平成21年02月17日中野区議会本会議(第1回定例会)
平成21年02月17日中野区議会本会議(第1回定例会)の会議録
平成21年第1回定例会本会議第1日(2月17日) 1.平成21年(2009年)2月17日、中野区議会議事堂において開会された。
1.出席議員(39名)
  1番  内  川  和  久        2番  ひぐち   和  正
  3番  白  井  秀  史        4番  平  山  英  明
  5番  つぼい   え  み        6番  いながき  じゅん子
  7番  林     まさみ         9番  せきと      進
 10番  いでい   良  輔       11番  伊  東  しんじ
 12番  佐  野  れいじ        13番  北  原  ともあき
 14番  南     かつひこ       15番  小  林  秀  明
 16番  の  づ  恵  子       17番  奥  田  けんじ
 18番  近  藤  さえ子        19番  牛  崎  のり子
 20番     欠  員          21番  吉  原     宏
 22番  大  内  しんご        23番  伊  藤  正  信
 24番  きたごう  秀  文       25番  久  保  り  か
 26番  やながわ  妙  子       27番  酒  井  たくや
 28番  佐  伯  利  昭       29番  むとう   有  子
 30番  長  沢  和  彦       31番  か  せ  次  郎
 32番  山  崎  芳  夫       33番  斉  藤  金  造
 34番  篠     国  昭       35番  市  川  みのる
 36番  岡  本  いさお        37番  飯  島  謹  一
 38番  江  口  済三郎        39番     欠  員
 40番  佐  藤  ひろこ        41番  来  住  和  行
 42番  岩  永  しほ子
1.欠席議員(1名)
  8番  山  口  かおり
1.出席説明員
 中 野 区 長  田 中 大 輔      副区長(経営室) 石 神 正 義
 副区長(管理会計室) 沼 口 昌 弘    副区長(政策室) 西 岡 誠 治
 教  育  長  菅 野 泰 一      区民生活部長   大 沼   弘
 子ども家庭部長  田 辺 裕 子      保健福祉部長   金 野   晃
 保 健 所 長  浦 山 京 子      都市整備部長   石 井 正 行
 拠点まちづくり推進室長 佐 藤 幸 一   教育委員会事務局次長 竹 内 沖 司
 計画財務担当課長  長 田 久 雄     経営担当参事   川 崎   亨
1.本会の書記は下記のとおりである。
 事 務 局 長  山 下 清 超      事務局次長    奈 良 浩 二
 議事調査担当係長 大 谷 良 二      書     記  荒 井   勉
 書     記  永 田 純 一      書     記  河 村 孝 雄
 書     記  菅 野 多身子      書     記  松 本 明 彦
 書     記  丸 尾 明 美      書     記  鳥 居   誠
 書     記  土 屋 佳代子      書     記  杉 本 兼太郎
 書     記  岡 田 浩 二      書     記  竹 内 賢 三

 議事日程(平成21年(2009年)2月17日午後1時開議)
日程第1 第2号議案 平成20年度中野区一般会計補正予算
     第3号議案 平成20年度中野区国民健康保険事業特別会計補正予算
     第4号議案 平成20年度中野区老人保健医療特別会計補正予算
     第5号議案 平成20年度中野区後期高齢者医療特別会計補正予算
     第6号議案 平成20年度中野区介護保険特別会計補正予算
     第20号議案 母子生活支援施設建設工事請負契約
     第34号議案 パーソナルコンピュータ等の買入れについて
日程第2 第7号議案 平成21年度中野区一般会計予算
 追加議事日程
日程第3 第36号議案 平成20年度中野区一般会計補正予算
日程第4 第20号議案 母子生活支援施設建設工事請負契約
     第34号議案 パーソナルコンピュータ等の買入れについて
     第36号議案 平成20年度中野区一般会計補正予算
日程第5 第2号議案 平成20年度中野区一般会計補正予算
     第3号議案 平成20年度中野区国民健康保険事業特別会計補正予算
     第4号議案 平成20年度中野区老人保健医療特別会計補正予算
     第5号議案 平成20年度中野区後期高齢者医療特別会計補正予算
     第6号議案 平成20年度中野区介護保険特別会計補正予算

      午後1時00分開会
○議長(市川みのる) ただいまから平成21年第1回中野区議会定例会を開会いたします。
 本日の会議を開きます。
 会議録署名員は、会議規則第121条の規定に基づき、議長から御指名申し上げます。11番伊東しんじ議員、32番山崎芳夫議員にお願いいたします。
 次に、会期についてお諮りいたします。
 本定例会の会期は、本日から3月23日までの35日間といたしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(市川みのる) 御異議ありませんので、さよう決定いたします。
 本日の議事日程は、お手元に配付の議事日程表のとおりでありますので、さよう御了承願います。
 この際、区長から、第1回定例会に当たりまして、所信を表明したい旨の申し出がありますので、これを許します。
      〔区長田中大輔登壇〕
○区長(田中大輔) 本日、平成21年第1回定例会に当たり、私の区政に対する所信の一端を申し述べ、議員並びに区民の皆さんの御理解と御協力を賜りたいと存じます。
 昨年来の金融危機によって、世界各国の経済はそろって深刻な打撃を受けました。百年に一度と言われる今回の危機は、アメリカの経済戦略に牽引されてきたこれまでの世界経済の枠組みが根本的に変わろうとしていることをあらわしていると思います。この世界的な景気後退がどのような形で終息するのか、現在のところ、だれも予想がつきません。
 この不況が克服された後の世界の姿は、これまでの世界とは大きく異なるものになっているはずです。このように、世界が一線に並んで新たな国づくりを始める状況の中で、我が国がおくれをとることがあっては、後々までの国の衰退にもつながりかねません。我が国が将来にわたって繁栄と安定を維持していくためには、一刻も早く新たな時代の経済社会の展望を描き出すことが欠かせません。
 20世紀の末から21世紀の初頭にかけて、我が国はなかなか新たな成長戦略を見出すことができませんでした。経済のグローバル化が進み、工業生産で新興工業国に追いつかれ始め、国内の物づくりの空洞化が進む中、一部の国際競争力の高い産業分野での輸出に依存して、経済の活力を保ってきたのが実情でした。
 一昨年10月まで続いていた緩やかな景気拡大も、全体として名目GDPが伸びない中で、産業構造の変化と同時に進んだ動きであったため、産業の分野の間での格差、地域的な格差、また、労働者同士の間での格差など、さまざまな面での格差の拡大という負の側面が目につくようになりました。
 人口減少時代に突入し、少子高齢化が進み、将来の社会保障に対する不安が拡大する中で、年金行政の事務のずさんさが明らかになったことは、社会全体の将来不安を増大させる大きな一因となりました。人口構成の変化に伴って増加が予想される医療費の負担も、国民の不安のもとになっています。
 我が国の抱える大きな課題は、今回の世界経済危機の以前から突き当たってきたものです。当面の経済不況からの脱出には、短期的な対策が不可欠であり、可能なあらゆる手段を講じていくべきです。しかし、景気変動を乗り越えて、我が国の将来を描き出すには、中長期的な経済の成長戦略と持続可能で安心な社会保障制度の確立がなくてはならないのです。
 今日の国の状況を見ていると、このような難局にあって、果たすべき政治の役割が果たせていないと言わざるを得ません。衆参ねじれ現象の中、政局に対する思惑が常に先行し、表面にあらわれた現象や言葉を追いかけるだけの議論が繰り返されています。
 現在の極めて厳しい経済状況の中では、当面する景気対策は待ったなしで、最大限のスピードで実行されなければなりません。見解の相違はあったにしても、手段方法そのものが根本的に相容れないという議論でもないのです。政局をにらんで、手続やパフォーマンスで決定を引き延ばすような行動は、国益に反します。実行する政策は、ルールに従って着々と決めて、一刻も早く実行する。結果の成否は後日きちんと評価して議論すればよいことです。
 そして、国の将来を政局争いで決めるのではなく、あるべき国の形について判断材料を示した上で、堂々と議論を戦わし、十分に議論を尽くした上で、国民の判断を仰ぐという過程を踏むべきです。
 地球環境問題が暮らしや産業構造そのものを大きく変えていく時代を迎えています。そうした時代にあって、環境技術先進国を自認する我が国は、実効性のある環境政策を持ち、それを経済成長政策につなげていく必要があります。
 食の安心安全を揺るがす事件を経て、食料自給率の向上が国民の大きな関心を集めています。今後、国内の農業を守り、生産性を向上させて、安心安全な食卓を実現する新たな産業に育てていくことが求められています。
 高齢化が大きく進む中で、介護人材の不足が深刻になっています。今や内需の大きな要因となってきている介護・福祉サービスを育成すること、また、高齢化による経費の増大と就労人口の減少がともに予測される中で、年金や医療など社会保障の持続可能性を支える給付と負担のあり方を議論し、国民の合意をつくることが将来の安心をつくり出す上で、欠かせません。
 技術立国こそ国是の日本として、若者の理数科離れや学力低下への歯どめ、都市化の進行につれて低下してきた子どもたちの体力の向上、少子化の中、人との交わりや体験の少ない養育環境で育つ子どもたちの社会性を養うことなど、教育・子育てをめぐる課題も重要です。
 これらの課題にこたえていこうとするとき、中央集権でありながら、肥大化して縦割り化し、全体としての統制や効率性を欠くことになっている国の統治と行政のあり方も大きな問題となっています。国の行政改革を進めると同時に、地方分権改革を進めることも不可欠です。
 こうした国の形にかかわる課題について、言葉の投げつけ合いや悪者探しではなく、事実に基づいた議論、国民が判断するべき選択肢こそが必要なのだと思います。
 そして、国の将来にかかわる大きな選択が必要となっている現在、区政においても、国の行方、私たちの社会の将来の姿を常に展望して事に当たっていくことが求められていると考えます。
 そうした立場に立って、私は、昨年来、経済・雇用対策にも率先して取り組んできました。区議会におかれても、臨時会を開催して緊急経済・雇用対策の補正予算を速やかに議決していただくなど、中野区の動きは他の自治体の動きをリードするものとなっています。経済対策では、環境問題や介護などの新産業分野の人材養成など、未来志向の公共事業に取り組み、将来の方向を見据えてきました。後に触れさせていただく21年度予算案でも、こうした流れをより確かなものにする事業を盛り込んでいるところです。
 中野区は、かつての区政の停滞と閉塞状況を区民の立場に立った区政の改革によって乗り越え、現在の区政経営の形をつくりました。そして、「新しい中野をつくる10か年計画」では、日本全体の大きな流れを中野から変えていくことを目指しています。
 現在、この「新しい中野をつくる10か年計画」の改定の作業を行っているところです。改定に当たっては、これまでの取り組みを十分に踏まえ、発展させながらも、新たな時代の状況を踏まえ、新たな活力に満ちた分権型の日本をつくり出す自治体の先頭を走る中野区の礎を強固なものにしたいと考えています。
 ここで、政府の経済対策の柱の一つである定額給付金の取り扱いについて触れたいと思います。
 国の予算で決まったものですが、自治事務との位置付けがされ、区は自治体としての対応のあり方が問われることとなりました。
 定額給付金は、いわば消費税の減税とも言うべき性質のもので、消費を喚起し、有効需要を拡大する効果をねらった施策です。所得の多い・少ないにかかわらず定額であることから、所得の低い人にとっては相対的に意味が大きく、結果として低所得者に手厚い、いわばよい意味での逆進性を持った給付ともなっています。限界消費性向が大きくなりがちな低所得層に手厚いことから、暮らしを応援するという意味に加えて、消費拡大の即効性にすぐれているということも言えると思います。
 より乗数効果を持つとして、公共事業と比較する議論もありますが、公共事業は公共事業として当然実施されるべきであり、現在のような状況では、経済対策はさまざまな手段方法の特徴を生かして多様に行ってこそ効果があると考えています。
 中野区としては、こうした定額給付金の趣旨を踏まえ、それが経済対策として最大限の効果を上げるよう全力で取り組むこととしています。一つは、給付の時期の問題です。即効性を期待する対策ですから、当然決定したら早く給付することが肝要であります。可能な限り早く区民のお手元に届くよう体制を整え、万全の準備を行いたいと考えています。
 また、この施策を区内経済の活性化に結びつけることも重要だと考えています。給付金ができるだけ区内で多くかつ迅速に消費されるよう、給付金と時期を合わせて区商店街振興組合連合会が準備している割り増し付きの「プレミアム商品券」の発行を支援したいと考えています。
 これらの事業について、補正予算として提案させていただきたいと考えておりますので、御理解をお願い申し上げます。
 次に、平成21年度の区政の方向について、予算案の内容にも触れながら御説明させていただきます。
 今回の経済の急激な悪化に伴い、今後、区税収入や特別区交付金などの交付金も大きく減少することは必至で、今後数年間は厳しい財政運営が予想されます。そうした歳入の減少にも耐えられるよう、歳出を可能な限り削減することが必要な一方で、緊急経済・雇用対策のためには、今回のような機をとらえた投資も積極的に行っていく必要があります。
 また、そのような中にあっても、未来を見据えた区政の取り組みは着実に進展させることが欠かせません。基本構想で描くまちの将来像の実現に向けた「新しい中野をつくる10か年計画」の着実な展開をすることが、将来も安心して住み続けられる中野をつくっていくために欠かせないと考えています。
 当面の支出削減と臨時的な投資の両立と、さらに将来を見据えた計画的な事業展開という難しい区政運営が求められるわけで、まさにこの6年間に進めてきた区の経営改革の真価が問われる胸突き八丁に差しかかっているというのが現在の状況です。しかし、この時期を乗り越え、基本構想と10か年計画が目指すあすの姿を具現化することができれば、多彩なまちの魅力と支え合う区民の力に彩られた未来の自治体・中野へと大きく歩みを進められるものと確信しています。
 以下に、10か年計画で定めた「四つの戦略」と「行政革新」の内容に即して述べさせていただきます。
 まず、まち活性化戦略です。
 警察大学校等跡地では、現在、開発を先行する3事業者とまちづくりに関する覚書を締結し、3事業者の建築基本計画案に基づき、都市計画手続に入っています。都市計画道路及び防災公園の整備を着実に進めます。まちづくり構想の実現に向けて、全体調整を行います。これと並行して、にぎわいの創出を目指して中野のイメージアップを図るため、中野から全国に情報発信をしていくにぎわいネットワークの構築やタウンマネジメントや産・学・公の連携を推進する事業体(仮称)起創展街会社の設立を推進します。
 里まち連携事業では、都市の真ん中にある中野と地方の都市が提携関係をつくり、互いの足らざるところを補い合って、都市と地方相互の新しい豊かさをつくり出していく交流を目指しています。来年度は地方の農水産物などの区内での販売ルートの構築や「里まち」ブランドの確立に向けて、産直販売や交流イベントなどを行います。
 地域まちづくりでは、本町二丁目郵政宿舎跡及び本町五丁目NTT社宅跡を起点として、地域の安全のまちづくりを推進します。南台においても、(仮称)南部防災公園整備のために、用地取得や都市計画上の手続きを進めてまいります。西武新宿線関係では、連続立体交差事業の実施を踏まえた沿線まちづくりの検討をさらに本格化するほか、野方駅北口の開設に向けた自由通路及び駅舎整備の工事を進め、平成21年度末の北口開設及び平成22年度の南北自由通路完成を目指します。
 東中野駅前広場整備では、広場から駅西口に直接入れる自由通路を設置し、交通結節点機能を高めるとともに、交流とにぎわいの空間を創出するため、設計や工事を進めていきます。
 地球温暖化防止の取り組みは、昨年7月に北海道・洞爺湖での主要国首脳会議の時点からさらに大きく動き、今や世界不況脱出のかぎを握る新産業育成の柱として、その技術の開発が世界の経済競争の中心となりつつあります。日本はこの課題では一定の実績もあり、省エネを中心に技術力も世界でも有数の蓄積があります。そうした国全体の取り組みの中で、大都市における地球環境対策のあり方について、中野から新たな可能性を発信できるよう取り組みを進めてまいります。
 自然エネルギーの利用拡大は、将来を展望しながら着実に進めていく課題です。区民風車などで得られた売電収入を原資に、区内の自然エネルギー利用拡大や省エネ行動の普及拡大方策を推進する持続可能な取り組みの体系化を図ります。来年度は、区民風車の立地調査など具体的な事業モデルの構築のための検証や準備を行います。
 ごみ問題では、総合的にごみの総量を抑制するとともに、資源の有効活用をしていく取り組みを進めていきます。昨年10月からプラスチック製容器包装の回収を区内全域での展開とするとともに、他のプラスチック類を焼却するサーマルリサイクルを開始するなど、ごみの分別区分の大幅な変更を行いました。平成21年度は、さらにルールの定着を進めるとともに、次の段階のごみの発生抑制を進めるためのごみの有料化について、その導入に当たって整えるべき条件や啓発など準備のあり方などについて検討を進めていきます。
 校庭の芝生化については、子どもたちが環境にやさしい生活を実感しながら学習や遊びができるよう引き続き実施してまいります。平成21年度においては、新たに小中学校全校での「緑のカーテン」による壁面緑化や街路灯のLED化、公園園内灯の省エネ化、庁舎等の省エネ推進を緊急経済・雇用対策の一環として取り組むこととしました。
 元気いっぱい子育て戦略では、地域での子育てを応援する環境を整えるため、児童館9館を活用してU18プラザ事業を拡充するとともに、白桜小学校、新山小学校、江古田小学校において、キッズプラザ施設整備を進めます。
 認定こども園については、平成22年度の開設を目指して施設改修工事を進めるとともに、将来の運営事業者による一時保育事業を新規に実施します。
 母子生活支援施設については、平成22年4月開設を目指して施設建設を進めます。療育センターアポロ園については、用地取得及び施設建設を行い、22年4月移転開設を目指します。
 学校の再編を進め、充実した教育環境を実現するため、区立小中学校再編に伴う施設整備工事等を実施します。
 健康・生きがい戦略では、新型インフルエンザの発生に備え、発熱外来の運営に必要な防護用品等の整備を行います。
 長寿(後期高齢者)健診について、胸部X線、心電図、血液検査、眼底検査の区独自の検査項目を追加します。
 要介護高齢者等が住みなれた地域で自宅で安心して生活を継続できるよう、地域密着型サービスの事業者誘導策の強化や介護従事者の雇用促進や定着に向けた事業者支援を実施します。
 小児予防接種支援として、新たに1歳から就学前の幼児を対象に、水痘と流行性耳下腺炎の任意接種に対する公費助成を実施します。
 平成21年4月から障害者福祉会館に指定管理者制度を導入し、障害者サービスの向上を図ります。
 仲町小学校跡施設を(仮称)すこやか福祉センター、地域スポーツクラブ、精神障害者社会復帰センターとして、保健福祉や健康スポーツなど、地域で区民の暮らしを支える拠点とするため、整備を進めます。
 以上の四つの戦略を実現するためにも、経営改革を継続し、新しい行政の姿を追求する行政革新の取り組みが重要です。
 まず、この間取り組んできた公会計改革もさらに歩みを進め、発生主義会計による財務情報を活用して、区民への情報提供や区民による監視機能の強化だけにとどまらず、発生主義会計で得られた財務諸情報を予算編成のプロセスに活用したり、日常業務における会計の管理やコンプライアンスの強化に活用することとしていきたいと考えています。
 地域住民みずから自治の担い手として地域活動に取り組むために、地域センターを見直し、(仮称)地域事務所に窓口機能を集約するとともに、行政サービスを身近な地域で受けられるよう地域展開を進め、地域自治の核となる(仮称)区民活動センターの開設準備を行います。町会・自治会をはじめとする地域の区民の御理解と御協力をいただきながら、平成23年7月を目途に転換を進めることとしました。議会の御意見もよくお聞きして、着実に準備を進めてまいります。
 区民の納税の利便性の拡大と安定的な税収確保を図るとともに、業務の効率化を目指して、住民税のコンビニ収納の準備を行います。
 区全体のサービスの質を向上し続けていくためには、PDCAサイクルに基づく事業の不断の見直しが必要です。今回は区内部における相互評価の結果なども踏まえ、シェモア仙石宿泊事業を終了し、施設売却準備に入ることとしました。
 ここで、本定例会において審議をお願いする平成21年度予算案の概要について述べさせていただきます。
 平成21年度の一般会計は、1,026億5,000万円で、平成20年度に比べ52億6,200万円、5.4%の増となりました。これは、道路改良工事や公園改良工事の前倒し実施や中小企業の事業資金の調達支援のための資金発動など緊急経済・雇用対策へ積極的な対応を行ったことと、中央電算システムの再構築、療育センターアポロ園施設整備、新中野駅周辺自転車駐車場整備、(仮称)南部防災公園整備などの経費増があったことによるものです。
 一般会計と用地、国民健康保険事業、後期高齢者医療、介護保険など特別会計を合わせた6会計の合計の予算額は1,858億3,000万円で、平成20年度に比べ306億7,200万円、19.8%の増となりました。各会計予算の内容につきましては、提案の際に御説明させていただきます。
 基金の取り崩しは総額で99億6,918万円、また、積み立てを35億8,842万円予定しており、21年度末における基金総額は312億172万円を予定しています。また、一般会計の起債については、新たに療育センターアポロ園と母子生活支援施設の整備に15億700万円を見込んでおります。想定される公債費負担比率の動きとしては、21年度は10.5%、22年度が10.4%、23年度には12.1%とピークとなりますが、その後26年度には9.0%となり、中期的に見れば、おおむね10%と負担可能な範囲で安定的に推移するものと予測しています。
 今、世界の人々は、経験したことのないような経済の危機と転換期を迎えています。日本の社会もまた、少子高齢化、人口減少、産業の成熟化など固有の事情を抱えつつ、その転機に立っています。明治維新や敗戦のような激しい転機のようには見えないかもわかりませんが、この先100年の未来を決する転機であると私は考えます。
 今こそ、国民の持つ本来の底力が問われていると思います。そして、それを乗り越えるだけの潜在力は十分に我が国民は持っていると思います。中野区も地域にあって、変化の時代をしっかりと受けとめ、新しい地域社会と人の暮らしのあり方を力強く発信していく自治体でありたいと思います。
 私たちは、この中野のまちを区民の自治と活力によって発展させてきた歴史を持っています。常に多くの課題に直面し、それを乗り越える中で自治体としての力を蓄えてきました。ことしも区民の皆さんとともに、当面する多くの課題をしっかりと見据え、中野のまちの新たな可能性をつくり出したいと考えています。
 区議会並びに区民の皆さんに重ねて御理解と御協力をお願い申し上げて、平成21年第1回定例会における施政方針説明といたします。
○議長(市川みのる) 以上で、区長の所信表明を終わります。
 次に、一般質問の時期の変更についてお諮りいたします。
 一般質問は議事に先立って行うことになっておりますが、別な時期に変更し、質問を許可いたしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(市川みのる) 御異議ありませんので、さよう進行いたします。
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 第2号議案 平成20年度中野区一般会計補正予算
 第3号議案 平成20年度中野区国民健康保険事業特別会計補正予算
 第4号議案 平成20年度中野区老人保健医療特別会計補正予算
 第5号議案 平成20年度中野区後期高齢者医療特別会計補正予算
 第6号議案 平成20年度中野区介護保険特別会計補正予算
 第20号議案 母子生活支援施設建設工事請負契約
 第34号議案 パーソナルコンピュータ等の買入れについて

○議長(市川みのる) これより日程に入ります。
 日程第1、第2号議案から第6号議案まで、第20号議案及び第34号議案の計7件を一括上程いたします。
 理事者の説明を求めます。
     〔副区長石神正義登壇〕
○副区長(石神正義) ただいま上程されました第2号議案から第6号議案まで、第20号議案及び第34号議案の7議案につきまして、一括して提案理由の説明をいたします。
 第2号議案、平成20年度中野区一般会計補正予算は、歳入歳出からそれぞれ7億4,290万円を減額するものです。これにより既定予算との合計額は1,007億8,908万3,000円となります。
 初めに、歳出予算のうち、増額する内容について説明いたします。
 まず、障害福祉費ですが、介護給付費の支給に係る利用者数が当初の見込みよりも伸びたことにより、6,123万4,000円を追加計上するものです。
 次に、国民健康保険事業特別会計繰出金ですが、特別会計の補正予算に対応するもので、1億6,330万3,000円を追加計上するものです。また、財政調整基金など10の基金への積立金11億2,399万6,000円を追加計上いたします。
 次に、減額する歳出予算の内容について説明いたします。
 まず、職員給与費ですが、職員数の見込み差により1億3,000万円を減額するものです。
 次に、事業実績が当初の見込みよりも伸びなかったことなどにより、中央電算システムの再構築に係る経費1,400万円、中野区職員互助会への補助金2,200万円、税源移譲時の年度間所得変動に伴う住民税還付金1億6,000万円、ごみの収集・運搬に係る経費6,676万3,000円、健康診査及びがん検診に係る経費2億3,459万5,000円、後期高齢者入院時負担軽減事業費4,256万円、介護サービス基盤整備支援費1,250万円、小学校教科書採択事務に係る経費3,063万5,000円及び少人数指導用教室の冷暖房化に伴う工事費6,524万2,000円を減額するものです。
 次に、事業の未着手や時期の変更により、PCB機器の処理委託経費1,527万5,000円、(仮称)区民活動センターの開設準備経費3,171万8,000円、区民風車の風況調査経費1,100万6,000円及び警察大学校等跡地都市計画道路の実施設計費2,340万円を減額するものです。
 次に、当初の見込み額と契約額との差などにより、ひとり暮らしの高齢者などを対象とした火災警報器設置に係る経費1,064万円、中学校における新JIS規格の机及びいすの購入経費1,259万1,000円、区立学校の再編に伴う施設整備工事費1億8,225万円及び体育館耐震補強工事費5,936万3,000円を減額するものです。
 次に、公債費ですが、起債の償還条件差により5億5,600万円及び一時借入金の見込み差により4,151万7,000円を減額するものです。
 次に、老人保健医療特別会計繰出金1億1,049万7,000円、後期高齢者医療特別会計繰出金1億8,460万3,000円及び介護保険特別会計繰出金7,427万8,000円の減額につきましては、それぞれ特別会計の補正予算に対応するものです。
 このほか、財源の変更に伴い、所要の財源更正を行います。
 歳入予算といたしましては、特別区税6億8,490万8,000円、地方特例交付金1億3,083万7,000円、国庫支出金6,691万5,000円、財産収入3億7,543万4,000円、寄附金216万2,000円及び諸収入1,195万5,000円を追加計上する一方、特別区交付金5億487万1,000円、利子割交付金1億3,000万円、配当割交付金2億2,000万円、株式譲渡所得割交付金1億8,000万円、地方消費税交付金5,000万円、使用料及び手数料3,300万円、都支出金5,043万9,000円、繰入金3億1,380万1,000円及び特別区債5億3,300万円を減額するものです。
 次に、繰越明許費の補正について説明いたします。
 これは、今年度内にその支出が終わらない見込みである東中野駅前広場に係る経費9,270万円、野方駅整備に係る経費6,595万1,000円及び橋梁拡幅整備に係る経費1,880万2,000円について、翌年度に繰り越しを行うため、追加計上するものです。
 次に、債務負担行為の補正について説明いたします。
 これは、風況調査委託の未執行に伴い、区民風車調査業務の債務負担行為を廃止するものです。
 なお、特別区債の補正につきましては、野方駅自由通路及び駅前広場整備を目的とした都市整備債2億3,300万円及び義務教育施設整備を目的とした教育債3億円を減額するものです。
 第3号議案、平成20年度中野区国民健康保険事業特別会計補正予算は、歳入歳出からそれぞれ11億1,821万3,000円を減額するものです。これにより既定予算との合計額は309億4,978万7,000円となります。
 歳出予算の内訳は、療養給付費の実績が当初の見込みよりも伸びなかったことなどにより、国保給付費4億4,295万7,000円を減額するとともに、前期高齢者納付金592万7,000円、老人保健拠出金5,705万9,000円、介護納付金1億2,426万3,000円、共同事業拠出金3億3,685万7,000円、保健事業費8,016万2,000円及び税源移譲時の年度間所得変動に伴う保険料還付金7,333万7,000円を減額する一方、後期高齢者支援金234万9,000円を追加計上するものです。
 歳入予算といたしましては、国民健康保険料8億5,158万2,000円、国庫支出金7億4,892万3,000円、都支出金8,988万7,000円及び共同事業交付金6億2,354万6,000円を減額する一方、療養給付費等交付金5億2,829万2,000円、前期高齢者交付金4億4,415万5,000円、一般会計からの繰入金1億6,330万3,000円、平成19年度からの繰越金5,057万5,000円及び諸収入940万円を追加計上するものです。
 第4号議案、平成20年度中野区老人保健医療特別会計補正予算は、歳入歳出からそれぞれ3億2,914万6,000円を減額するものです。これにより既定予算との合計額は22億8,085万4,000円となります。
 歳出予算の内容は、医療給付の受給者数が当初の見込みよりも減ったことにより、医療諸費2億5,709万2,000円を減額するとともに、都補助金等の超過受け入れ分の見込み差により償還金7,205万4,000円を減額するものです。
 歳入予算といたしましては、支払基金交付金1億3,977万円、都支出金1,765万5,000円、一般会計からの繰入金1億1,049万7,000円及び平成19年度からの繰越金7,205万4,000円を減額する一方、国庫支出金1,083万円を追加計上するものです。
 第5号議案、平成20年度中野区後期高齢者医療特別会計補正予算は、歳入歳出からそれぞれ2億4,502万5,000円を減額するものです。これにより既定予算との合計額は49億1,597万5,000円となります。
 歳出予算の内容は、一人当たりの療養給付費の実績が当初の見込みよりも伸びなかったことにより、広域連合納付金2億4,502万5,000円を減額するものです。
 歳入予算といたしましては、後期高齢者医療保険料6,047万2,000円及び一般会計からの繰入金1億8,460万3,000円を減額する一方、諸収入5万円を追加計上するものです。
 第6号議案、平成20年度中野区介護保険特別会計補正予算は、歳入歳出からそれぞれ1億5,150万9,000円を減額するものです。これにより既定予算との合計額は166億5,197万9,000円となります。
 歳出予算の内訳は、保険給付の実績が当初の見込みよりも伸びなかったことにより、保険給付費5億8,423万7,000円を減額するとともに、高齢者把握事業の件数の見込み差により地域支援事業費1,000万円を減額する一方、介護報酬の改定による介護保険料の上昇分を抑制するために設置する介護従事者処遇改善臨時特例交付金への積立金2億907万円、介護給付費準備基金積立金2億1,456万6,000円及び諸支出金1,909万2,000円を追加計上するものです。
 歳入予算といたしましては、支払基金交付金1億6,511万9,000円、都支出金8,778万6,000円及び繰入金7,427万8,000円を減額する一方、国庫支出金7,612万5,000円、財産収入714万2,000円及び平成19年度からの繰越金9,240万7,000円を追加計上するものです。
 第20号議案、母子生活支援施設建設工事請負契約は、母子生活支援施設の建てかえ工事を行うため、契約を締結するに当たり、議会の議決をお願いするものです。
 契約の方法は一般競争入札、契約の金額は4億3,470万円、契約の相手方は協永建設株式会社です。この工事の完了予定は平成22年3月です。
 第34号議案、パーソナルコンピュータ等の買入れについては、財産の取得に当たり、議会の議決をお願いするものです。
 取得する財産は、区立小学校及び区立中学校において生徒の学習の用に供するためのパーソナルコンピュータ583台、プロジェクター159台、スクリーン159台、教材提示装置122台、ポータブル電子黒板77台などで、取得に要する経費は1億7,745万円です。
 以上、7議案につきまして、よろしく御審議の上、御賛同くださいますようお願い申し上げます。
○議長(市川みのる) 本件について、御質疑ありませんか。
     〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(市川みのる) 御質疑なければ、質疑を終結いたします。
 上程中の議案は、会議規則に従い、総務委員会に付託します。
 お諮りいたします。
 この際、本日の日程を追加し、日程第3、第36号議案、平成20年度中野区一般会計補正予算を先議するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(市川みのる) 御異議ありませんので、さよう議事を進行いたします。
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 第36号議案 平成20年度中野区一般会計補正予算

○議長(市川みのる) 日程第3、第36号議案、平成20年度中野区一般会計補正予算を上程いたします。
 理事者の説明を求めます。
     〔副区長石神正義登壇〕
○副区長(石神正義) ただいま上程されました第36号議案につきまして、提案理由の説明をいたします。
 第36号議案、平成20年度中野区一般会計補正予算は、歳入歳出にそれぞれ2億7,682万6,000円を追加計上するものです。これにより既定予算との合計額は1,010億6,590万9,000円となります。
 初めに、歳出予算の内容について説明いたします。
 まず、産業振興費ですが、区内消費の拡大を図り、地域経済の活性化を促すため、プレミアム付き区内共通商品券の発行を支援するための経費6,627万8,000円を計上するものです。
 次に、区民生活部経営費ですが、定額給付金の給付及び子育て応援特別手当の給付に係る事務経費2億1,054万8,000円を計上するものです。
 この補正の歳入予算といたしましては、国庫支出金2億1,054万8,000円及び財政調整基金からの繰入金6,627万8,000円を追加計上するものです。
 次に、繰越明許費の補正について説明いたします。
 これは、今年度内にその支出が終わらない見込みであるプレミアム付き商品券発行支援に係る経費6,188万9,000円及び定額給付金給付事務に係る経費1億9,168万9,000円について、翌年度に繰り越しを行うものです。
 以上、本議案につきまして、よろしく御審議の上、御賛同くださいますようお願い申し上げます。
○議長(市川みのる) 本件について、御質疑ありませんか。
     〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(市川みのる) 御質疑ありませんので、質疑を終結いたします。
 上程中の議案は、会議規則に従い、総務委員会に付託いたします。
 この際申し上げます。
 議事の都合上、会議時間を延長いたします。
 議事の都合により暫時休憩いたします。
      午後1時46分休憩
      午後4時50分開議
○議長(市川みのる) 会議を再開いたします。
 お諮りいたします。
 この際、本日の日程をさらに追加し、日程第4、第20号議案、第34号議案及び第36号議案の計3件を一括先議するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(市川みのる) 御異議ありませんので、さよう議事を進行いたします。
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 第20号議案 母子生活支援施設建設工事請負契約
 第34号議案 パーソナルコンピュータ等の買入れについて
 第36号議案 平成20年度中野区一般会計補正予算
  (委員会報告)

○議長(市川みのる) 日程第4、第20号議案、第34号議案及び第36号議案の計3件を一括議題に供します。

平成21年(2009年)2月17日

中野区議会議長 殿

総務委員長 吉 原  宏
  (公印省略)
議案の審査結果について

本委員会に付託された下記議案は、審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので、中野区議会会議規則第78条の規定により報告します。

          記
議案番号 件    名 決定月日
第20号 母子生活支援施設建設工事請負契約 2月17日
第34号 パーソナルコンピュータ等の買入れについて 2月17日
第36号 平成20年度中野区一般会計補正予算 2月17日

○議長(市川みのる) お諮りいたします。
 上程中の議案に関する委員長報告は、会議規則第40条第3項の規定により省略いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(市川みのる) 御異議ありませんので、委員長報告は省略いたします。
 これより討論に入ります。
 小林秀明議員から討論の通告書が提出されていますので、通告議員の討論を許します。
      〔小林秀明議員登壇〕
○15番(小林秀明) ただいま上程されました第36号議案、平成20年度中野区一般会計第7次補正予算について、首尾一貫して賛成、推進してきました公明党議員団の立場から、賛成の討論をいたします。
 今回の第7次補正予算の内容は、一つには、定額給付金及び子育て応援特別手当の給付に要する事務費として2億1,054万8,000円、財源のすべては国庫支出金として国から交付されます。先ほどの総務委員会での質疑でも明らかになったところですが、定額給付金の給付総額は、区内18万3,000余の世帯に対し44億6,000万円余の給付が見込まれています。また、子育て応援特別手当給付額は7,900万円余が見込まれております。中野区としては、年度内の3月30日から給付が実施できるようにする予定となっているところです。
 二つ目には、定額給付金の給付に合わせ、中野区商店街連合会が発行する10%のプレミアム付き商品券は総額5億5,000万円です。10%プレミアム分の5,000万円と印刷代等を補助するものであり、6,627万8,000円を計上しております。
 二つの事業は、年度内にすべて終了しないため、経費の一部を繰越明許としています。
 ここで、与党が提案してきた定額減税から発した定額給付金について一言申し上げます。
 現在の世界経済危機の中で、多くの国々が減税政策を打ち出しております。米国のオバマ大統領は、17日、きょうにも約72兆円規模の大型景気対策法案を成立させることを明らかにしております。その柱は、個人消費を刺激するため、中低所得者層に対して1世帯当たり1,000ドルなどの大型減税を実施する点にあります。先ほどの施政方針の中で、田中区長も「定額給付金は、いわば消費税の減税とも言うべき性質のもので、消費を喚起し、有効需要を拡大する効果をねらった施策です」と的確で明快な言葉で定額給付金の意義を述べられております。この経済危機の中での減税は、世界的な潮流であります。議会の全会派・全議員が心一つとなって、国民のため、区民のために全力で取り組んでいくことを強く要望いたします。
 今、中野区にとって大切なことは、定額給付金等の給付の体制を一刻も早く準備し、関連法案の成立後、直ちに定額給付金等の給付執行事務が開始できるようにすることであります。
 世界的金融危機の影響を受け、我が国の景気の後退が進む中、中野区はどこよりも早い対応をもって、11月18日には「中野区緊急経済対策資金」を実施しました。さらに、年明けの1月23日には、中野区議会は定例会前の臨時会を急遽開催するという、かつてない対応で、第2弾目となる「融資制度の拡充」と「雇用維持・創出を図る雇用対策」の追加補正を行いました。区内の中小企業・小規模事業者の喜びの声は東京じゅうに伝播したかのように、他区からは中野区の迅速な行動に絶賛の声が届いております。区が区民のために積極的な姿勢を示した結果であります。
 今回の定額給付金の給付手続について、どこよりも早く対応する区の姿勢は、区民の心を明るくさせるものであります。また、給付漏れのないように、緻密なチェック体制を準備することも大事な点であります。今や区民にとって一番の関心事は、区の真剣な姿勢にあります。全力でスピーディに臨んでいただきたいと要望いたします。
 また、定額給付金の実施に向けては、区長は施政方針の中で「この施策を区内経済の活性化に結びつけることも重要である」と述べられています。定額給付金が給付されるタイミングで商店街振興組合連合会が発行する「プレミアム付き商品券」に対して区が支援するとともに、各地域の商店街が努力をして、知恵と工夫を最大限に発揮できるよう区がサポートすることも大事な点であると思います。
 以上、述べた各事項を改めて強く要望し、賛成の討論といたします。
○議長(市川みのる) 他に討論がなければ、討論を終結いたします。
 これより第20号議案及び第34号議案の計2件と第36号議案とに分けて採決をいたします。
 初めに、第20号議案及び第34号議案の計2件について採決をいたします。
 ただいまの議案計2件は、委員会報告どおり可決するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(市川みのる) 御異議ありませんので、さよう決定いたします。
 次に、第36号議案について、起立により採決をいたします。
 上程中の第36号議案を委員会報告どおり可決するに賛成の方は御起立願います。
       〔賛成者起立〕
○議長(市川みのる) 起立多数、よって、上程中の議案は可決するに決しました。
 お諮りいたします。
 この際、本日の日程をさらに追加し、日程第5、第2号議案から第6号議案までの計5件を一括先議するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(市川みのる) 御異議ありませんので、さよう議事を進行いたします。
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 第2号議案 平成20年度中野区一般会計補正予算
 第3号議案 平成20年度中野区国民健康保険事業特別会計補正予算
 第4号議案 平成20年度中野区老人保健医療特別会計補正予算
 第5号議案 平成20年度中野区後期高齢者医療特別会計補正予算
 第6号議案 平成20年度中野区介護保険特別会計補正予算
  (委員長報告)

○議長(市川みのる) 日程第5、第2号議案から第6号議案までの計5件を一括議題に供します。

平成21年(2009年)2月17日

中野区議会議長 殿

総務委員長 吉 原  宏
  (公印省略)
議案の審査結果について

本委員会に付託された下記議案は、審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので、中野区議会会議規則第78条の規定により報告します。

          記
議案番号 件    名 決定月日
第2号 平成20年度中野区一般会計補正予算 2月17日
第3号 平成20年度中野区国民健康保険事業特別会計補正予算 2月17日
第4号 平成20年度中野区老人保健医療特別会計補正予算 2月17日
第5号 平成20年度中野区後期高齢者医療特別会計補正予算 2月17日
第6号 平成20年度中野区介護保険特別会計補正予算 2月17日

○議長(市川みのる) 総務委員会の審査の報告を求めます。
      〔吉原宏議員登壇〕
○21番(吉原宏) ただいま議題に供されました第2号議案、平成20年度中野区一般会計補正予算、第3号議案、平成20年度中野区国民健康保険事業特別会計補正予算、第4号議案、平成20年度中野区老人保健医療特別会計補正予算、第5号議案、平成20年度中野区後期高齢者医療特別会計補正予算及び第6号議案、平成20年度中野区介護保険特別会計補正予算に関しまして、総務委員会における審査の経過並びに結果について御報告申し上げます。
 第2号議案、平成20年度中野区一般会計補正予算は、歳入歳出からそれぞれ7億4,290万円を減額するものです。これにより既定予算との合計額は1,007億8,908万3,000円となります。
 歳出予算のうち、増額する主な内容としましては、障害福祉サービス費、国民健康保険事業特別会計繰出金、財政調整基金など10の基金への積立金などがあります。
 次に、歳出予算のうち、減額する主な内容についてであります。職員給与費のほか、事業実績が当初見込みより伸びなかったことにより、税源移譲時の年度間所得変動に伴う住民税還付金、ごみの収集・運搬に係る経費、健康診査及びがん検診に係る経費、後期高齢者入院時負担軽減事業費及び少人数指導用教室の冷暖房化に伴う工事費などを減額します。
 次に、事業に未着手や実施時期の変更により、PCB機器の処理委託経費、(仮称)区民活動センターの開設準備経費、区民風車の風況調査経費及び警察大学校等跡地都市計画道路の実施設計費を減額します。
 次に、見込み額と契約額との差などにより、学校再編に伴う施設整備工事費及び体育館耐震補強工事費などを減額します。
 次に、公債費では、起債の償還条件差と一時借入金の見込み差も減額します。
 次に、各特別会計補正予算に対応するものとして、老人保健医療特別会計繰出金、後期高齢者医療特別会計繰出金及び介護保険特別会計繰出金を減額します。
 このほか、所要の財源更正を行います。
 次に、歳入予算といたしましては、特別区税、地方特例交付金、国庫支出金、財産収入などを追加計上する一方、特別区交付金、利子割交付金、配当割交付金、株式等譲渡所得割交付金などを減額します。
 次に、繰越明許費の補正についてであります。
 これは、今年度内にその支出が終わらない見込みである東中野駅前広場整備に係る経費、野方駅整備に係る経費及び橋梁拡幅整備に係る経費について、翌年度に繰り越しを行うため、追加計上するものです。
 次に、債務負担行為の補正についてであります。
 これは、風況調査委託の未執行に伴い、区民風車調査業務の債務負担行為を廃止するものです。
 なお、特別区債の補正につきましては、野方駅自由通路及び駅前広場整備を目的とした都市整備債及び義務教育施設整備を目的とした教育債を減額するものです。
 第3号議案から第6号議案の内容につきましては、割愛させていただきます。
 以上の5議案は、2月17日の本会議において当委員会に付託され、当委員会では直ちに委員会を開いて審査を行いました。
 審査の進め方として、これらの議案を一括して議題に供した後、理事者から補足説明を受け、質疑を行いました。その中での第2号議案に関する主な質疑の内容を紹介します。
 初めに、補正予算全般につきましては、見込み差による補正額のこれまでの実績との比較、予算の効率的な執行についての考え方についてなどの質疑がありました。
 次に、歳入につきましては、基金の安全かつ効果的な運用について、指定管理者管理運営費成果額の還元についてなどの質疑がありました。
 次に、歳出につきましては、経営費では、PCB機器処理委託事業の今後の見通しについてなどの質疑がありました。
 区民生活費では、(仮称)区民活動センターの開設準備経費の補正対応に合わせた政策判断の見直しについて、区民風車立地調査及び風況調査委託料の減額及び債務負担行為の減額と整合させた事業の見直しについてなどの質疑がありました。
 次に、保健福祉費では、成人健診から特定健診への円滑な移行及び今後の目標達成と財政運営について、がん検診の見込み差についてなどの質疑がありました。
 次に、都市整備費では、警察大学校等跡地都市計画道路の実施計画未着手に伴う減額についての原因と対応についてなどの質疑がありました。
 次に、教育費では、教科書事務に係る速やかな補正対応についてなどの質疑がありました。
 次に、繰越明許について、東中野駅前広場整備に関する地域住民との合意形成の必要性についてなどの質疑がありました。
 以上が、第2号議案に関する主な質疑の内容です。
 その後、委員会を休憩して、取り扱いを協議した後、委員会を再開し、さらに質疑を求めましたが、質疑はなく、質疑を終結しました。
 次に、意見の開陳を求めましたが、意見はなく、意見の開陳を終結しました。
 次に、討論を求めたところ、1名の委員が第2号議案に反対する立場から、全体的に見込み差による減額補正となっているが、(仮称)区民活動センターの開設準備の残や東中野駅前広場整備の繰越明許などは、地域の中での合意なく進めてきたことに問題があり、がん検診、成人健診等の受診者数の見込み差などは、特定健診制度を事前に十分検討しなかったことに問題がある。そして、結果として減額補正が新たに基金として積み立てられるという執行のあり方には問題があり、反対するとの討論を行いました。
 さらに討論を求めましたが、討論はなく、討論を終結しました。
 そして、初めに、第2号議案について挙手により採決を行ったところ、賛成多数で本議案を可決すべきものと決しました。
 続いて、第3号議案から第6号議案について、順に簡易により採決を行ったところ、各議案について、全会一致で可決すべきものと決した次第です。
 以上で、第2号議案、第3号議案、第4号議案、第5号議案及び第6号議案に関する総務委員会における審査の経過並びに結果の報告を終了します。
○議長(市川みのる) ただいまの報告について、御質疑ありませんか。
     〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(市川みのる) 御質疑なければ、質疑を終結いたします。
 本件については、討論の通告がありませんので、直ちに採決いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(市川みのる) 御異議ありませんので、これより議案ごとに分けて採決をいたします。
 初めに、第2号議案について、起立により採決をいたします。
 上程中の第2号議案を委員長報告どおり可決するに賛成の方は御起立願います。
       〔賛成者起立〕
○議長(市川みのる) 起立多数、よって、上程中の第2号議案は可決するに決しました。
 次に、第3号議案について、採決をいたします。
 上程中の第3号議案を委員長報告どおり可決するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(市川みのる) 御異議ありませんので、さよう決定いたします。
 次に、第4号議案について、採決をいたします。
 上程中の第4号議案を委員長報告どおり可決するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(市川みのる) 御異議ありませんので、さよう決定いたします。
 次に、第5号議案について、採決をいたします。
 上程中の第5号議案を委員長報告どおり可決するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(市川みのる) 御異議ありませんので、さよう決定いたします。
 次に、第6号議案について、採決いたします。
 上程中の第6号議案を委員長報告どおり可決するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(市川みのる) 御異議ありませんので、さよう決定いたします。
 お諮りいたします。
 議事の都合により、本日の会議はこれをもって延会したいと思いますが、これに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(市川みのる) 御異議ありませんので、さよう決定いたします。
 次の会議は、2月19日、午後1時より中野区議会本会議場において開会することを口頭をもって通告いたします。
 本日はこれをもって延会いたします。
      午後5時10分延会