。
○かせ委員 2006年からの第3期事業では、05年度末5億7,000万円であった介護給付費準備基金の約半分の2億8,000万円を取り崩すことになった。しかし、基金は9億7,000万円にも膨れ上がり、今年度末には10億円を超えることとなりそうです。これは保険料の取り過ぎということであり、区民に利用してもらえた介護サービスが少なくなったということではないでしょうか。実際、2006年度介護保険特別会計から事業者に支払われた保険給付費は制度発足後初めて前年度を下回ることとなりました。第4期事業計画では、介護の社会化という介護保険の理念が十分に発揮されるよう、保険料、利用料の負担の軽減やサービス基盤の整備拡充など、区民に喜んで介護サービスが利用されることになるよう要望して、この項の質問を終わります。
次に、地域包括支援センターについてお聞きします。地域包括支援センターは、介護保険法の改正を受け、地域高齢者の保健福祉の増進を包括的に支援することを目的に2年前に創設されました。高齢福祉の総合相談、介護保険関係やケアプラン作成など、高齢者のさまざまな相談をワンポイントで受け入れる大切な役割を担っております。中野区には八つのセンターがありますが、いずれのセンターとも相談件数がふえ、職員の方が大変苦労しております。
せんだって、中野地域包括支援センターを訪問しました。実態を伺いましたが、中野地域包括支援センターは区内8カ所の中でただ一つの区の直営センターです。対象地域は桃園地域、昭和地域、上高田地域センターにまたがる広大な地域で、対象高齢者は約9,000人、年間の相談数は約1万2,000人で、月平均で約1,000人であります。要支援1、2の方のケアプラン策定も月70件を超えています。こういった件数ですけれども、どういう体制をとっているんでしょうか。
○鈴木中部保健福祉センター所長 現在職員4名と一部業務委託で対応してございます。
○かせ委員 それで、業務の内容ですけれども、どういう業務をされていますか。
○鈴木中部保健福祉センター所長 高齢者の方々とその家族の総合的な相談、それから介護予防プランの作成、それから権利擁護等の御相談、そういった内容の相談、仕事をやってございます。
○かせ委員 何人の方でやられていますか。
○鈴木中部保健福祉センター所長 先ほど申しましたけれども、職員4名と一部業務委託の体制で行っております。
○かせ委員 月数では約400件ぐらいの相談ということですよね。どうですか。
○鈴木中部保健福祉センター所長 相談件数につきましては、年間で1万2,000件ということでございます。
○かせ委員 それでは全体について伺いますけれども、8地域センターで相談件数はどうなっているでしょうか。
○伊東福祉推進担当課長 お答えいたします。
8カ所全体での相談件数でございますが、平成19年度では4万4,107件の相談件数となってございます。
○かせ委員 相談件数は4万件ということですけれども。それと、件数じゃなくて、対象とする高齢者人口とか、そういったものについての調査はありますか。
○伊東福祉推進担当課長 中野区全体では約5万9,000人の65歳以上の高齢者の方を対象としてございます。
○かせ委員 人口当たりでどうでしょうか。1センター当たりの担当する高齢者人口ですが。
○伊東福祉推進担当課長 1カ所当たり約7,400人の65歳以上の高齢者の方を対象としてございます。
○かせ委員 実は23区の高齢者人口と地域包括センターの数と、それから1カ所当たりの人口、こういったものを調べてみました。それで、中野は今おっしゃったように高齢者人口が約6万、5万9,000、それでセンターが8カ所ですから、今おっしゃったとおりです。1カ所当たりでは約7,400。それで、これと比較しまして、品川区では高齢人口が6万6,800人で、センターが20カ所で、1カ所当たりでは約330人。これが一番センターとしての担当する高齢者が少ないところです。お隣の新宿はどうかといいますと、人口は中野とほぼ近いわけですよね。約5,700。それに対してセンターは10カ所もあります。むしろ、中野のほうが多いわけですね。その新宿で10カ所ありまして、1カ所当たりでは5,700人ということです。こうしますと、先ほどの件数、特に中野は件数が多いわけですけれども、この平均からしてもかなり中野は多い。何人ぐらいが適当だというふうに思いますか。
○伊東福祉推進担当課長 何人ぐらいが適当かという数字はございませんが、確かに委員御指摘のとおり、1カ所当たりの対象者数につきましては、ほかの区に比べて多くなってございます。何人ぐらいが適当かということは、そういった基準はございません。
○かせ委員 やはりこれまで余りにも多いということで、増員を私たちは主張してきましたけれども、今後のワンストップでいろいろな相談を受けるというこの位置付けからしても、さらに数をふやしていただきたい。その中で、いろいろ中野のところについては特に多いというわけですから、これについては十分に検討して改善していただきたいというふうに要望しておきます。
次に、高齢者健診について伺います。時間が非常に押していまして、今定例会本会議では同僚議員から多くの高齢者健診の健診項目をふやすべきだという質問がされ、区長は区独自で上乗せすることが必要かどうか検討すると。こういうような答弁がございました。私は非常に前向きなものだということで歓迎をしております。
それで、中野区医師会からもいろいろ相談があると思いますけれども、胸部レントゲン検査、心電図検査、貧血検査、眼底検査を実施してほしいというような要望があります。このことについてですが、こういった検査はどういう検査なのかというのをまずお聞きをしたいと思います。
○本保保健予防担当参事 お答えいたします。
四つの健診項目についての御質問ですけれども、あらかじめお断りしておきたいことがございます。それぞれ四つの健診項目、疾病などを発見することができる項目ではございますけれども、必ずしも発見する項目であるということと、多くの区民を対象とした行政で行う健診の項目として妥当であるということは一致する場合ばかりではないということがあるということについて含みつつ、お聞きいただければというふうに思います。
最初の胸部レントゲン検査でございますけれども、肺がん、肺結核など呼吸器疾患を主に発見するものでございますけれども、それ以外に心臓の肥大、大血管の偏りなどの循環器疾患、あるいは骨折や骨の奇形などの骨疾患などを発見する検査でございます。それから、2番目の心電図検査でございますが、心臓の肥大、心筋梗塞等の既往症の発見、あるいは不整脈などを見つけることができる検査でございます。それから、貧血検査ですけれども、これは文字どおり貧血を発見する検査でございますが、その背景には慢性の出血、栄養不良、あるいは悪性疾患、そういうものが潜んでいる場合がございますので、そういうことが推定できる場合がございます。それから、最後の眼底検査でございますが、眼底の血管の変化を見ることによって高血圧、あるいは糖尿病の程度を知ることができる。あるいは別の緑内障も発見できる検査ということでございます。四つの検査については以上でございます。
○かせ委員 いずれも重要な検査だというふうに思います。それで、実は平成18年度中野区成人健診の有所見等の結果と後期高齢者健診・成人健診の検査項目という、これは特別委員会か何かで住民の方から出された資料ですけれども、それによりますと、心疾患では69歳以下が37.5%に対して、75歳以上が62%もあるというような結果が示されておりまして、心疾患であるとか肺がんであるとか、それから全身のチェックをするためには、こういった検査こそ大事だというふうに言われております。ですから、この検査はまた改善することによって実施されるよう強く求めておきたいと思います。
次に、時間の関係で小児救急医療まで飛んでしまいたいと思います。
休日夜間小児初期救急ですけれども、実績はどうなっていますか。
○原田子ども健康担当課長 お答えいたします。
平成19年度実績が1,811人になっております。
○かせ委員 その前の何年かにわたってはどうですか。推移を知りたいと思います。
○原田子ども健康担当課長 平成17年からの実績を申し上げます。17年度が年間1,379件、18年度が1,142件、19年度が1,811件となっております。
○かせ委員 非常に多くの方たちが利用されているということが確認できます。そこで、中野区医師会がアンケート調査を行いました。「小児科で入院できる病院は中野以外にはない」という声が多いわけですけれども、回答者は878名中287名。「中野区に入院可能な医療機関がありません。どうすべきでしょうか」といった設問に対しては、「区内に入院可能な施設を確保すべきだ」というふうに答えられた方が692名で、実に78.8%の方です。「中野区以外の医療機関と連携して入院ができるようにする」との答えは308名で35%でした。このことについてどういう認識をされていますか。
○原田子ども健康担当課長 これにつきましては、実は中野区は区西部医療圏といたしまして、24時間の小児二次救急診療体制を新宿、中野、杉並3区と連携しまして、東京医科大学附属病院、慶応義塾大学医学部附属病院、東京女子医科大学附属病院、東京国立国際医療センターの4病院を指定しているところでございます。この4病院につきましては、区内から遠距離ではございません。ということで、こちらを御利用いただくというふうに考えてございます。
○かせ委員 中野総合病院の小児病棟と医師会との連携で、小児二次救急医療が取り組まれてきたわけですけれども、残念ながら総合病院の医師体制が崩れるという中で中断してしまっております。私たちは、このことについてはすぐにでも再開してほしいというふうに思っているわけですけれども、総合病院との間ではどのような対応がされているんでしょうか。
○原田子ども健康担当課長 年に2回ほど、この小児救急をお願いしている関係でお話し合いを持たせていただいております。大変院長が小児科確保に向けては努力していただいていることは存じております。
○かせ委員 総合病院では医師体制さえ整えば再開できるんだというようなことも言っています。医師体制の問題ですけれども、いろいろ提案してきましたけれども、実はニュースが飛び込んできまして、千葉県の銚子市の市立総合病院が財政難と医師不足で診療が休止したという、こういうニュースを御存じだと思います。背景は、2004年4月に始まった新臨床研修医制度があるというふうに言われています。従来は研修医が大学病院に集中していたけれども、研修医が研修先を希望できるようになったということで、大学病院が人手不足になってしまった。で、大学から派遣されていた医師が一斉に引き上げる。こういった事態が起こってしまって、地方であるとか中小病院の医師不足を招いた。このように言われています。大学病院の研修プログラムを強化したりというようなことをして、医師の養成を早めるというような声も上がっていますけれども、区としてはどのようにお考えでしょうか。
○原田子ども健康担当課長 地域の基幹病院の診療休止というのは地域にとっても大きな痛手でございますので、保健所長会等では臨床医師研修制度の見直し等を働きかけているところでございます。○かせ委員 東京都にはドクターバンクという制度がありますけれども、これについてはどのようにお考えで、そしてまたどのように活用していきたいという、そういったことについてはいかがですか。
○原田子ども健康担当課長 東京都のドクターバンクにつきましては、現在、島嶼地域の公立医療機関医師の休暇中の代診医師についてのみの登録制度でございまして、都心部については想定されておりません。都としてはそれ以外にも小児科医養成など、医師確保の対策をとり始めておりますので、これを見きわめていきたいと考えております。
○かせ委員 もうここまで来ますと、どこでも一緒ですけれども、医師体制が本当に大変だと。あわせて看護婦の体制も大変だということで、あらゆる手だてを講じて、知恵を出し合って、一日でも早く医師体制を確保したい。こういうことで今後とも検討していただきたいと思います。
大分はしょってしまいました。それで、もう時間の関係でその他にいきたいというふうに思います。
その他についてですが、その他契約。先ほど言いました契約の問題です。区内の業者団体からは、中野区契約事務規則の前払い金の制度について、現行の支払い限度額と前払い率の改善が求められています。他区においてもこの間、見直し改善が図られていると聞いております。中野区の現状と前払い率の他区との状況はどうなっておるでしょうか。
○篠原経営室特命担当課長 お答えいたします。
工事契約におきます前払い金でございますが、23区で申し上げますと、各区それぞれ工事種別、それから契約金額に応じまして、支払いの率、それから限度額が違っております。おおむね23区で申し上げますと、支払い率につきましては40%、4割でございます。限度額につきましては1億円というような状況でございまして、中野区の2割、5,000万、5億を超えれば1億という部分では、中野区は少し低いというような状況です。
○かせ委員 今おっしゃいました、他区と比べて前払い率が低いということですけれども、今、中小業者の皆さんの実態というのは非常に苦しいと。特に原油の高騰によってその影響も受けているということで大変苦労しているというふうに私たちも聞いています。だから、この前払い率についても非常に重要な問題となっているわけですけれども、そういった声をどのようにお聞きしていますか。
○篠原経営室特命担当課長 昨今の原油高、それから鉄鋼材の高騰によりまして、区内事業者にとっては材料を購入するのが非常に大変であると。また、現金決済を求められるというような状況もあるというふうに聞いてございます。
○かせ委員 そういうことで悲鳴が上がっているというのは聞いているわけですけれども、それに対してどのようにこたえていくかということだろうと思うんですね。そういうことについての検討といのはまだされていないんですか。
○篠原経営室特命担当課長 昨年、中野区入札契約制度改革の基本方針、これを定めてございます。本年度からさまざまいろいろ取り組みをしているものと、まだ検討途中のものがございます。そういった中で今、検討を既に始めたと、そういうところでございます。
○かせ委員 検討されたということですけれども、総合評価方式ですけれども、今年度から試行的に実施されているというふうに聞いております。本格実施に当たっては検証し、改善を図るということになりますけれども、その際に区内業者からの意見を聴取することが必要かなと思っております。この辺についてはいかがでしょうか。
○篠原経営室特命担当課長 本年度上半期、9件試行実施をしてございまして、今現在7件終わってございます。7件の終わったものにつきましては、それぞれ事業者からアンケート調査をいたしまして、お声を聞いてございます。そういった声の部分とか、あと実施結果、そういったものを検証しまして、下半期また同様に見直すところは見直しをして、試行実施をしていきたいというふうに考えてございます。そういったことを踏まえて、来年度以降、本格的な導入に向けて準備を進めていきたいというふうに考えてございます。
○かせ委員 やはり契約問題ですから、公平、公正、それと透明性と、こういったものが当然保障されなければならないわけですけれども、現在、区内事業者にあっては、評価項目の中に営業拠点の所在地を入れて、地元業者であれば加算されることになっていると。評価項目の追加や改善評価点の配点に努めてほしいというようなことが言われているわけですけれども、いかがでしょうか。
○篠原経営室特命担当課長 区内業者の評価点につきましても、上半期の実施結果、それから下半期の実施結果を踏まえまして、加点のあり方について検討してまいりたいというふうに考えております。
○かせ委員 ぜひそのようにしていただきたいと思います。区は区内業者の努力を口にしますけれども、年々状況は厳しくなる一方だというふうに思います。それで具体的な支援やアドバイス、こういったものが欠かせないと思いますが、区内地元業者を育成していくという視点での考えといいますかね、手法でありますとか、そういったものはいかがでしょうか。
○篠原経営室特命担当課長 私ども契約担当も直接指導とか、そういうような立場にはないわけですが、この間、総合評価を行いまして、さまざま区内業者の弱みというものがわかってまいりました。例えば同種工事におきます実績であるとか、それからあと、配置予定技術者、技術者の関係ですが、その資格、それから経験、それから勤務年数、それからあと、ISOを取得していない企業がかなり多くございまして、そういった環境への取り組み、そういった弱みですね。そういったものがございます。こういった弱みを解消することによって評価点もかなり加点ができるといった点から、こういった情報を関係所管に情報提供を行いまして、さまざまな施策において事業者の育成につなげていきたいというふうに考えてございます。
○かせ委員 ぜひ厳しい地元の業者の皆さん、その皆さんの経営の役に立つと。安心して中野で営業できるというような観点から、この契約問題でも努力していただきたいということを要望しておきます。
それでは、5分間ありますので、予定しておりました質問をさせていただきます。
(仮称)区民活動センターへの転換問題ということであります。
町会、自治会長との検討を進めているために、準備会のあり方、区民活動センターに移行した場合のサービスや対応など、町会役員を初め地域住民は今日の状況を知らされておりません。知らせるべきだというふうに思いますが、いかがでしょうか。
○遠藤区民生活部経営担当課長 (仮称)区民活動センターへ転換することについての区民の皆さんへの周知につきましては、運営業務の受託者として運営委員会準備会議が全地域にでき、運営方法が明確になった段階で、区民の皆さんに広く説明していきたいというふうに考えております。
○かせ委員 準備会の参加メンバーは地域に任せているため、広く住民の意見を反映するには不公平になる可能性があるというふうに思います。それで、公募区民の参加を区として位置付けるべきだというふうに思いますが、いかがですか。
○遠藤区民生活部経営担当課長 運営委員会は自主的な団体でございまして、運営委員会の委員構成につきましては、地区町会連合会を中心に地域で公共公益的な活動を行い、地域で広く活動している団体からの推薦者等で構成されることを想定してございます。地域の主体性を尊重したいと考えております。
○かせ委員 次に、運営委員会が雇用するスタッフの確保や区とのリスクの分担、地域の担い手が高齢化し、不足している問題など、各地域の町会自治会連合会と区長との意見交換会は不安の声が上がっています。来年7月実施に固執せずに、地域住民の声を十分に反映できるよう対応すべきだと思いますが、いかがですか。
○遠藤区民生活部経営担当課長 (仮称)区民活動センターへの転換につきましては、地域で既に受託のための体制ができ上がりつつある地域もございます。そうした動きに水を差さないように留意しながら、今後対応を検討し、地域への対応を十分説明をしながら進めてまいりたいというふうに考えております。
○かせ委員 行政の窓口サービスは自動交付機にするとしていますが、当面は調整役として配置される複数の職員が税と住民票の証明をオンラインシステムの端末を使用して行うとしています。オンラインシステムが残って職員が携わるということになれば、現在行っている窓口サービスは継続すべきだというふうに思います。可能な区民サービスを低下させるべきではないというふうに私たちは思いますが、いかがですか。
○遠藤区民生活部経営担当課長 (仮称)区民活動センターにおきましては、転換した際には、オンラインシステムによるサービスの提供というものは想定してございません。そういった形で対応してまいりたいというふうに考えております。
○かせ委員 これまでの地域センターのあり方というのは、地域の区役所、あるいは区役所の窓口だということで、非常に区民にとっては大切な施設であったというふうに思います。では、そういったことの運営にかかわることですから、何よりも地域住民の皆さんの要望、意見というのはその中に反映されなければいけないというふうに思います。そういった意味では、この地域センターのことについては、7月実施というようなことにこだわらないで、やはり皆さんが納得いけるような、そういった仕組みとして、そういった地域の宝物として今後きちっとしたものをつくっていっていただきたいというふうに思います。
そのことをお願いを申し上げまして、私のすべての総括質疑を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○吉原委員長 以上をもちましてかせ次郎委員の質疑を終了いたします。
以上で本日の総括質疑を終了します。
次回の委員会は、10月3日(金曜日)午前10時から、当委員会室において開会することを口頭をもって通告します。
以上で本日の決算特別委員会を散会します。
午後4時14分散会
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