平成17年04月18日中野区議会区民委員会
平成17年04月18日中野区議会区民委員会の会議録
平成17年4月18日区民委員会 中野区議会区民委員会〔平成17年4月18日〕

区民委員会会議記録

○開会日 平成17年4月18日

○場所  中野区議会第2委員会室

○開会  午後1時04分

○閉会  午後4時07分

○出席委員(8名)
 高倉 良生委員長
 いでい 良輔副委員長
 きたごう 秀文委員
 吉原 宏委員
 むとう 有子委員
 佐藤 ひろこ委員
 斉藤 高輝委員
 池田 一雄委員

○欠席委員(0名)

○出席説明員
 区民生活部長 本橋 一夫
 経営担当課長(地域活動担当課長)登 弘毅
 南中野地域センター所長 角 秀行
 弥生地域センター所長(南中野地域センター所長兼務)
 東部地域センター所長 柿内 良之
 鍋横地域センター所長(南中野地域センター所長兼務)
 桃園地域センター所長(東部地域センター所長兼務)
 昭和地域センター所長 蛭間 浩之
 東中野地域センター所長(昭和地域センター所長兼務)
 上高田地域センター所長(昭和地域センター所長兼務)
 新井地域センター所長(東部地域センター所長兼務)
 江古田地域センター所長 安部 秀康
 沼袋地域センター所長(江古田地域センター所長兼務)
 野方地域センター所長(江古田地域センター所長兼務)
 大和地域センター所長 大橋 雄治
 鷺宮地域センター所長(大和地域センター所長兼務)
 上鷺宮地域センター所長(大和地域センター所長兼務)
 戸籍住民担当課長 榎本 良男
 産業振興担当課長 鳥井 文哉
 環境と暮らし担当課長 納谷 光和
 ごみ減量・清掃事業担当参事(ごみ減量担当参事) 西條 十喜和
 清掃事務所長 遠山 幸雄

○事務局職員
 書記 菅野 多身子
 書記 吉田 哲郎

○委員長署名


審査日程
○委員会参与の変更及び異動について
○陳情
(新規付託分)
 第105号陳情 高校生の就職支援及び進路指導のサポートについて政府(厚生労働大臣及び文部         科学大臣)へ意見書を提出する事について
(継続審査分)
 第70号陳情  地域センターへの区職員の配置について
○所管事項の報告
 1 控訴事件の判決について(戸籍住民担当)
 2 平成17年度第1回「経営支援特別資金」の融資あっ旋について(産業振興担当)
 3 京都議定書の発効にあたっての特別区長会共同宣言について(環境と暮らし担当)
 4 中野区廃棄物減量等推進審議会答申について(ごみ減量担当)
○その他

委員長
 定足数に達しましたので、ただいまから区民委員会を開会いたします。

(午後1時04分)

 本日の審査日程についてお諮りをいたします。本日は、お手元に配付の審査日程(案)(資料1)のとおり進めたいと思いますけれども、これに御異議ございませんでしょうか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ありませんので、そのように進めさせていただきます。
 なお、審査に当たりましては、午後5時を目途にそれぞれ進めてまいりたいと思いますので、よろしく御協力をお願いいたします。また、途中3時になりましたら休憩を入れたいと思いますが、よろしいでしょうか。

〔「はい」と呼ぶ者あり〕

委員長
 それでは、そのように進めます。
 議事に入ります前に、お手元に配付の資料のとおり委員会参与の変更及び異動がありましたので、紹介をお願いいたします。(資料2)
 初めに、区民委員会から転出された方々がお見えでございますので、ごあいさつをいただきたいと思います。
 それでは、順にお願いをいたします。最初に、寺部前ごみ減量・清掃事業担当参事。
寺部前ごみ減量担当参事
 1年間にわたりまして大変お世話になりまして、ありがとうございました。4月1日から区長室長ということで、これまで以上かと思いますけども、大変なところで、どうしようかなといろいろと悩んでおります。きょうはお礼のつもりで来ているんですけども、今後の自分の仕事の方が非常に大変なものですから、ぜひとも議員の先生の皆様方には私の御支援をよろしくお願い申し上げまして、あいさつとかえさせていただきたいと思います。
 どうもありがとうございました。よろしくお願いいたします。
委員長
 どうもありがとうございました。
 次に、中村前南中野地域センター所長、お願いいたします。
中村前南中野地域センター所長
 3月31日をもちまして中野区を定年退職いたしました。どうもありがとうございました。中野区は私にとりまして、ふるさとでございますので感慨もひとしおでございますけれども、区議会議員の皆様方を初めとする区民の方、それから、庁内におきましても、すばらしい方々と知り合うことができまして、本当に充実した38年間でございました。
 区民委員会におきましては、地域センター所長といたしまして4年間お世話になりました。この間に賜りました御指導、御鞭撻、また、優しいお言葉など本当にありがたく思っております。
 どうもありがとうございました。
委員長
 どうもありがとうございました。御苦労さまでございました。
 次に、高橋前産業振興担当課長、お願いいたします。
高橋前産業振興担当課長
 4月1日より区議会事務局の方に移りました高橋でございます。今思えば在任中は、最初に案件が5件ぐらいの報告がありまして、足が震えながら、とにかく報告を早く終わらせたいということで一気にしゃべりまくったような覚えがあります。委員の先生の緩急にわたる質問で大分答弁に窮した部分もあったかと思いますが、おかげさまで今こうやって足が震えないで普通にしゃべれるようなことになりました。これもひとえに委員の先生方に鍛えていただいたものだと思っております。
 4月1日から区議会事務局という、より一層委員の先生方と緊密な関係の部署に行きました。まだ駆け出しではございますが、いろいろ先生方の御指導を受けながら職務を進めていきたい、そのように考えております。
 本当に2年間ありがとうございました。
委員長
 どうもありがとうございました。
 それでは、次に、転入された方々の紹介をお願いしたいと思います。区民生活部長より御紹介をお願いします。
本橋区民生活部長
 4月1日付の異動がありました。まず、ごみ減量・清掃事業担当、そして、ごみ減量担当参事の寺部参事が先ほどごあいさつありましたように区長室に転出いたしまして、その後に、これまで部経営担当参事、そして、地域活動担当参事をしておりました西條十喜和が就任をいたしました。
 その後、部経営、それから、地域活動につきましては、参事を廃止しまして、担当課長ということで、登 弘毅が就任しております。
 それから、登は戸籍住民担当課長をしておりましたが、その戸籍住民担当課長には保育サービス担当課長をしておりました榎本良男が就任をしております。
 それから、地域センターの関係では、南中野、弥生、鍋横地域センター所長の三つ兼務をしておりました中村正博、今御紹介いただきましたように定年退職いたしまして、その後に区長室から昇任で角 秀行が就任しております。
 それから、組織の改正がありまして、これまでは地域生活支援担当と、それから、みどりと環境ということで二つの担当分野がありましたが、これらを住宅の関係と、それから、地域緑化が都市整備部の方に移ったということもありまして再編をいたしました。そこで、環境と暮らしという新しい分野を設けまして、ここで環境関係、それから、消費者行政などを担当いたしますが、そこの担当課長として、これまで防災担当課長をしておりました納谷光和が就任をしております。
 それから、産業振興担当課長には、高橋信一が区議会事務局次長に転出いたしましたので、その後に区長室から昇任で鳥井文哉が就任をしております。
委員長
 それでは、順にごあいさつをお願いします。西條ごみ減量・清掃事業担当参事。
西條ごみ減量・清掃事業担当参事
 引き続きまして区民生活部の参事をしております。よろしくお願いいたします。
委員長
 次に、登経営担当課長。
登経営担当課長
 引き続きお世話になります登です。よろしくお願いします。
委員長
 次に、榎本戸籍住民担当課長。
榎本戸籍住民担当課長
 戸籍住民担当課長です。よろしくお願いします。
委員長
 次に、角南中野地域センター所長。
角南中野地域センター所長
 区長室から異動してまいりました角と申します。よろしくお願いいたします。
委員長
 次に、納谷環境と暮らし担当課長
納谷環境と暮らし担当課長
 環境と暮らしを担当しております納谷でございます。よろしくお願いいたします。
委員長
 次に、鳥井産業振興担当課長
鳥井産業振興担当課長
 産業振興分野に参りました鳥井でございます。よろしくお願いいたします。
委員長
 以上で委員会参与の変更及び異動についてを終了いたします。
 それでは、陳情の審査を行います。
 最初に、第105号陳情、高校生の就職支援及び進路指導のサポートについて政府(厚生労働大臣及び文部科学大臣)へ意見書を提出する事についてを議題に供します。
 本陳情は新規付託のため、書記に朗読をさせます。

〔陳情文書表朗読〕

委員長
 それでは、きょうは陳情者の方がお見えになっておりますので、委員会を休憩して補足説明があればお聞きをしたいと思いますが、よろしいですか。

〔「はい」と呼ぶ者あり〕

委員長
 それでは、委員会を休憩いたします。

(午後1時12分)

委員長
 委員会を再開いたします。

(午後1時22分)

 これより本件に対する質疑を行います。質疑がございましたらどうぞ。
むとう委員
 この陳情の主旨の部分が本当に何かしていかなければいけない状況にあるのではないかという認識を私も持っているんですけれども、具体的には厚生労働省なり文部科学省では、ここに書かれている高校生の就職についてどういった支援をしているのか、現状をまず教えていただけたらと思います。
鳥井産業振興担当課長
 国や東京都の就労に関する高校生関係の支援策でございますが、国の方では若者自立挑戦プランというものをつくりまして、若者の就職支援ということで行っております。具体的には、教育段階からの職場定着に至るような教育、あるいは形成教育を行うということ。例といたしましては若年者のジョブサポーターというものを全国のハローワークに配置するということがございます。
 それから、大きくもう一つございます。若年者トライアル雇用の実施ということで、これまで若年者につきましては離職率が高いということがございますので、それぞれ雇用する側にとっても、就職する側にとっても、果たして本当に就職としてマッチしているんだろうかという疑問がございましたので、一定の短い期間を定めまして、トライアル的な雇用を行って、お互いに気持ちが一致すれば雇用を継続するというようなことの仕組みも実施をしてございます。
 それから、ジョブカフェの整備ということで、若者向けにカフェというような形をとりまして、就職の相談や情報の収集、そういったものがしやすい場所ということで、東京の場合は東京仕事センターというところにその拠点を設けてございます。
 それから、若者自立塾の創出という事業がございます。これは、若者が教育訓練も受けず、就労することもできないでいる若者の皆さんを対象に民間事業者が塾を実施するということで、内容といたしましては、例えば、約20人で3カ月間合宿を行って、生活訓練や労働体験、あるいは資格取得講座の実施といった内容を行います。これに対して国の方からも奨励金を出すというようなことが行われてございます。
 その他といたしまして、若者向けに特化したキャリアの養成講座や、国では直接ございませんが、雇用・能力開発機構の方で中高生に対する仕事ふれあい活動支援事業といったものを行ってございます。
 それから、東京都の方でございますが、先ほど御紹介しました東京仕事センターでのジョブカフェのことがございます。それから、仕事に関するワンストップサービスセンターということで、この仕事センターにワンストップでさまざまな就職について相談できるところを設けまして、就業相談、カウセリング、セミナー、能力開発あるいは情報提供といったことを行ってございます。
 また、東京都の方では、インターネット上でございますが、TOKYOはたらくネットといったものを設けまして、インターネットの形で求人情報の検索や労働相談、福利厚生などの情報提供を行っているというふうに聞いてございます。
むとう委員
 項目の説明を伺っていると随分あるもんだなという印象は受けたんですけれども、東京に1カ所とか、数カ所程度の話なのかなというふうにも思ったんですが、実際に需要と供給のバランスはどうなっているんでしょうか。これで足りているような分量なんでしょうか。実際に中高生の就職希望者というのは全体の何%ぐらいの人がいて、こういった受け皿で足りているのかどうかというところはどうなんでしょうか。
鳥井産業振興担当課長
 新しい事業という部分もございますので、4月の段階で新しい事業の実施状況につきましては、詳細を把握してございません。ただ、現在の高校新卒者の就職状況についてちょっと御報告申し上げますと、全国的には求人倍率はことしの1月末現在で1.3倍でございます。就職の内定率につきましては、81.6%というふうにデータが出てございます。
 ただ、東京都に限って申し上げますと、求人倍率は5.3倍ございますし、就職内定率につきましても86%と全国を、特に求人倍率はそうなんですけども、大きく上回っておりまして、就職内定率も上回っている状況でございます。
むとう委員
 内定率は上回っているけど、求人倍率5.3倍ということと内定率とはどういうふうに受けとめたらいいんでしょうか。
鳥井産業振興担当課長
 東京は産業も豊かでございますので、就職という意味では求人は非常に多いという状況がございます。それが全国の約4倍の求人倍率、5.3倍にあらわれているというふうに思ってございます。もちろん、4倍あるから4倍の就職率ということはもちろんありませんので、全国の81.6%に対して86%でございますので、比較的高い就職内定率というふうになっていると考えてございます。
むとう委員
 自分の方から積極的に就職しようということで、こういった相談のいろんな機関に自分から出ていく、そういう若者は多分就職できているのかなという感じを今受けたんですけれども、ここの理由の中にありますニートということが最近すごく問題になっていて、自分からやる気を持たず、そういうところにも出て行けないような人たちが私はニートというような認識を持っていたんですけれども、ニートという言葉の定義みたいなものは、どういうふうに受けとめていらっしゃいますでしょうか。
鳥井産業振興担当課長
 ニートの定義でございますが、ニートは英語の略でございますのでNEET。具体的には、Not in Employment Education or Trainingという言葉かと思います。日本語ですと、「職につかず、学校にも行かず、就職に関する活動を行っていない」そういった若者を指すというふうに理解しております。
むとう委員
 そういたしますと、本当に積極的に自分から就職先を見つけようという、そういう方はいいと思うんですけれども、ニートというふうに理由の中にありますけれども、そういたしますと、すべてに対して前向きになれないで、自分の方から積極的に職を求める気にもなれないというような、そういう若者という部分は本当に深刻な問題なんだろうなというふうに受けとめているんですが、そういう若者に対して、受け皿があっても来てくれない限り何も進まないわけですよね。そういう来てくれない人たちに対する働きかけというものは、何か国を挙げてやっていることはあるんでしょうか。
鳥井産業振興担当課長
 政府の方でも、新聞報道等によりますと、ニートに限らずですが、若者の失業の対策ということで、経済界、労働界などと若者の人間力を高めるための国民会議、こういったものを発足させる方針があるというふうに聞いてございます。こういった中で若者の失業率全般が高い中で、雇用ミスマッチを解消したいということで、この中でまたさらに検討がされると聞いております。
 それから、東京都の点で補足でございますが、東京都の方でもニート対策といたしまして、高校を中退された方の勉強や就職を支援する相談窓口、これを東京都の教育相談センターの方に設置をいたしまして、これは既に設置したということでございますが、名称を「青少年リスタートプレス、再出発の場所」ということで設けまして、臨床心理士等の方が電話や面談等で応対しまして、高校へさらに編入する、あるいは大検を受ける、あるいは就職する方には東京仕事センターと連携して情報提供するという積極的な取り組みを行っているというふうに聞いてございます。
むとう委員
 やっぱりニートという問題は分けて考えないといけないのかなというふうに思っているんですよ。みずから積極的に職を求めたり、自分のレベルアップでさまざま技能を身につけたり、資格を取ろうとかって、そういう若者はおのずと就職の展望が開けていくのではないかなというふうに思えるんですが、そういうやる気を持てないという若者、そこについて相談窓口を開いても、そこにも行けないという深刻な若者がふえていることが問題なんだろうなというふうに受けとめているんですが、その辺について非常に難しい問題なんだけれども、こちら側からの働きかけであるとか、その方の小学生、中学生、その学校の中での問題も含めて、いきなりそういう状態になるというふうに思えないので、そうなってくると教育の問題から、家庭の問題から全部付随していくかなというふうに思うんですけれども、積極的にそこをターゲットにした国の研究なりとか、方策なりというのは何か、本当にこれは深刻な問題なので進めていかなければいけないんじゃないかなと思うんですが、何か国の方での動きはあるんでしょうか。
鳥井産業振興担当課長
 国の方でもニートの問題につきましては、厚生労働省の職業の安定といいますか、そういった視点だけではなくて、教育の視点ということでもさまざま研究はし、対策を考えているのを聞いてございますけれども、今委員おっしゃったように教育のことにつきましては、例えば中野区の取り組みでございますけれども、先ほどおっしゃったように、就職してからというよりも、さらに教育の段階、若い段階からの職業とか、就業に対する理解、そういったものが必要ということで、昨年来、中高生に対する就業支援を行うということで、実績として聞いておりますのは、二つの中学校で区内事業者の方のもとで就業体験を実際に中学生の方が体験したというようなことがあったようでございます。今後も学校教育の中で就業意識、仕事をしていく、職業につくといったことについての理解、意義の理解を進めるためのカリキュラムを今後取り入れていく方向で検討しているというふうに聞いてございます。
むとう委員
 国レベルのデータというのは、たまに新聞なんかでも載っていて私も目にとめているんですけれども、区内で、中野区でこういった若者の失業率であるとか、それから、それとは別にニートと言えるような状況に陥っている若い方の数とか、そういう把握というのはあるんでしょうか。
鳥井産業振興担当課長
 中野区に限っての例えば新卒高校生の就職内定率といったことはちょっと把握はしてございません。先ほど申しました東京都レベルで言いますと、86%といった就職内定率はございます。
 それから、ニートの数でございますが、私どもが把握したところでは、全国的に約52万人程度というふうに言われておりますが、中野区内の数については詳細は把握してございません。申しわけありません。
本橋区民生活部長
 失業率とか、あるいは就業率ということが言われますけど、これの母数になるものは就業意欲を持っているということになります。そこの分は意識の問題ですので、今仕事をしていない方が就業しようとしているのかどうかという、そこのところはわからないわけですね。例えば文章を書きたいということで勉強しているという方について見れば、別に就職をしているというわけではないけども、それをもってニートと言えるかというと、なかなかそのあたり難しいところで、そういう意味におきまして、その辺の母数自体の把握、調査の仕方が非常に難しいという状況にございます。
斉藤(高)委員
 今回はニートということですけど、よくニートに対してフリーター、あれはアルバイトで生活をしている方で、それは何となく理解しますけど、ニートになると学校へ行かない、仕事はしないということで、本当に家族にとってもこれは大変なことなんですね。
 今回この意見書の中でも文部科学大臣へ意見書とありますけども、今親にとっても、自分の子どもどうしようかという相談が僕らに出てくる時代なんですよ。そういうときに、もし中野区民から相談あった場合は、この中野区の場合はどこに相談に行くかということなんですね。本当に働いてくれたらいいんだなと思うんだけど、何もせずに家にいたり、アルバイトやっている人はまだいいんですけど、何もせずというので、どこに相談したらいいかという、先ほど課長が言っていたけど、国では一生懸命いろんな施策で今やっていることはみんな知っているんですけども、いざ身近な、どこに相談したらいいかというのがあったものですから、もしおわかりになるんならお教えいただけますか。
鳥井産業振興担当課長
 若い方の就職全般ということで、もし区の方にお問い合わせいただいた場合には、先ほど申し上げた東京仕事センター、あるいは雇用・能力開発機構のヤングジョブスポット東京といったものについては積極的に御紹介もし、また、インターネットのものにつきましても御紹介をしたいというふうに思ってございます。
 現時点で区の方で直接の求職に関する活動は、今年度開始は検討してございますけれども、今のところは関係機関への御紹介ということをきちっと行いたいというふうに思ってございます。
委員長
 よろしいですか。
 他に質疑はございますか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 よろしいでしょうか。なければ、休憩して取り扱いを協議したいと思います。
 委員会を休憩いたします。

(午後1時38分)
委員長
 それでは、委員会を再開いたします。

(午後1時43分)

 他に質疑はございますか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ質疑を終結いたします。
 意見の開陳はございますでしょうか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ意見の開陳を終結いたします。
 次に、討論はございますでしょうか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ討論を終結いたします。
 これより本件に対する採決を行います。
 お諮りいたします。第105号陳情、高校生の就職支援及び進路指導のサポートについて政府(厚生労働大臣及び文部科学大臣)へ意見書を提出する事についてを採択すべきものと決することに賛成の方は挙手願います。

〔賛成者挙手〕

委員長
 挙手少数。よって、本件は不採択とすべきものと決しました。
 以上で第105号陳情についての審査を終了いたします。
 陳情者の方、大変御苦労さまでございました。
 続きまして、継続分の陳情について審査を行います。
 第70号陳情、地域センターへの区職員の配置についてを議題に供します。
 なお、第70号陳情につきましては、本日までに666名の方から署名が寄せられておりますことを御報告申し上げます。
 それでは、これより本件に対する質疑を行います。
 質疑はございますでしょうか。
池田委員
 つい最近というか、きのうですね。きのうもある町会が、5月の何日かに炊き出し訓練ですね。防災炊き出し訓練をやるということで町内にお知らせをしなければいけないと。回覧板も回すけれども、若い人たちにもぜひ参加をしてもらいたいという意思もあって、ビラをつくりたいというふうに地域センターに相談を持ちかけたそうです。そうしましたら、午前中に相談したら、午後にはもうビラができ上がってきたと、大変ありがたいという話を町会の幹部の方から聞いたんですよね。「こんなのを私たちにやれったって、そんなことできるはずないじゃない」ってその人は怒っていましたけれども、そういう自主活動に対する地域センターのサポートの大きさというのをきのうもかいま見た感じがしたわけですけれども、理事者の方でもそういうお話、ごく最近でも結構皆さんから出ているんじゃないかというふうに思うんですが、そういう実際の活動に際しての最近の町会・自治会やその他のボランティア的団体の皆さん方の苦情なんていうのは入ってないですか。
登地域活動担当課長
 この件につきまして直接の苦情というのは、私もこの4月から担当しておりますけども、特段はございませんけども、確かに不安とかそういう声は聞いたことがございます。しかしながら、住民みずからさまざまな地域活動を担っていくということは大切ですので、職員はあくまで、これまでと同様、サポートするという立場ではこれからも引き続き取り組むということでございます。こういったことにつきましては、やっぱり住民みずからできるような体制を整えていくことが大事だろうというふうに思っております。
本橋区民生活部長
 私も昨年から基本構想・10か年計画の関係で地域説明、意見交換会などを何度もやっております。そういう中で地域センターの職員、いろいろやってくれている、いなくなっちゃうとどうなるんだということでの御質問、御意見等寄せられておりましたけども、いなくなって困るということを言われる内容の多くは、職員でなければできないのか。要するにそういうことをするスタッフがいればできるという部分も結構あります。そういった意味で、区の今回のいろんな課題につきまして、区といたしましても一定程度、行政としての対応の仕方、区としての財政の問題も含めて効率的な見直し、そして、できるだけ地域の中でのネットワークというふうなことも含めて、それらのための必要なスタッフについては措置をしていくというふうな考え方を持っているところでございます。
斉藤(高)委員
 今部長は必要なスタッフは考えるとおっしゃったと思うんですけども、今回この陳情を見ると、「区の計画では、15カ所の地域センターに区の職員をおかず、行政窓口サービスは5カ所程度にするという説明です。」と書いてありますね。今の部長の話を聞いていると、例えば、これが将来、区民活動センターに移行するわけですけども、職員は今までこの5カ所は別としまして、15カ所の地域センターの職員は地域の方にお願いするような形ということで聞いていたと思いますけども、今聞いていると、職員が残るというんですか、いらっしゃるということで、そういうように聞いてもよろしいんでしょうか。
本橋区民生活部長
 大ざっぱにいきまして、今地域センターのやっている仕事の中のいわゆる行政業務としての窓口業務、これについては効率化を図るために集約化をしていくということを考えております。そのほかに、現在の地域センター、区民の地域の方々のいろいろな活動の拠点として活用されているわけですけども、そこの管理・運営、あるいはまた、さまざまな地域事業があります。これにつきましては、基本的には地域の方々での取り組みということを期待していきたいということで、基本構想・10か年計画の中ではそういうことを申し上げたところでございます。
 ただし、それをやるに当たりましても、さまざまな地域のサポート等の業務というのは実際ありますので、いろんな情報の収集ですとか、さまざまな事務局的な機能ということもありますので、それらについては運営委員会、区民活動センターに移行した場合に、そこに運営委員会というようなことで担ってもらおうというふうに思っておりますが、そこへの委託料の中には、運営委員会が雇用するスタッフのための人件費、これを予算上措置できるというふうにしておいて、そこのスタッフがそういう仕事をできるようにしていこうということをまず考えております。
 また、この間のいろいろな意見交換の中でも、いきなり職員が全部いなくなってしまうという点では、さまざまなれるまでの間の問題もあるだろう。一定程度中立・公平な立場の人がいることも大事なのではないかということも言われております。それらも含めてこれからまたさらに10か年計画の策定に向けて、地域との意見交換などもしながら、ゴールの姿はゴールの姿としても、それまでの途中の経過についても、また一定の工夫をしていこうというふうに考えているところでございます。
斉藤(高)委員
 これはまだ時間があるからすぐ結論は出ないんでしょうけども、現在も各地域センターに七、八名いらっしゃいますよね。そうすると、数人は、昔の保育園じゃありませんけど、民営化の中で半年なら半年残るような形がありましたけど、これも数年、数人が残っていくというようなことで受けとめていいんでしょうか。
本橋区民生活部長
 窓口業務は置いて、それ以外のさまざまな活動の部分ということにつきましては、基本的には将来ゴールの姿とすると、地域の方々による、スタッフも雇用しながら、委託しながらということでの対応を考えていきますけど、その間、いきなり全くなれていないそういうスタッフの方々がやれるのかということもありますので、その間はある意味において、区と地域とのパイプ役といったような機能は何らかの形で見ていく必要があるだろうということを考えておりまして、それらも含めてこれから意見交換の中で、いろいろ区としての対応も工夫していきたいというふうに考えております。人員がどのくらいの規模でということについては、まだ白紙の状態でございます。
きたごう委員
 今の斉藤委員の質疑に関連するんですけど、ちょっと確認の意味を持って聞きますけれども、将来、地域センター五つぐらいに縮小していく。違うの。それで、そうした場合に、今の部長の答弁ですと、地域の活動はその地域の町会や自治会なり、団体の方にお任せすると。行政窓口、これはやっぱり専門がいないと困ることがあるんですよ。それは、今人数は言いませんけども、数人なのか、1人なのか、必ず置くという理解でいいのかな。
本橋区民生活部長
 まず、窓口業務につきましては、現在15の地域センターそれぞれで同様の業務をやっております。取り扱い件数にはばらつきありますけど、内容とすると、取り扱い業務は同じような内容をやっております。これを集約化していく。言ってみれば、現在、窓口関係、大きいところでは区の戸籍住民分野というのが担当しておりますけど、そこの地域の事務所というような位置付けの中で、窓口業務については集約化していこう。こちらでは専門スタッフをしっかり置いて、効率的に仕事ができるようにしていくということがあります。
 一方で、現在あります地域センター、これは地域の活動の拠点ということでかなり定着しておりますので、ここは施設とすると、それは地域の方々で活用していただくようにする。そこの部分について一定程度スタッフの人件費も措置をしましょう。途中での様子ということであれば、それなりにまたある程度職員を何人か置きながらということも、地域と相談しながら対応していくことも考えましょうということでありまして、現在あります15の地域センター、多少マンション借り上げをしているとか、老朽化しているという幾つかのセンターありますので、そこはちょっとこれから工夫しなくてはなりませんけど、それ以外のところ、原則的には自主管理を目指していく。ただし、地域とのパイプ役ということについては、ある程度途中経過措置も考えながらということで対応しようと思っているところでございます。
むとう委員
 そういたしますと、逆に行政窓口サービスを残しておく地域センターは、それは全く別ということなんですか。15ある地域センターの15全部が地域活動支援センターになって、行政窓口5カ所ぐらいというふうにここに書いてありますが、その5カ所程度がわかりません。それは今ある地域活動ではないところにつくるということなんですか。そこを説明してください。
本橋区民生活部長
 場所と組織の問題を一応分けて考えていただければと思っております。まず、組織的には窓口業務については戸籍住民分野の仕事ということで、そちらの出先機関という位置付けになります。したがいまして、現在ある地域センターのやっている業務とは切り離されます。それを5カ所程度に集約していこうというふうに考えておりますが、ただ、その中で場合によっては、立地条件、施設条件があれば区民活動センターに転換したその施設に併設すると。区民活動センターの業務として行うのではなくて、併設するということはあり得ようかと思います。これらについては、どこに業務を集約するかということについては、今いろいろ調整をしているところです。区全体の施設の位置付け等の再編の問題等も含めて、その中で一定の整理をしていこうというふうに考えております。
 したがいまして、場所としてたまたま区民活動センターと窓口業務が一緒になる場合もあり得ようと思いますけども、組織的にはそれは切り離して分けていく。区民活動センターは基本的に地域の方々の自主管理を目指しながら、それに向けての一定の対応していくという考えでございます。
むとう委員
 念を押して聞きますけれども、そういたしますと、行政窓口サービスをやっているところと、市民活動センターが併設のところもあるかもしれなくなってくるわけですけれども、あくまでも行政窓口サービスを残したところの職員は戸籍だから、担当が違うから市民活動センターに一切かかわりません。ノータッチですというふうに思っていいんですね。
本橋区民生活部長
 基本的にはそういう形になります。
吉原委員
 先ほどの話で、それで、戸籍住民分野の出張機関という形で割り切って考えますと、もちろん15カ所の中のどこかに5カ所併設でもいいんですが、考え方によれば、財源的な部分ももちろん計算に入れなきゃいけないんですけど、例えば、中野区に関しても駅がありますよね。地下鉄ですと新中野、中野坂上、JRの駅があったり、西武線の駅があったり、駅のそばにその五つをおく。財源の問題はもちろんありますが、戸籍住民分野の出張機関として、その辺5カ所出すということも十分考えられるんですか、想定の中で。
登地域活動担当課長
 窓口につきましては、我々交通結節点と言っていますけども、そういう人が集まりやすい場所、駅ですとか、そういったところに近い部分ですね、その辺が望ましいだろうというふうに思っています。ただ、それがすぐできるかというと、財源的な問題、それから施設的な問題、いろいろありますので、それは今後の課題ということになろうかと思いますけども、おっしゃるとおりというふうに考えております。
池田委員
 前回のこの陳情の審査の中で、17年度、18年度で説明を行いつつ、移行させていくというふうに聞き取ったんですが、その辺もう一度確認したいんですが。 
登地域活動担当課長
 そうです。検討については2年程度かけていろいろ検討をやっていくというふうに思っています。また、地域での御理解ですとか、あるいは準備を含めてその程度考えております。平成19年度以降につきまして、条件の整ったところから区民活動センターへの転換というふうに考えております。
池田委員
 それから、10か年計画と財源が伴うことですから関係しますので、4月、5月、6月に団体・地域との意見交換をするという御答弁だったと思うんですが、これもちょっと確認したいんですが。
登地域活動担当課長
 これまでも地域も含めまして、いろいろ意見交換というのはやってまいりましたけども、5月ですね、来月につきましては、地域センターを御利用の団体の方を中心に意見交換をやっていきたいというふうに思っております。それを踏まえまして、10カ年へ向けた素案の作成と、そういう手順を考えております。
佐藤委員
 池田委員がお伺いになったことですけれども、地域センターのあり方というのは従来から、今のままではそのままやることはできないということは、私の考えからも申し上げてきたところです。さらに住民の力を生かしながらの区民活動のセンター機能としての充実と、それから、より効率的な行政窓口の運営の仕方をきちっと、少なくなる財源の中で行っていかなくてはいけないというところでは、目標はあくまでも区民サービスの充実ということを焦点にやっていただきたいと思いますが、その目標のあり方をもう一度ちゃんと確認したいんですが、いかがでしょうか。
登地域活動担当課長
 基本的には行政窓口といいますか、出張所機能につきましては効率的な運営を図るということでございます。また、地域活動、あるいは地域のコミュニティ活動の拠点としての地域センターというのは、これはやはり本来のあり方と申しますか、住民の皆さんがみずから運営を担ってやっていくということで、そういう意味での自治の発展という観点から、その施設のあり方を見直していく必要があるというふうに思っております。
佐藤委員
 従来の議論の中でも、一斉にやるのではなくて段階的に行っていくということでした。今後の展開のことでお聞きしたかったんですけども、それも池田委員の御質問の中で、5月から地域センターの利用者を中心に意見交換会を行っていくと。昨年はそういうところでの住民の方に対する意見交換の仕方が十分行われていなかったのではないかということでも意見を言ってきたんですけれども、これから10か年計画の策定を目指して、本当に十分行っていく覚悟が必要だと思います。先ほどの説明では、地域センターの利用団体の方とまず意見交換でしたけれども、その10か年計画策定までの間、今までさまざま不十分だった区民の方との意見交換をさらにどんなふうにきちっとなさっていくのかについて、もう一度御答弁いただけますでしょうか。
登地域活動担当課長
 先ほど答弁申し上げましたように、5月には地域センターの利用団体の方々と腹を割った意見交換といいますか、そういったものをやりたいと思っております。それを踏まえまして、これまでのさまざまな御意見等も含めまして、それを踏まえて10か年計画の素案というものを作成いたします。その10か年計画の素案をもとに広く意見交換をやるということで、もちろんこれはパブリックコメント等も含めまして、広く御意見を聞いた上で10か年計画を作成すると、そういうふうに考えております。
佐藤委員
 利用団体ということで一くくりに御答弁されましたけれども、いわゆる町会の方、それから、ボランティアコーナーの方、それから、児童館の運営協議会の方とか、地域センター運営委員会の方とか、それから、地元のPTAの方とか、さまざま地域センターを取り囲んでこの間、いわゆる知恵や力を発揮されてきた方たちが多いところです。本当に地域にしっかり出向いていって、呼ばれなくても出向いていって、きちっとさまざまな団体の方と、先ほど腹を割ってというお話でしたけれども、腹を割ってしっかり議論をしていただきたいと思いますし、議論をする中で新たな知恵や工夫などさまざまな御意見もいただけるんじゃないかと思いますので、本当にその辺をしっかりやっていただくようにお願いしたいんですが、いかがでしょうか。
本橋区民生活部長
昨年もこの時期に、5月ごろに意見交換をいたしました。そのときに地域センターの問題に絞ってやったんですけど、その後は基本構想全体にわたっての意見交換ということで、かなりテーマも幅広かったということで、この問題について突っ込んだ意見交換がちょっとしにくかったという経緯もありました。特に基本構想等での説明の中ではゴールとしての姿の説明が多かったものですから、それに至るプロセスの問題もいろいろあると思っております。いろいろ懸念されることについてもお伺いしながら、それに対してどういうふうな工夫をできるのか、そういったことをまずやっていく必要があると思っております。まず私どもの方から出向いて、また、いろんな機会を通じて御意見いただきたいと思っておりますし、個別にいろいろな住区ですとか、町会とか、グループから声がかかれば、私どもでもできるだけ出向いて対応していきたい。いろいろな御意見をいただきながら、それを反映した形で素案をまとめられるようにしていきたいというふうに思っております。
むとう委員
 前回もお尋ねしたかと思うんですが、再度確認したいんですが、運営委員会を立ち上げて、その運営委員会に一定のお金が区から経費として支払われる。その経費の中に人件費が、雇うお金が入っているということで、運営委員会が人を雇うということですね。運営委員会が雇用主になるという御説明でしたよね。そういたしますと、労働条件なるものは運営委員会ごとによって違ってくるということなんでしょうか。
本橋区民生活部長
 基本的にはこちらの業務についての委託料としては、ベースになる業務量を一定程度算定いたしますので、窓口関係はちょっと別になりますが、そういう意味ではお金の分でそんなに大きく差が出てくるということではないと思います。
 ただ、場合によっては、その地域でのいろんな事業とか、そういう取り組みなどによって、運営委員会によって、その年度こういうふうなということでのつけ方はあり得ようかと思いますけど、人件費部分については、基本的にベーシックな部分は共通にという、そういう考えでおります。
 それと、もう一つは、地域の中で雇用していただくとなれば、それなりに、人件費そのものではありませんけど、委託料という形でそれに相当する経費がかかってきます。それはそれなりに地域の中でのネットワーク、地域の活動のネットワーク、地域のコミュニティがきちっと形成されていくことは意義あるというふうに思っておりますが、その分、逆に言いますと窓口業務に関しては、これをしっかりと効率化を図って財政の面での負担を軽減していくことも取り組みをしていかなくてはならない。それらも含めてしっかりと説明をし、意見交換をしていきたいというふうに思っております。
むとう委員
 そこのところがずっと私気になっていて、今、私の周りでささやかれている声というのは、やっぱりそういう形で人を雇っていったときに、その方が本当に今までの職員のように公平に、平等に仕事をしてくれるかどうか、そういう立場に立ってできる人材がどれだけ見つかるかなということが、すごく不安の材料でもあるんですね。だから、こういった今までのままでいいというふうにも思えませんので、変えていくことはいいと思うんですけれども、そこの部分が一番の心配ですから、むしろ逆に雇用主が区になって、区がその地域の人と一緒に地域にふさわしい人材を採用するというようなことは考えられないんでしょうか。
本橋区民生活部長
 いろんなやり方があろうと思うんです。どういう点が懸念されるか、どういう工夫があるのかということについて地域の方々と御相談をしていきたいというふうに思っております。例えば、ある程度の人材を区の方でプールしておいて、その中から採用するというふうなやり方。そうすると、一定程度ベーシックな部分でのレベルはある程度調整できるだろうというふうなこともあるかもしれませんし、あるいは派遣のようなやり方もあるかもしれません。できるだけ地域の方々の創意工夫、地域の中の人材なども生かせるような、さまざまな工夫をしていきたい。公平性とともに、その辺の課題もどういうふうに調整していったらいいのかということを行政だけで考えるのではなくて、地域の方々からいろんな御意見などもいただきながら、全部同じスタイルでなくてもいいと思っているんです。いろんな工夫の仕方をしながら、それぞれ地域の中が活発に活動展開できるような、そういう姿を求めていきたいというふうに思っております。
むとう委員
 ということは、運営委員会のみが雇用主ということではなく、区が雇用主になることもあり得るというふうに考えていいんですか。
本橋区民生活部長
 雇用の関係でいきますと、これは一応区ではなくというふうに思っておりますけど、ただ、これも簡単には言えないんですけども、他の自治体などでは、そういった人材派遣をするセクターがあって、そちらの方と連携してというふうなやり方をとっているところも参考例としてはあるかもしれません。いろんな選択肢があろうと思いますので、一つのものにとらわれずに、区がかかわっていかなくてはならないというふうにとらわれずに、要は、実をどうやったら確保できるのか、そのやり方はどのような工夫ができるのかということをみんなで考えていきたいというふうに思っております。
むとう委員
 これからみんなで考えていくわけですから、いろんなあり方があっていいと思うわけですよね。そうだとすると、選択としては、何も運営委員会のみが雇用主である必要はないわけですから、その辺も柔軟に考えていく幅の中に入っているんでしょうか。
本橋区民生活部長
 基本的には運営の主体としますと、地域の方々、地域のいろんなグループ、団体の代表などで構成される運営委員会というものが公平な立場で対応していただけるようにしていきたい。それを一つベースに置きながら、具体的にそこで雇用という形にするか、それとも、派遣みたいなものを活用するかとか、いろんな幅があると思うんです。また、それを支える一定程度、ほかの派遣するなら派遣でのセクターがちゃんと確保できるのかとか、そういう問題もありますので、もろもろ、いろいろ調整、工夫、検討しなくてはならない課題はあると思いますけども、一つのものに今からとらわれずに、いろいろ幅広く検討し、どういうことが可能なのか、工夫をしていきたいというふうに思っております。
むとう委員
 ですから、雇用主が必ずしも運営委員会ではないあり方もあり得ると思っていいんでしょうか。
本橋区民生活部長
 直接区民活動センターの運営スタッフになる人を区が雇用するということは、基本的には考えていません。それ以外の中でどういう工夫ができるかということを考えていきたいと。要するに、区の職員という身分を持った新しい職員の採用ということは基本的には考えておりません。
むとう委員
 じゃ、雇用主は運営委員会1本ということでいいんですか。
本橋区民生活部長
 一応その運営の主体として運営委員会というものを考えているということでございます。
むとう委員
 しつこいようでごめんなさい。私は運営の主体を聞いているのではなくて、雇用主がだれなのかを聞いているんです。
本橋区民生活部長
 運営の主体でございます。
池田委員
 多分、金額は出ていないと思ったけれども、その運営委員会が雇用する職員というのか、所員というのか、何と言うんですかね、そういう人たちは安いと思うんですよ、多分。時間当たり800円とか、1,000円とか、恐らく2,000円、3,000円は出さないでしょう。大体おおよそどのぐらいを考えているんですか。
登地域活動担当課長
 現在まだ幾らにするかということについては、はっきりしたことは決めておりません。
池田委員
時間当たり3,000円ぐらい出すんでしたら、これから私が言う問題点は発生しないと思うんですが、恐らく800円とか900円だと思うんですよね、区が出すのは。そこで何が起きるかといいますと、これはいろんなところで起きているんですけれども、就業状況が一定しないということなんですよ。さっき千葉さんがNHKのフリーター100万漂流という番組のことをちょっと紹介しましたけど、あの中で言われていたのは、あのフリーターも大体1時間当たり800円から900円ぐらいなんですよ。時間当たり賃金は同じにもかかわらず、その中で責任者を決めると。責任者に特別な賃金を払わないという中で、結局、統括するのは請負業者なんですね。請負業者は、企業と約束した人数を絶対間違いなくその日に送り届けることが、これはもう絶対任務なので、寮のかぎを全部取り上げちゃうんですよ、従業員から。出入り口でしょうね、逃げられないように。せっちん詰め状態にして送り出すと。したがって、朝行って、少々熱があっても、構いなくどんどん工場に送り出すと。非常に厳しい労働状態だということをテレビは克明に追っていましたけれども。まさか活動センターの自治会や町会の人たちがそんなすざまじいことをできるはずがありませんから、安い賃金では、行くとか行かないとか、休むとか、そういう問題がものすごく発生してきます。
 例えば、杉並では障害者、障害児の放課後のお世話をする学童クラブみたいなものですけれども、それをもう既に10年ぐらい前からやっていて、私それを見てきて、何年か前に本会議で紹介をして、若宮の保育園の跡にそれが設置をされることになりましたけれども、ああいうところは、そういうのを取り仕切る人には特別な賃金がいくんですよ。杉並の場合は700万ぐらいでしたか。中野の場合、聞いたけど、ちょっと忘れましたけども、その人がそういう目まぐるしく変わる就業状況を把握し、足りなくなった場合には、電話をかけまくって、全部電話を登録しておくわけですね、その所員の。電話をかけまくって、穴のあいたところを埋めるというようなことをやっていました。私の仕事は、電話をかけることだとさえ言っていましたけれども、それは常勤でないとできないんですよ。それまでもが1時間800円、900円の人に任せるわけにはいかないですね。取り仕切る人が来ないということが起きますから。そういう状況も十分考えられるんですよね。現に起きていることですから、そういうところまで区は頭をめぐらしてやっているのかな。また、そういうことを想定して、こういうこともあり得るけれども、どうですかということを住民の皆さんに率直に、想定される状況として紹介をしているのかなということが心配なんですが、いかがですか、その辺。
登地域活動担当課長
 恐らく例えば事務局長みたいな方とか、そういったことが想定されると思うんですけども、どのような構成にするかですとか、それらも含めまして、これから皆さんといろいろ意見を交換しながら方向性を決めていきたいというふうに思っております。
吉原委員
 この件に関しましてうちの地域センターかな、近々説明会が催されるという話を聞いたんですけど、この説明会のスケジュールといいますか、段取りはどんな感じで進めていくのか、ちょっと概要だけでも教えていただきたいんですが。
登地域活動担当課長
 先ほど若干触れましたように、各地域センターで地域センターを活動の場としているような団体ですね、そういった方々と話し合いを持つということでございます。基本的には説明のスタンスとしては、以前お出ししました検討素材のNO.5ですか、あれを基本ベースにしていろいろ意見を交換するという、そういうスタンスでございます。各地域センターで15カ所すべてやるという方向で今、日程の調整を進めているところでございます。
本橋区民生活部長
 今、日程を調整しているところなんですけども、5月の連休明けから第2回定例会の前、5月の下旬までで一応まず15の地域を一巡したいというふうに思っております。その上でまた個別にそれぞれの活動団体ですとか、住区や町会から話を聞きたいというお話がありましたら、また私どもの方から、あるいはまた、地域センターの方でとかいうようなことでの対応をしていきたいと思っております。
 いずれにせよ、内容としますと、これまでの説明が基本構想と一緒にやっていたものですから、望ましいゴールの姿ということでの、地域施設としての建物、施設の自主管理、職員は引き揚げて地域の方々でということが大分強くインパクトを与えておりまして、「いきなり職員いなくなっちゃったら困っちゅうわよ」ということがありますので、地域の方々が主体的にやっていただくようにしていきます。ただし、そこに向かっての一定の経過措置というのはあります。また、どのような対応の仕方が工夫できるのか、望ましいのか、地域の方々がどういうところを懸念されるか、いろいろお話などをいただきながら、区として対応できるところをまた整理して、素案にまとめていきましょうという考えを持っておりますということで、あとはできるだけ御意見、御質問などいただきながらというふうに思っております。そんな進行と思っておりまして、まだちょっと一部地域で日程がはっきりしていないところがあるんですけど、それが整理できましたら、委員の先生方にはそれぞれお配りを、後ほどまた控え室なり何なり、あるいは郵送なり、お配りをさせていただこうと思っております。
吉原委員
 じゃ、大体ゴールデンウイーク明けから2定の前の間、意見交換を各地域でやって、2定が終わったころ大体固まりつつ、始めるというような感じですか。
登地域活動担当課長
 こういう地域の意見交換を踏まえまして、7月に素案を固めますので、それまでの間にこれを踏まえた案といいますか、それを詰めていくということになります。
きたごう委員
 今の吉原委員の質問じゃないんですけれども、所管が違うんだろうが、新山では新山の家運営協議会でしたか、あの人たちが民間に委託という形で運営やっているでしょう。ああいう賃金の出し方で理解していいのかな。今度、活動センターで、今、むとう委員も質問していましたけれども、アルバイト料なり払う、そういったものは。違う。わかる。
登地域活動担当課長
 ちょっとその辺、新山の例について詳しいことはわかりませんけども、金額ですが、どういう形で雇用するかも含めまして、これから御意見を伺いながら詰めていきたいというふうに思っております。
本橋区民生活部長
 現在の地域センターの夜間・休日の集会室の管理につきましては、ビル管理会社の方に委託をしております。昼間の部分は職員が対応しているわけですけども、これらについて、できるだけ地域の方々にということで、運営委員会がそのスタッフをいわゆる非常勤職員のような形で雇用するという場合もあるでしょうし、あるいはまた、人材派遣会社の方に頼むということもあるでしょうし、あるいは、どうもそういうところまでとてもとてもできないからというので、集会室の関係では業務委託というふうなこともあり得るかもしれません。
 ただし、一定程度地域の中のいろいろな活動のサポートというような仕事もありますので、そういう部分については、それなりにスタッフになる方を何人か雇うことになろうかと思います。その辺のところ、どんなやり方があるのかということがありますので、標準的な経費の積算などもしながら、また地域の方々ともお話ししながら、整理をしていきたいというふうに思っております。
池田委員
 今の話ですと、夜間の施設管理は現在ビル管理会社がやっていると。恐らく防犯装置なんかもついて、泥棒とか、それから火事とか、そういうのに具体的に対応できる体制をとっていて、それなりの委託費を払っていると思うんですよね。そうすると、私はそれは全然変わらないのかと思ったら、夜間の体制までみんな任せちゃうんですか。
本橋区民生活部長
 要するにそれは、今も委託料として払っていますから、今度運営委員会にお願いすれば、そういう部分もそれなりの経費として渡すわけです。だから、地域の方々が全部夜間まで張りついていなくてはならないというのではなくて、物によっては、今だって休日や夜間の管理というのは業者に委託をしてやっていますから、そういう部分だって地域の運営ということになったときにはあり得るわけですよね。その経費を運営委託料の中にちゃんと乗せて積算しますよということですから、それを地域の方が全部やってくださいということまでお願いするわけでは必ずしもありません。それをやれればそういうやり方もあるでしょうし、これまでどおり業者の方に委託した方がいいからということだったら、それでできるように、いろいろな幅を持たせた形での対応が考えられるかと思っております。
池田委員
 そうすると、学校の校割予算みたいな形で一定の積算をして出すということになると、夜の管理は警備専門会社に任せないで、もっと簡単な安い方法で、自分たちでやろうじゃないかと。泥棒なんかそんなめったに入るものじゃないし、火事も起きないだろうというような、そういう方法でやるということも、それはもう自由だということになっちゃうんですか。
本橋区民生活部長
 要は、こちらが期待している適正な管理がちゃんとできれば、それはそれなりに、地域の方々が今委託している部分についても、夜の集会室の貸し出しについても、地域の方々でみんなでやろうじゃないかというんだったら、それはそれで構わないと思います。要は、期待される役割がちゃんと果たせるかどうか、そこのところだと思います。
池田委員
 いや、皆さんが利用されている時間じゃなくて、利用が終わった10時以降、次の朝の8時までのことを私言ったんですけれど。
本橋区民生活部長
 これはやはり万が一、そういった侵入犯なり何なりがあったときの対応を考えますと、機械警備はこれは抜かせないと思いますし、恐らく運営委員会にお話ししても、機械警備要らないというところはまずないと思います。
むとう委員
 それもさっきから私がこだわっているんですけど、運営主体が雇用主になるんですか。今まで地域センターの夜間の警備は、それぞれ全部地域センターごとに契約しているわけではなくて、区がやっているんですか。今現在はどういう契約で成り立っているんでしょうか。
登地域活動担当課長
 区の方でたしか幾つかのセンターをまとめて夜間管理等については委託しているということでございます。
 失礼しました。地域センターごとに契約してやっております。
むとう委員
 全部地域センターごとにばらばらな会社と契約しているんですか。
本橋区民生活部長
 基本的にそれぞれの施設の内容が違いますので、仕様だ何だもそれぞれのセンターごとにつくっております。その上で契約をするときに、全部15のセンター個別に夜間警備委託、機械警備委託云々ということでやるんではなくて、物によってはブロックでもってまとめて、幾つかので一つの契約のくくりをするということは実務的にはやっております。ただ、それぞれのもとになるのは、それぞれのセンターごとの積算ということになります。施設設備それぞれに個性もありますので。
むとう委員
 今現在それぞれ契約している契約先は、みんな違うんでしょうか。同じところと契約しているんですか。
登地域活動担当課長
 同じところもありますし、違うところもあるということでございます。
むとう委員
 何社ぐらいと契約しているんですか。
本橋区民生活部長
 いろんな業務がありまして、例えば、エレベーターの保守管理とか、それから、機械警備の方はほとんどが警備保障になっていますけども、夜間・休日の管理につきましては、これがシティビルメンテナンスが多かったかな。機械警備につきまして、ほとんど日本警備保障が、いろんな設置の関係なんかもありますので、施設を設置した段階から入れているのが多いという状況です。そのほか、ビルの管理に関しては、区内の事業者が協同組合をつくっているんです。そこが受注しているのが多いということになりますので、事業者という点で見ると、数はそれほどたくさんにはなりません。
むとう委員
 何か私もすごい大変だなと思ったのは、おっしゃったようにセンター全部違うから、設備もね。そうなると、運営主体という、だれが主体かよく見えませんけれども、その運営主体の方がそういう夜間の警備も全部自分たちが契約するんですか。その契約の仕様書から自分たちで全部つくって、それってすごい大変なことで、できないんじゃないんですか。
本橋区民生活部長
 例えば、私ども今考えておりますのが、先ほどから言います内容的には違いがない夜間の機械警備ですとか、エレベーターなどは、技術的な問題がありますから、基本的にはこういったものはそれぞれの運営委員会が処理をするのにはなかなかふさわしくないだろう。そのメリットは生かしにくいだろうということから、それらについては一括して区の方でまとめて対応することが考えられるだろう。
 ただし、貸し出し業務とか、そういったものについてはいろいろな地域での工夫の余地があるとすれば、それは役所の方でというよりも、地域の中でいろいろな工夫のできるように、運営委員会への委託料の中にそれぞれ盛り込んで積算をして、対応をお願いするということが考えられるのではないかと、そんなところを検討しております。
むとう委員
 今言った複雑な警備のこととか、一括して区が契約するとおっしゃっていましたけれども、そしたらその部分も運営主体にお金を出さないんですね。区が持っていてやるんですね。運営主体に出すお金の範囲はどこまでなのか、もう一度整理して教えてください。
本橋区民生活部長
 それを地域の方々と相談するんです。基本的に共通していて、運営委員会のいろんな工夫の余地がほとんどないもの、これについては運営委員会に委託することのメリットがないわけですから、それらについては区役所の方で全部事務処理をすることが考えられるだろう。だけど、いろんな形でその地域なりに工夫ができそうなものはどういうものなんだろう。それについては一体どんなやり方が考えられ、どんなふうな経費が考えられるか、標準的なものはどの辺にしたらいいのか、そういったことなどもいろいろ相談しながら、まとめていきたいというふうに思っているところです。
むとう委員
 すべてこれからということなのかなというふうに思いましたけれども、すごく私が気になることは、例えば人の採用の問題なんですけれども、今区が区の職員を引き揚げて、区民の皆さんに運営してくださいという意味では、区民に働く場を区がつくっているというふうに思うんですけれども、その際にすごく気になるのは、先ほどの前の陳情ではありませんけれども、若い人がきちんと仕事をできるような場、生活できる賃金が取れるような仕事の場を区としてはしっかりつくっていく必要があるんじゃないかなと思うんです。そこを区は、そういうことができない形でどんどん地域に出していってしまうと、時給幾らにするのかわかりませんけれども、例えば、もう既に年金をいただいていて、生活的に余裕のある方にさらに賃金が支払われたりとか、また、若い方はそれでは全然生活できないような働き場になってしまうとか、そういうなんていうか、雇用の場というか、働く場を区がそういう形で、変な働き場をどんどん生み出していっていいのかなというのがすごく気がかりなんですが、その点については区はどういう認識を持っているんでしょうか。
登地域活動担当課長
 要するに、区民による自主運営という観点からの採用というんですか、そういう視点と、それから、雇用政策全般はやはり切り離して考えるべきだというふうに思っております。これはあくまで地域のコミュニティ施設という考えですので、その中でよりよい方向を考えていきたいというふうに思っております。
委員長
 他に質疑はございますか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ委員会を休憩して、取り扱いを協議したいと思います。
 委員会を休憩いたします。

(午後2時34分)

委員長
 委員会を再開いたします。

(午後2時35分)

 お諮りいたします。休憩中に確認いたしましたとおり、第70号陳情、地域センターへの区職員の配置については、保留すべきものと決するに御異議ございませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ありませんので、そのように決定します。
 以上で第70号陳情についての本日の審査を終了いたします。
 続きまして、所管事項の報告を受けたいと思います。
 まず最初に、控訴事件の判決についての報告をお願いします。
榎本戸籍住民担当課長
 それでは、お手元の資料に基づきまして、控訴事件の判決につきまして御報告申し上げます。(資料3)
 このことにつきましては、約1年前に東京地裁に訴えがあった際、その報告をした引き続きの話で、今回は高裁の判決というふうに御理解いただければと思ってございます。お手元の資料をごらんいただきたいと思います。控訴事件の判決について、1 事件名、戸籍続柄記載訂正等請求控訴事件、2 当事者、控訴人は戸籍の続柄に係る当事者、その御両親で、被控訴人は、国と中野区であります。3 訴訟経過でございますが、平成11年11月22日に東京地方裁判所に訴えの提起をいたしました。平成16年3月2日に東京地裁で訴え却下及び請求棄却の判決を言渡され、同年3月12日に東京高等裁判所に控訴の提起をいたしました。平成17年3月24日に東京高裁で控訴棄却の判決を言渡されたところであります。
4 亊案の概要でありますが、控訴人らは、中野区長が控訴人の戸籍を作成し、その父母との続柄欄に嫡出子と嫡出でない子とを区別する記載をした行為が、控訴人らの人格権及びプライバシー権を侵害すると主張。また、憲法14条で禁止している不合理な差別に当たるなどと主張して、被控訴人らに対し、本件戸籍の続柄区別記載の差止め及び当該行為による精神的苦痛を被ったことを理由とする損害賠償を求め東京地裁に訴えを提起したものである。東京地裁は、続柄区別記載の差止めを求める訴えを却下し、損害賠償請求を棄却する判決を言い渡したため、控訴人らは、これを不服として、東京高裁に控訴していた。5 控訴の趣旨ですが、(1)原判決を取り消す。(2)被控訴人国及び中野区は、控訴人の戸籍の父母との続柄欄における嫡出子と嫡出でない子を区別する記載をやめよ。(3)被控訴人国及び中野区は、控訴人に対し金200万円及びこれに対する昭和60年8月23日から支払済みに至るまで年5分の割合による金員を、控訴人御両親に対し金100万円ずつ及びこれに対する昭和60年8月23日から支払済みに至るまで各年5分の割合による金員を、それぞれ支払え。(4)控訴費用は、第一、第二審を通じ、被控訴人らの負担とする。との判決並びに(3)につき仮執行宣言を求めるというものでございます。
6 判決で、主文といたしまして、本件控訴を棄却する。控訴費用は、控訴人らの負担とするであります。 判決理由の要旨でありますが、マル1 続柄区別記載の差止め請求については、控訴人らは、被控訴人らに対して本件戸籍の続柄欄における嫡出子と非嫡出子を区別する記載をやめることを求めているが、この訴えは、当該記載の抹消を求めるものではなく、かつ、区別のない記載方法を特定する形で請求をするものでもないから、このような明確性を欠く、不特定な請求は不適法であるということで棄却をされてございます。マル2 損害賠償請求については、控訴人らは、本件区別記載がプライバシー権を侵害する旨主張するが、嫡出子と非嫡出子とを区別することが憲法に違反する不合理な差別であるということはできず、民法が相続において嫡出子と非嫡出子とを区別している以上、これを戸籍上区別する必要があることは否    定できない。そうすると、父母との続柄記載において嫡出子と非嫡出子とを区別することが、不必要かつ不相当な記載であるとはいえず、その記載をもって、プライバシー権を侵害する違法な記載であるということはできない。また、戸籍法及び戸籍法施行規則は憲法に反しないものであり、法務大臣に戸籍法施行規則を改正すべき注意義務があったということはできず、更に、中野区長は、戸籍法及び戸籍法施行規則に従い本件記載をしたにすぎず、これに従った記載をすること自体がプライバシー権の侵害に当たるとの見解が一般的に有力な見解であったと認めるに足る証拠もないことから、国家賠償法1条1項にいう違法があったということはできない。したがって、被控訴人らが控訴人らに対し損害賠償義務を負うというこ    とはできない。マル3 よって、本件続柄区別記載の差止めを求める訴えは不適法で却下すべきであり、損害賠償の請求は理由がなく棄却すべきであるから、本件控訴は理由がないということであります。
 なお、正式な通知はまだ裁判所から届いてございませんが、4月6日、原告らは上告の提起及び上告の受理の申し立てがなされたとの情報が入ってございます。つまり、最高裁に持ち越されたということでございます。
 以上で報告を終わります。
委員長
 ただいまの報告に対して質疑はございますか。
佐藤委員
 もうかれこれ6年に及ぶ経過で出されている問題です。基本的には国の法律に対してその差別記載を是正するためということでの取り上げ方だと認識しておりますけれども、この間、国の法律で変わったところ、それから、変わらなかったところがあると思います。住民票の記載については子というふうな変え方がされましたよね。ちょっとその辺教えていただけますか。つまり、住民票の記載で嫡出子、非嫡出子の差別をなくすために変わったところ、それとあと、戸籍の部分の記載が変わったところ、あるいは変えられないところ、ちょっと整理をするためにもう一度教えていただければと思います。
榎本戸籍住民担当課長
 御承知のように、こういった訴えというのは平成12年ぐらいからございまして、この間、お尋ねのようにいろんな形で変わった部分もございます。住民票につきましては、子、それから、戸籍につきましては、男女の区別、女・男のみ記載をするというふうになっております。
佐藤委員
 いわゆる控訴人の方の要件を十分満たしたとは言えないところで控訴がされているわけですけれども、この間、またその動きを受けて、いわゆる住民票の記載についても、戸籍の記載についても徐々に改まってきたところだろうと思います。
 今、いわゆる住民票の方は変えられたわけですけど、戸籍のところについては、長女、一男一女という書き方に変わったんでしょうか。順番の記載は書いてありますよね。その辺で、要するにここにもありますように、相続の問題があって、なかなかその部分が解消されないだろう。つまり、解消できない今の民法上というか、法律上の問題点、もう一度御答弁ください。
榎本戸籍住民担当課長
 失礼しました。以前は非嫡出子、嫡出子の区別が明確といいますか、そういうようなことがはっきりとわかったわけですね。今、長男、長女という順番を示すにすぎない、そういう形になったということでございます。
佐藤委員
 その長男、長女も一女とか、1番、2番とかという書き方じゃなかったかしら。そこの部分も変えられない理由みたいな。すみません、課長もかわったばかりで恐縮なんですけれども、多分これから引き続き中野区としても取り組まなくてはいけない問題だと思いますので、少し整理をして教えていただければと思います。
榎本戸籍住民担当課長
 ちょっと答弁保留させてください。
委員長
 佐藤委員、ちょっとお待ちください。今答弁できると思いますので。
榎本戸籍住民担当課長
 以前は非嫡出子、女・男という形でございました。現在は嫡出でない子も長男、長女になり、嫡出の子と同じ表現になっていると、そういうことであります。そこのところの表現上は、父親の欄とかそういうところを見ればということになります。
佐藤委員
 今一たんそこまでは変わったんですけども、さらに提起されているその問題、上告されているわけですよね。そこの問題について教えていただけますか。
榎本戸籍住民担当課長
 委員長、ちょっと答弁保留。
委員長
 それでは、今の質問に対する答弁は一たん保留にしていただいて、佐藤委員、さらに別な角度の質問ございましたらどうぞ。
佐藤委員
 また再び最高裁に向けて上告されているということで、要するに国の法律をもう少しまたよくなるようにという思いでさらに上告されているんだと思っておりますけれども、どこをどうすればいいのか、あるいは、でもそうすることによって相続の混乱を招くとかという部分で、ここのところまでしかだめだよとかという理由はきっとあると思うんですよ。長男、長女だけにしても、どこの筋の長女か長男かとかって、いろいろ相続の問題なんかできっとあるんだろうなと思いますので、きょうは結構ですので、また次回にでもちょっとその問題点について整理していただければと、一応答弁保留ですけれども、次回に整理していただければと思います。
 というのは、かなりたびたび報告がある問題ですから、きちっと整理して教えていただきたいということと、それから、いずれこれから、いろんな法律家の方のお話も聞いていても、差別記載を改めていくということでこれからまた法改正もさらに期待されるところですので、ぜひその辺の情報をきちっと整理して教えていただければと思います。これはお願いですが。
委員長
 答えられますか。
榎本戸籍住民担当課長
 次回というか、最高裁のこともございますので、その課題の際、きちんと整理をした上で、その間の情報に変化があれば、そういった情報提供もしていきたいというふうに思っています。
むとう委員
 さまざま法律が変わってきておりまして、この方が訴えている区別されている記載は、実際にはもうやめられたというふうに、是正されたと思っていていいんでしょうか。
榎本戸籍住民担当課長
 続柄欄のことにつきましては、先ほど申したとおり、嫡出でない子も長男、長女、順番をあらわす形になった。そういう意味では、そこを見る限りでは嫡出の子と同じ表現になって差がない形になっていると思います。
むとう委員
 ということは、訴えのこの方の事例でいけば、もうそれは是正された、この方の記載のところで是正はされているということですよね。
榎本戸籍住民担当課長
 大変申しわけございません。平成16年11月以前の人は、申し出がない限り変わっていないわけです。それで、この方はちょっとした違いなんです。昭和60年8月23日ということで、そういった意味では不利益があるということなんです。
むとう委員
 申し出があれば、以前の方も是正されるということでいいんですね。
榎本戸籍住民担当課長
 そのとおりでございます。
委員長
 他に質疑はございますか。よろしいですか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、以上で本報告を終了いたします。
 次に、平成17年度第1回「経営支援特別資金」の融資あっ旋についての報告をお願いします。
鳥井産業振興担当課長
 それでは、平成17年度第1回「経営支援特別資金」の融資あっ旋について御報告申し上げます。(資料4)これは、昨年度、緊急景気対策特別資金という名称で融資あっ旋したものと基本的には同じものでございます。それでは、資料に沿いまして、今年度の内容、第1回受け付けの内容につきまして御説明を申し上げます。
 この融資あっ旋は、長引く景気低迷の影響により、経営の安定に支障を来している区内の中小企業者の皆様を対象に、次のとおり低利の融資を金融機関にあっ旋するものでございます。
 今回第1回ということで、融資枠といたしまして、10億円を予定してございます。もう一回は、10月の受け付けを予定してございますので、合わせて20億円ということで予定しているところでございます。
 今回第1回の受付日時でございますが、5月16日(月曜日)・17日(火曜日)でございます。両日とも午後2時から午後4時までを予定してございます。
 3番目のあっ旋内容でございます。
 まず、対象者でございますが、景気低迷の影響を受けている次のすべての条件を満たす事業者の方でございます。
 1番といたしまして、区内に営業の本拠を有しまして、区内で2年以上の事業実績があり、引き続き1年以上同じ場所で同じ事業を営んでいる方でございます。法人の場合は区内に本店登記が必要となります。
 2番といたしまして、納付すべき住民税、事業税などの税金を完納していることでございます。
 3番といたしまして、東京信用保証協会の信用保証対象業種を営んでいること。
 4番といたしまして、許認可等を要する事業を営んでいらっしゃる方の場合は、その許認可を受けていること。
 5番といたしまして、融資資金及び融資資金に係る利子につきまして充分な償還能力を持つこと。
 6番といたしまして、資金の使途が明確でかつ適正であること。例えば、生活費や借入金の返済ということでは御利用いただけません。
 7番といたしまして、審査締切日までに区の審査を受けられることでございます。
 資金の使途でございますが、運転資金でございます。
 あっ旋限度額は、500万円。
 返済期間につきましては、5年以内でございます。据置期間1年以内を含みます。
 利息の関係でございますが、本人の負担利率、年0.4%。区の負担する利率が1.6%でございます。
 今年度少し内容の変更がございましたので、昨年度との変更点につきまして、口頭で御説明させていただきます。
 まず、資金の名称でございますが、昨年度は「緊急景気対策特別資金」でございましたが、今回、「経営支援特別資金」という名称に変更させていただきました。これは、この資金は平成10年度からこれまで実施してきてございますが、その間の流れの中で融資の目的として緊急という言葉の部分でございますが、それが若干薄れてきている部分があるということで、区内の産業界からも、名称をちょっと変更した方がということで御意見もいただいてございました。これも踏まえまして、緊急という言い方ではなくて、経営を支援するための特別の資金ということで名称を変更させていただきました。
 それから、受付日でございますが、昨年度は1回について1日ということで受け付けをさせていただきました。これにつきましては、長くしてほしいという御要望もいただいてございましたので、今年度は1回につきまして2日間ということで設定をいたしてございます。
 それから、資金の使い道でございますが、昨年度は運転資金と設備資金ということでさせていただきましたが、今年度は運転資金に絞らせていただいてございます。これは、設備投資は本来計画的に行っていただくものでございまして、これにつきましては一般融資の制度がちゃんとございます。そういうことで今回の経営支援特別資金の制度の趣旨に沿いまして整理をさせていただいてございます。
 それから、あっ旋限度額でございます。昨年度は代表者の方が区民でいらっしゃる場合には500万円、区民以外の方でいらっしゃる場合には300万円ということで融資枠を設定させていただきました。これは、限られた融資枠を広く御利用していただくということと、その中では区民の方が代表者の部分につきましては減らさないということで設定したのでございますが、後ほど御報告いたしますが、受け付けの金額が昨年度10億円を超えましたが、実行の額では10億円をいずれも下回りました。こういったことを踏まえまして、目的は中野区内の中小企業のためということでございますので、その意味では、区内の事業所であればということでございますので、今回は改めて区民、区民以外を問わず、一律500万円ということで設定をされてございます。それ以外の件につきましては、変更はございません。
 それから、資料の4番目で、昨年度の実施状況でございますが、資料の裏面を御覧いただければと存じます。
 昨年度の実施状況でございますが、第1回目につきましては5月20日に実施いたしましたが、受け付けは312件で、金額的には12億1,500万円余の受け付けがございました。あっ旋の段階では271件、10億4,200万円余。それから、融資の現実の実行でございますが、238件、8億4,100万円余という実績になってございます。
 続きまして第2回目、下の方でございますが、これは10月25日に受け付けを行いました。受け付けは260件、10億2,000万円余。あっ旋は236件、9億1,600万円余。実際の実行につきましては、212件、7億5,400万円余ということで実績がございます。
 PRにつきましては、4月24日の区報掲載、それから、区のホームページは22日ごろを予定してございます。それから、区商連の「ハートビートなかの」というホームページにも掲出をお願いする予定です。そのほかチラシの配布等につきましては、取扱金融機関や区の窓口、関係団体、それから、東京都信用保証協会等にもお願いする予定でございます。
委員長
 ただいまの報告に対し質疑はありますか。
斉藤(高)委員
 この事業は、中小事業者の皆さんから、我々にも「ことしはいつからですか」とよく聞かれるんですけど、たまたま話題になるのは、今回運転資金で返済期間が5年以内になっていますよね。これの対象になった人がこの5年間で、さっきの住民税とか事業税を納められないとか、また、会社がちょっと危なくなったと、そういう人は、今まで7年ぐらいやってきた中で、そういうことになったことは幾つかあるんでしょうか。
鳥井産業振興担当課長
 申しわけございません。今の時点ではちょっと答弁を保留させていただければと思います。申しわけございません。
委員長
 後ほど答弁ということでよろしいですか。
斉藤(高)委員
 結構です。
委員長
 他に質疑はございますか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 それでは、今の件については御答弁いただいた方がいいですよね。
斉藤(高)委員
 もしすぐ出ないなら、結構です。
委員長
ちょっと委員会を休憩させていただきます。

(午後3時00分)

委員長
 委員会を再開いたします。

(午後3時17分)

 所管事項の2番目について質疑を進めたいと思いますが、質疑はございますか。--よろしいですか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、以上で本報告を終了いたします。
 次に、京都議定書の発効にあたっての特別区長会共同宣言についての報告をお願いします。
本橋区民生活部長
 地球温暖化防止のための温室効果ガス削減の取り決めにつきます京都議定書は、本年の2月16日に発効いたしました。これを機に、23区の区長が共同宣言を本年2月24日に宣言をいたしました。本来ならば第1回定例会の会期中の区民委員会におきまして、私、みどりと環境担当参事から報告すべきものでありました。報告がおくれてしまったことを、まずもっておわびをさせていただきます。
 それでは、内容につきましては、環境と暮らし担当課長の方から説明をさせていただきます。
納谷環境と暮らし担当課長
 では、今、部長の方より話のありました京都議定書の発効にあたっての特別区長会共同宣言について御報告申し上げます。内容について要点の報告にさせていただきます。(資料5)
 まず、タイトルでございますが、「~かけがえのない地球~を守るための特別区行動宣言」でございます。
 前文が書いてございます。前半は地球温暖化の現状、また、京都議定書の発効、これに伴う取り組みの重要性を述べております。後半は、大都市東京、この23区の役割。特に23区が、「かけがえのない地球を守るために」を基本理念として、共同して行動を起こす、こういうものでございます。この前文につきましては、お読み取りいただけたらと思います。
 まず、この前文に従いまして、その行動の内容でございますが、1点目、電化製品等の効率的利用、省エネ製品の普及等、省エネルギーを推進し、二酸化炭素の排出抑制を図ること。
 次の1点目、ごみ減量、製品の再利用等、環境への負荷に配慮した取り組みを促進し、環境と経済が両立した循環型社会を形成していくこと。
 次の1点目でございます。環境保全機能を持つみどりの保全と育成に努め、みどりのネットワーク化を図ること。
 次でございます。23区の区民が参加した、環境を考える場と機会をつくること。
 最後の1点目でございますが、地球温暖化防止対策を実施するための連携体制を構築することを挙げてございます。
 23区は、今後これらの取り組みを積極的にすすめるために、国や都、並びに各市町村と連携を図りながら、率先的行動に努めるとしたものでございます。
 以上で報告を終わります。
委員長
 ただいまの報告に対して質疑はありますか。よろしいですか。
むとう委員
 23区の区長会でこういった共同宣言が出されたということでありますけれども、そういたしますと、23区以外のところ、特別区以外のところでもこういった動きはあるんでしょうか。
納谷環境と暮らし担当課長
 現在、東京都内では23区がこのような共同宣言を出したところでございます。この共同宣言の中で述べられていますように、今後、区としてはこの方針に従いまして、具体的取り組みについて検討を進める。それに当たっては、ここの記述にありますように、国や都、並びに市町村との連携、これをきちっと図っていく。これからその中身を具体的に詰めていく。このように思ってございます。
本橋区民生活部長
 ほかの例えば東京の市長会とか、そういったところでの動きはどうかということについては把握しておりません。たまたまこの京都議定書発効の2月16日に区長会が開かれまして、そこの場で、これを機に我々も共同宣言しようということが提案されて、それでこの宣言に結びついたものだと聞いております。
吉原委員
 前から不思議に思っていたんですけども、この京都議定書というのは、120数カ国が各国同じ比率でCO2の排出量を少なくしようというものですよね。具体的にこの1項目なんです。1項目めなんですけども、最後に「二酸化炭素の排出抑制を図る」というんですが、具体的パーセンテージとか、数値の測定とか、そういうものはやっぱり決まっているんでしょうか。それとも、ただ一応漠然としてこういう方針でいこうというのを宣言したという形なんでしょうか。その辺がちょっとよくわからないんです。
納谷環境と暮らし担当課長
 京都議定書のポイントの大きな一つに、先進国が温室効果ガス削減、協力・連携して法的拘束力のございます数値目標を各国ごとに定めるというふうにしております。ですから、例えば日本ですと6%削減。欧州は特別に欧州全体で8%等と、それぞれ各国に削減量を割り当て、また、それを法的拘束力を持つものにした、これが京都議定書の主たるポイントでございます。
委員長
 他に質疑はございますか。よろしいですか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、以上で本報告を終了いたします。
 次に、中野区廃棄物減量等推進審議会答申についての報告をお願いいたします。
西條ごみ減量担当参事
 それでは、中野区廃棄物減量等推進審議会の答申について報告を申し上げます。(資料6)この報告につきましては、廃棄物減量等推進審議会に、平成16年1月28日に、人にも環境にもやさしいライフスタイルによる持続可能な循環型社会を形成するため、「ごみゼロ都市・なかの」を目指す具体的な戦略についてという形で区長から諮問がございまして、審議会におかれましては、10回の審議を踏まえて、平成17年3月31日に区長への答申をいただいたものでございます。
 審議会は、学識経験者3名、それから、区民の方9名、事業者4名という形で、合計16名の委員で構成されて審議をいただいたものでございます。具体的な内容につきまして、報告書に基づいて少し説明をさせていただきたいと思います。
 目次でございますけれども、「はじめに」ということで、考え方の基本的な方向性をお示しになりまして、それから、2番目としまして、目指すまちの将来的な姿、あるべき姿を「ごみゼロ都市・なかの」というふうに描いていらっしゃるわけでございまして、そこには、まちの姿がどうであり、ごみゼロとはどういうことか、それから、キャッチフレーズを設けてPRしていくべきだ、そんなことが示されてございまして、そういったことを進めるための「4つの基本方針」というものが示されてございます。また、この「4つの基本方針」をどのような戦略の目標を設けて実現していくかということでございまして、そのために、ここでは10年間で家庭から出るごみを半減させるというふうにしてございます。そのための戦略として、ごみを出さないために、効率的な資源回収を進めるために、事業系のごみを減らすためにということで、それぞれの戦略をお示しいただいたものでございます。
 それでは、少し中身の方についてお話をさせていただきます。2ページでございますけれども、2番目の将来目指すまちの姿が「ごみゼロ都市・なかの」ということでございまして、これは将来の目指すまちということで描いてもらったわけでございます。まちの姿といたしましては、「ごみゼロ都市・なかの」を目指すということで、ごみゼロを目指したさまざまな取り組みが「文化」として暮らしに根付くまちを目指したいと、そういったことが示されてございます。
 また、ここで「ごみゼロ」という一定の考え方、定義といいますか、そういったことを踏まえた形で進めていこうというふうになってございまして、ここでは四角の中にございますが、「ごみの発生抑制、資源の回収を積極的に行い、それでも残ったごみを焼却し、灰を有効利用することで埋立て処分量をゼロとすること。」こういった形にされてございまして、そのためには、よく言われていますように、発生抑制、再使用、再生利用、3Rということを推進していこう、そういうふうにされてございます。
 これを進めるために、区民の意識啓発、全体で取り組む必要があるということから、キャッチフレーズを区民の方々から募集するような形で意識高揚を図るべきだろうというふうにされてございます。
 それから、4ページ目でございますが、3番目の「4つの基本方針」ということで、1点目が、すべての区民や事務所が「ごみゼロ」を意識するまちにしていこうということでございまして、ここでは意識啓発をやっていこうということで、一人ひとりができるだけ多くの方が「ごみゼロ」意識を持つと、そういったことをさらに実践もできるような形で働きかけていこうと。
 それから、2点目といたしましては、入り口からごみや資源の発生を抑える暮らし・事業活動ということでございまして、発生抑制への取り組みをしていく必要があるということでございます。特に入り口部分であります家庭の日々の買い物とか、事業活動での仕入れなど、そんなところからきちんと取り組みを始めていく必要があると。
 それから、3点目でございますが、不用となったものは徹底して資源にするということでございまして、不用物はどうしても発生するということから、そういったものも資源化するための仕組みづくりを行って、分別の取り組みを習慣化するための働きかけもする必要があるというようなことが示されてございます。
 それから、4点目でございますが、処理施設が配置されていない区といたしましては、協働で取り組みを進めるまちということでございまして、ここでは区民の皆さん、それから、事業者や行政の皆さん方の「ごみゼロ都市・なかの」を文化として位置付けるための協働の取り組みを推進していく必要があるというふうにされてございます。
 それから、4番目でございますが、「戦略の目標値」。10年間でどれぐらいのごみを減量させるかということで、ここでは家庭から出るごみを半減させる目標を立てようということになってございまして、現在平成15年度で1人当たりの排出量が741グラムでございますが、5年後には540グラム、それから、平成26年度は372グラムということで、18.7%を51%までごみを減らそうというような考え方でございます。
 それから、ここにありますように、戦略の目標値ということで、少し棒グラフで、イメージとしてこのような形で減らしていくというふうになってございます。発生抑制が白い部分でございまして、資源化対策、そして残ったごみというような位置付けでございます。
 それから、6ページの「7つの戦略」ということでございまして、ごみを出さないため、循環型文化を定着させるため、効果的な情報提供や環境学習を進めるということでございます。これは内容といたしまして、発生抑制や再使用、再生利用の仕組み、共有しなければならない目標、分別のルール、ごみ処理のコストなどといった、いわゆる暮らしや事業活動に関連する情報を適宜提供する必要があると。
 それから、方法といたしましては、区報だけではなくいろいろな手段、ごみカレンダーとか書いてございますが、あるいはチラシ、そういったいろんな情報の提供媒体を活用する必要があると。
 それから、コスト情報ということでございまして、特にこのごみの問題につきましては「廃棄物・リサイクル会計」というようなものを作成して、この情報提供することによって、区民あるいは事業者の「選択意識」に訴えかける必要もあるだろうというふうにされてございます。
 それから、環境学習も大切だということでございまして、特に実践につながる工夫と、子どもたちが家庭科や総合的学習の中で学んでいく必要があるということで、学校や教育委員会との連携も必要だと。
 それにしても、「まず発生抑制」を十分取り組む必要があるというふうになってございます。
 戦略の2といたしまして、ごみ減量への動機付けや費用負担の公平化を図るため、家庭ごみの有料化の実施について検討を行うということでございます。
 これにつきまして、まず、費用がどれぐらいかかっているかということをきちんと情報提供を行う必要があるということでございます。現在のように税による負担ではなかなかごみにかかる経費については理解がされていないというようなこともございますので、そういったことを理解していただくと。
 そこで、有料化するに当たりまして、ごみを出さない工夫をする、あるいは、ごみを出してその費用を負担するか、一人ひとりが選択できるようにするための、いわゆる有料化について議論をする必要があるだろうと。
 有料化といたしまして、そういったところでは、ここでは有料化を実施する効果としましては、4点ぐらいが示されてございまして、総合的に暮らしや事業を見直すきっかけになる。それから、ごみ減量に取り組んだ人と、していない人との不公平感の是正ができるだろう。それから、有料化がごみの問題を議論するきっかけになる。それから、行政もごみ減量とか、あるいは資源化のための制度とか環境の整備を一層推進できることになる。
 ただ、問題点といたしましては、有料化を実施いたしましても、一時的にはごみが減るけれども、数年で増加することもあるというようなことが示されてございまして、また、低所得者に対する配慮というようなことも問題として残るというふうになってございます。
 それから、8ページの(2)の「効率的な資源回収を進めるために」ということで、戦略の3、集団回収を一層促進し、特に古紙については行政回収からの移行を進めるということでございまして、町会・自治会などの区民主体の集団回収を促進していこうということでございます。古紙につきましては、行政回収から集団回収に移行していけるようにしていこうということでございます。
 集団回収については、ここにございますように幾つかのメリットがあるというようなことも示されてございますし、また、問題点も整理しながら、柔軟に対応できるような形でしていくというようなことでございます。
 区といたしましても、これに対する幾つかの支援策を講じた形でやっていく必要があると、そのようなことが示されているところでございます。
 それから、9ページでございますが、戦略の4でございますが、ペットボトルは、およそ徒歩5分程度内での回収ができるよう、拠点数の増加を図るとともに、圧縮減容器などによる効率的な回収を進めるというふうにされてございまして、特に回収拠点数については増加していく必要があるだろうと。特に未設置店舗だとか学校を含む公共施設、そういったところが検討されているところでございます。
 それから、これに関するいろんな仕組みについて研究もしていく必要があるだろうというふうにされてございます。
 それから、10ページでございますが、戦略の5として、プラスチック製容器包装の分別回収の促進というふうになってございまして、組成調査によりますと、不燃ごみの26%がプラスチック製の容器包装ということでございますので、これについて区民とか事業者に働きかけた上で有効活用していく必要があると。資源としての有効活用が最終処分場の延命策にもなるというふうに示されているところでございます。
 それから、戦略の6といたしまして、生ごみの減量化、ごみとしない取り組みを進めるということが示されてございまして、右の11ページでございますが、中野区のような大きな都市の場合につきまして、個人、集合住宅あるいは商店街などに個別にできる方法を用いることが必要だろうというふうに示されてございます。
 それから、家庭ごみの減量の方法が幾つか示されてございまして、生ごみ減量策をさらに推進していく普及活動も必要と、そんなところが示されてございます。
 それから、(3)の「事業系のごみを減らすために」ということで、戦略の7、事業系のごみ減量とリサイクルの促進を働きかけるということでございまして、9割以上が小規模事業所ということでございますので、「地球にやさしい事業所」の認定というようなことを取り入れて、ごみ減量、あるいは資源化の奨励を図るような工夫も必要だろうと。
 また、これを後押しするような区民の支援策もやっていく必要があるだろうというようなことが示されているところでございます。
 それから、事業者が地域の集団回収の仕組みを利用できるような考え方も今後やってみてはどうかということもされてございますし、また、行政の役割としまして排出指導ということも強化する必要があるということで、特にここでは排出指導の対象になる事業用建築物の基準の引き下げということで、現在3,000平米以上からのところを1,000平米以上の事業者にも指導できるようにというようなことも示されておるわけでございます。
 それから、事業者の排出責任の原則がございますけれども、自主ルートによる資源化、あるいは一般廃棄物収集・運搬業者による回収を促進するような方策も今後検討する必要があると、そんなことが示されてございます。
 それから、13ページの方に飛びまして、事業者については、ここでは多くの声があったということでございますが、事業者の拡大生産責任を今後、製造事業者とか販売事業者に十分意見、要望する必要があるだろうというようなことが示されているところでございます。
 以上が概略でございますが、これにつきまして、区報の5月15日号に概略を掲載する予定でございまして、それと同時に合わせてホームページだとか、地域センターその他の閲覧の場所に閲覧用のものを備えたいというふうに考えてございます。
 また、この審議会の答申につきましては、平成17年度の改訂を予定しております一般廃棄物処理基本計画について、答申の趣旨なども反映できるようにしていきたいというふうに考えているところでございます。
委員長
 ただいまの報告に対して質疑はございますか。
むとう委員
 まだ答申が出たばかりですから、そう庁内で検討が進んでいないのかなというふうには思いますけれども、この答申の中で区が積極的にこれはぜひ進めていこうというような認識を持っている部分があれば教えてください。
西條ごみ減量担当参事
 ここにあります、具体的に「ごみゼロ」ということでございますので、ごみをゼロにするための対策、目標計画といたしまして、半減させるとございます。これはなかなか非常にハードルが高いかと思いますけれども、これはある意味では、区民の皆さん方にも意識を啓発するという意味もございますので、こういった目標はぜひ取り入れていきたいなというふうには考えてございます。
むとう委員
 例えば、資源回収、分別回収の種類をふやそうとか、具体的なことの検討はこれからなされていくんでしょうか。
西條ごみ減量担当参事
 ここにあります戦略の七つが示されてございますけれども、ここで少し具体的なことも御教示いただいているわけでございますので、そういったものも具体化できるための方策をどのようにするか、あるいは計画的に運動なども必要なこともございますし、そういったこともできるだけ取り入れて、ごみ減量、「ごみゼロ」に近づける対策を、「7つの戦略」全体を総合的に生かせるような形で取り組んでいけるようにしていきたいというふうに考えてございます。
むとう委員
 特に教えていただきたいんですけれども、古紙の資源回収なんですが、かつて東京都が清掃事業を行っていたときに、週に3回あった燃えるごみの日、燃やしてよいごみの日を1日減らして、資源回収ということで古紙の回収が始まった経過があるかと思うんですけれども、それを今、中野区はもう一度、行政回収から集団回収へという答申が出ているわけですけれども、その一度行政回収にしての問題点なども踏まえてのお考えだと思うんですが、やってみて、行政回収してきていたことへの検証はどういうふうに行われたのか、行われた上でこういう答申が出たのか、審議の過程がわかれば教えてください。
西條ごみ減量担当参事
 これは平成14年に調査したときに、まだ古紙回収が、行政でやることによって従来よりも生ごみといいますか、燃えるごみの減少はかなりできたわけですけれども、その後いろいろと分析しました中でも、紙のごみがまだまざっている率が高いということから、やはり地域に根付かせることがなかなか難しいところもございますが、ある意味では、集団回収で地域レベルで普及活動、あるいはPRなどもあわせて地域の方々がやっていただくことになれば、さらに集団回収は進むのではないかというふうに思っておりまして、そういった区民の皆さん方の地域での活動を大切にした移行にしていきたいというふうには考えてございます。
むとう委員
 古紙を行政が資源回収し出したときに、かなりPRのパンフレットもつくり、清掃従事者の方々がかなり小まめに回っていらしたと思うんですけれども、それでもPRが不足していたということで浸透しなかったというのが検証なんですか。
西條ごみ減量担当参事
 指導はやってきたわけでございますけれども、アパートが多いという中野の地域の特性もございますし、なかなか十分に普及ができない部分もありましたけども、地域の身近な区民の皆さん方、町会だとか、自治会とか、そういった方々が目線に入るような形で取り組んでいただければ、もう少しきめの細かい集団回収といいますか、分別の回収の仕組みが進むのではないかというふうに今考えてございます。
むとう委員
 今現在も行政回収と集団回収の2本立てで、集団回収でやっているエリアもありますよね。ですから、よそのエリアの詳しいことはわかりませんけれども、私が住んでいるエリアに限って言えば、なかなか人手がなくて大変で、PRまでは行き届かないで、集団回収する場所に紙が張ってある程度のことですから、これまで行政回収がやっていた以上のPRというものが集団回収地域の人たちに行っていただけるようになっていただけるというような保証というか、そういうことの見通しはあるんですか。

西條ごみ減量担当参事
 行政回収が集団回収に移行するに当たっては、きちんとした区としての、行政として集団回収に移行するためのPR、それからの継続した広報のやり方も今後は、区の役割としてやっぱり考えていく必要があるだろうというふうに考えてございます。
むとう委員
 いまいち私はそういう意味では、定着している行政回収を、またあえて行政回収をやめて集団回収にしていこうというこの答申の議論の過程がよく見えないんですが、どうしてそういう形の方がいいというような議論になっていったのか、わかる範囲で教えてください。
西條ごみ減量担当参事
 町会あるいは自治会の方から、古紙回収については町会・自治会が、区がやっているものをやった方が、今申し上げましたようにきめの細かいことができますし、行政の経費のコストダウンにもなるというようなことから、今、町会・自治会を中心にして、PTAとかいろんな方がいらっしゃいますけども、ごみ減量のための検討していただく環境が整ってきておりますので、これを私どもとしましては大切にして、取り組むようにしていきたいというふうに考えているものでございます。
むとう委員
 委員のメンバーを見ますと、PTAとか、町会とか、商店街の方が入っていらっしゃいますから、そういう方々からそういう意見が、自分たちがやっていきたいんだという強い意見が出ていたということでしょうか。
西條ごみ減量担当参事
 そういった地域で活動していただいている方が取り組んでいきたいと。中野区の清掃工場が配置されないというようなこともございますし、やはり中野区の区民の皆さん方もそういったごみ減量に対する意識をお持ちいただくような形になってきたのではないかというふうに私どもとしては受けとめているところでございます。
むとう委員
 それから、次の戦略4のところで、ペットボトルの回収が回収箇所をふやすというような答申内容ですけれども、結構、コンビニなんかでもペットボトルの回収ボックスがあるんですけれども、それだけ売り上げが上がっているということだと思いますけれども、相当数のペットボトルで、すぐいっぱいになってしまって、業者が回収に来るまでの間、そのペットボトルを保管しておくために新たに家賃を払って敷地まで借りなきゃいけなくて、非常に負担が大きいというようなクレームもあるんですけれども、売った責任で事業者がやるべきだというふうにも思っていますけれども、このペットボトルの回収の拠点数をふやすというあたりのことについては、実際には商店街連合会ですとか、商工会議所なんかも入っておりますけれども、その事業者からはどういう御意見が出ているんでしょうか。
西條ごみ減量担当参事
 事業者の方としましては、今の社会環境から言えば、やはり一定程度のペットボトルの回収について協力しなければならないというような意識をかなりの事業者がお持ちになってきているというふうに受けとめておりまして、今回も圧縮減容機設置につきましては、御相談に行きましても前向きに取り組んでいただくような方向で話も聞いてございますし、事業者の方も一定のやはりやらなければいけない環境があるというような認識をされているというふうに私どもは受けとめているところでございます。
むとう委員
 今、プラスチック製容器包装の分別回収がかなり中野区ではモデルエリアをふやして、これは全区的に進めていく意向があるというふうに伺っておりましたけれども、これについての取り組み、今後中野はどうしていくおつもりなのか、容器包装リサイクル法の改正も含めて区の展望を教えてください。
西條ごみ減量担当参事
 容器包装リサイクル法が今回見直しの作業に国の方が入っているかと思うんですけども、全国市長会だとか、いろんなところから排出責任の事業者の拡大生産者責任を求める要望書などこれまでずっと出してきております。これが今回の見直しの中でどれぐらい反映されるかということもあるんですけれども、そういったことを踏まえながら、不燃ごみのプラスチック容器の容器包装の地域展開をどういうふうにするか、そういったものも少し経費もかかりますので、このやりくりをどういうふうにしたら一番効果的に、今の作業を含めて、システム的にうまく転換できる方法を検討していかなければならないと思ってございます。容器包装リサイクル法の見直しの状況が、事業者の方にどれぐらいの負担が転嫁されていくのか、区の負担割合が減っていくのかというようなところを見きわめる必要もあるかと思ってございまして、そういったものを踏まえて、地域展開の計画も少し煮詰めていきたいというふうに考えてございます。
むとう委員
 生ごみの減量化というのはそれほどこれまで区は力を入れてきたというふうには思っていないんですけれども、さまざまの集合住宅には生ごみ処理機の設置とか、武蔵野市が集合マンションをつくったときに設置するようにという働きかけ等しておりますから、そういったことも中野区でもすべきではないかとか、各学校に生ごみ処理機を置くべきではないかとか、さまざま私も生ごみのことについては堆肥化に向けての提案をこれまでしてまいりましたけれども、この答申を受けても、その辺しっかり進めていくようにみたいなことが書かれておりますけれども、区も検討はこれからかと思いますが、生ごみについてはどういう思いで取り組むおつもりがあるのか教えてください。
西條ごみ減量担当参事
 生ごみは燃えるごみの中の約半分近い量を占めているわけでございますので、これをどうやって、水分をどうやって減らすかという話になるかと思いますけれども、どれぐらい取り組めるかというところもあります。ある意味では大都会では非常に難しい課題だというふうに受けとめているところでございますけれども、ここに示されておるような手法も含めて、さらに新しい技術なども開発されるのかどうかも見ながら、ある意味ではできるところから対策を考えていかなければいけないというふうに思ってございます。
むとう委員
 基本的にこれは審議会の答申なわけですから、区はこれを受けて基本計画をつくっていくということですが、この答申内容について5月15日号の区報でお知らせするということです。その答申は答申ですので、この区報にこういう答申が出ましたというお知らせだけなんでしょうか。この答申をベースに、区民さまざまごみ問題というのは自分の生活に密着しておりますから、さまざま実践されている区民もいらっしゃることと思いますし、いろんなアイデア等お持ちの方もいると思うんですけれども、この答申をベースに区民の方から御意見を伺うというような区報内容になるんでしょうか。ただ答申のお知らせだけなんでしょうか。どういう形で区報に載せられるのか、教えてください。
西條ごみ減量担当参事
 現在のところは、基本的にはこの審議会の内容を載せるということでございますが、具体的に今お話のようなことについて御意見がある方について、私が協議するわけでございませんので、またホームページに載せれば御意見も来るかと思いますので、そういった趣旨の御意見のある方は出していただくようなことも出していきたいというふうに考えてございます。
むとう委員
 この答申を受けて基本計画になってしまうわけですから、その前に区民の方から、審議会ではこういう答申をいただきましたと、これについて、それからさまざまな御意見、積極的に基本計画をつくるに向けて事前に区民の方から御意見を伺うというような手法はどこかで何か取り入れる予定はあるんでしょうか。単なる個別意見を勝手に言ってきてくださいということではなしに、区民が区民参加、意見を言うという参加の仕組みの中で何か制度的に、区民参加の意見を聞くというような手法は何かおとりになる御予定はあるんでしょうか。
西條ごみ減量担当参事
 17年の作業になりますので、素案をつくったり、作業していくのにかなり期間的に厳しい問題があるかというふうに考えておりますので、それにしましても、素案をまとめた段階では、区民の皆さん方の意見を聞く機会を設けていきたいというふうに考えてございます。
むとう委員
 そういたしますと、基本計画にいくまでに素案ができるということでしたけれども、そのタイムスケジュールを教えてください。
西條ごみ減量担当参事
 これにつきましては、まだ内部的な検討をしているところでございまして、10か年計画との関係もございますので、もう少しすり合わせも必要かと思ってございますので、できるだけ早目にスケジュールはつくってお示しできるようにしたいというふうに考えてございます。
むとう委員
 予想でいいんですけれども、基本計画の改正が今年度中という言い方でしたけれども、一体いつぐらいなのか。そのおしりが決まればその前なんだろうなというふうにわかるわけですが、アバウトで結構ですけれども、例えば、この夏までに素案を発表するとか、秋には基本計画が改正になるんだとか、そういう大まかなスケジュールとかはないんですか。
西條ごみ減量担当参事
 これにつきまして、10か年計画のスケジュールとほぼ合わせていきたいというふうに考えておりますので、10か年計画が今のところ、まとめるのが8月ごろですか、秋になって計画が出されるのかなと思っておりますけれども、おおむねそれぐらいのスケジュールに合わせて前後するかもしれません。若干ずれるかもしれませんが、それに合わせた時期にできるようにしていきたいというふうに考えています。
斉藤(高)委員
 私の方は2点お聞きしますけども、ここにキャッチフレーズというのが出てきます。「4つの基本方針」の中でも、この「ごみゼロ」と、余り理解しないと思うんですよね。そういう意味で、他区では家庭ごみの40%削減とか、そういうタイトルが出ていますけども、先ほどの京都議定書じゃありませんけれども、ある程度数字的にはっきり出した方がいいんじゃないかと思いますし、この3ページ目の「ごみゼロへ向けたイメージ」といっても、これはいつまでにこうなるのかというのは、この「ごみゼロ」に対しての意味がわかりませんので、それは一度検討したらどうかという点と。
 もう1点は、時間ありませんので先に聞きますけど、7ページ目の有料化の問題ですけども、特に過剰包装を断るなど買い物を考える動機となり総合的に暮らしを見直すきっかけになると、それはそうだと思うんですね。そして、この有料化を刺激に、ごみ問題を一人ひとりが考えるきっかけになる、そのとおりだと思いますけれども、問題は、ここに過剰包装とありますね。
 例えば、よくレジ袋とかマイバッグですね、持参運動とか、そういうのは始まっていますけども、やはりこの審議会の委員の方もいろいろ意見が出たと思いますけども、この過剰包装、さっき言ったマイバッグとか持参ですね、そういういろんな細かなことも審議会のメンバーからいろんな意見が出てきたんでしょうか。その意見をお尋ねします。
西條ごみ減量担当参事
 キャッチフレーズについては、委員のおっしゃるような、もう少し区民のわかりやすい数字化するかとか、いつまでにやるか、そういうようなことはもう少し検討させていただいて、キャッチフレーズをつくるときは、そんなことも含めてやっていきたいと思います。
 意見は出てきたというふうになってございます。
斉藤(高)委員
 有料化のところですか。有料化のこの過剰包装ね、そういうのを、せっかくこれだけのメンバーが出てきたんだから、各地方自治体のいろんなのが出てきたんじゃないかと思いますけど、やはりこの文書だけでは、区民が見ていても、じゃ、何やろうかなというのがわからない人がいるわけですから、そういう意見が出たんじゃないかと思いますので、そのことをお聞きします。
西條ごみ減量担当参事
 今お話しのようなマイバッグなどの過剰包装についてのいろんな対策についての話も出たということでございます。
池田委員
 4ページですね、「処理施設のない区として、協働で取り組みを進めるまちへ」とあるんですが、区の10か年計画では、プラスチックごみの回収資源循環型施設ですか、という提起もあるわけで、そういうものは処理施設に入れなかったのか、その辺ですね。処理施設がないものだとして一生懸命取り組むと、その姿勢はいいと思うんですけれども、この辺の矛盾はないんでしょうか。
西條ごみ減量担当参事
 ごみ回収のためのヤードにつきましては、まだ検討中でございまして、今後どういうふうにするか、プラスチックなどにつきましては、これからもう少し検討が必要かと思ってございます。現在のところは、板橋の新日鉄の工場、製鉄所のところの敷地を使ってそこで回収をしてございますが、これにつきましても、量がふえたら少し用途変更などもしなければいけないという課題もあるということでございますので、これはもう少し10カ年の中で検討していく必要があるかというふうに考えてございます。
池田委員
 そうですか。このプラスチック問題については杉並区から警大問題の申し入れが来ていて、中野駅周辺でもそういう答弁が出ていますから、てっきりそういう方向をお決めになったのかと思ったら、まだ決めていないわけですね。
 それから、10ページのプラスチック製容器包装なんですけれども、ここに「まず発生しない工夫を区民、事業者に」とあるんですけれども、区民に働きかけるというのはわからないでもないんですよね。入れ物を持って買い物に行くとかということでしょう。だけど、今、入れ物を持って買いに行けるお店なんか実際問題ないですよ。そんなお店は。ほとんどがプラスチック製品に詰まっていますから、詰めるなと言われたって、詰めて売っているんですから買わざるを得ないですよ。ですから、まず事業者にそれはやっぱり努力をしてもらうということの方が先決問題だと思うんですが、そういう意見は出なかったんでしょうか。私は多分出ていると思うんですけどね。
 これは事業者にとっては人件費が増加することなんですよ。だって、詰める人がいなければ詰められないんですから、だから、スーパーなんかは専ら詰めたものを並べるということで、これはどうにもしようがないです、実際に買い物する側としては。私も買い物を年じゅうしていますけども、詰めてくれる店なんて全然ないというわけではないけれども、本当に少ないです。これはやっぱり事業者の取り組みじゃないでしょうか。
西條ごみ減量担当参事
 これにつきまして、先ほどの後ろの方にもございましたように、事業者の拡大生産者責任ということで、かなり多くの意見が出たというふうになってございまして、当然特にプラスチックの容器包装については、そういった意見が強いものだというふうに考えてございますし、今後も、委員のお話がありますように、事業者の包装についての工夫がさらに必要だろうというふうには思ってございます。区民の方々も、できるだけそういう意味では、こういった製品については買うなというのはなかなか難しいというお話でございますけれども、事業者に何らかの形で働きかけたいとか、そういった意識を持っていただくことも大切かというふうに考えてございます。
池田委員
 ですから、どういうふうな形でこういうふうにまとめられたのか、経過がわかりませんけれども、多分この審議会の委員の名簿からいって、相当いろんな意見が出ているように思うんですよね。だから、今私が指摘したところなんかもいろんな意見が出ているというふうに思うので、ただ、これをこのままの形で区民に示すと、区民も事業者も共同の責任を負っているかのような書き方をしているわけですから、そういう受けとめ方を区民がしてしまうのではないかというおそれもあるので、先ほどむとう委員からも指摘がありましたけれども、斉藤委員からもありましたね。どういう意見が出ているのかということについて、特別に示す手だてが必要じゃないでしょうか。
西條ごみ減量担当参事
 区報に載せる段階では、そこまでなかなか難しいかと思いますけれども、今後計画を進める中で、そういった審議会で出されました主な意見の対比表みたいなものを少しまとめられるものはまとめていきたいというふうに考えてございます。
委員長
 他に質疑はございますか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 よろしいでしょうか。

〔「はい」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、以上で本報告を終了いたします。
 その他所管事項の報告ですが、その前に、先ほどの斉藤委員の質問に対する答弁があるそうですので、お願いします。
鳥井産業振興担当課長
 先ほど経営支援特別資金の融資あっ旋につきまして御報告申し上げた際に、斉藤委員から2点ほどお尋ねをちょうだいいたしまして、答弁保留させていただきました。申しわけありません。わかる範囲ということで答弁させていただきます。
 この融資あっ旋等によりまして融資を受けた方の返せなくなった、いろいろ事情はあるかと思うんですけど、倒産等で返せない、そういった割合がどれぐらいかということでございます。参考となる数字でございますが、平成12年度から平成16年度の5年間で、代位弁済が225件ございました。これはつまり、借りた方が返せなくなったということで、信用保証協会の方でかわりに返済したという件数でございます。これが225件5年間でございました。これが過去の融資もありますので、どれぐらいに対してということをはっきりはちょっと今データとしては把握できなかったんですが、同じ5年間に融資あっ旋をした件数が4,428件ございます。あっ旋ですので実行までにさらに1割ぐらいは減るかと思うんですけれども、その程度のあっ旋に対しまして、同じ年度で225件の代位弁済があったということで、参考となる数字ということで御理解いただければと存じます。
 それから、同じく、借りた方で住民税、事業税などの滞納があるかということなんですが、これについてはちょっとデータの把握はございません。あっ旋時は滞納していないことが条件なんですが、融資実行時につきましては、その後融資継続の条件となってございませんので、申しわけありません。そこを把握してございません。
斉藤(高)委員
 聞いてみると、返されないところが多いことはわかりましたけど、そうすると、これはある程度は信用保証協会は通っているんでしょうけど、中野区としてはこの区負担利率が1.6%といいます。これはどう理解したらいいんでしょうか。
鳥井産業振興担当課長
 区の負担利率でございますが、これは融資を受けられた方が、例えば、今回で申しますと0.4%を御本人様が金融機関にお支払いになります。区の方では金融機関の請求を受けまして1.6%分をお支払いをしております。ただ、これは正常な返済がなされている場合という前提でございますので、御本人様が返せなくなって代位弁済を信用協会が行った場合には、この利子補給は行ってございません。その関係で逆に代位弁済があったという通知が中野区に来るという関係になってございます。

委員長
 所管事項の報告でその他何かございますでしょうか。
 なければ、以上で所管事項の報告を終了したいと思います。
 次回の委員会日程について御協議をいただきたいと思いますので、委員会を休憩いたします。

(午後4時05分)

委員長
 それでは、委員会を再開いたします。

(午後4時05分)

 休憩中に御協議いただきましたとおり、閉会中の委員会は特に日程を設けず、急を要する案件が生じた場合は、正副委員長から連絡させていただきたいと思いますが、御異議ございませんでしょうか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ありませんので、そのように決定をいたします。
 以上で本日予定した日程は終了いたしますけれども、委員、理事者から何か御発言はございますでしょうか。
登地域活動担当課長
 先ほど地域センターの陳情審査の際の答弁の中で、地域センターの管理・運営委託の契約方法についての答弁が少々混乱しましたので、改めて答弁させていただきます。
 管理委託の契約につきましては、各地域センターごとの契約ということになっております。先ほど幾つかのブロックという話もしましたけども、現在のところは各センターごとの契約ということになっています。
委員長
 もし何か今の御答弁について御質疑ございましたらどうぞ。よろしいですか。

〔「はい」と呼ぶ者あり〕
委員長
 他に何かございますか。         
本橋区民生活部長
 先ほどの陳情審査の中で地域センターのこれからの意見交換のことをちょっとお話しさせていただきましたけども、これについて現在、日程調整をしているところです。おおむねのところは決まっているんですけども、幾つかちょっと調整をするところがありますので、それがまとまりましたら各委員にお配りしたいと思っております。ただ、これについて、特に地域センターを利用しながら地域の活動している、例えば住区協議会ですとか、町会ですとか育成団体、老人クラブ等々への御案内ということで考えておりまして、特に区報ですとか地域ニュースでの周知ということは考えてございません。個別に御案内をしながら、意見交換をひざを交えてしていきたいというふうに思っております。日程が決まり次第、またそれぞれのところにお配りさせていただきますので、よろしくお願いしたいと存じます。
委員長
 ほかに何か御発言はございますでしょうか。よろしいですか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、以上で本日の区民委員会を散会いたします。大変に御苦労さまでございました。

(午後4時07分)