平成22年09月29日中野区議会決算特別委員会の会議録 1.出席委員(41名) 1番 内 川 和 久 2番 ひぐち 和 正 3番 白 井 秀 史 4番 平 山 英 明 5番 つぼい え み 6番 いながき じゅん子 7番 森 たかゆき 8番 山 口 かおり 9番 せきと 進 10番 いでい 良 輔 11番 伊 東 しんじ 12番 佐 野 れいじ 13番 北 原 ともあき 14番 南 かつひこ 15番 小 林 秀 明 16番 林 まさみ 17番 の づ 恵 子 18番 近 藤 さえ子 19番 牛 崎 のり子 20番 欠 員 21番 吉 原 宏 22番 大 内 しんご 23番 きたごう 秀 文 24番 伊 藤 正 信 25番 久 保 り か 26番 やながわ 妙 子 27番 酒 井 たくや 28番 佐 伯 利 昭 29番 むとう 有 子 30番 長 沢 和 彦 31番 か せ 次 郎 32番 高 橋 ちあき 33番 山 崎 芳 夫 34番 市 川 みのる 35番 斉 藤 金 造 36番 篠 国 昭 37番 岡 本 いさお 38番 飯 島 謹 一 39番 江 口 済三郎 40番 佐 藤 ひろこ 41番 来 住 和 行 42番 岩 永 しほ子 1.欠席委員 な し 1.出席説明員 中野区長 田中 大輔 副区長 金野 晃 副区長 阪井 清志 教育長 田辺 裕子 政策室長 竹内 沖司 政策室副参事(企画調整担当、平和・人権・国際化担当) 小田 史子 政策室副参事(予算担当) 志賀 聡 政策室副参事(区民の声担当、調査研究担当)、経営室副参事(広報担当) 松原 弘宜 政策室副参事(情報担当) 藤井 康弘 経営室長 川崎 亨 危機管理担当部長清水 流作 経営室副参事(経営担当、用地・管財担当) 篠原 文彦 経営室参事(契約担当) 村木 誠 経営室副参事(サンプラザ関係事業担当) 田中 謙一 経営室副参事(人事担当) 奈良 浩二 経営室副参事(財産管理担当) 柿内 良之 経営室副参事(危機管理担当) 髙橋 均 経営室副参事(防災担当) 鳥井 文哉 管理会計室長 尾﨑 孝 管理会計室副参事(管理改善担当) 戸辺 眞 管理会計室副参事(税務担当) 青山 敬一郎 会計室長 村田 宏 区民生活部長 鈴木 由美子 区民生活部副参事(区民生活部経営担当、地域活動担当) 瀬田 敏幸 区民生活部副参事(南地域担当) 岩浅 英樹 区民生活部副参事(中部地域担当) 小山 真実 区民生活部副参事(東地域担当) 辻本 将紀 区民生活部副参事(北地域担当) 長﨑 武史 区民生活部副参事(西地域担当) 中井 豊 区民生活部副参事(戸籍住民担当) 浅野 昭 区民生活部副参事(産業振興担当) 高橋 昭彦 区民生活部副参事(環境と暮らし担当) 横山 俊 区民生活部副参事(ごみ減量・清掃事業担当、ごみ減量担当) 鈴木 郁也 清掃事務所長 伊東 知秀 子ども家庭部長 長田 久雄 子ども家庭部副参事(子ども家庭部経営担当、地域子ども家庭支援担当、男女平等担当) 髙橋 信一 子ども家庭部副参事(子育て支援担当)、子ども家庭支援センター所長 伊藤 政子 子ども家庭部副参事(中部すこやか福祉センター地域子ども家庭支援担当) 石濱 照子 北部地域子ども家庭支援センター所長 波多江 貴代美 南部地域子ども家庭支援センター所長 天野 秀幸 鷺宮地域子ども家庭支援センター所長 古川 康司 子ども家庭部副参事(保育園・幼稚園担当)、幼児研究センター所長 海老沢 憲一 保健福祉部長、中部すこやか福祉センター所長 田中 政之 保健所長 田原 なるみ 保健福祉部参事(保健福祉部経営担当、健康推進担当) 岩井 克英 保健福祉部参事(保健予防担当) 山川 博之 保健福祉部副参事(生活衛生担当) 宇田川 直子 保健福祉部副参事(福祉推進担当) 平田 祐子 中部すこやか福祉センター副所長 野村 建樹 保健福祉部副参事(中部すこやか福祉センター地域保健福祉担当) 高里 紀子 北部保健福祉センター所長 大橋 雄治 南部保健福祉センター所長 町田 睦子 鷺宮保健福祉センター所長 齋藤 真紀子 保健福祉部副参事(障害福祉担当) 朝井 めぐみ 保健福祉部副参事(生活援護担当) 黒田 玲子 保健福祉部副参事(保険医療担当) 角 秀行 保健福祉部副参事(介護保険担当) 遠山 幸雄 都市整備部長 服部 敏信 都市整備部副参事(都市整備部経営担当、都市計画担当、住宅担当) 相澤 明郎 都市整備部副参事(交通・道路管理担当) 滝瀬 裕之 都市整備部副参事(公園・道路整備担当) 石田 勝大 都市整備部副参事(中野駅地区基盤整備担当) 石井 正行 都市整備部副参事(建築担当) 豊川 士朗 まちづくり推進室長 遠藤 由紀夫 まちづくり推進室副参事(まちづくり推進室経営担当、地域まちづくり担当) 上村 晃一 まちづくり推進室副参事(拠点まちづくり担当) 松前 友香子 まちづくり推進室副参事(中野駅周辺まちづくり担当) 秋元 順一 まちづくり推進室副参事(地域まちづくり担当) 田中 正弥 まちづくり推進室副参事(西武新宿線沿線まちづくり担当) 萩原 清志 教育委員会事務局次長 合川 昭 教育委員会事務局副参事(教育経営担当) 白土 純 教育委員会事務局副参事(学校再編担当) 吉村 恒治 教育委員会事務局副参事(学校教育担当) 古屋 勉 教育委員会事務局指導室長 喜名 朝博 教育委員会事務局副参事(生涯学習担当) 飯塚 太郎 教育委員会事務局中央図書館長 小谷松 弘市 選挙管理委員会事務局長 橋本 美文 監査事務局長 登 弘毅 1.本会の書記は下記のとおりである。 事務局長 山下 清超 事務局次長 石濱 良行 議事調査担当係長 佐藤 肇 書 記 荒井 勉 書 記 河村 孝雄 書 記 菅野 多身子 書 記 東 利司雄 書 記 丸尾 明美 書 記 土屋 佳代子 書 記 鳥居 誠 書 記 細川 道明 書 記 鈴木 均 書 記 岡田 浩二 書 記 竹内 賢三 午前10時00分開議 ○いでい委員長 定足数に達しましたので、ただいまから決算特別委員会を開会します。 認定第1号から認定第6号までの計6件を一括して議題に供します。 昨日の理事会の報告を行います。 本日の運営についてですが、総括質疑の順番は、1番目にきたごう秀文委員、2番目に大内しんご委員、3番目に山崎芳夫委員、4番目に市川みのる委員、5番目に佐藤ひろこ委員、6番目にむとう有子委員、7番目に近藤さえ子委員、8番目に林まさみ委員の順で8名の総括質疑を行います。 なお、本日は総括質疑最終日であり、午後5時を過ぎることも想定されるため、午後5時を過ぎる場合でも質疑を続行し、委員長判断で適宜休憩を入れることと確認しました。 また、要求資料、総務17及び厚生4について、理事者より誤りがあったため差しかえについての申し出があり、本日の委員会に配付することを確認しました。お手元に配付してありますので、御確認ください。 以上が理事会の報告ですが、質疑はありませんか。 〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○いでい委員長 ただいまの報告のとおり委員会を運営することに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○いでい委員長 御異議ありませんので、そのように決定いたします。 ただいまから総括質疑を行いますが、答弁される理事者は、答弁前に大きな声ではっきりと職名を述べるようお願いします。 それでは、質疑に入ります。きたごう秀文委員、質疑をどうぞ。 ○きたごう委員 おはようございます。特別委員会もきょう4日目でございます。私を含めまして、我が自民党議員団、4名質問いたします。そのきょう最初のバッター、1番バッターとして質疑をいたします。よろしくお願いいたします。 いつもながら、理事者の皆様にはわかりやすい御答弁をいただきたい、こう思います。よろしくお願いを申し上げます。 質問事項は、通告してありますけれども、大変申しわけないんですが、2番目の教育問題、指導室長には取材をいただきましたけれども、別の機会に質問したい、こう思っていますので、きょうはこれを取りやめます。あとは通告順に質問をさせていただきます。 それでは質問に入りたいと思います。よろしくお願いいたします。 最初に、南部地域のまちづくりについてお伺いをいたします。 特に南台地域におきましては、課題は何といいましても、災害に強い防災まちづくりかと思います。そんな点から質問を再度いたしますので、よろしくお願いいたします。 主要施策の44ページ、ここに地区計画によるまちづくり、これから質問に入りたいと思います。 南台四丁目、平和の森公園及び南台一・二丁目地区では、国の住宅市街地総合整備事業や、都の防災密集地域総合整備事業などの補助事業を活用して、地区施設道路等の整備を行いました、こうなっておりますけれども、まず、その国の住宅市街地総合整備事業、そして都の防災密集総合事業とは具体的にどういう事業か、伺います。 ○上村まちづくり推進室副参事(地域まちづくり担当) 国の住宅市街地総合整備事業、都の防災密集地域整備事業でございますけれども、これは地区計画で定めました地区施設道路などの整備を実施するための、いわゆる密集事業と言われるもので、国や都の補助事業のことでございます。 ○きたごう委員 いわゆる密集事業と言われている事業ですね。その成果はあったんでしょうか。ありましたらお示しください。 ○上村まちづくり推進室副参事(地域まちづくり担当) 南台一・二丁目地区では、平成12年度から事業を開始いたしまして、地区施設道路の拡幅整備事業を進めてございます。平成21年度末までの事業実績は、道路用地を取得した面積2,321.08平方メートルで、整備する計画の道路面積に対して、整備率は41.75%となってございます。 ○きたごう委員 少しずつ進んでいるのかな、こんな感じがいたしますけれども、その密集事業の、たしかこれは24年まで補助期間ですか、と聞いておりますけども、その24年後、25年以降はどうなるんでしょうか。 ○上村まちづくり推進室副参事(地域まちづくり担当) 南台一・二丁目ということでお答えさせていただきます。これまでも国や都の補助制度を活用しながら防災まちづくりを進めてまいりました。新設道路の整備や東大附属周辺の広域避難場所の防災性の向上など、進めるべき課題も残っているため、今後も国の交付金や都の補助事業を活用しながら進めていきたいと考えておりまして、事業の継続については、国と都と協議していきたいと思っております。 ○きたごう委員 ここ、いざ大地震、災害が起きたときには、大変被害をこうむると言われているこの23区でも中野区、特にこの南台地域でございますので、ぜひしっかりと進めて、その補助制度事業、これが続くように御努力をいただきたい、こんなふうに思います。 それと、その後に21年度から広域避難場所、東京大学附属中等教育学校一帯の安全確保を目的に都市防災不燃化促進事業を導入し、対象となる家屋への戸別訪問を行い、建てかえ意向の把握と事業の周知を図りました。そしてまた平和の森公園周辺地区では、用地買収交渉は進み、長年課題となっていた新設道路の開通にめどがつきました、こううたっております。そこで伺いますけれども、都市防災不燃化促進事業を導入している、この成果もお聞かせください。具体的にお示しください。 ○上村まちづくり推進室副参事(地域まちづくり担当) 平成21年度は事業初年度ということもあり、周知が行き届かず、助成実績は1件でございました。ただ、この年度、並行しまして、対象となる家屋への戸別訪問を行い、建てかえ意向の把握と事業の周知を図りましたところ、今年度は7件程度助成する見込みでございます。 ○きたごう委員 それと――今のはわかりました。執行率が65.9%になっておりますけれども、少し低いのかなという感じはいたしますけど、どうなんでしょうか。 ○上村まちづくり推進室副参事(地域まちづくり担当) 金額的な今年度の決算数値でございますけども、確かに決算数値が21年度は低うございましたけども、決算につきましては東大附属の体育館移転補償費、これは3億8,000万円余でございましたけども、それを執行残として残してしまいましたけども、今年度見通しはたったということでございますけども、それを執行されたとすると、もう少し執行率は上がったかというふうに考えております。 ○きたごう委員 はい、わかりました。いずれにしましても、この東京都や、それから国、これらは大変財政状況が厳しいのが続くのかなと思われます。その状況でこれらの今質問しました補助事業、この今後の見通しはどうなんでしょう、伺います。 ○上村まちづくり推進室副参事(地域まちづくり担当) 平成22年度から国の補助制度が変わりまして、社会資本整備総合交付金となりましたけども、継続事業と位置付けられております。また、密集事業に関する補助率は、現在は従前と同じ率が適用されてございます。今後も防災まちづくりをさらに推進するために、交付金や補助制度を活用していく必要がございます。新しい交付金制度を十分活用しつつ、特定財源を確保するための研究、情報収集に努めていく所存でございます。 ○きたごう委員 はい、ありがとうございます。ぜひよろしくお願いいたします。 この項の2番目の南台地区の地区施設道路の整備――通告に、実はこれ南台地区の計画道路と通告しておりますけれども、正式には、正確には南台地区の地区施設道路でございますので、訂正してください。訂正いたします。よろしくお願いいたします。 それで、今のこの地区施設道路についてお尋ねしますけども、南台二丁目の地区から避難道路確保のために、中野通りからの東大附属の開通しました西側道路、これに向けて3本の施設道路が――新設道路ですね。3本の新設道路がつくる整備を進めておりますけれども、なかなか進まない、そんな状況のようでございますけども、この今の進捗状況を聞かせてください。 ○上村まちづくり推進室副参事(地域まちづくり担当) 今、御指摘ありました新設道路、区画道路2号、4号、5号内にある道路でございますけども、これまでも交渉してきましたけども、5件ほどの建物との交渉が課題でございました。交渉を継続して行ってきました結果、今年度は2件の移転交渉がまとまり、用地買収が完了する予定でございます。残りの3件につきましても、代替地の確保や移転の時期等について合意が得られない状況でございますけども、今後とも粘り強く交渉を進め、3本の新設道路の開通を目指し、地域の防災性の向上に努めていく考えでございます。 ○きたごう委員 御努力されているのはわかります。今、今後の見通しもお話しいただいたと思いますけれども、もう一度伺います、見通し。 ○上村まちづくり推進室副参事(地域まちづくり担当) 確かにここ数年、交渉が難航してございましたけども、今年度、私どもの地域まちづくり担当も事業推進とまちづくり計画というふうにチームを分けまして、特に粘り強く頻繁に相手に誠意を持ってお話をし、それで代替地の確保、また移転補償の内容を話してきた結果、4月からスタートして、ここに来て2件が同意をしていただきまして、今年度中に移転がまとまるというところまでまいりましたので、引き続き残りの対象につきましても努力してまいりたいと考えております。 ○きたごう委員 私も地元なんでよく状況はわかっておりまして、その地域の区民の方から、今、空き家になっていて、もう御両親は亡くなっていらっしゃるのかな。その空き家に火をつけたりね――まだないですよ。ないですけど、火をつけられたり、それから空き巣に入ったり、大変危険だと、このままですとね。ちょうどそこの方のお宅がひっかかっているんですね、あの道路の1本が。これなかなか、本当に努力していただかないと進まないのかなと思いますけれども、それも含めてもう一度、決意のほどを伺います。 ○上村まちづくり推進室副参事(地域まちづくり担当) 委員御指摘の対象家屋は、区画道路5号だというふうに認識してございます。実際、今、空き家状態になっておりまして、交渉先がちょっと遠くの地方なものでございますけども、今回の火災の件もございましたので、地域の方々の声も受けとめておりますので、早期にまた交渉を再開したいと考えております。 ○きたごう委員 よろしくお願いいたします。 ちょっと外れますけれども、海洋研究所が、ことしの3月に千葉県柏市に移転した、こう聞いております。そこでお聞きしますけれども、建物の解体、それと撤去、これはまだ進んでいませんけども、これはいつごろになるんでしょうか。御存じだったらちょっと教えてください。 ○上村まちづくり推進室副参事(地域まちづくり担当) 東大にも確認しましたところ、東大側としましての今の現状は、早い時期に解体する必要性は認識しているけども、具体的な日程について、現時点では未定と、早急に立てたいというふうに聞いてございます。 ○きたごう委員 ここが撤去しないことには、その東大附属の東側、南側、この地区施設道路ですか、この整備が進まないと思うんですね。少しでも早く進むように、中野区等から御努力をお願いしたい。どうしてもこれは災害時にはこの近隣の方が避難してくる、避難する場所ですから、少しでも早く進めなきゃいけない、こんなふうに思っていますので、ぜひ御努力をいただきたいと、こんなふうに思います。これ要望です。 この項でもう1点お伺いを、3番目の(仮称)南部防災公園の用地、これについてお尋ねをしたいと思います。確認のため何点かお聞きします。今この南台一・二丁目地域の防災性の向上について伺ってまいりました。しかしながら、地域の防災性が向上しても、災害時に避難する広場が必要と思います。御案内のように、現在、南台一・二丁目の広域避難場所は、東大附属中等教育学校一帯となっておりますけども、さまざまな防災機能や備蓄倉庫などの施設の整備のために、海洋研究所の用地取得が急務であると思っております。そうしたところ、今定例会の補正予算で用地取得が計上されまして、東大附属側と交渉が進んでいるということで、私も含め地域の方も安心をしている、こういうことでございます。そこで伺いますけれども、現在、東京大学との用地交渉はどのようになっているのか、一応確認のためにお聞きしたい。もう一度伺います。 ○篠原経営室副参事(用地・管財担当) 現在、10月中には契約する方向で交渉が順調に進んでいるところでございます。 ○きたごう委員 10月ですか、10月中に交渉がまとまるという今御答弁いただきました。ぜひ引き続き御尽力をいただきたい、こう思います。 そこで補正予算で、総額44億7,300万円ですか、余の予算額が計上されておりますけれども、その主な内訳を教えていただけますか。 ○篠原経営室副参事(用地・管財担当) 本定例会で可決いただきました用地特別会計の補正額の内訳でございますが、まず用地費が41億6,000万円、グラウンドの移転補償費が3億1,000万円余でございます。 ○きたごう委員 今、副参事から用地費ですか、総額では44億7,300万円ですけど、用地費が41億6,000万円という今御答弁がありました。この価格はどうなんでしょう、適切な金額ということで理解していいんでしょうかね。その一連の算出方法、これはどのようにされたのか、お伺いします。 ○篠原経営室副参事(用地・管財担当) この用地費につきましては、区側、それから東京大学側の双方で鑑定評価を行っております。その評価額に基づきまして交渉しているわけでございまして、適正な価格であるというふうに考えてございます。 また、御質問がありました鑑定方法でございますが、都心にある大規模用地ということから、どのぐらいの利益があるかといった点、例えば、仮に当該用地にマンションを建設した場合、開発法によってどのぐらいの利益があるか、こういった点も考慮して鑑定を行ったものでございます。 ○きたごう委員 今、副参事、これから聞こうと思っていたんです、それね。その開発による鑑定評価ですけれども、この鑑定方法により、この数年間で当区で取得用地はあったのでしょうか。あったら教えてください。 ○篠原経営室副参事(用地・管財担当) 直近では、本町五丁目公園用地、この用地につきましては、開発法の考え方に基づいて鑑定評価をしてございます。 ○きたごう委員 はい、いろいろとありがとうございました。この(仮称)南部防災公園整備の実現は、10か年計画の第3ステップ、こんなふうに伺っております。地元では一日も早くこの防災公園になること、その実現に大きな期待を持っております。よろしくお願いいたします。 以上でこの項の質問は終わります。 それでは、3番目の区立小・中学校の耐震化について伺います。これは他の議員からも質問されておりましたけれども、私からも確認のために伺っておきたいと思います。 主要施策の成果の47ページ、ここに記載されておりますけれども、児童・生徒、地域の安全確保を図るため、中野区区有施設耐震改修計画に基づき、学校施設の耐震補強工事を行いました。耐震性能ランクBの校舎・体育館7校の耐震補強工事を実施した結果、耐震化率は71%から81%に向上した、こうなっております。これ、さっきの質問された議員のと重複するかもしれませんけど、Bランク何校で、棟数は現在幾つあるのか、伺います。 ○白土教育委員会事務局副参事(教育経営担当) Bランクの校数、棟数でございますが、再編対象校等を除きまして、小学校が6校で9棟、中学校が2校で4棟でございます。 ○きたごう委員 この補助制度ですね、これはどうなっているんでしょうか。教えてください。 ○白土教育委員会事務局副参事(教育経営担当) 公立小・中学校の耐震改修に要する経費につきましては、安全・安心な学校づくり交付金の対象になってございます。原則は国庫負担の割合は3分の1でございますが、地震防災対策特別措置法4条が適用される場合には、国庫補助の割合は2分の1から3分の2になってございます。 ○きたごう委員 わかりました。23区と今度は比較で、当区の、中野区の進捗率はどうなんでしょう。 ○白土教育委員会事務局副参事(教育経営担当) 中野区は22年の4月1日現在で、23区の中では下から3番目、21位でございます。 ○きたごう委員 今の答弁によりますと、下から3番目、23区でですね。耐震化が他区に比べておくれている、こう思いますけど、その理由は何でしょう。 ○白土教育委員会事務局副参事(教育経営担当) 区立小・中学校の耐震化につきましては、計画的に進めてきたところでございますが、厳しい財政状況の中で、耐震化計画を一部先送りせざるを得ない状況になってございます。区立小・中学校の耐震化につきましては、児童・生徒の安全と避難所機能の確保の点から優先的に進めていくべき課題であるというふうに考えてございますので、できるだけ早期に完了するように取り組んでまいりたいと考えてございます。 ○きたごう委員 それから、今後の財源の見通しなんですけれども、国、東京都、やっぱり厳しい財政状況かな、こう思われます。財源の見通しはどうなんでしょう。 ○白土教育委員会事務局副参事(教育経営担当) この国庫補助の負担でございますが、当面は継続されるというふうに考えてございますけれども、いつまでも続くという保証はございませんので、できるだけ早期に完了したいというふうに考えてございます。 ○きたごう委員 地震災害が起きたとき、学校施設は一時避難場所になります。そのためにも児童・生徒、そしてまた地域住民の方の安全確保を図るためには100%にしなけりゃいけない、こう私は思いますけれども、副参事の決意をちょっと聞かせてください。 ○白土教育委員会事務局副参事(教育経営担当) 先ほども御答弁しましたが、児童・生徒の安全、これはまず優先されるべきことだろうと思います。震災時に避難所としての機能を果たさなければならないということから、優先的に取り組んでいきたいというふうに考えてございます。 ○きたごう委員 はい、ありがとうございます。以上で、この項の質問は終わります。 次に、4番目の商店街の活性化について伺ってまいりたいと思います。 最初に、商店街に面する建物の建てかえの際に、1階を店舗等にすることについてでございます。商店街は、商店街らしさや、歩いて楽しい商店街、こういった雰囲気があって初めて人が集まり、そしてまた活気が生まれてくる、こう思います。商店街は地域に愛される商店街として、これまでもさまざまな努力をしてまいりました、と思います。商店街内の店舗が住宅などに建てかえられ、そのときの商店街の連続性が損なわれたり、また物販店が減少するなど、次第に商店街らしさが壊れつつある、こう感じております。こうした区の状況を認識していらっしゃるんでしょうか、伺います。 ○高橋区民生活部副参事(産業振興担当) 商店街は地域の顔であります。暮らしやすいまちづくりに欠かせない役割を持っていると考えております。しかしながら、商店街を取り巻く環境は厳しくなっておりまして、他の地域に比べまして元気があると言われてきた中野の商店街につきましても、空き店舗が目立ったり、住宅に建てかえられるなどしているところもあると認識しております。こうした状況につきましては、地域の生活利便性を低下させてしまうとともに、地域コミュニティを弱体化させることにもつながるため、区としても大きな課題だと認識してございます。 ○きたごう委員 そこで、この商店街らしさを維持するために、商店街の連続性はとても重要な要素であると思います。もしもこの建築物の、建物の1階で通りに面した部分が店舗、事務所等とし、住宅や駐車場などの商店街の連続性を損なうものは設けないようにすることができれば、それはとても有効に働くのではないかと考えます。他の自治体では、条例による規制、また地区計画の策定などの手法を用いて、商店街の魅力の維持発展を図っている、こういう例もあると聞いております。私の聞いたところでは、23区でも、隣の杉並区でJRの荻窪駅北口周辺ですか、それから豊島区の巣鴨地蔵通り商店街、いずれも大きな商店街と聞いておりますけども、そうした事例があるようです。どんな内容なのか、副参事、知っておられたら伺います。 ○高橋区民生活部副参事(産業振興担当) 杉並区のJR荻窪駅北口につきましては、平成16年に用途地域変更の都市計画決定にあわせて条例を制定いたしまして、駅周辺を低層階商業業務誘導地区として指定しました。規制内容は、1,000平米以上の建築物が対象となっておりまして、原則として、1階部分の床面積の2分の1以上、かつ建物全体の延べ面積の10分の1以上の部分を商業・業務系の用途に供しなければならないとしております。 豊島区の巣鴨地蔵通り商店街の場合でございますが、庶民的な商店街や、旧中山道沿いの町並みを守るため、平成17年に地区計画を策定しまして、建築物の用途、高さ、形態などについて制限を設けてございます。規制内容につきましては、高さを25メートル、およそ8階程度まで、通りに面した1階部分は店舗、飲食店などに限定すること、外壁は町並みに調和したものに限定する、そのような内容になってございます。 ○きたごう委員 今この先行事例の御紹介をいただきましたけれども、こうした、今副参事が答弁いただきましたけれども、そういった事例を参考にして、中野区内商店街の区域に規制をかけて、まちとしての連続したにぎわいを維持して、活気ある商業空間の形成を即すというんでしょうかね、進める、こういったことはできないんでしょうかね。どうなんでしょう。 ○高橋区民生活部副参事(産業振興担当) 地区計画や条例によりまして規制の対象とするためには、まずその地域が商業・業務系の集積の度合いを高めていくべき地域であること、そして、その規制の内容について、地域において十分な合意形成が行われていることが必要だと考えてございます。区内の商店街の区域に規制をかけ、活気ある商業空間を維持することにつきましては、有効な手段だと考えてございますが、そのためには、まず地元の住民や事業者の皆さんが方向を定めまして、地元の発意によりましてルールをつくっていくことから始めていくことが必要だと考えてございます。自分たちの地域の財力や活力をどのように高め、取り組んでいくのかというまちづくりの機運を高めていくことなど、区として積極的に支援をしていきたいと考えてございます。 ○きたごう委員 私は、商店街に活気があり、そしてまた地域のコミュニティですね、こういったコミュニティづくりの拠点としても機能していることは地域の財産、こう思っています。こうした状況を次の世代にも継承していく、これが必要である、こう思っております。区としてしっかりとリーダーシップをとりながら商店街の活性化を図っていく、こう思いますけれども、副参事、区の見解を伺います。 ○高橋区民生活部副参事(産業振興担当) 区民の生活スタイルや意識は常に変化しております。また大手スーパーやチェーン店の進出、あるいはネット販売など多様な販売形態も出てきております。商店街は時代に合った形に変化していくことは求められていると思います。そういう中で、地域の生活者の支持をしっかり得られるように変わっていかなくてはならないと考えております。そうした取り組みに拍車がかかるよう、商店街とも課題を共有しながらともに考え、必要な支援を行ってまいりたいと考えてございます。 ○きたごう委員 ぜひよろしくお願いいたします。 それでは、2番目の(2)商店街に設置する街路灯等の改善策について伺います。 商店街街路灯電気料支援、この補助は大幅な補助率アップされていました。大変ありがたい。商店街は大変ありがたいと感謝の声を聞いております。デフレ、円高とか厳しい経済状況が続く中、街路等の維持負担が軽減されたことはとても大きく、各商店街とも、その部分の経費をほかの事業へ振り分けられるようになるという声も聞こえてきております。今後も区の財政が厳しい状況が続くと思われますが、ぜひこの点につきまして引き続き区の支援を継続していただきたい、こう思います。 さて、商店街のシンボルでもありますこの街路灯ですが、これがかなり老朽化が進んで、それに伴う電柱の交換、補修、さらにこのLEDの導入、商店街においてはさまざまな悩みを抱えているのが現状のようであります。そこで幾つかお聞きしますけども、区内商店街の街路灯について、耐用期間を過ぎ老朽化したものが多くあるようです。したがって、特に街路灯の老朽化に対する対処について、これが大きな課題となっていくものと思います。現在、区は街路灯の建てかえについてはどのような支援をしているのか、伺います。 ○高橋区民生活部副参事(産業振興担当) 耐用年数の過ぎました商店街の街路灯の改修等にかかる費用につきまして、商店街事業費補助金として建てかえの経費支援を行っているところでございます。 ○きたごう委員 区は今後の街路灯の建てかえの需要について、どのように見込みを立てているのか、また、その需要に対応できるように予算を確保する必要があると思うんですけども、どのように考えていらっしゃるんでしょう。 ○高橋区民生活部副参事(産業振興担当) 毎年度の改修見込みにつきましては、区から各商店街のほうに意向確認をしておりまして、現在のところ五つの商店街が改修する見込みだというふうに聞いております。改修に対する補助の実施につきましては、予算の範囲内ということになりますが、改修内容の緊急度、それから必要性などを確認しまして、必要な対応ができるように考えてまいりたいと思っております。 ○きたごう委員 この街路灯のLED化に向けてお聞きしますけども、環境配慮や維持コストの節減などの理由から、多くの商店街で街路灯のLED化を望んでいると聞いています。21年度は東京都の補助金がありまして、区内で2カ所、商店街ですか――が補助金を活用してLED化をしたと聞いております。まずこの商店街2店、お聞かせください。 ○高橋区民生活部副参事(産業振興担当) 場所につきましては、野方の商店街、それから中野北口の一番街商店街でございます。 ○きたごう委員 そのときの都の補助金は、22年度にはなくなってしまったと聞いております。区として独自に街路灯のLED化に対して支援することは考えていらっしゃるんでしょうか、伺います。 ○高橋区民生活部副参事(産業振興担当) 街路灯のLED化につきましては、平成21年度につきましては都の補助制度を活用することによりまして、商店街は対象経費の5分の1の負担で行うことができました。今年度につきましては、都の補助制度が変わりまして、補助対象がLEDランプの交換のみということになった関係から、それ以外については都の補助金が活用できなくなってしまいました。現在、老朽化などに伴って街路灯をLED化する場合には、区の商店街事業費補助金の活性化事業の補助対象とすることができます。その場合には、商店街の負担は3分の1ということになります。区独自の街路灯LED化支援につきましては、今後の検討課題としていきたいと思います。 ○きたごう委員 緊急度、必要性、そしてまた環境の配慮ですね、その観点などからしっかりと街路灯に対する今後の向き合い方というんでしょうか、予算確保について整理していらっしゃる、こう思います。――整理していらっしゃるじゃない、整理していってもらいたい、こう思います。 聞くところによると、現在、区商連、商店街連合会では、区内の商店街の街路灯の実態調査というんでしょうか、これを始めたようであります。その結果も踏まえて商店街の検討を進めてもらいたい、LEDのですね、こう思います。いかがでしょうか。 ○高橋区民生活部副参事(産業振興担当) 今後、商店街連合会とも連絡をとりながら、商店街の実情を把握しながら、街路灯の維持更新について、またLED化についても区としてできる必要な支援をしてまいりたいと考えてございます。 ○きたごう委員 ありがとうございました。 3番目のその他で1点、防犯カメラの設置について伺います。 この商店街でも、防犯カメラの設置を強く希望していると聞いております。しかしながら、その設置費用とか、ランニングコストがかかるのでなかなか設置できないというのが実情のようであります。この商店街の防犯カメラ設置については、19年の4定の一般質問で私は、助成措置を講じるべきではないか、こう質問しております。そのときの区長の答弁によりますと、商店街などが防犯対策の一環として取り組んでいる防犯カメラの設置について、区として助成を行ってまいりたいと考えております。しかし、一方で防犯カメラの設置に当たりましては、個人情報の取り扱いなどの課題もありまして、条例などの必要性も検討しなければならないというふうに答弁いただいておりますけれども、現在、商店街へのこの助成措置というのはどうなっているんでしょうか。 ○髙橋経営室副参事(危機管理担当) 平成20年度から区内の商店街や町会、自治会等の地域団体を対象に、防犯カメラなど防犯設備の整備に要する経費の一部を補助しております。補助率は補助対象経費の3分の2でございます。また平成22年度から、商店会が町会など他の地域団体と連携して防犯設備を整備する場合には、補助率を6分の5とする制度も追加しております。 ○きたごう委員 はい、わかりました。 この主要施策の成果の23ページに載っておりますけれども、防犯カメラの整備、地域における犯罪への抑止力を高めるため、区で選定した安全・安心まちづくり推進地区内の地域団体による防犯カメラ設置について補助を行うとともに、平成21年度、新たに中野、野方の両防犯協会による防犯カメラの設置についても補助を行いました、こう記載されております。そこで伺いますけれども、この21年度、3団体となっておりますけれども、これはどこなんでしょうか。 ○髙橋経営室副参事(危機管理担当) 21年度に防犯カメラの設置補助を行いましたのは、東中野本通り共栄会による商店街内の設置、中野防犯協会による南台三丁目交差点への設置、野方防犯協会による上高田本通商店街への設置、以上3件でございます。 ○きたごう委員 はい、わかりました。確かに南台にもつけたのは存じております。 それと、この財源補助というんでしょうかね、これはどうなっているんでしょうか、教えていただけますか。 ○髙橋経営室副参事(危機管理担当) 財源につきましては、区の一般財源での補助以外に、都の補助制度としまして、防犯設備の整備に関する区市町村補助事業として、都から区に3分の1の補助がございます。また、先ほど22年度から6分の5という補助が追加されたというふうに申し上げましたが、この部分につきましては、地域における見守り活動支援事業という都の補助制度がございまして、こちらのほうで都から区に補助対象経費の2分の1が補助されるというものでございます。 ○きたごう委員 もう1点、この執行率を見ますと、40%ですか、ちょっと低いのかなと思うんです。これはどういうことなんでしょう。 ○髙橋経営室副参事(危機管理担当) 執行の内訳としましては、防犯協会への補助につきましては、2団体合わせまして補助額が299万6,149円と、執行率がほぼ100%となっております。一方、地域団体への補助につきましては、1団体に対しまして301万円補助しておりまして、こちらのほうが執行率が25.1%にとどまっております。執行率が低かった理由としましては、昨年度、四つの地域団体から防犯カメラの設置についての相談がございましたが、設置費用や設置箇所等について、団体内の合意がなかなかまとまりにくいなどの事情がございまして、実際に設置に至ったのが1団体にとどまったという事情でございます。 さらに、補助しました1団体につきましても、区で用意しておりました600万円の予算に対しまして、補助額が301万円と、約半分の設置費用で済んだため、2団体分、1,200万円を想定しておりました地域団体への補助分の執行率としましては4分の1、25.1%となったものでございます。それが影響しまして、防犯カメラの補助全体としましても、4割、40%の執行率となったものでございます。 ○きたごう委員 はい、ありがとうございました。いろいろこの商店街活性化について伺ってまいりましたけれども、区長に一言お聞きしたいんですけれども、今のまんまでは、特にまちの中の商店街、これもシャッター通り商店街なんて言われていますが、そういうふうになってしまう。また、限界商店街、これは我が会派の北原さんが以前に質問されていらしたかな、こういう域に入ってしまう。行政の協力、サポート、これが欠かせないと思うんです。区長は里・まち連携、この経済交流、そしてまた区内の産業振興、商店街への支援、こういったことに非常に力を入れていただいていると私は思っております。そんなところから、ぜひ区長のリーダーシップで区内の商店街、これを何とか救っていただきたい。ぜひお願いしたいと思います。区長、一言、よろしくお願いいたします。 ○田中区長 市民のライフスタイルの変化でありますとか、それから、インターネットなどを使った無店舗販売がまた急速に伸びているというようなことなどから、路線に張りついた商店街というものの危機的な状況というのは本当に進んでいるというふうに思っております。やはり現代のライフスタイルに合った商店のあり方というものを考えていかなければいけないということと同時に、商店街を再編していくというんですかね、今まであった商店街の面積、長さというものを全部全面的に守りながら振興していくということはやはり無理だろうというふうに思っておりますので、やはり一定の選択と集中を商店街でも働かせていくような、全体としてのそういった構想というものも必要なのかなというふうにも思っております。そうしたことを区として進めていくというのはなかなか大がかりであるし、検討もかなり長期間を要するということでもあると思っておりますけれども、個々の商店街がそれぞれの商店街の戦略を持って積極的な取り組みをしていただくということが、まず一番根本に欠かせないということでありまして、そういった意欲的な取り組みをしていただいている商店街については、区としても積極的な支援をさせていただいていると、こういうことでもあります。 そうしたこととあわせて、商店街全体の力を強めていくというようなことも必要かというふうに思っておりまして、ポイント制度、支え合いとかエコとか、あるいは商店街振興といった観点からのポイントをつくって、ポイント制度をつくっていく。そういうものを動かしていく中で、区内商業というものに寄与できるようなあり方というものもないかというような検討も行っているところであります。 いずれにいたしましても、ライフスタイルが変わったとか、こういうことができてきたとか言いながらも、やはり地域の中で商店街というものが果たしている、人と人が交流したりとか、コミュニティの中心となっている機能であるとか、それから、だれでも安心して生活の需要を満たすことができるであるとか、そういった商店街の役割の大事さというものは本当に変わらないというふうに思っておりますので、中野区の商店街について、これからもしっかりとした施策を構築していくよう努めてまいりたい、こう思っております。 ○きたごう委員 ぜひよろしくお願いをいたしたいと思います。 それでは、最後にもう1点、その他で――じゃない。ごめんなさい。失礼しました。その他で、実は高齢者の見守りについてというのも取材をいただいていましたけれども、あと3人、質問者が我が会派は3人残っていらっしゃいまして、時間がなくなってきているようですから、1点、最後に5番目の区内の南部地域、このバス路線について、1、2点、お尋ねしたいと思います。 これは以前にも質問しておりまして、運行を始めて5年たっておりますけれども、いまだに1時間に1本、こういうことなんですが、利用客数、どうなんでしょうか。以前と現在、どうなんでしょうか、教えてください。 ○滝瀬都市整備部副参事(交通・道路管理担当) 南部高齢者会館行きのバスの利用者数ということでございます。区といたしましては、乗降客数の詳細につきましては把握はしてございません。 ○きたごう委員 把握していませんって、全然聞いていないんですか、状況。 ○滝瀬都市整備部副参事(交通・道路管理担当) 事業者でございます京王バス東株式会社、こちらに問い合わせをするところでございますが、利用者がバスに乗り切れない状況は生じていないと、そういった回答がございました。 ○きたごう委員 前回も質問したときに、事業者に増発という、区側から働きかけていただきたい、こんなふうにお願いしたんですけど、その後どうなんですか、働きかけていただいているんでしょうか。 ○滝瀬都市整備部副参事(交通・道路管理担当) こちらの増便でございますが、今、1時間に1本ということでございまして、増便の御要望たびたびいただいているところでございます。それにつきましては、先ほどの京王バス東株式会社に要望しているところでございますけれども、先ほど申し上げましたとおり、利用者がバスに乗り切れない状況は生じていないということから、現在のところ増便については考えていないといった回答をいただいているところでございますけれども、引き続き働きかけを行ってまいりたいと考えてございます。 ○きたごう委員 やがてあそこの東大附属に(仮称)南部防災公園、この整備がされ、そしてまた今もう南台五丁目には島忠ですか、これがオープンしています。利用客もふえてきていると思うんですよね。ふえると思うんですよ。(「がらがらだよね」と呼ぶ者あり)がらがら。やっぱり地域の利用していらっしゃる方はともかく、そのほかの方も30分に今、先ほど副参事も言いました30分に1本の増便、それから発着時間帯ですか、ぜひもう一度、何回でも事業者に働きかけていただきたい、こう思うんですけれども、どうですか。 ○滝瀬都市整備部副参事(交通・道路管理担当) 委員御指摘のとおり、地域の実情といいますか、そういったものに合わせた適切な交通網の発達、非常に重要なことと認識しているところでございまして、ルート変更といったことにつきましても、(仮称)南部防災公園の整備、ホームセンターの開設、そういった状況を踏まえながら、利用状況を見つつ、必要であればバス事業者と相談をしていきたい、そういうように考えてございます。 ○きたごう委員 ぜひ御努力をいただきたい、こう思います。よろしくお願いいたします。 時間も大分過ぎてまいりましたが、1点、区長にちょっと伺っておきたいというか、感想を述べていただきたいんですけども、平成21年の第1回定例会で所信表明ですよ、この中で10か年計画で定めた四つの戦略、それと行政革新、そして予算の概要について述べていらっしゃいます。この21年度の区政運営、職員の先頭に立って頑張ってこられた成果もあったかと思っておりますけれども、区長御自身でこの区政運営、21年の1年間で進めてきた区政運営について、点数、百点満点とすると御自身で何点ぐらいあげられるでしょうか。その辺ちょっとお聞かせください。 ○田中区長 100点。100点と言いたいと思っていますけれども、評価はやはり歴史がするものだというふうに思っておりますので。 ○きたごう委員 まあ、自信持ってぜひ進めていただきたい。大変厳しい財政状況が続くようでございますので、行政の先頭に立って頑張っていただきたい、こう思います。 以上で――あと、その他で1点ですね。先ほど言いました、ありましたけども、ちょっとやめろっていうことですから、またの機会に質問させていただきます。大変ありがとうございました。 以上で私の質問を終わります。 ○いでい委員長 以上で、きたごう秀文委員の質疑を終了します。 次に、大内しんご委員、質疑をどうぞ。 ○大内委員 おはようございます。早速質問に入らせていただきます。自民党の大内でございます。 最初に、物件費から見る委託事業のあり方。いろいろ委託に関しては質問が出ていましたけれども、なるべく重複しないように簡単に聞いていきたいと思います。 物件費全体で平成12年度から10年間、約120億円台で推移しておりますが、委託料だけ見ると、12年度から18億円、現在増加しております。平成20年、21年度の主な増加要因は何でしょうか。 ○戸辺管理会計室副参事(管理改善担当) 平成20年度につきましては、おおむね前年度と同じ水準で推移してございます。増要因では、ごみの収集作業、資源回収で2億7,000万増、妊婦検診等で1億1,000万増等ある反面、がん検診等で4億3,000万減という内容でございます。全体としては同程度となっております。 それから21年度につきましては、6億円、前年度比で増加してございます。主な要因といたしましては、選挙費、緊急雇用創出事業等の臨時的経費、それが約2億円、療育センターアポロ園運営支援、それから障害者福祉会館運営、小学校給食調理業務委託、学童クラブの運営の委託経費、そうしたものが3億4,000万という内容になっているものでございます。 ○大内委員 それで、この人件費の削減分のうち俗に委託料、物件費等に変わったもの、それとあと委託料だけじゃなくて保育園の民営化などによる委託は扶助費、あるいは補助費等に振りかわっていると思うんですけれども、それで合わせてどの程度なのか。 ○戸辺管理会計室副参事(管理改善担当) 人件費削減分のうち、委託料に関して振りかわったもの、大ざっぱでございますが、20年度につきましては、小学校の給食調理分の業務委託が約2,000万、学童クラブ運営経費が1,000万の合計で3,000万程度、それが増要因の中での分析でございます。 それから21年度の増加分6億円のうち、基本的には療育センターアポロ園運営支援、障害者福祉会館運営、小学校給食調理業務委託、学童クラブ運営委託など、人件費の振りかわり分と見られる主な内容のものにつきましては、3億4,000万程度という認識をしてございます。 ○大内委員 それで、職員2,000人体制ということを今目指してやっているわけですけれども、平成14年度以降、約8年間で800人の職員を削減してまいりました。区の職員は減ってきておりますが、一方で、やはり業務を請け負ったところには民間の人的配置があると思います。区の職員と民間事業者、要は民間に委託をした事業にも人的配置があると思うんですけれども、区の職員が前、3,200人ちょっとか、体制でやっていたのに比べて、働いている人の数というのはどうなっているんですか。ふえているの。 ○奈良経営室副参事(人事担当) 委託先の民間事業者には、契約の内容ですとか、契約の金額の範囲内でみずからの判断によりまして職員体制を組みまして、区が求める水準の業務内容を実施してもらっております。したがいまして、区といたしましては、求める成果の管理は行ってございますが、これを達成するために民間事業者が雇用している職員数まで把握してはございません。 ○大内委員 ただ、委託をしているということで、どういった委託をしているかって検証しているわけでしょうから、一番、学校の給食の調理業務で言えば、午前中の忙しい時間は人を多く配置して、その後、終わった後、片づけは少ない人数でやっている。こうなってくると人数の把握って確かに難しいかもしれないけれども、おおよそどの程度の――職員と言わないのか、人を使って、今、中野区のそういった事業を行っているのかということを今度調べておいていただきたい。(「わかるよ」と呼ぶ者あり)きのう言ったんでね、ちょっと調べられているんで。次回まで。確かにそうやって出し方があるんですけども、要は、当初の3,200人の体制のときも、ある程度民間に委託していたという部分もあるんですけれども、要は、単純に、当時よりも民間に委託することによって、多くの人が仕事に携わっていて、よりサービスがよくなっているのか、あるいは、実際はもう3,000人ぐらいの人しか働いていなくて、事業は充実しているのかというのをちょっと検証していただきたいなと思います。 それで、例えば具体的に、1階のこの今フロアマネジャー、業務委託になりましたよね。それで、区の職員が直接行っていたときの人件費と比較してどのようになっているのか。また、以前何人の区の職員で行っていて、現在は何人の職員というんですか、フロアマネジャーさんがいるのか、その比較をお願いします。 ○松原経営室副参事(広報担当) まず経費でございますが、21年度において、総合案内に従事しておりました再任用職員の人件費は、行政評価の基準によって計算をいたしますと、おおむね1,520万円となります。それで今年度の民間事業者との委託料は1,522万円で、ほぼ同額となっております。 次に、人数でございますが、21年度は再任用職員4人に担当させました。そうですけれども、月16日勤務という再任用職員でありますので、定数上は約3.2人の配置ということになっております。それに対しまして、今年度は受託業者との契約によって、常時4人または5人の人員が配置されるように対応をしております。 それから、効果という点ですけれども、委託に当たりまして、総合案内におけるサービスの充実が図られたというふうに考えております。例えば、ロビーにはフロアマネジャーを配置することができておりますし、それから、またふえた人員によってきめ細かい案内、誘導ができて、また来庁者への積極的な声かけ、丁寧な案内業務が実現できたというふうに考えております。 ○大内委員 すると、基本的にかかっている――人件費だけを見ると委託料と大して変わらない。人の配置の数も変わらない、ほとんどね。4人から……(「人の配置」と呼ぶ者あり)前は職員4人、今は4人ないし5人と言ったよね。(「はい」と呼ぶ者あり)本当は数も変わらないけれども、よりサービスがきめ細かくなったということは、民間のほうがそんなに優秀なんですかということになっちゃうんだよね。だからもうちょっとちゃんと答えたほうがいい。 ○松原経営室副参事(広報担当) 申しわけございません。4人、具体的な4人の再任用職員というようなことで、その4人の再任用職員の勤務日数が月16日ということでございますので……(「窓口」と呼ぶ者あり)はい、3人ですとか、場合によってはお休みが入って、それを欠けたりというようなことがございました。 ○大内委員 だから、常時3人ぐらいの職員ということになるわけでしょう。(「はい」と呼ぶ者あり)わかりました。それで、そうやって民間に委託できるものは委託していくということで、職員の2,000人という一つの目標を掲げてやってきているわけですけれども、もうあと6年ぐらいで大体達成、2,000人体制になるというような数字が出ていますけれども、じゃあ、平成28年になると、例えば2,000人になったらもうその時点で委託というものは考えなくなるのか。要は、民間活力を実際2,000人体制というものを目指した中で行っていく中で、非常に効果が出ている。何か、今回の総括でも非常に民間委託というのは効果が出ている。同じ費用対効果を考えた場合に、非常に効果があるというようなお話が多々出ております。そういった中で、もう2,000人というものになったらもうやらないのか。その辺の方針というのは書いてないんですけれども、どうなんでしょう。 ○戸辺管理会計室副参事(管理改善担当) 委員の御質問でございます。区としては、委員御指摘のように、民でできることは民の力にゆだねる、そうした基本方針をもとに民間活力の活用を進めているところであります。2,000人体制構築後ということでございますが、その後にあっても民間のすぐれたノウハウ、経済効率を生かし、区民サービスの向上と経費の節減を図る。そうした観点から、民間活力の継続的なその活用、そうしたものについては導入を図っていく必要があるというふうに考えてございます。 ○大内委員 これは区長にお伺いしたほうがいいのかなと思うけど、要は考え方ですね。2,000人というのは一つの目標なんだけど、もう目標じゃなくなってきたんですね。もう見えてきたから。というよりも、どこまで民間に委託したほうがいいのか。各分野で、こういった事業は民間に委託したほうがいい、あるいはしないほうがいい、そういったものを検証していかないと、ただ単に職員の数を減らすということが前提になっていたんですけれども、だんだん今回の話を聞いていると、民間に委託することによってサービスが非常に充実したと、そういったものが非常に検証されてきた。そうなってくると、2,000人体制をやるために民間委託するということではなくて、区民サービスを充実させるために民間委託したほうがより効果が出るといった考え方に立って、職員の削減ということではなくて、民間に委託したほうがより充実したサービスができる、そういった観点に立ってこれからの民間の委託の方法というのかな、施策を考えていただきたいと思いますけど、どうですかね。 ○田中区長 全く同感でありまして、かつてというか、これまでは、例えば政策をつくるだとか、それから区民の権利・義務にかかわることだとかというと、職員じゃなきゃできないんじゃないかみたいな、そういった割合固定的な考え方もあるように思いますけれども、そういうところもやっぱりもっと踏み込んでよくきちっと吟味していけば、区民にとっていいサービス、区民にとっていい区の施策を進めるという上では、民間の力を活用していく場面というのはもっともっと出てきてしかるべきなんではないかと、そんなふうにも思っております。 ○大内委員 そういった視点に立ってこれからの民間の委託というんですか、新しい考え方というのを進めていただきたい。2,000人体制というのは一つの目標で、もうそれにこだわるということじゃなくてね。それが1,800人になるかもしれないし、あるいは2,000人より――区の職員でやったほうがいいという場合、2,000人超えるかもしれないけれども。例えばそこに座っている皆さんの中にも、民間の方が現在いらっしゃいますけれども、半分ぐらいは民間のほうがいいということになるかもしれないし、それはやっぱりじっくり考え方を、2,000人ということだけにこだわらないでやっていただきたいと思います。 次に、法定受託事務である自衛隊募集業務についてお聞きします。 都道府県や全国の区市町村では、地方自治法の規定第2条第9項及び自衛隊法の規定第97条第1項、並びに自衛隊法施行令の規定第162条に基づき、自衛官募集に関する一部事務、例えば、①関係機関との連絡調整及び情報提供、②募集相談員等への協力依頼に関することなどの第1号法定受託事務を処理しています。こうした自衛隊の取り組みはほとんどの、なかなか一般の住民には知られておりませんが、一部の自治体では広報やホームページなどで広く住民に周知しておりますが、中野区ではどのようなPRをしていますか。 ○篠原経営室副参事(経営担当) 区が行うPRでございますが、自衛官募集に関します記事を区報に年4回ほど掲載しておりますが、自衛隊の取り組みについてはまだPRをしてございません。 ○大内委員 この法定受託事務では、その自治体の区域内での募集をするための環境づくりや、募集情報の提供、募集活動の直接支援を行うことを求められていますが、現在、中野区の取り組みをお聞きしたいと思います。 ○篠原経営室副参事(経営担当) 現在、中野区の取り組みでございますが、先ほどの区報への募集記事の掲載のほか、募集ポスターの掲示、それから4階の経営分野における募集案内のパンフレットの配布、それから自衛隊募集相談員の連名委嘱式や入隊者の激励会、こういった開催などの取り組みを行っているところでございます。 ○大内委員 今出ました募集相談員ですけれども、この相談員の人数と役割をお聞きしたいと思います。 ○篠原経営室副参事(経営担当) 募集相談員でございますが、原則、区内の中学校区に1名とされてございまして、本来12名定員のところ、現在9名委嘱されてございます。相談員につきましては、地域密着型のボランティアといたしまして、地域の適齢者、自衛隊に入る年齢者ということでございますが、適齢者、それから友人、知人の志願者に対して情報提供などを行っていただいております。 ○大内委員 今お話しいただいた募集相談員ですけども、我が会派の市川議員、北原議員、吉原議員、私も委嘱されております。また、この相談員も年々高齢化されていると聞いております。ぜひ区もこの募集の取り組みや、こうした相談員の実態なども区報やホームページで紹介していただきたいと思いますが、いかがでしょう。 ○篠原経営室副参事(経営担当) 区報、それからホームページを活用したPRにつきましては、検討していきたいというふうに考えております。 ○大内委員 それでですけれども、先月、高円寺の自衛官募集案内所の広報官と、今紹介しました4名の私たち相談員と懇談の機会がありました。その中で、募集事務地方公共団体委託費にかかわる重点地区市町村の指定について相談がございました。この指定は、厳しい募集環境及び予算環境を考慮し、募集事務委託費を効果的に配分運用していくため、昨年度から重点区市町村を指定し、委託費の重点的な配分をしております。中野区もぜひ検討していただきたいと思います。22年度については荒川区、小笠原村が指定され、23年度には品川区、また足立区、東村山市が指定される予定で、さらに指定する自治体を探しているそうです。中野区もぜひこの重点自治体の指定を受けていただきたいと思いますが、いかがでしょう。 ○篠原経営室副参事(経営担当) 重点自治体の指定につきましては、現在、指定された区としてどのような取り組みができるかということを今含めて検討しているところでございまして、もう少しお時間をいただきたいというふうに考えております。 ○大内委員 手を挙げるんだったら早く手を挙げないと間に合わないので。要は、区のほうがお金を出すわけじゃなくて、募集の業務に関して自衛隊のほうからお金がいただけるということです。今、その難しい取り組みをするわけではなくて、例えば庁舎に懸垂幕、募集の際、自衛隊員募集の際、張るとか、あるいはイベント会場に、中野まつりにブースをつくっていただいて、ミリタリー食をそこで販売するだとか、例えばそういったこともいろいろ考えられると思います。今、非常に人気がありますから。中野区は田中区長になってから連名委嘱式や、入隊者の激励会を開催するなど、この自衛官募集事務に関しては大変御理解をいただいていると思います。重点自治体の指定については、所管で今検討している、前向きに検討しているというふうに受け取っておりますけれども、ぜひ区長もこの件について検討いただいて、区長がやれと言うとすぐやりますから。23年度に重点地区の指定を受けていただきたいと思います。区長、どうでしょう。 ○田中区長 国の中で自衛隊の役割ということは大変重要だというふうに認識しておりますし、募集事務についても、区の事務としてしっかり位置付けられているところであります。そうしたことを踏まえて、自衛官募集についても区として適切な役割を果たしていく、さらにその役割を積極的に強めていくということが大事だと考えているところであります。 ○大内委員 何か、答えになったか……。要は、まあ、やると。重点地区、手を挙げるということに理解をしておきます。 じゃ、次に、旧桃丘小学校の跡地活用の進捗状況について。これはいろいろ聞いていますので、もうはしょります。簡単に聞いておきたいと思います。この桃丘小学校跡地の活用方法ですけれども、昨年度の10か年計画に出ておりましたけれども、それの内容と今やっているプロポーザルをいろいろ提案してやろうと行っていることは合致しているんでしょうか。 ○小田政策室副参事(企画調整担当) 新しい中野をつくる10か年計画(第2次)では、中野に根付いたお笑い、演劇、ダンスなどの表現活動を、若者の豊かで柔軟な創造性やエネルギーを生かして、全国に向けて積極的に発信する、そのための表現・文化施設の拠点として、桃丘小学校跡を活用するとしてございます。それを踏まえて検討を行いまして、8月30日に区民委員会で活用状況に関する検討状況ですか、こちらについての御報告があったわけでございます。具体的な施設の使い方や管理運営方法等につきましては、新しい中野をつくる10か年計画(第2次)の策定をした後に決まった内容であるというふうに承知してございます。 ○大内委員 だから、担当では当初考えていたとおりの桃丘小学校の使われ方というのかな、今後、自分たちの考え方と同じだと、合っているということでいいんですね。 ○小田政策室副参事(企画調整担当) 一応その、先ほど申し上げましたように、表現・文化活動の拠点としてこちらの施設を使いたいというところでは一致してございます。 ○大内委員 それで、総務委員会で採択された陳情の内容ありますよね。あれ十分反映されていると思いますか。 ○高橋区民生活部副参事(産業振興担当) 総務委員会で採択されました陳情の主旨については、区としても受けとめているところでございます。その主旨を踏まえまして、今後運営者を公募する際には、施設運営に支障のない範囲で地域行事への施設開放に協力する旨を貸与条件に加えることを考えております。また、地域とのかかわり方に関する提案を提示させまして、その点も考慮して運営者を選定していきたいと考えてございます。 ○大内委員 8月に今出されたんですけれども、その間、約、4月からの間、議会あるいは区民等にあまり情報が提供されていなかった。説明が不十分だったと思いますけど、どうですか。 ○高橋区民生活部副参事(産業振興担当) 桃丘小学校の跡施設活用につきましては、表現・文化活動として整備することで方向は決まっておりましたけれども、その具体的な内容について検討に時間を要していることから、今回、検討状況についての報告をさせていただいたところでございます。検討中のどのタイミングで適切な情報提供ができるのか、なかなか難しいところではございますが、陳情が主旨採択された経緯も考えますと、議会、区民への丁寧な情報提供をすべきであったかというふうに思っております。 ○大内委員 それで、きょう朝テレビを見ていましたら、皆さん出勤時間だと思います。8時過ぎの12チャンネルで、アーツ千代田3331というのが出ていたけど、これ御存じですか。 ○高橋区民生活部副参事(産業振興担当) 千代田区のほうで平成20年の6月に設立したものでございまして、担当職員のほうも千代田区のほうに情報収集に出かけているところでございます。 ○大内委員 それで、あそこも元中学校だったところを利用してすごい、テレビで案内するぐらいですから、非常に立派なものなんですけど、ああいったものをイメージしてよろしいんですか。中野の場合もね。 ○高橋区民生活部副参事(産業振興担当) 千代田区の地域事情と中野の事情、異なる点もございますけれども、そういった表現活動をテーマにしたまちの活性化につなげていく施設ということでは、同じイメージと考えてございます。千代田区ではアーツ千代田3331、こちらのほうが一つのまた有名な名前を売っている部分もございますので、中野でもそういったことを目指していきたいというふうに思ってございます。 ○大内委員 この3331って意味は知っている。 ○高橋区民生活部副参事(産業振興担当) たしか、3・3・7拍子か何か、手拍子に由来をしているというふうに聞いてございます。 ○大内委員 ありがとうございます。そういった非常にテレビで見るときれいに見えるんですけど、まあ、そこまでは期待していませんけども、桃丘小学校も場所もいいですし、ぜひ地域、あるいは議会にもしっかり説明して考えていただきたい。 それと、あともう1点気になることは、この10か年計画で桃丘小学校跡地にはステップ2までの記載しかない。じゃ、5年から先はそういったものはなくなる。桃丘小学校は将来的に言うといろいろなものに活用していかなきゃいけないと思うんですけども、そういった中野の、先ほど言った何とかを発信していくということは5年で終わるんですか。5年から先はどうなっていくんですか。 ○小田政策室副参事(企画調整担当) 若者の活発な表現・文化活動の拠点といたしまして、まちのにぎわいの中心となる地域であることは今後も変わらないというふうに考えてございます。この施設から巣立った団体や若者が表現者として発信することで、中野に人を呼び込み、にぎわいを創出し、より高い経済効果をもたらすものであるというふうに考えてございます。 桃丘小学校跡のある中野三丁目は、中野駅周辺のまちづくりの計画を進めることで大きく変わっていく地域であるというふうに考えております。中野駅の西側に南北自由通路ができまして、その接続口が中野三丁目に必要となるわけでございます。そうした動きを踏まえまして、中野三丁目一帯のまちをどのように整備していくかが当面の大きな課題であるというふうに承知してございます。これからのまちづくりの動きの中で、この桃丘小学校跡地は重要な資源であるというふうに考えております。よりよい中野三丁目のまちづくりを検討する中で、その活用も考えていきたいというふうに考えております。 ○大内委員 そういうことを聞いているんじゃない。桃丘小学校の跡地の利用のことを聞いているんじゃなくて、お笑いのいろいろ、まちづくり拠点と言っているでしょう。それがステップ2で終わっているでしょう。3、4ではそういったものはどうなっていくんですか。桃丘小学校でなくなったら、今度はそういったものをほかのところに持っていってやるのか。中野のまちづくりの中で、その考え方というのは、仮に桃丘小学校がほかの目的に使われた場合でも残っていくんですね。そういうことを確認しているわけ。だからステップ2までしか載っていないけども、3、4ではどうしていくんですかということを聞いているわけ。桃丘小学校でその事業が終わったら、もうそういった考え方はなくなっちゃうんですか。そうじゃないんじゃないですかということを言っているわけです。 ○小田政策室副参事(企画調整担当) 10か年の表記につきましては、ステップの中で、ステップ1で整備、2で運営というふうになってございますが、その後、記載が特にないものは継続していくという考え方でございますので、当面その役割というものは担っていくというふうな記載でございます。 ○大内委員 だから、3になったらもう桃丘小学校はほかに使われちゃうんだから、なくなっちゃうでしょうと言っているの。あるいは4になったときには、桃丘小学校というのはほかの目的に使うわけでしょう。そうした場合、そういったような拠点がなくなっちゃうわけでしょう。そうした場合、それでもう事業は終わっちゃうんですかということを聞いているんだよ。言っている意味わかりますか。 ○小田政策室副参事(企画調整担当) 仮に建物としてのこの桃丘小学校というものがなくても、このエリアとしては、やはり表現・文化活動の拠点、文化発信の拠点のエリアというふうにまちづくりの中では考えているところでございます。 ○大内委員 だから、桃丘小学校自体なくなったときに、今言ったようなことで、ああ、あの地域そうだと言っていた。どうやってやるのかちょっと見えてこないんですけども、やっぱりそういったことも考えながら進めていきたい。だから、だれか答えたい人がいたらどうぞ。 ○田中区長 用意したものを読んじゃうもんですから、話がいかないということが。桃丘小学校で今つくろうとしている機能、これは今後とも発展させていきたい機能ですので、桃丘小学校の周辺の中で将来的にも機能は確保していきたい、こう考えております。 ○大内委員 はい、では、その他に入ります。 その他で第1点、野方図書館についてお聞きをちょっとしたいと思います。先日9月の初頭、まだ暑い盛りに図書館に行ったときに、何か正面のところ、ガス管の工事みたいな形でやっていたんですけども、あれは何の工事をしているんですか。 ○小谷松中央図書館長 現在、野方図書館でバリアフリーの工事をやってございます。 ○大内委員 私も知っている。取材してわかりましたけども、エレベーターを設置しているということなんだろうけども、そういったことが予算書に、私もいろいろ見たんですけれども、21年度の決算書、あるいは今年度、平成22年度当初予算歳出説明のこの説明書を見ても出ていないんですよね。大まかにこの平成22年度に関しては、図書館の施設管理費の中の図書館8館の施設管理及び運営ということで9,200万余、こういった出方しかしていないので、わからないんですよ。地域にも、私たちも説明を受けていないし、何か工事をやっているなというだけであって、バリアフリー自体の工事を悪いと言っているわけじゃないし、しっかりとそういった説明をしていただきたいと思いますけども、これからはね。どうですか。 ○小谷松中央図書館長 今回の工事に当たりましては、これ、9月から12月までの工期なんですけれども、図書館内ですが、ポスター、チラシ、それからまたホームページとか、お知らせなどを作成いたしまして、周知をいたしたところでございます。ただ、地域全体ということではちょっと弱かったかなというふうには思ってございます。これからいろいろPR等々工夫していきたいというふうに思います。 ○大内委員 少なくても私は知らなかったということです。たまたま行ったらやっていたと。ただ、予算書を見てもわからないのね。一つここで聞きたいんだけども、予算説明書の書き方なんだけれども、例えば、単純に100万円以上の事業等については載せるだとかしてくれないと、細かいやつは細かく載っているんだけども、大きいやつは、この9,200万と一くくりになっちゃっていて、わからないんですよ。予算作成する割に。だから、これはお願いしておきますけども、細かいやつは10万円単位から載っている。大きいやつはもう何千万円単位で一くくりになっていると、よくわからないというか、後でどこを探してもわからないのでね、ちょっとこれ予算をつくる中で、ある程度の基準、例えば100万円以上の事業については項目を出すだとか、何かそういうふうな工夫できませんかね。 ○志賀政策室副参事(予算担当) 今、委員お話しの内容でございますが、予算明細の補助資料のほうに記載がないということで御理解しますけども、そちらの予算明細の補助資料につきましては、今後つくり方について工夫をしてまいりたいと思います。 ○大内委員 繰り返しになりますけど、今言ったその中野区立図書館8館の施設管理及び運営でエレベーターの設置をやるわけですよ。ちょっとなかなか読み取れない。もうちょっとわかりやすく工夫をしていただいたほうがいいのかなと思います。 それとあともう一つですけれども、中央図書館もことしの夏いろいろ行きましたけども、もう朝から自習室――自習室と言わないのかな、あれは閲覧する場所で自習している方、非常にいっぱいなんですよね。ぜひともそういった場所を、例えば中央図書館も含めて、野方図書館もそうですけれども、野方図書館の自習室も、部屋に折り畳みの机みたいのが置いてある程度でそこもいっぱいだし、非常に活用されている部分があると思いますので、この野方図書館、中央図書館もぜひ増設をしていただきたいと思いますけれども、野方図書館、このエレベーターの設置にあわせて、そういった自習室じゃなく、まあ自習室というのかな、閲覧、本を読めるような場所を確保していただきたいと思いますけども、いかがですか。 ○小谷松中央図書館長 野方図書館の場合、確かに委員おっしゃるとおり、あそこは旧青年館と合築だった施設もあって、それをそのままの構造のまま現在使っております。それで閲覧室が1階、図書室が2階というようなことで、利用する区民の方にもちょっと不便をかけている部分がございます。閲覧機能の充実ということでは考えていかなきゃいけない課題かというふうに思っております。 それで、野方図書館の場合については、スペース的にかなり余裕もございますので、そういったものも考えながら工夫をしてまいりたいというふうに思っております。 ○大内委員 だから1階の、今エレベーターを設置、改修しているわけですから、そこのところを自習できるような、あるいは閲覧、本を読めるようなスペースをつくっていただきたいと思いますけども、どうでしょう。 ○小谷松中央図書館長 今委員のおっしゃっているところは、恐らくエレベーター設置予定の箇所ということでございますので、正面入ったロビーかというふうに思います。確かにロビーの使い勝手ということで言えば、あそこは人がたくさんいるということはほとんど見たところございませんので、活用の部分ということでは、いい着眼かなというふうに思っております。多くの区民の方により多くサービスを提供したいと思っておりますので、そういった工夫も含めて前向きに検討させていただきたいと思います。 ○大内委員 練馬のタコ公園ってあるんですけど、豊玉のほうに。そこのすぐわきに練馬図書館があるんですけども、そこなんかはもう会議室を自習室に充てているんですよね。非常に需要が多いから。そういった活用もしているわけですから、中野の場合も、教育長含め、中央図書館とか行ってもらえばわかりますから、自習、本いっぱいなんですよ。そういった場所の確保をする。そういったなかなか表に出てこない声かもしれないんだと思うんですけども、ぜひ工夫をして、これからまして受験シーズンですから、非常にそういった活用が多いと思います。有意義な人材を育てる、そういったこともどっかに書いてあります、中野の。そういったことも含めて、ぜひ中野のそういったところを充実、なかなか目に見えないところですけども、充実していただきたいと思いますので、よろしくお願いします。ありがとうございました。 それから、その他でもう1点、地域活動センターについてお聞きをしたいと思います。地域、区民センターですけれども、最近全然私たちのところに耳に入ってこないんだけれども、どうなっていますか、現在。どんなに進んでいるんですか。 ○瀬田区民生活部副参事(地域活動担当) (仮称)区民活動センター及び(仮称)地域事務所の再編に向けましては、昨年の5月、6月に区民との意見交換会を15カ所で行ってございます。その後、昨年の12月からこの9月にかけまして、各地域で運営委員会の準備会の設立、また、それにあわせまして再編方針などをもとにしまして、区民との意見交換会をすべての地域で行ってきてございます。その他、区報あるいは地域ニュース、ポスター、チラシ、こういった媒体を通しましてPRに努めてきてございます。さらに地区委員会や民生児童委員の会合ですとか、そうした折々の機会をとらえまして、こちらから出向いての説明にも努めてきてございます。ただ、一部準備会のメンバーの方や、また区民からも、周知が不足しているとの声も一部でいただいてございますので、今後さらに一層の周知に努めまして、区民の御理解をいただけるようにしてまいりたいと思ってございます。 ○大内委員 ですから、その情報が足りないとか、周知、もうちょっとPRしてくれ、そういう人はまだ知っているんですよ。まだそういう人は、そういうのができるって何となく知っているわけ。じゃなくて、全く知らないという人がやはりまだ多いですから、大きな変換ですから、もうちょっと工夫をしてアピールしていかないと、来年7月はなかなか難しいのかなとなってきますから。 それで、この間うちのほうの、私の地元は野方の地域センターなんですけども、町会長のほうからいろいろそういった私は情報をもらったんですけども、例えば3階に何か部屋をつくると言ったのかな。何か、どういう案が今進んでいるのか、わかりますか。 ○長﨑区民生活部副参事(北地域担当) 今回、野方地域センターの3階部分にございますロビーを(仮称)区民活動センターの場所として、運営委員会、役員会に御提示をさせていただきました。これにつきましては、3階部分に集会室があることから、(仮称)区民活動センターにかかわる窓口を集約するということで、1階の地域事務所とは区別して事務所を確保することが区民へのわかりやすさにつながるのではないかということで作成をさせていただきました。しかし、これはあくまでもたたき台といった形で検討いただきたいといった思いで出したものでございまして、決定をしているものではございません。 ○大内委員 だから、出したときに、そうするともうそこで固定というふうになっちゃうし、野方の地域センターは1階が広いんだから、1階をうまく活用する、そういったことも柔軟に対応していただかなければいけないと思いますけど、どうですか、大丈夫ですか。 ○長﨑区民生活部副参事(北地域担当) 役員会の中でもそういった御意見をさまざまいただきました。そういった点から踏まえまして、野方地域センターの1階部分、これにつきましての設置につきまして、今現在改めて庁内関係等、調整を含めまして、その設置場所につきまして検討を重ねるとともに、関係者、地域の声を聞きながら進めていきたいというふうに今現在は考えております。 ○大内委員 順番はあれなんですけど、要は私たちも町会長からそうやって話を聞いて、議員の人、知らないんですかっていうんじゃちょっとね、都合、あんまりよくないので、やはり情報をもうちょっと出していただきたい、地域には。地域の議員だとかね。特に私たちの知らないところでいろんなことが決まっていくというのは不安に思いますし、そもそも条例を出すときにもめるのはよくないですから、その前にしっかりと進めていっていただきたい。また、このパイプ役の職員だとか、いろんな形がいるんだけども、常勤1名、あるいは再任用1名の2名体制が区民活動センターはなってくる。ただ、こういった方たちが何をするかと、具体的にまだ見えてこないんですよね、私たちのほうに。そういった説明を、きょうは結構ですけれども、しっかり説明していただきたいと思いますので、よろしくお願いします。 以上で質問を終わりますので、よろしくお願いします。ありがとうございました。 ○いでい委員長 以上で、大内しんご委員の質疑を終了します。 次に、山崎芳夫委員、質疑をどうぞ。 ○山崎委員 お昼休みまで、多分またぐと思いますけれども、よろしくお願いします。自民党の山崎でございます。 質問の順番を変えまして、2番目の平和行政について、まずお聞きをしたいと思います。 この質問は、せんだって私のところに、中野区がやっている平和行政についてということで、8月5日の区報も含めてお問い合わせがございました。それを中心に質問をつくりましたので、よろしくお願いします。その方の要旨は、8月5日の区報の特集記事、特集なんですが、「平和の尊さを再確認」という企画がございまして、その企画の中では戦中の歴史だけで、大戦後65年間、日本が大変平和な時代を暮らしていたという歴史が全然欠如しておりますよ。戦後65年間の日本の平和は、主として日本政府の平和外交や自衛隊法、日米安保条約などによって守られてきたはずであります。しかしながら、この最も重要な歴史は特に啓蒙、広報されずに、「平和への足跡をたどる」というタイトルだけで、中身は戦争の悲惨さだけをうたっているんだ。これは少しおかしくありませんかというような内容でございますが、いかがでございましょうか。 ○小田政策室副参事(平和・人権・国際化担当) この8月5日号の区報の平和の尊さを再認識という特集記事は、区内の戦災の跡が残りました史跡や、平和関連施設を紹介したものでございます。区内のそうした史跡等を紹介することで、区民の皆様に身近なところから戦争の悲惨さを伝え、改めて平和の尊さを再認識していただくきっかけとなることを願いまして特集したものでございます。中野区の行政というような視点から、区民の皆様に平和を考えるきっかけを御提供することが大切であるというふうに考えたものでございます。 ○山崎委員 それは特集記事を組まれた趣旨はよくわかりますが、今この方の御質問は、戦争の悲惨さ、あるいは核は怖いんだぞというような内容の平和都市宣言をなさっていますよね、中野区は。そういうことだけを強調して特集を組まれるのはいかがなものか。この特集はそういう戦禍の特集であったんですよ。じゃ、前年度の特集はどういう視点に立って特集記事を組まれましたか。その前の年はいかがですか。私の記憶している限りは、戦後65年間の平和を日本国民、私たちがこうやって享受できたという視点に立って検証をしたという覚えが一回もございませんが、いかがでしょうか。 ○小田政策室副参事(平和・人権・国際化担当) 今、委員が昨年度の特集等につきましてもお話をしていただきましたが、委員御指摘のとおり、確かにその戦争の惨禍、また、日本の中での例えば語り部の方から中野での戦争体験を伝えていただく等、そのような特集を組んできたというのは事実であるというふうに認識しております。 ○山崎委員 だから、この方が言っていらっしゃることは、まんざら的を外れていると私は思っていないんですよ。特に、今まで平和であったけれども、昨今、本当に平和なんだろうかという事案の案件がここんところ出ていますよね。国土が侵略をされるんだというようなことを言っていらっしゃる方もいるんです。民主党の議員団が政府に対して、国会議員が48人も挙げて署名をして、建白書を政府に送っているんだというような内容も、きのうの読売新聞に出ていましたよ。その建白書は、検察が単独で判断をしたと信じている国民はほとんどおらず、検察の判断と繰り返すことは責任転換との批判は免れないと指摘しているんですよ。それで歴史史観からすると、この建白書を出された方々は、今回の尖閣の問題をこうとらえているんです。日清戦争以後の三国干渉に匹敵する国難で、日本国民として痛恨のきわみと、こういうことをおっしゃっているんです。 日本の平和は、平和、平和と訴えただけで今後も平和でいられる担保はもうなくなった時代に入っているんです。そういう時代の背景の中で、今後ともこういう歴史について、あるいは平和行政について、戦争の悲惨さ、あるいは核の恐ろしさだけをことさらに誇大に啓蒙して広報するというやり方を続けるんでしょうか。それとも、今後は、国家主権たるものを失うかもしれないという状況の中で、区民や国民に対して広報を変えていくんだというようなお考えに実は僕はなってほしいなと思っているんです。日本の国土の安全は文民統制ですから、国民がそのように思えばそのような形にできるんです。国民がそういう感性に至らないと、そういうふうな防衛にはならない。したがって、国民や区民が平和に対してどれほど深い知識を持つかということは大変、今の日本にとって重要なことなんです。 尖閣諸島がああいう形になって、日本の外交ががたがたで、ロシアの北方四島には、ロシアの何といったかな……(「メドベージェフ」と呼ぶ者あり)その方が視察に来られる。竹島問題も、このまんまいかないかもしれない。なぜなら、アメリカとの安全保障がうまくないんだろう。国際貢献に至っても、勝手に給油活動はやめる。日米安保条約の深化なんていうことを掲げながら約束も守らない。みんな外国が見ているんです。経済の状態も、円高を勝手に日本政府だけが協調介入をする。一国の協調介入なんていうのはたか知れているんですが、みずからの利益だけでやった。EUからは非難ごうごうなんです。そういう、世界が日本を見る目が変わってきた状況の中で起こった事実なんです。これからもっともっと来ますよ、そういうことになったときに、守るべきは国民の意識なんです。国民がしっかりとそういうものに対峙できる知識と勇気を持たなければ、この国は守り切れない。私はこういう思いで、この方の主張は当然な主張だなと思っていますが、今までは、今、小田副参事がおっしゃったように、そういう観点に立った広報活動はしてこなかったということでございますが、過去に戻ることができませんので、今後はそういう視点に立って平和行政をしていただけますか。 ○小田政策室副参事(平和・人権・国際化担当) 実際問題といたしましては、戦争を知らない世代がふえる中で、戦争の惨禍を伝えることも必要であると、重要であるとは思っております。ただ、今、議員御指摘のような戦後65年の平和の歴史の中で、現在の状況、現在日本が置かれている状況等についても、今後検討して考えて取り組んでいきたいというふうに思っております。 ○山崎委員 今考えなかったら、もう考える時期がないんです。今ちょうどいい時期なんです。何にもない平和なときにそうした問題提起をしてもなかなか人間は平和ぼけになっちゃっていて、考えをしない。しかし、今こそ国民は思っていますよ。国土が侵略をされるかもしれない。いつかテポドンが飛んでくるかもしれない。本当に竹島を取られるかもしれない。政府はそのときにどうしてくれるんだろうか。どの世論も、テレビを見ても、新聞の報道、ほとんど心配をしているんです。この時期をぜひ逃さないで、平和行政、広報、啓蒙していただきたい。改めて御決意どうですか。 ○田中区長 右から左までいろんな方のいらっしゃる中野区でありますので、その中野区の行政としてできる平和に関するさまざまな広報活動ということには、おのずと限界があるんだろうなということはあると思っております。しかし、私の考えでは、やはり山崎委員と共通しているんじゃないかと思いますけれども、平和も戦争も、ただ平和だったり、ただ戦争だったりすることがあるわけではなくて、政治や外交といったプロセスの結果として、一つの事象として平和な時期があり、戦争である時期があると、こういうことであって、平和なら平和を守っていくために、私たちは現在の世界をどのように認識しなければいけないのか。また、その世界の中で日本がどのように行動していかなければいけないのか、そういったことを考えていくことが平和を実現するためには欠かせないということだと思っておりますので、そういう意味で、ただ単に同じようにその、戦争は大変だった、平和はいいことだとだけ繰り返しているような広報のあり方、事業のあり方というものは、やはり改めていく必要があるんじゃないかな、そんなふうには思っております。 ○山崎委員 ありがとうございます。ただ、右から左というお話、今区長はされましたけれども、私は決して右の話をしたわけではございません。しごく当然、中道な話をしたわけでございますので、その点は誤解のないように記憶をしていっていただきたいなと思います。 お昼までにもう少しありますので、平和問題はこれで切り上げて、1番目の区の契約している委託事業における検証について、これはちょっと途中で途切れるかもしれませんが、入らせていただきます。 区が契約しております各種委託事業の質問をする前に、平成21年度決算の状況、これは決算の審査でございますので、私は、初めに財政状況の基本的な事項について数点確認をした上で質問をしたいと思います。 その確認事項なんですが、平成21年度の決算の内容につきましては、我が党の同僚議員がさまざまな視点から、またさまざまな財政指標、御指摘をして質問させていただきました。やはり21年度のどの質問を聞いても、決算を含め22年度の予算の状況についても、大変厳しいという状況は区議会議員のほうも、また理事者の方々とも共有しているんだろうな、こう考えています。平成22年の歳入歳出決算書によりますと、財調基金からの繰り入れと繰越金を除いたいわゆる一般財源は684億6,000万円余で、20年度よりおよそ38億5,000万円の減であるということも前の質問でも出てきました。この減少は、景気の低迷により法人税が大幅に落ち込んだために、財調交付金が34億円減ったんだということが要因であるというようなことでございますが、それに間違いございませんね。 ○志賀政策室副参事(予算担当) 委員御案内のとおりでございます。 ○山崎委員 私はことしの予特の委員会のときも申し上げましたけれども、このまま日本経済の不安定な状況が続けば、来年度以降の財政運営は大変厳しいことになりますよ、御指摘を申し上げました。また、このような状況が続けば、あわせて財政調整基金についても、年度間調整分など予算だけを見れば、今年度のように50億円以上、たしか56億円余を繰り入れていると思います。あと何年、この繰り入れで予算が組めるのかな、実は心配をしております。財調の交付金が前年度より34億円も減少している。翻って財政調整基金から繰り出していくお金は50億を超える額を超えていく。こういう状況の中で今、中野区が予算を組めるのは、まさしく財政調整基金からの繰り入れがあるおかげであります。この財政調整基金が今後どうなるんだろう。場合によっては予算が組めなくなるんです。こういう危機を恐らく皆さんも私たち議員も持っているんだろう、思います。(「持っていない人もいるよ」と呼ぶ者あり)えっ、持っていない人。持っていない人もいるというようなこともありますが、恐らく私は持っているというふうに思っておりますし、そういう視点に立って、前回も佐野委員もそうでした。北原委員も、これは一般質問でしたけれども、実質単年度収支がマイナスだよというような財政指標に指摘をして、私が今申し上げたような危機について警鐘を鳴らしたのであります。 この危機に関しましては、しかしながら一方で決算剰余金が出ますと、これを基金に積みますので、一方的に使うばっかりということはないということはわかっております。しかし、中野区の財政規模が身の丈に合った予算になっているかという状況からしますと、平成22年度予算編成時に基準となる一般財源規模には到底近づけない、こう感じています。覚えていらっしゃると思いますが、当時、志賀さんがおりましたけれども、10か年の財政フレームの650億円歳入規模に合わせて、歳出の650億円に3カ年でするんだと。そうしないと、10か年のフレームそのものが成り立たないんだ、こういう御答弁でありましたけれども、そこのところは間違いございませんね。 ○志賀政策室副参事(予算担当) 今、委員御案内のとおり、財政調整基金、毎年のように40億から50億投入しないと当初予算が組めないような状況にあることは事実でございます。また、その結果として、現在高から推移しますと、おおむね3年程度の予算しか組めない。それだけで見ればそういうような状況でございます。ただ、私どもといたしましては、今回このような基準となる一般財源を定めましたことによりまして、歳出抑制を全庁挙げて取り組んでいくといった取り組みも行っております。また、今年度は目標体系の見直し作業に着手しているところでございますので、引き続き各事業部、また経営本部が中心となりまして歳出の削減に取り組んでまいりたいというふうに考えているところでございます。 ○山崎委員 この質問、一区切りにしようとは思っていますが、全庁挙げて具体的に650億、一般財源の歳出の規模を絞っていくんだと、このことについては異議がないんだというふうに理解をいたしましたが、それでは現実に、現実に680億、690億、一般財源規模が膨らんでいるんです。そうした中で3年間かけて650億に絞り込んでいく作業については、3年間でやるとは言いながら、大変な努力と工夫が要るんだ、これも予特のときに申し上げました。しかし、具体的にこうやったら1年間15億ずつ絞れるよ、あるいは3カ年後には650億円の一般財源歳出規模になりますよというようなことにはならなかったんです。しかし、今の御答弁ですと、もう少し踏み込んで、目標体系を見直すんだ、それから事業をゼロベースで見直すんだ、それで全庁的にやっていくんだ、こういうことでありますし、こういうことしかないんだろう、こう思います。それで目標体系を見直されると、こういうことの御説明が何回もありますけれども、私が漏れ聞くところによりますと、目標体系を見直して、内部統制というのを仕組みとしてつくったらどうかというようなことを検討しているらしい、こういう情報が入っているんですが、こうしたことは本当でしょうか。本当であれば、内部統制の仕組みというのはどういう仕組みで、その仕組みが機能すると財政的にどういう効果があるのか、私たち議員にもわかりやすく御説明いただけませんでしょうか。 ○戸辺管理会計室副参事(管理改善担当) 議員御指摘のとおり、現在、目標体系等の見直し作業の中で内部統制の仕組み、そうしたものについて検討を進めているところでございます。主な内容につきましては、検討途中ということがあり、あまり細かくは御説明できませんが、主に財務会計の事前チェック、事後チェック、そうしたものをきちっとしながら予算執行等統制をかけながら、全体として合規性の確保、そうした面を確保していくと。そうした中で、財政的な運営についても適正な執行を図っていく。そうしたものを目的としてございます。 ○山崎委員 これはなかなかお答えにくいんだろうなと思いますが、そうしたことをしていくと、財政的にどのぐらいの効果を期待されているのか。これ、全く財政的に、そうしたことをしてもわからないんだというのは僕は少しおかしいなと。あくまで仮定でございますので、これがまたどういう形で徹底できるか等々にもかかわりますが、いずれにしても、新たなそうした仕組みをつくることによって、予算上どのぐらいの削減というのができるであろうと。だからこういう仕組みを導入するんだというようなことはないんでしょうか。 ○志賀政策室副参事(予算担当) この間、この目標体系の見直し等によりまして、今後の歳出抑制をどの程度図っていくのかということでございます。今年度、22年度につきましては56億円の財政調整基金の繰り入れをしてございます。また、今後の考え方でございますが、そういった歳出抑制をすることによりまして、23年度には43億円、また24年度につきましては23億円程度の繰り入れといったようなことで、繰り入れについては考えてございます。今後、今申し上げました目標体系の見直し等による取り組みを全庁挙げて取り組んでいくことによりまして、こういった効果をねらっているものでございます。 ○いでい委員長 山崎委員の質疑の途中ですが、ここで休憩にしたいと思います。 1時まで委員会を休憩します。 午後0時03分休憩 午後1時00分開議 ○いでい委員長 委員会を再開します。 休憩前に引き続き総括質疑を行います。山崎芳夫委員、質疑をどうぞ。 ○山崎委員 休憩中にお休みをいただいて、少し疲れが出ていますところですが、もう少しおつき合いをいただきたいと思います。 休憩前の質疑の中で、内部統制の仕組みについて若干質疑をさせていただきましたが、戸辺副参事のほうから、詳しくはお答えができませんがということで、お答えはいただいたと思いますが、しかし、その検討は今どの程度になっているんだ。検討の状況ぐらいはお話しいただけますでしょうか。 ○篠原経営室副参事(経営担当) 今、各部にこの目標体系等見直し方針の事務処理要綱、そういうものを提示いたしまして、各部が作業をしているところでございます。それぞれ各部におきましては、10月の末ぐらいまでにはそういった報告が出るということになっております。また、内部統制の仕組みにつきましては、経営本部の管理会計室、その管理改善担当のほうで今取りまとめを行っている最中でございまして、具体的には、先ほど副参事のほうから答弁がございましたが、契約であるとか、会計処理であるとか、そういった一連の合規性の仕組みの構築、こういったことを目指す今作業をしているところでございます。 ○山崎委員 そうした仕組みがいきなり予算にこういうふうに反映をするということはないんだろうというふうに思いますが、そうしたいろいろな積み重ねを経て財政構造を再構築していくという意味では、もうそれしかないんです。したがって、一生懸命努力をしていただきたい、こう思います。 先ほどもちょっと触れましたけれども、財政状況が大変厳しいんだという認識については、私ども議会のほうも理事者のほうもほとんど同じ思いではいるんだろうと思いますが、多少温度差を感じることがございますので、改めて財政調整基金について御質問をしたいと思います。あくまで見込みでございますが、21年度末には財政調整基金、これは年度間調整分だけで結構です。退職引当金、あるいは施設改修費除いてください。年度間で調整ができる真水の財政調整基金は21年度末の見込みは幾らでしょうか。 ○志賀政策室副参事(予算担当) 21年度末見込みでございますが、144億円ほどになってございます。 ○山崎委員 144億という見込みでございます。先ほどもお話ししましたけれども、一般財源については、入ってくるお金と出ていくお金、足らず前が生ずると財政調整基金を打ち込む仕組みに当区はなってございますので、そういう観点からすると、22年度末にはどのぐらいの財政調整基金が残ると見込んでおられるでしょうか。 ○志賀政策室副参事(予算担当) 22年度末の見込みにつきましては、今年度の予算編成時に繰り入れた額を差し引きまして、現在高では約106億ほどになる見込みでございます。 ○山崎委員 財政調整基金もこういう形で、毎年毎年繰り入れることによってしのいでいくわけでございますが、一方で財政調整基金の残額が少なくなる。大変厳しい状況で10か年のフレームに示された22年度が始まっているわけでございまして、こういう状況を踏まえて、10年後にはすばらしいこんな中野区になるな。でも、そのためにはこんなこともしなくちゃいけないんだということが一体となって区民に伝わらないと、10年後だけがひとり歩きをして、今の財政状況が厳しいということに御理解がいただけないと、まちづくりは私は一歩も進まないなと、実はこう思っています。 そういう観点からすると、財調がこういう見込みで推移をするという状況の中で、今もお話をしましたけれども、一方で10か年の長期・中期の計画が進んでいかなければならない。そして着実にまちづくりを進めていかなければならない、こういう観点に立つと、10か年をつくった政策室のほうでは、この財政状況をしっかりとらまえて、それで真摯に受けとめて将来に向かって手を打つと。大変難しい立場だろうと思います。楽観はしておられません。しかし、悲観ばかりもしておられない。こういう状況の中で政策担当の室長に聞きたいんですが、こうした状況をどう考えていらっしゃるでしょうか。御性格がとても明るい方なので、明るい見通しをされているかなと思いますが、いかがですか。 ○竹内政策室長 財政状況については、委員からもこの間御質疑がありましたとおり、大変厳しい状況になっております。毎年度、各部においてもシーリングをかけた予算編成を考えていただいていますし、また財調基金を入れなければ予算が組めないような状況になっております。私といたしましては、そういった中でも、新しい中野をつくる10か年計画を着実に推進するということ、そして同時に予算の総括責任者といたしまして、中・長期的な見通しに立って、財政の健全性を堅持し、強固な財政運営を行うことができるようにしていかなければならないというふうに思っております。こうした認識のもとで、今回、目標体系等の見直しの作業に着手しておりますが、これによりまして歳出の抑制の取り組みを全庁的に行い、すべての事業について不断の見直しと改善に取り組む考えでございます。 ○山崎委員 ぜひそうした決意を新たにしていただきたい。 それで、これから事業部が契約をしている事務事業の一覧についてお尋ねをしていくわけですが、今、竹内室長のほうから御報告がありましたけれども、各部にシーリングをかけていると。各部の認識も大変厳しい中で予算を組むというような状況の中で、各部で契約をしてもいいですよという案件については、額としては大変少のうございまして、条例上は50万円以下ということで、何を小さなところをほじくり出しているかなと、こういう見方をされる方もいらっしゃると思いますが、そういう小さな契約からしっかりとシーリングをかけたということを踏まえて、事業部がみずからその委託費について適正かどうか、妥当かどうかというようなことを検証していかないと、大きな削減にはつながらないと、こういう思いでございますので、額は小さいですが、少し聞かせていただきます。時間の関係上、全部お聞きをすることができないかもしれませんので、一番私がこの中でお聞きをしたい歯科医師会の事業について、私が区会議員になって初めて、私が所属する組織のことを聞かせていただきますので、ぜひともよろしくお願いします。 歯科医師会の事業については、ちょっと私、決算書を持ってきませんでしたけれども、障害者の委託事業について、約、1年間5,900万円、6,000万弱という委託費で現在執行されていると思いますが、この委託の事業について、期が浅い先生方は知らないかもしれませんが、18年ということですので、もうかれこれ4年ぐらいになりますでしょうか、委託費の過払いについて大変問題になったことがございまして、その後、調査委員会も開かれましたし、監査の報告も受けて現在に至っている状況でございますので、そのことの検証を踏まえて質問に入っていきたいと思います。 今も御報告をしましたけれども、そのときのことを知らない方々もおりますので、この平成18年11月に中野区歯科医師会委託事業に関する調査についてという報告がなされまして、区議会へ、区民に報告をされました。4年がたっておりまして、当時のことを忘れているということなので、繰り返しになりますが、改めて、この案件についての概要を御説明いただけませんでしょうか。 ○岩井保健福祉部参事(健康推進担当) 中野区の歯科医師会に委託により実施をしております障害者歯科医療事業であるとか、かかりつけ歯科医療連携推進事業につきまして、平成17年度までの委託料で、累計で2,193万円余の支払い超過額が発生したということでございます。その事故が発生した理由といいましょうか、原因でございますけれども、委託契約書の内容の不備によりまして、区と歯科医師会相互に委託料の精算についての理解に齟齬が生じたこと、また収入額であるとか、その他の支出額につきましても、精算報告書に記載する際の転記ミスであるとか、計算ミスなどもあったということでございます。 ○山崎委員 その原因についても今簡単に御指摘をいただきましたが、この報告書、あるいは監査委員からどのような報告がなされておりますでしょうか。 ○岩井保健福祉部参事(健康推進担当) 監査委員であるとか、調査報告書でございますけれども、診療報酬等の収入の取り扱いについて見直しをして、契約内容を再検討すべきであるとか、また、歯科医師会に委託をしております障害児(者)の歯科医療事業と、かかりつけ歯科医療連携推進事業、この事業2本立てで委託をしておりますけれども、事業運営は一体的に実施したほうが効率的だろうということで一本化すべきである。また、委託契約にございません全身麻酔の治療事業が精算報告書に記載されていたというようなことがございました。そのことから、委託内容というものを見直すべきだというようなことが監査指摘であるとか、調査報告の中で指摘をされているところでございます。 ○山崎委員 もう時間がないのでやりとりできませんが、私、ここに監査報告書を持っているんですが、4点について、監査が意見を述べられているんですね。今、岩井参事がおっしゃられたようなこともありますが、その一本化にしなさいよと、契約の内容を改めなさいよということもあるんですが、精算報告書に基づいて、毎月の実績の報告書の検査体制を強化すると。どこでどういうことがちゃんと行われているかということを、ちゃんとチェックできていなかったというような御指摘もあるんですが、その辺については当局はちゃんとチェックしていたんだ、こういうことなんでしょうか。 ○岩井保健福祉部参事(健康推進担当) 当時の検査体制については、十分じゃなかったということでございます。 ○山崎委員 それを受けて区長は、これは監査報告書にこう指摘をされて、監査委員会に、これ公示というのかな。自治法に基づき、講じた措置について、これは公示というのかな、公に示すということになっておりますが、どんな公示をされたんでしょうか。 ○いでい委員長 どなたが答弁されますか。 〔「時間だけ過ぎちゃうぞ」と呼ぶ者あり〕 ○いでい委員長 委員会を休憩します。 午後1時13分休憩 午後1時25分開議 ○いでい委員長 委員会を再開します。 山崎委員の質疑の途中ですが、委員会を暫時休憩いたします。 再開は後ほど事務局から御連絡申し上げます。 午後1時25分休憩 午後1時50分開議 ○いでい委員長 委員会を再開します。 休憩中に行いました理事会の報告をいたします。 山崎委員の質疑の途中に、理事者側からの答弁保留がありまして、答弁保留が長引くということがありましたので、動議がかかりましたので、理事会を開会し、スムーズな進行について協議をいたしました。理事会の中で、今後スムーズな質疑ができるということを確認いたしましたので、全体会の質疑を続行いたします。 休憩中に引き続き山崎委員の質疑を続行します。 ○登監査事務局長 申しわけございません。答弁保留した件でございます。平成20年2月に歯科医師会との契約につきまして、監査委員が指摘しました4項目につきまして、区長のほうから監査委員あてに回答がございました。それを監査委員のほうで告示したということでございます。 その内容ですけども、1点目が委託料の精算が適切に行われていなかったという件につきましては、毎月の実績報告書の検査体制を強化するなど執行体制の強化の見直しを図ったという、そういう措置状況の報告がございました。 それから、2点目でございます。委託料の積算が適切でないものがあったと。これにつきましては、精算方法等の見直しなどを行いまして契約方法の適正化を図ったという回答がございました。 それから、委託契約にない事業が行われていたものがあったという点でございます。これは全身麻酔治療の件でございます。これにつきましては、委託契約内容を見直して事業の執行体制の適正化を図ったということでございます。契約書の中に全身麻酔治療を明記するということでございます。 それから、4点目でございます。委託契約による委託料内訳の限度額を超えて事業が行われていたという件でございます。これにつきましては、毎月の実績報告のチェック体制を強化して、適正な業務の執行ができるよう改善したと、こういった回答がございました。 ○山崎委員 登事務局長に申し上げますが、このときの監査をなさったのは確かにあなたじゃ……。20年の2月13日に出された監査については、君が監査で出されたんじゃないんですよ、確かに。しかし、行政の継続性から見て、大変な監査をして、前の監査がやったんだから僕はわからないんだというようなことは、君の部署だけではなくて、ほかの部署も含めて、とてもとても重大なミスですよ、これ。監査がこのことについて答えるべきなんです。監査報告はどうだったんだと聞いたんだから。岩井参事困っちゃった。監査が、公告はこうだったんです、自分の任期ではないけれども、当然答える準備をしなくちゃならなかった。そのことについての反省はいかがですか。 ○登監査事務局長 申しわけございませんでした。 ○山崎委員 はい、結構です。それとさまざま改善方について具体的に監査のほうからも、こんな形で契約を変えたんだとか、一本化にしたんだとか、請負契約にしたんだとかいうような内容の御答弁もあったかのように思いますが、具体的に、事業部のほうはそうした体制強化を図るとともに、チェックが足らなかったんだと。実績報告書と――この年度は、いわゆる精算報告書をつけて精算する方式から、19年については請負契約になりましたので、精算の報告書はなくなったんですね。要らないんですよ。しかし事業を把握するために、チェックをするために、実績の報告書をちゃんと出してさまざまな関係書類と突合しなさいよと、こう言われているんですが、実際には保健福祉部はこれを受けてどんなチェック体制の強化を図られましたでしょうか。 ○岩井保健福祉部参事(健康推進担当) 毎月、事業報告書をいただいておりますけれども、その内容について、分野の中で担当職員及び係長がチェックをしているということでございまして、必ずしもチェック体制が報告書にあるような形で十分に機能しているかというところまではまだ至っていないというのが現状でございます。 ○山崎委員 十分に機能していなくちゃ困るんですが、いかがですか。 ○岩井保健福祉部参事(健康推進担当) 大変失礼しました。一定の取り組みといいましょうか、チェックはしておるところでございますけれども、監査が指摘したようなところまでには至っていないというところでございます。 ○山崎委員 先に進みますが、すべての事業を事業報告の中でチェックをして把握するというのは、僕も難しいとは思いますが、私もこれ、全部出してほしいということをお願いしたら、もう膨大になるということで10月と9月分、委託事業実績報告書を出していただきました。これずっと見て、業務日誌から含めて、どういう障害のある方をどなたが診療した、こういうふうに書かれているんですが、僕はびっくりしたのは、治療した部位と病名というのがあるんですね。治療する、それから、業務の内容としては健診をする、この二つなんですが、治療したところについては、部位と傷病名を書きなさいよとなっているんですが、この報告書2カ月分、1件も書かれていないんですが、これをどうやってチェックをなさったんでしょうか。 ○岩井保健福祉部参事(健康推進担当) 我々がチェックするという内容については、毎日その曜日ごとの診療であるとか、指導、相談業務であるとか、スマイルが行っているサービス内容について、従事している歯科医または衛生士がそこに従事しているという形で、また、実績としてどのくらいの方が利用されているかというような内容についてのチェックをしているところでございます。 ○山崎委員 この報告書で岩井参事、そのことがわかるの。僕が見た限りは、どなたが何時に出勤して、何時まで働いて、その間どんな仕事をしたか、一つもわからないじゃないですか、これで。何時に帰ったってわからないじゃないですか。タイムカードあるの。 ○岩井保健福祉部参事(健康推進担当) タイムカードはございません。この資料の中で、午前、午後、その日に勤務する、従事する歯科医であるとか、歯科衛生士であるとか、そういう方たちの名前が記載されているということで、その曜日、時間帯はこういう方たちがそこに勤務されている、従事しているというような内容のチェックをしているところでございます。 ○山崎委員 それはチェックと言わないの。見ているだけなの、見ているだけ。本当にチェックしないんですかと。チェックをしなかった、さまざまな関係書類とこうしたものとを突合しなかったから、ああしたことになったんですよって指摘をされて、区長はこういう措置をしますよ、公に区民や議会にお示しをして、それでチェックをできていると思いますか。僕はあなたのその気持ちがわからないんですよ。じゃ、聞き方を変えますが、このチェックを担当される方と、さまざまに委託事業ですから委託費が発生しますね。人件費も発生します。ほとんど人件費ですよ。どのぐらいな人を雇って時間給幾らなんだ、何時から何時までなんだ、積算する人とですよ。これは積算必ずしているんですね。予算がありますから。する人と、チェックをする人とは別じゃなくちゃおかしいと書いてある。だれがやっていますか。 ○岩井保健福祉部参事(健康推進担当) 予算積算につきましては、その担当主査が行っております。また検査につきましては、その主査を統括します執行責任者が検査員として従事しております。 ○山崎委員 検査をちゃんとチェックしなさいよと言われているんだよ。もう少し真摯に受けとめてよ。チェックができていないんだよ。君たちはできている、できているとあんまり言うから、タイムカードあるのか。タイムカードがなくて、本当にこの人がこの時間こうだったのか。9月分の2日を見ているんだけど、先生が1人だったんだよね。9月2日、先生が1人。午前中診療、午後は施設と書いてある。施設に行ったのはこれを見たら先生の名前が書いてない。施設に行かれているんでしょう、このときも。だけど先生の名前書かれてない。先生は午後何をやっていたんだ。帰っちゃったのか。この人はちなみに幾らもらうんですか、お医者さんは。 ○岩井保健福祉部参事(健康推進担当) 歯科医につきましては、午前中診療業務、また、午前午後、日曜、水曜、木曜について、日曜日は午前、水曜日は午前、木曜日は午後、診療行為に当たります。また同じ日の残り半日につきましては、今委員がお話ししました施設への訪問による健診をやるか、または同じスマイルの建物の中での指導、相談業務をやる。このセット、一連の業務として行っていただくという中で、1日当たり7万9,600円という形で予算積算をしております。 ○山崎委員 だから、1日そういうことをしたら7万9,000幾ら、約8万円の金額をいただくことになっているんでしょう。しかし、1日ちゃんとできたのかどうか、チェックをしないんだよ、君たちは。タイムカードもない。報告書だけで突合する書類も合わせない。いわゆる診療日誌だとか、あるいは保険請求するわけですから、保険請求のレセプトがバックアップのデータとしてありますよね。そういうものと突合しない。言われたまんま。まさしくこういう体制が、あの不幸な事件を起こしちゃったんじゃないんですか。いかがですか。 ○岩井保健福祉部参事(健康推進担当) 毎月提出されます実績報告書の中に、その月の日ごとの従事者の名前、午前午後従事しているというような形で提出をされておりますので、そういう形のチェックをしているということでございます。 ○山崎委員 じゃ、もうこれ、やりとりこれ以上やってもしようがないけど、もう少しちゃんとチェックをするつもりはございますか。 ○田中保健福祉部長 チェック体制について改善をしなきゃいけないということで指摘を受けてございます。委員がおっしゃいますとおり、細かい、何時に来て何時に帰っているというような、そこまでのチェックは現在いたしておりません。実績報告書を毎月毎月いただいているわけでございますけども、そこには午前、午後に従事した歯科医の方、歯科衛生士の方のお名前が書いてございますので、いわば性善説に立って、その報告書によると、午前、午後、その方が担当していたんだろうというような考え方でやってきております。ただし、委員がおっしゃいますとおり、やはりきちんとしたチェックをしなければ、またそういった過去のようなこともあり得るという御指摘ごもっともだと思いますので、今後どういうチェックができるか、検討させていただきたい、そのように思います。 ○山崎委員 時間がありませんので、そういうチェック体制を十分にとって、予算の見積もりをしっかりつけて、いいかげんというか、そこまでチェックしないで予算をつけると、予算が膨らむんです。各部は本当に部ごとに予算を縮小している中で、膨らんだ予算がそこだけついちゃうわけ。もしそれが適切な予算であったら、ほかの予算にも振り分けることができる。だからしっかりそうした姿勢で今後も臨んでいただきたいと思います。 歯科医師会に関してはこれだけにいたします。まだたくさん聞きたいこと実はあるんですよ。しかし、これだけにしておきます。 それで、せっかく資料を出していただきましたので、部長が契約できる50万円以下。お医者さん関係は部長が委託契約ができるということで、50万という枠が入ってございません。したがって、こうした歯科医師会の委託事業、あるいは医師会の健康診断等々予算がかなり膨らむことについても、部長が契約するということになっているらしいということでございますが、他の分野については50万ということで枠がはまっているらしいです。 一覧表を出していただきました。総務108、この中で1点だけお聞きをします。なかの里・まちアンテナショップファイナルイベント開催委託というのが、総務108の一等最初のページの事業に出ております。委託事業、委託した相手方は個人、その下に、里まちアンテナショップマーケティング調査委託、これは中小企業診断士の方々に委託をしております。真ん中飛んで、にぎわいイベント参加に伴うまち連携自治体調査委託、その下、中野駅周辺商店街里まちイベントプロデュース委託ということで、私素人がこう見ますと、里・まちだとかいうことから考えると、同じような事業ではなかろうかなと思いますが、いかがでしょうか。担当、簡単に御説明ください。 ○高橋区民生活部副参事(産業振興担当) 委員御指摘のとおり、総務108の一覧の中央部分に里・まち連携事業に関する委託事業、四つございます。それぞれについて簡単に御説明させていただきます。 一つ目のなかの里まちアンテナショップファイナルイベント開催委託でございますが、これにつきましては、昨年7月から10月にかけて実施いたしました里まちアンテナショップ、これのファイナルイベントをサンプラザで行った際の演出に係る委託となってございます。 二つ目の里・まちアンテナショップマーケティング調査委託に関しましては、同じく里・まちアンテナショップの実施結果を今後に生かすためのアンケート調査と分析について委託したものになります。 三つ目のにぎわいイベント参加に伴う里まち連携自治体調整委託につきましては、こちらは昨年度3月13日に開催いたしましたにぎわいフェスタのメーンイベントの際に、サンプラザ前広場で里・まち物産展を開催することに向けました連携自治体及びその関係団体との調整等、事業運営に関しての委託でございます。 四つ目、最後の中野駅周辺商店街里まちイベントプロデュース委託に関しましては、にぎわいフェスタ期間中に駅周辺の商店街で実施いたしました里まちの産直販売等のイベントの企画実施支援、これについて委託したものになってございます。 ○山崎委員 いろいろ御説明いただきましたが、一本にまとめた事業と、委託事業ということは考えませんでしたか。 ○高橋区民生活部副参事(産業振興担当) 大きなくくりといたしましては、里まち連携事業という一つの事業でありますので、一つの契約として組み立てることも不可能ではございませんでしたが、今回は事業の実施内容がそれぞれ異なりまして、また実施時期、実施場所、またかかわる対象者も異なっていたため、それぞれ別に委託したほうが、より柔軟で効果的な対応ができると考えまして、個別に契約いたしました。 ○山崎委員 事業部のほうはそういう理由で個別にやったんだということですが、この金額を見ると50万以下ということで、49万3,000幾ら、もうぎりぎりですよ。わざわざ分けてやっているんだというような、僕の目には見えちゃうんですが、契約担当のほうから見るとこういう計画はいかがでしょうか。これも質問通告してありますから。 ○村木経営室参事(契約担当) 契約担当といたしまして、契約の基本的な考え方につきまして申し述べさせていただきます。契約は地方自治法によりまして、一般競争契約が原則であり、随意契約は同法の施行令に定める場合に限って例外的に認められているものでございます。契約事務規則に規定をいたします本件に係ります部長委任契約は、この例外的な随意契約の方法等を定めたものでございます。また、区民の貴重な財産である税金を無駄にしないためにも、各部・室はこうした契約原則を尊重しつつ、部長委任契約を適切に運用すべきものであると、このように考えております。したがいまして、事業の性質や内容等を考慮いたしまして、総合化できるものは競争入札やプロポーザルで契約をすべきものと、このように考えております。 ○山崎委員 契約はそう言っているんですよ。プロポーザルまたは競争入札、一般競争でやりなさいと。先ほど御答弁いただいた監査からすると、こういう契約はいかがですか。 ○登監査事務局長 21年度の財務個々に関しましては、現在監査の作業を行っているというところでございます。総務108に掲げられました契約等につきましても、当然監査対象ということになっております。 ○山崎委員 それで、最後に僕、区長にお聞かせをいただきたかったんだけど、もう時間がございませんので、質疑としては……(「大丈夫ですよ、大丈夫です」と呼ぶ者あり)いいですか。 区長、こういうそれぞれ聞いていただいたのが現状なんです。そうした厳しい環境が続く中で、私は聖域を外して、そして手をつけてこなかった領域にもきっちり目を向けて、そして必要な事業には必要な事業としてしっかり予算を張りつけて、あるいは直営や委託についても、ただただ、がむしゃらに委託をするんではなくて、先ほど大内委員が言っていたけれども、委託についても慎重に慎重を重ねて、紋切り型ではなくて、直営なんだ、あるいは委託なんだということではなくて、さまざまな部分を再検討しながら事業を進めていってほしいと。今回の保育園、区立保育園の件についても、今申し述べたように、大内議員が賛成討論をいたしましたが、その事業そのものに私どもは反対をしたんじゃないんです。しかし、区立の保育園という切り口を一般財源でこれからも入所できない子どもたちのために、区立保育園という形で対応していくのがいいのか、あるいは公設民営でいくのか、民間委託で対応するのかというのは政策判断だろうと思っているんです。そのしっかりとした政策判断を今後とも区長を含めて理事者の皆さんにしていただいて、より健全な中野の財政運営に取り組んでいただきたい。決意のほどだけ2分間でお願いします。 ○田中区長 一般財源による歳入歳出規模650億円と定めて、ここに向けて事業を身の丈に合った形に絞り込んでいくということは本当に容易なことではないわけでありまして、その容易なことでないことを実現しない限り、中野区としては持続可能な区政運営、大変難しいことになってくると。また区民の皆さんに対して必要なサービスを確保したり、またよりよいサービスを充実していくといったようなことも難しくなってくると、そのように認識している。その中で今回の見直しということも行うわけであります。まさに聖域なき見直しを行っていくという考えでありますし、また、今回さまざま御指摘いただいたような、大変、統制が行き届いていればそういうことも行われないだろうというようなこともありました。内部統制ということもしっかり確立をしていきながら、無駄のない、本当に効率的・効果的な予算の執行ができるような、そういう体制をつくってまいりたい、このように思っております。 ○山崎委員 以上で終わります。 ○いでい委員長 以上で、山崎委員の質疑を終了します。 次に、市川みのる委員、質疑をどうぞ。 ○市川委員 時間があともう40分しかありませんから、少し割愛します。地域コミュニティと騒音苦情対策と地域猫は割愛します。大体こうなることはわかっていたんですけども。瀬田さんと横山さんと宇田川さん、ごめんね。冒頭におわびを申し上げておきます。また改めてさせていただきますから。 まず最初に、旧桃丘小学校の活用策についてですね。これは中野駅の周辺地区の整備、まちづくりのあり方についてと連動させて質問をさせていただきますので、よろしくお願いしたいと思います。 まず、旧桃丘小学校のある地域、あそこの該当地域の用途地域は何でしょうか。それをお尋ねします。 ○豊川都市整備部副参事(建築担当) 第一種中高層住居専用地域に指定をされております。 ○市川委員 その第一種中高層住居専用地域で展開できる機能、例えば施設の機能というものはどんなものがあるでしょうか。 ○豊川都市整備部副参事(建築担当) 一般論としての答弁になりますけれども、都市計画法では第一種中高層住居専用地域は中高層住宅にかかわる良好な住居の環境を保護するために定める地域とされておりまして、具体的には、例えば消防署、保健所等の公益上必要な施設ですとか、あるいは病院、それから老人福祉センターや児童厚生施設、その他これらに類する施設、あるいは床面積が500平方メートル以下の店舗ですとか、大学、高等専門学校、専修学校、その他これらに類するもの等が立地可能となっております。 ○市川委員 もっとゆっくり。早過ぎる。ほかを割愛してやっているんだから、ゆっくりやったらいいよ。 先日、産業振興担当のほうから区民委員会に報告をされたような表現活動の練習、けいこの場としては、事業が展開できるのかどうか、その点も伺いたいと思います。 ○豊川都市整備部副参事(建築担当) 失礼しました。一般論ではございますが、教育文化施設に該当すれば、立地は可能ということでございます。ただし、騒音の発生等により近隣の居住環境を害するものは除くと、そうされておるところでございます。 ○市川委員 要するに、この表現活動の場というの、そういったおけいこをする場所として使えるのかって聞いている。使えるんだよね。 ○豊川都市整備部副参事(建築担当) 今申し上げた趣旨に沿えば可能ということでございます。 ○市川委員 じゃ、その場合どういう手続が必要となるのか、教えてください。 ○豊川都市整備部副参事(建築担当) これも一般的には建築基準法に定めました用途変更の手続が必要になると考えられます。 ○市川委員 表現活動の練習の場とか、けいこの場、そういう形で展開をする場合、周辺の近隣の住民の皆さん、また周辺地域との関係はどうなのか、その点を教えてください。 ○豊川都市整備部副参事(建築担当) 中高層住宅にかかわる良好な居住の環境を害するおそれが少ないものとして配慮して運営される必要があることから、周辺に対しても一定の理解と協力を得る必要があるというふうに考えております。 ○市川委員 この用途変更の手続というところなんですけども、この点につきまして、以前の、まだ平成12年の地方自治法の改正によって、これ、通達ではなくなって助言という形になったんですけども、建築基準法の一部を、これは従前の文章だから、第二種住居専用地域になっているんだな。だから、現行の第一種中高層住居専用地域における云々とあるんですけど、この中の一文、いわゆる通達、今で言うところの助言、これをちょっと紹介しますけど、まず、先ほど答弁があったように、大学とか高等専門学校とか専修学校、その他これらに類するもの、これは大丈夫だと。それから、その他これらに類するものの中には、教育施設とか研究施設とか、その他の教育文化施設、それでもって第二種住居専用地域、今で言うところの第一種中高層住居専用地域の居住環境を害するおそれが少ないもの、これはこうなっているわけね。これに該当するか否かは、名称等による形式的な判断ではなく、実質的に判断をすることとなっているわけですね。騒音の発生等により、近隣の居住環境を害するおそれのある用途が主である建築物は除かれることというような、助言というのがあるんですね。 これをここに持ち込んできますと、周辺地域の皆さん方の理解を得ないままこの事業を進めた場合、建築基準法上の取り扱いに対して不服申し立てなどをする可能性があるんじゃないかというふうに私は思うんですが、いかがでしょうか。 ○豊川都市整備部副参事(建築担当) そういった手続も法律上は可能ということであります。 ○市川委員 以前にもこの地域、中野三丁目地域というのは、へび玉道路の問題で不服の申し立てがありまして、建築審査会に審査請求が出ている経緯がありますね。それから最近では、丸井の跡に建てているタワーマンションの問題で、あの駐車場の利用台数というの、あれは。附置義務台数による前面の道路の幅員の問題で問題が発生しているというようなこともありますね。そういったことで、この周辺の住民から、こういった建物が新しく誕生する際に、それについての何か注目というのか、一つの何か取っかかりを見つけて、そこに対して不服の申し立てが起こる可能性というものが何か秘められているような気がしてならないんです。 それで、ほかの部でもこのような、先ほども大内委員のほうからも紹介があった千代田区とか、それから、一般質問では公明党の小林議員が質問をしていた中で出てきた豊島区だとか、そういったほかの区でも、廃校となった区立の学校を使って、こういった同様の事業展開をしている例がたくさんありますけども、そのような例を見て、今回のこの中野区の用途地域の問題と、それから、他区の中における用途地域の問題、そこいらを比較対照して、他区が円滑にいっているということはどういうことが理由なのか、この旧桃丘小学校の跡地の用途地域と照らし合わせて、どこにこの差異があるのか、そういった点をちょっと御紹介していただけますか。 ○豊川都市整備部副参事(建築担当) さまざま事例があると思いまして、すべては承知をしているわけではございませんが、例えば用途地域についても、一般的に都心の区にある学校ですと、比較的商業系の用途地域に立地するものが多いことから、比較的さまざまな展開が可能であると、そういったことは聞いております。各区ともそれぞれ状況が違いますので、それぞれ工夫をしながら、区の実情に合わせて事業展開しているものと考えております。 ○市川委員 それでは、表現活動をする団体が公演、興行ですね。公演としてお客さんを集めて、入場料、料金を取るようなことが、この第一種中高層住居専用地域ではできるのかということについてお尋ねしたいと思います。 ○豊川都市整備部副参事(建築担当) 一般的に料金を取るかどうかというところで制限はしておりませんで、むしろ継続的に、あるいは定期的に公演をする目的の建物ということであれば、建物用途が劇場に該当しますので、この第一種中高層住居専用地区においては御指摘の内容はできないと、そういったことでございます。 ○市川委員 じゃ、現在の用途地域では、収益活動というようなことについては非常に限られているという理解でよろしいですか。 ○豊川都市整備部副参事(建築担当) 繰り返しになりますが、収益があるかどうかというのは直接は用途地域の制限とは関係ございませんで、あくまでも教育文化施設として利用、これが原則になると思います。 ○市川委員 それじゃ、今度は産業振興担当のほうに伺いますが、用途地域と展開可能な収益事業との関係性などをどの程度検討されたのか。また展開できる機能について、先ほど来、建築担当のほうからも答弁がありましたけども、そういった機能について、都市整備部のほうといつごろ、どのくらい相談をした経緯があるのか、この点についてお答えいただきたいと思います。 ○高橋区民生活部副参事(産業振興担当) 桃丘小学校跡施設の活用内容につきましては、用途地域による制限を受けることを認識しておりましたので、庁内の専門の者と想定している事業内容が用途地域の制限を踏まえ、支障が出ないよう検討を進めてきたところでございます。相談自体は10か年計画(第2次)の検討段階から必要に応じて相談をしてきたところでございます。 ○市川委員 だから、いつごろから始めたのということ。相談、例えば8月から始めましたとか、7月から始めていましたとか、6月から取り組んでいましたとか、そういうことを具体的にちょっと教えてもらえますか。 ○高橋区民生活部副参事(産業振興担当) ここにつきましては、10か年の検討段階から相談をしておりますので、具体的に何月ということではちょっと申し上げることは難しいかと思います。 ○市川委員 先ほどもこれ質問がありましたけども、地元の町会からはもう既に過去要望書が提出されている。それから区議会総務委員会でも陳情が主旨採択をされました。そういった経緯を含めて、この地域からは子どもの居場所だとか、それからコミュニティづくりのための交流拠点の確保を要望する声がもう既に上がっています。こういった施設内、今度の旧桃丘小学校の跡地にある施設内に地域コミュニティを推進するための集会室機能を設けるなど、そういった声を受けとめる、そういった素地があるのかどうか。そういった素地があると言っている、そういったことを要望している地域とのやりとりが、私から見ると大変希薄であるように思えます。 先日、区民委員会に提出された所管事項の報告、あの内容が最初からありきであって、その前に地域の皆さんとのやりとりは全くなくて、なぜか唐突にいきなりプロポーザル方式で事業者選定をします、ついては地元説明会をいつ開きます、ついては、いつ事業者の募集をしていつから稼働します、いきなり唐突に何か目の前にあらわれたような気がします。もう少し丁寧に情報提供をして、きちっと地域との合意形成を図りながら進めてきた経緯というのがないようにも思えます。僕はそういうふうに進めるべきだと思うんですけども、こういった点についてどういうふうにお考えですか。 ○高橋区民生活部副参事(産業振興担当) 地域からの御要望、また陳情も採択されていることを区も受けとめております。具体的には、今後運営者を公募する際に施設運営に支障のない範囲で地域行事などへの施設開放に協力する旨を貸与条件に加えること、あるいは地域とのかかわり方について提案内容に含め、その点も考慮して運営者を選定していくことなどを現在検討してございます。地域との良好な関係を保つこと、そこに意を用いながら施設活用の運営を進めることが、結果としてまちの活動を生み出す表現活動の場を一層増幅するものになると思いますので、丁寧な情報提供、意見交換の機会を設けることなどによって相互理解を深めていきたいと、そのように考えてございます。 ○市川委員 今おっしゃったように、今当面行政側のスケジュールでは、12月にはプロポーザル方式で事業者選定に入りたいというスケジュールなんだよね。エントリーしてきたら、そこから事業者選定をして、来年はそれを稼働させたいというそういう一つの思いがある。それを実現するためには、そういった地域要望もある程度のみ込んで、事業者の側に、逆に言えば中野区側から、こういった条件もちゃんと含んであなた提案しなければ採用しませんよという最低必要条件の中に、こういった地域のコミュニティ施設とか、子どもの居場所というのを入れようかという話になるわけでしょう。それを十分に酌み取って、地域のそういう要望を酌み取って、やりますよという意味合いで今の答弁を受けとめてよろしいんですか。 ○高橋区民生活部副参事(産業振興担当) 地域の声、今後、桃丘小学校の基本方針案を議会に報告させていただいた後、地域の説明を行っていきたいと思います。そこでいただいた御意見も検討しながら、貸し出し条件、あるいは提案内容の中に盛り込む、そのようなことで対応していきたいということで考えてございます。 ○市川委員 その地元の声を聞き取る時間、期間というのがあるね。今スケジュールを見ると非常に短い時間、期間の中でそれを仕上げようとするという姿がかいま見えるわけですね。もっと時間をかける必要があるんじゃないかと僕は思うんです。そのために全体的な行政側の思惑どおりに事が運ばない場合もあるわけですね。そういった柔軟な姿勢で取り組んでいかないと、地域の合意形成がとれないよということをまずは覚悟しておかなきゃいけないと思うんですね。 この問題でとても大事なことがもう一つあるんだけど、果たして5年間で、プロポーザル方式で事業者を選定するのはいいんだけど、その事業者が採算という面から見て、採算がとれるのかどうか。5年間でとれるとは僕は思わないんですよ。まして、この施設そのものが老朽化していて、もちろん耐用年数過ぎているのは皆さん御承知のとおりですよね。そしたら事業者はそれを使っている上で、当然途中リフォームが入るよね。修繕が入ると思うんです。そういった経費も換算すると、かなりの費用がかかると思う。しかも用途地域の指定があって、その限定された限りの中の用途ということを考えれば、興行はできないし、公演をして料金を徴収するようなことができない。なかなか採算に合わないんじゃないかな、こう思うわけ。もし、この中でエントリーに応じて、いわゆるエントリーしてくる事業者がいるとすれば、相当に覚悟を持って、よし、やってやろうじゃないかという事業者があらわれるということが考えられるかなぐらいで考えている。でも、その勢いで入ってきても、最初の入り口のところでつまずいてしまった。先ほども建築担当とやりとりしたけども、もしも不服申し立てがあったりして、建築審査会に審査請求が出たりして、入り口のところでけつまずいてしまったということになると、地域の皆さんと事業者との信頼関係というのがなかなか築いていくのに非常に難しくなってしまうといった一つの悩みというのかな、ということが発生してくると思うんですよ。 それともう一つ大事なことは、その事業者が先々、この中野三丁目のエリアの中で、先々5年に限らず、もっとやっていきたい。また先ほども区長は答弁されたけど、もっと長いスパンでこういった表現活動の拠点というものをこの中野三丁目に根付かせたいということになれば、なおさら地域と本当に、それこそ言うなれば地域コミュニティをしっかりと形成して、事業者がまちの中で活躍をする。まちの人たちも事業者と顔の見えるコミュニティというものを通じて、それこそ今この秋には、それぞれの町会が神社のお祭りに参加をしていますけど、一緒になっておみこしを担ぐとか、そういうような交流ができるようなつき合いをしていくための第一歩、それが今示されているスケジュールでは何となく、私はですよ、私が思うには一抹の不安というものを何か抱えながら進んでいってしまうような気がしてならないんです。 私、一般質問でも持ち出したんですけども、拙速というのはこの際は気をつけたほうがいいと思うんですね。そういった点、何か、今私の話を聞いて、感じ取るところが産業振興担当としてあるならば、何か答えていただきたいんですけど、何かありますか。 ○高橋区民生活部副参事(産業振興担当) 地域との良好な関係づくりというのはとても大切なことだと思っております。現在、スケジュールを進めさせていただいておりますが、担当としては、そのスケジュールの中で最大限に合意形成をしていきながら進めてまいりたい、そのように考えてございます。 ○市川委員 それじゃ、今度はまちづくりのほうから、角度を変えて聞いていきます。 この中野三丁目では、先ほど来申し上げているように、一方では南北自由通路など周りの周辺のインフラが整備されるにつれて、まちづくりの話、機運というのが今後盛り上がってくるはずであります。中野駅地区整備では、第2期の工事分として、西側に南北通路ができる予定であります。その場合の中野三丁目の受け皿、これも先ほどお話が出ていましたけども、行政側はもう私たちの思いとしていろんなことをぺらぺらしゃべってくれるけども、三丁目側の住民がこれから合意形成を図ってまちづくりに着手していくとなると、もう大変な時間と膨大な費用がかかると思います。それをいよいよ始めようという一つの引き金が南北自由通路になるんだと思うんです。 この中で、先ほどもちょっと質問で触れている方もいらっしゃったけども、もう一回改めて伺っておきたいのが、まずこの旧桃丘小学校の敷地がどのように活用されるのかという話。それから、今後このまちづくりの中で桃丘小学校を有効に活用するんだということになるならば、地区計画をこのエリアにかけていく必要があるわけです。それには地域住民の協力が不可欠だと思うんですが、その点はどう考えるか。それから、もう1点は、もちろん地域の合意形成を図るために、これは住民にとって、桃丘小学校のいわゆる問題のこの入り口のところでつまずかないようにして持っていってあげるということは、全体のまちづくりの機運を盛り上げていく一つの原動力にもなろうかと思うので、これは区民生活部だけにとどまらず、まちづくり推進室だとか、都市整備部といったところがきちんと連携し合って進めていく必要があると、こういうふうにも思うんですが、こういった3点についてはいかがお考えでしょうか、お聞かせください。 ○秋元まちづくり推進室副参事(中野駅周辺まちづくり担当) 旧桃丘小学校敷地につきましては、表現・文化活動と関連いたしました産業関連施設の新たな開設を第1とした土地利用を考えていくこととしてございます。今後のまちづくりの中でも、そうした考えに即した対応を図る必要があるというふうに考えてございます。あわせまして、中野駅地区第2期整備計画で示される南北通路の中野三丁目側受け口の広場の創設、こういったものを含みます一帯のまちづくりと連動した検討を今後していきたいというふうに考えてございます。 さらに用途地域の問題でございます。旧桃丘小学校の敷地活用につきまして、今申し上げました表現・文化活動と関連した産業関連施設といったことの導入を考え合わせますと、将来的にはそれに応じた用途地域の変更が必要になってくるというふうに思います。そのためには、委員もおっしゃっておりましたが、地区計画などの都市計画手法の導入を図ることが求められてございまして、それを実現するためには区域内の地権者等の合意形成が前提となるわけでございます。 さらに、今後のまちづくりに向けた連携ということでございました。旧桃丘小学校につきましては、中野駅に近いという立地特性から、特にそこで行われるまちづくりと連携することによって、より質の高い有効な土地活用の方針を区民に示すことが可能となると考えてございます。そのためにも、旧桃丘小学校は関係する区内部の緊密な連携のもとに、将来の見通しを持った旧桃丘小学校の土地活用につきましてお示しをしていきたいというふうに考えてございます。 ○市川委員 今、答弁があったように、この桃丘小学校施設の跡地活用については、この地域の将来のまちづくりに大きくかかわる部分があると思うんです。地域からの要望に対して、まだきちんとした回答はいただいていませんが、先ほど産業振興担当の副参事のほうからは、そのような要望も含めた上で事業者選定をしていきたいというお話、答弁をいただきました。 区民生活部長のほうに改めて伺っておきたいんですが、このスケジュール、今示されているスケジュールをもう少し弾力的にして、時間がもしかかることであるならば、ここで時間をかけてもよろしいですよ、要するに若干のスケジュールの調整、少し延ばすものは延ばすというような弾力的な対応といったものができるかどうか。できるならば、そういった余地を残した上で地元の皆さん方とこれからお話をする。地元説明会はここからここまでの期間だから、この中でしかやりませんなんていうことを言わずにするといったような、そういったような姿勢はお持ちでしょうか、お聞かせください。 ○鈴木区民生活部長 旧桃丘小学校跡地活用について、さまざま御意見をちょうだいしているところです。スケジュールに関しましては、なるべく使わない期間を狭めたいという思いもございまして、決してスケジュールありきではございません。地域に出て、そういった御意見を受けとめながら、どのタイミングで実行に移したらいいのか、そういうようなことは十分柔軟に対応してまいりたいというふうに考えてございます。 ○市川委員 それでは、次に中野駅地区整備についてのお尋ねをさせていただきます。南北自由通路の幅員について、私、一般質問でも取り上げたんですけども、西側の橋上の南北自由通路の幅員については、18メーターの想定と答弁をいただいております。この数値の根拠はサービス水準とも伺っています。この幅員設定の根拠となるサービス水準とはどういうものなんですか、お答えください。 ○秋元まちづくり推進室副参事(中野駅周辺まちづくり担当) 今御質問のサービス水準でございますけれども、これは国土交通省が作成をいたしました、大規模開発地区関連交通計画マニュアルにおきます歩行者系交通施設の評価水準でございます。主要都市におきまして大規模開発を行う場合には、すべてこの指標を使い評価を行うこととされてございます。評価水準は、通常AからEの5段階となっているわけでございますけれども、大規模開発に当たっては、自由歩行を保障するサービス水準Aを目指すこととされております。 ○市川委員 そうすると、18メートルとしたサービス水準レベルというのはA、これを入れているわけですね。そうすると、18メートルの幅員をもっと広くとること、これが可能なのかどうか。その場合のサービス水準との関連はどうなるのか、これを1点お尋ねしたいということ。それから、費用についてですが、補助金等の活用、これができるのかどうか、これを伺いたい。もう1点、サービス水準で求められる以上の幅員で整備した場合、その場合は補助金等との関係はどうなるか。この3点伺いたいんですが、お願いします。 ○秋元まちづくり推進室副参事(中野駅周辺まちづくり担当) 幅員18メートルの設定でございますが、今申し上げたサービス水準Aを確保するということでございます。そこでの算定でございますけれども、将来交通量、これは警察大学校等跡地開発、あるいは区役所・サンプラザ一帯開発等からの開発に伴います交通量を加えまして設定をしたわけでございます。この幅員でございますけれども、将来、予想した開発交通量を相当大幅に上回るというような事態が生じた場合には、当然これを広げることは可能であろうというふうに思ってございます。ただ、現時点で想定した将来交通開発量が変わらず、幅員を拡幅しての場合にはサービス水準は向上するわけでございますけれども、過大整備というふうになってくるというふうに思ってございます。 この南北自由通路でございますが、これは補助金の対象ということになってございまして、中野区でこれから整備しようとしてございます西側南北自由通路につきましても、既に都市交通システム整備事業の補助採択を受けているところでございます。この整備が、いわゆる過大整備というようなことになった場合には、過大とされた部分につきまして、補助対象事業とはみなされませんで、その部分については区の負担になるということになります。 ○市川委員 三丁目側にできる受け皿はどんなものなんでしょうか。私が想像する限りでは、きっと地区計画の網をかけて、それで第一種市街地再開発事業のような大規模な事業手法をとって、きっとまちづくりが進んでいくんだろうなぐらいで私は考えています。それぐらいをもし、そういったような施設が向こうにでき上がるとすれば、幅員18メーターでは足りないんじゃないのかなというような思いがあってこの質問、1点させていただきました。これは今後の課題として、また私もとっておきますが、いろいろ御検討いただきたいと思います。 新北口駅前広場の3階レベルの歩行者空間について、またお尋ねをいたします。一般質問でも幾つかお尋ねをいたしましたが、3階レベル歩行者空間の具体的な姿はこれまでは示されておりませんでしたが、それは区役所とサンプラザの再整備と連携して検討していくとのことでありました。では、それがどのように大きくふたがかぶせられるのか、また歩行者デッキができるのかなどはこれから決めていくということで、まずよいですねというのが一つ目の質問。それから、3階の歩行者空間がどのような形状になるのか、どのような規模になるのかは今後検討が進むと思いますけども、財源はどこに求めるのか、これが二つ目の質問。それから、区役所・サンプラザ地区と一体的に整備されて、建物にもつながる歩行者空間であるならば、その整備費はサンプラザ側にできる施設を運営する事業者、そちら側の負担ということにもなろうかと思いますけども、これが3点目のお尋ね、この三つをお尋ねしたいと思います。 ○秋元まちづくり推進室副参事(中野駅周辺まちづくり担当) 新北口駅前広場の3階レベルの歩行者空間でございます。これにつきましては、サンプラザ・区役所再整備の検討とあわせまして、今後、形状、規模等につきまして検討いたしていきたいというふうに思っております。 それから、この3階部分の財源の確保でございます。これにつきましては、現在のところ、都市計画事業といたしまして、歩行者専用道路として整備していく方法が一番、区にとって有利な方法ではないかということで、そういう財源の確保の方法を現在模索しているという状況でございます。 それから、整備の負担のお話がございました。委員が想定された開発を行った場合につきまして、通常は道路区域内、いわゆる新北口駅前広場内の上空につきましては、道路として区が管理をする。サンプラザ・区役所側の敷地上空につきましては、建築物の施設としてサンプラザ・区役所側が管理することとなりまして、基本的な整備の責任分担につきましても、これと同様なことというふうに考えてございます。しかしながら、事業の枠組みによりましては別の分担方法も想定されますので、サンプラザ・区役所と新北口駅前広場の計画整備につきましては、今後、事業全体の枠組み等とともに検討していく必要があるかなと思っております。 ○市川委員 ありがとうございます。 それでは、中野駅地区整備の中で区庁舎、中野区役所の庁舎用地の取得について、この質疑で1点触れさせていただきます。中野区の区役所の庁舎の用地として、予定用地として、国から購入を予定している中野区立体育館南側の土地について伺います。 中野区の庁舎用地、予定地については、平成21年第1回定例会においても、中野区役所・サンプラザ地区の再整備とか、また新北口広場の整備との関連で我が会派の議員が質問をしております。その際に、新区役所用地は一刻も早く取得しなければならないと考えるが、いかがでしょうかというお尋ねに対して、区長は、平成23年3月までに購入することが目途となると答えていらっしゃいます。そこで伺いますが、このときの区長答弁どおり、中野区の区役所の用地、庁舎用地、予定用地は、平成23年3月末までに取得をされるおつもりでしょうか、伺いたいと思います。 ○田中経営室副参事(サンプラザ関係事業担当) 国の土地処分方針に基づきまして、今年度末までにこの区庁舎用地を取得しなければならないというふうに考えているところでございます。 ○市川委員 今年度末までに取得ということですけども、予算にはそのための経費は計上されていません。これはどのように対応されるつもりですか。 ○田中経営室副参事(サンプラザ関係事業担当) 平成22年度の予算編成段階では、取得方法につきましては定まっていなかったため計上をしなかったものでございます。現時点では土地開発公社による先行取得を考えており、今後そのための調整を進めていきたいと考えているところでございます。 ○市川委員 土地開発公社で取得すると言いますけども、どのくらいの購入経費を見込んでいるのか、まず1点。随分な額になると思いますよ。それから土地開発公社そのものが経営健全化計画というものに取り組んでいる最中ですよね。これに影響はないんですか。 ○篠原経営室副参事(経営担当) 新区庁舎用地の取得経費でございますが、約36億円程度と想定をしてございます。ただ実際の価格につきましては、今後交渉の過程で決まるというふうに考えてございます。 また、第2次健全化対策の影響でございますが、同用地を取得いたしましても、第2次土地開発公社健全化計画の指標の範囲内におさまるといったことから、特に影響はないというふうに考えてございます。 ○市川委員 大丈夫ですか、軽く言っているけど。土地開発公社で用地の先行取得しても、5年以内に買い取ることが原則になっているじゃないですか。この点についてはどう対応されるのか。先ほど、うちの会派の山崎委員が志賀さんとやりとりしたときに、財調基金を取り崩して50億、50億、50億使っていけば、あと3年で底ついてしまいますと、予算書に数字が載っからなくなっちゃいますよと。だから目標体系の見直しに取り組んでいますと。それで20億とも40億ともいう数字が飛び出しているけど、そんな簡単に数字は飛び出てこないと思いますよ。それで、5年以内に買い取ることが原則です。この点についてはどう対応されるのか。また区役所の移転整備についても、多額の費用がかかることになると思います。これも大分将来先のことになると思いますけど、この点についても、あわせてお答えをいただきたいと思います。 ○田中経営室副参事(サンプラザ関係事業担当) 新しい中野をつくる10か年計画(第2次)におきまして、その策定時には用地取得費36億円と想定をしてございます。この財源につきましては、基金からの繰入金を充てるということで予定してございます。そのように対応してまいりたいというふうに考えてございます。 また、区役所の建てかえ資金につきましては、現庁舎敷地の資産価値を活用して充当していきたいというふうに考えてございます。 ○市川委員 中野駅地区の第1期整備工事については、私は本定例会の本会議やこの総括質疑の中で質問もしましたし、また他の議員からも種々議論がありました。スケジュールや空間処理が非常にタイトだなという印象を持っております。今取り上げた中野区の庁舎の予定用地を先行取得した場合には、駅地区整備の中でいろいろと有効活用を図ることができるのではないかということも思い浮かべながら、実はこの質問をいたしました。いずれにせよ、うちの会派、自民党としては、さまざまな工夫をしていただいて、区民の安全や必要なサービスを維持しつつ、着実に中野駅地区整備を進めていただくように、この場をかりて改めてお願いを申し上げておきます。サンプラザと区役所のこの地区の一体的な再整備というのか、新しい整備が中野区の将来の行く末を握っていると言っても過言ではないですね。いいですね。早くここにもちろん施設ができて、その運用益をもって借金を返せれば、この貴重な中野駅前の一等地は区民の財産になるんですよね。そういったことをこれから中野区民に私たちは訴えていくんですよ。だから、決して中野区が不動産屋まがいのことをしたりしているんではないんだと。これを売っ払って金にして、区役所の建物をつくるんだなんて考えているんじゃないんですよと。あくまでもここは有効活用するんですよ、こういったスタンスで私たちも取り組んでいきますからね。先ほど来申し上げているように、まず桃丘あたりからスタートしますけど、地域との合意形成って入念に図ってくださいね。それによって、ドラスチックにまちづくりというのは動いていくものだと思います。よろしくお願いします。 最後になりましたが、先ごろ国土交通省から発表されました平成22年度の地価調査に基づく地価の動向、これにも示されておりますが、地価は全国的に下落傾向は続いていますが、例えば福岡市では博多駅のリニューアル及び駅前周辺の整備の影響から地価が下落せず、例外的に横ばいとなった事例、これがあります。このように都市の整備とそれから地価、これは強い関連性があるものだと思います。地価というのは土地所有者の税負担、これに大きく関係をしてくるものですから、この地価に見合った土地の有効利用というのができないと、中野駅の周辺のインフラは整備されても、中野駅の周辺に住んでいる人が有効利用しないと住みづらくなってしまうという、とても大きな危険というのは裏側に控えているんですね。そういったことも周辺住民の皆さんとよくよく勉強会等を通じて話し合いながら、事を進めていっていただきたいし、もう静岡市なんかでもそうですよ。土地区画整理事業の進捗に伴って、前回に引き続き上昇を示す地点が見られたって、これ書いてあります。そうやってやっぱりインフラ整備が進みますと、土地の地価というのは下落どころか横ばい、横ばいどころか上昇していくんですよ。そうすると周辺地域の土地の有効活用というものが当然出てくる。そういった中に私がさっき紹介したような、例えば中野三丁目の法定再開発事業、こういったものも出てくるかもしれない。そういったことを進めていく上でも、まずは、先ほども何遍も申し上げますが、まずは桃丘小学校のところの有効活用、ここは入り口だと思います。こういったことから、ひとつ入念に入り口のところでつまずかないように対応されたいと思います。これは要望にします。 以上で私の質問は終わりです。どうもありがとうございました。 ○いでい委員長 以上で、市川委員の質疑を終了します。 ここで休憩にしたいと思います。 午後2時55分休憩 午後3時16分開議 ○つぼい副委員長 委員会を再開します。 休憩前に引き続き総括質疑を行います。 佐藤委員、質疑をどうぞ。 ○佐藤委員 質問に入らせていただきます。2番と3番を逆にいたしますので、よろしくお願いいたします。 まず、1番、公民連携についてお伺いいたします。 限りある財源で少子・高齢化に対応するために、行政、民間、市民が価値のある豊かな公共サービスを少ない財源で最も費用対効果が高いやり方で役割分担して公共サービスを提供していく政策、パブリックプライベートパートナーシップ、略してPPP、日本語で言うと、公民連携が自治体政策で重要になってきています。民間資金を活用し社会資本整備を行うPFI方式や、公共施設の管理運営を民間に委託する指定管理者制度など、一般的なPPPの手法と言われています。一般的な手法については、既に中野区では取り組んできておりますので、まず、その評価についてお伺いいたします。 江古田の森保健福祉施設で中野区が福祉施設整備に日本で初めてPFI方式を導入してから3年になります。民設民営の施設と違い、区長が管理者、副区長や部長が参加する運営協議会が設置され、区が土地を無償で提供し、8億円の債務保証もしております。債務保証は、この財政白書とかいろんな予算書、決算書にも載っておりません。いわゆる隠れたリスクと言われておりますが、将来負担比率の、将来負担額の計算の中に入っております。今後は、例えば財政白書でそういう債務保証についても記述がされることを希望いたします。 区民から見ると、区が民設民営の施設よりもかかわっているという安心感がある一方で、PFI事業であることを理由に、障害者通所施設において、他の通所施設には出ている健康診断の費用がつかないことなど、デメリットもあります。PFI方式の財政上、運営上のメリット、またデメリットは何でしょうか。 ○遠山保健福祉部副参事(介護保険担当) PFI方式の導入によりますメリットといたしましては、民間の資金、経営能力及び技術的能力を活用いたしまして、また事業権契約を結ぶことによりまして、運営内容について監視、モニタリングすることによって、効率的かつ効果的に整備及び運営を行うことができる点が挙げられると思います。また一方、デメリットといたしましては、契約までの手続等に時間がかかることが挙げられると思います。江古田の森保健福祉施設の整備運営に当たりましては、委員御紹介のように、PFI方式を導入いたしました。区が希望する施設規模が効率的に整備されたと認識してございます。また、区と事業者との間で締結いたしております事業権契約に基づきまして監視を行いまして、また整備運営事業協議会を設置いたしまして、事業運営に関する協議を行う。これによりまして事業成果を挙げていると認識しているところでございます。 ○佐藤委員 ありがとうございます。あの当時、導入する方式をめぐりまして民設民営方式、それからPFI方式にもBOOとか、今回はBOO方式をとっておりますけれども、BTOとかBOTとか、いろんなPFIの方式がさまざま比較検討されて、どの方法がいいんだろうということを検討されました。そのときに、報告書に出ていなかった今回BOO方式をとって、この江古田の森運営が始まっているところですが、民設民営方式でもよかったんじゃないかと私は思っておりますけれども、その当時、結局あの土地を取得するときに、PFI方式じゃないといわゆる借金が、お金が借りられなかった。土地を手当てするお金が借りられなかったということがあったかと思います。今後、福祉施設の運営の、立地の仕方、今度は東中野の土地を借りて、そこに民設民営で特養を誘致されるということですけれども、民設民営で特養を誘致していく、そういう方法が妥当ではないかというふうに思っております。 もう一方、指定管理者制度を保育園に中野では初めて導入しましてから6年がたちます。現在、私立を入れますと全部で35園あります。指定管理者園はそのうち4園、私立園は全部で10園ですけれども、もともと私立であったのが3園、そして民営化したのが7園、そして公立園、区立園、従来からの区立園が21園と、三つの違う方法で運営されております。これからは業務委託の園も設置されるということで、さまざまな手法で保育園が運営されることになります。指定管理者制度よりも、もっと民間の自由な発想で保育に取り組める民営化のほうがいいのではないかと思いますが、民営化と指定管理者制度を比べると、それぞれどのようなメリット・デメリットがあるのか。また、最適な保育園の設置・運営形態については、今現在どのようにお考えになっているのか、お伺いいたします。 ○海老沢子ども家庭部副参事(保育園・幼稚園担当) 指定管理者制度や民営化による保育園運営は、区立保育園で実施していない2時間延長保育を実施するなど、いずれも民間ならではの柔軟なサービスを提供できるということ及び区立園に比べて経費の削減が図れる、こういうことが共通のメリットとなっておりまして、来年度から実施を予定しております業務委託についても同様のメリットがあるというふうに考えてございます。 指定管理者制度につきましては、区立園の管理運営を一定期間、区が定めた範囲におきまして民間事業者に委託する制度ということになっておりまして、業務委託とは異なりましてサービスの創意工夫の余地が大きいということでございますが、民営化と異なりまして、あくまで区立園ということでございますので、一定の制限を受けるものでございます。 業務委託につきましては、区が作成する仕様書に基づきまして運営を実施するものということになりますので、事業者の創意工夫の余地は少ないという仕組みでございます。来年度に予定している区立保育室事業は公の施設として設置するという計画になってございませんで、もともとその指定管理者制度というのは取り入れない仕組みになってございます。 一方で、民営化による運営につきましては、民間の創意工夫が最も生かされる手法ということでありまして、また、国や都の運営費の支弁があるということになりますので、財政面においても非常にメリットがある手法であると考えております。また、老朽化した保育園、区立保育園を民間活力を使って建てかえることができるという手法であるというふうに考えてございます。 一方で、民営化によりまして自己決定、自己責任の範囲が広がるということがありますので、公共性の高い事業でありますので、やはり区による指導等による質の維持確保は必要になってくる、重要になってくるというふうに考えてございます。 ○佐藤委員 今後についてはどのように考えられているでしょうか。 ○海老沢子ども家庭部副参事(保育園・幼稚園担当) 失礼いたしました。今後の保育園の運営につきましては、民間にゆだねられるものは民間に任せていくということを基本姿勢といたしまして、区立保育園の建てかえ民営化によって進めていくということを基本に考えて進めていきたいというふうに思ってございます。 ○佐藤委員 ありがとうございました。これから民間の活力、力を生かしていく方法についてもそれぞれの施設、あるいは仕事の中身においてさまざま、どういう手法が効果的であるのかというのを十分検討してこれから取り組むためにも、今やっていることをしっかりちゃんと評価していただいて、これからのあり方を考えていただきたいと思いますが、PFI方式を学校で整備した自治体もあります。今後、施設整備にPFI方式の導入を考えられているでしょうか。 ○戸辺管理会計室副参事(管理改善担当) PFI方式でございますけれども、委員御指摘のとおり、施設の設計から建設、それから維持管理、運営までを一括して民間事業者にゆだねるということで、管理コストの削減、民間の自由な発想による行政サービスの向上、そうしたメリットがあると認識してございます。 PFIによる施設建設につきましては、現在のところ予定はございません。が、そうした民間事業者の自由な創意工夫が期待できる施設、そうしたものについてはPFI方式等、民間活力の導入等、可能性について研究していきたいと考えてございます。 ○佐藤委員 総務66の資料に、指定管理者制度を導入した施設の一覧が載っているところですけれども、保育園から始まって高齢者福祉センターが4カ所、障害者通所施設が2カ所、文化・スポーツ施設、区営住宅などたくさん指定管理者制度で運営される施設がふえてまいりました。指定管理者制度、今後どのような施設の管理運営に適している、つまりメリットがあると考えられているのでしょうか。 ○戸辺管理会計室副参事(管理改善担当) 指定管理者につきましては、先ほど保育園・幼稚園担当のほうも申し上げましたけれども、基本的には公の施設の管理というものを指定管理者制度でやっていくということですから、施設本体のほうが区の所有ということが前提になってくると思います。それに加えまして、民設民営は民間施設のほうが建てた建物でございますので、基本的には施設を区が保有し、指定管理者制度を導入しながら運営していくといった点で、活用のメリットがあるというふうに考えてございます。 ○佐藤委員 ありがとうございます。それぞれの制度のよさを生かして、これからの施設運営のあり方も含めて、変えていっていただきたいと思います。 一昨年の決算特別委員会で、民間委託や指定管理者制度が行政サービスの向上にどうつながっているのか、しっかりと検証する必要があると質問いたしましたが、どのように検証したのかお伺いいたします。 ○戸辺管理会計室副参事(管理改善担当) 各所管におきましては、委託事業者などの業務報告、また現場確認、それから指定管理者についても同様でございますが、その実施結果を検証しているといったほか、保育所などにつきましては、第三者評価機関に委託し、利用者の満足等を把握していると聞いてございます。 なお、今後につきましては、区民サービスに直結する業務委託や指定管理者制度の業務内容、そういったものにつきましても、行政評価の中で一定の検証をしていく必要があると考えているところでございます。 ○佐藤委員 民間にゆだねるものが多くなればなるほど、今度行政の役割として、それが区民サービスの向上にしっかりと結びついているかどうかを本当にきちっと評価していく必要があると思いますので、よろしくお願いいたします。 次に、地域団体との連携についてお伺いいたします。住民団体が公共サービスの担い手となる、これも広い意味でのPPPの手法であります。中野ではまだまだ弱い点でありますけれども、これからの公民連携ではますます重要となってきております。任意団体である地域団体が区から委託を受けて運営している主な施設、高齢者会館や地域生涯学習会館など、今、中野でも少しずつふえてきているところですけれども、地域団体が地域施設を運営するメリットとデメリット、つまり課題は何でしょうか。 ○瀬田区民生活部副参事(地域活動担当) 今、委員御案内の団体等が行う事業運営のメリットでございますが、一般的には地域の顔が見える中での運営ということになりますので、それぞれの地域の実情に合った事業を柔軟にきめ細かく実施できること、あるいはまた地域へのより幅広い参加を広げ、人と人とを結びつけていくことなどがメリットとして挙げられます。また、デメリットにつきましては、事業運営そのものにふなれな点もあることから、区が業務を受託する当初は一定の支援が必要であること、また事業の継続性、安定した事業運営におきまして、その基盤や経営ノウハウなどにつきましても、軌道に乗るまでに一定の支援などが必要と考えてございます。 ○佐藤委員 これから区民活動センターへの地域団体の運営委託も始まる予定です。どのような委託の方法を考えられているのか、お伺いいたします。 ○瀬田区民生活部副参事(地域活動担当) 区は15カ所の(仮称)区民活動センターそれぞれに組織されます運営委員会と、地域の自治活動や公共・公益活動の推進に関する業務、地域団体の連携の促進に関する業務につきまして委託契約を結びたいと考えてございます。また、運営委員会の業務運営が円滑に行われますように、その支援といたしまして、会計や事務処理の基準を事前に整備するとともに、運営委員会が雇用する事務局スタッフが円滑に確保できますよう、地域活動コーディネーター養成講座なども実施していく予定でございます。 ○佐藤委員 ありがとうございます。新しい住民の力を生かしたPPPの手法がぜひ発展的につながっていきますように、よろしくお願いいたします。 3番目に、公共施設の老朽化への対応についてお伺いいたします。PPPが現在最も必要とされている分野は、公共施設、インフラの老朽化への対応と言われております。施設のコスト全体を考える際に、建設費は全体の一部分にすぎず、その後の施設運営や施設改修費のほうが大きいということ、公共施設の老朽化に対応するためには今後の財源を考えると、同じ施設を同じやり方で建てることや運営することはもう無理です。そこでだれが担うのか、どのような整備手法をとるのか、さきに述べたような公民連携の手法の検討が必要になってくるのです。 2年前につくられた施設白書には、今後20年間の施設の改修経費の総額が220施設で約764億円、改築・解体施設が44施設で、改築経費が289億円見込まれるという数字が出ております。合計で約1,000億円を超える金額ですが、現状の施設数のままでは対応は極めて困難です。民間活力の導入や、施設の運営方法の見直しや統廃合など、2年間取り組みを進めてまいりましたけれども、その数字は減っているのでしょうか。第2次10か年計画が策定されました。数字はそれでふえたのでしょうか。現在の状況を教えてください。 ○柿内経営室副参事(財産管理担当) 現時点での試算は行っていないものでございます。 ○佐藤委員 それがわからない。試算がされていないということは、ちょっと本当に困ったものだと思います。施設白書をつくっていない自治体がまだ多い中で、中野区は早い段階でつくったことは評価できますが、これからは藤沢市や習志野市のような、今注目を大変浴びておる、その公共施設マネジメント白書をつくる必要があるのではないかと思います。マネジメント白書では、一つひとつの施設ごとに人件費など運営にかかる経費も含め、その施設にかかわるトータルコストや稼働率などの情報が掲載されております。どの施設が費用対効果が大きいのかもわかり、施設の最適化や設置運営方法の見直しをトータルに検討することができます。それが改修・改築経費の圧縮にもつながると考えます。その観点で施設白書を改定してはいかがかと思いますが、いかがでしょうか。 ○柿内経営室副参事(財産管理担当) 現在の施設白書を引きずる形での改定は考えてございません。現在、施設ごとの老朽化のデータを収集分析いたしまして、区有施設の長寿命化などを視野に入れました長期保全計画の策定に向けて取り組んでいるところでございます。 ○佐藤委員 財政困難な折に、今ある施設をできるだけ長く使っていくという長期保全計画も大事なことですけれども、全体の施設をどう再配置していくのか、あるいは全体の施設をどう運営を変えていくのかということも重要なことだと思います。それが10か年計画には書いてあるんですけれども、それを全体にトータルにして計画化していく。いわゆるさっき言ったのは、今ある施設白書をそのまま継続してもう一回つくりなさいと言ったんじゃなくて、新しいやり方でもう一回全体を考えた施設マネジメント白書というそのもの、あるいは施設再生計画といったようなものをきちっとつくって、財源の見合いも考えて、どうやったらいいのかをこれから展望を示す必要があるのじゃないかと思って質問したので、これは要望としておきますけれども、ぜひ検討していただきたいと思います。ありがとうございます。 財政白書に地方自治体が貸借対照表を作成する意義について、近い将来の建築物の更新や大規模修繕のための資金の必要性を明らかにできると書いてありますが、どう読み取ればいいのでしょうか、教えてください。44ページに貸借対照表があります。 ○戸辺管理会計室副参事(管理改善担当) 今の御質問でございまして、まず、財政白書41ページをごらんいただきますと、貸借対照表の貸方のところに、有形固定資産という項目がございます。こちらの項目について、1から7番まで合計数値が書いてございますが、こちらについては、土地を抜かして建物、設備等につきましては減価償却をしているという内容のものでございます。そちらの内容がわかるものが44ページ、44ページをごらんいただきたいと思います。固定有形資産の償却率の表にあるこちらの中ほどでございますが、こちらで見ていただきますと、土地については減価償却しておりませんが、8、資産につきましては減価償却しておりまして、その償却率が高いということについて、取得建設してから相当期間が経過している。そのために近い将来、大規模修繕、改築・改修の可能性があるという目安として見ていただきたいということでございます。 ○佐藤委員 資金が幾ら必要かというその必要性が明らかになっているのかと思ったんですけれども、言ってみれば償却率が高いということで、例えば44ページの表の中では、保育所、福祉の項目の保育所が非常に70%と高くなっていますよね。例えばこういう施設が非常に更新の時期が迫られているということで、これから更新の時期が近くなったよ、だからそういうための用意が必要だよということがそこでわかるということだというふうに思います。 じゃ、それに充当する可能財源がどこにあるのかということですけど、お答えいただいてよろしいですか。それともこっちから……。何か人がかわるんだったら、じゃ、私から言いますけれども、この41ページの表の中でいくと、いわゆる施設の改修とか改築とかに使えるのは、この基金のところのその他、特定目的基金のところの139億がそれに当たるのかな。それから、財政調整基金、これは全部じゃありませんよね。その中の一部が改修に使っていいよ、使えるよというところで、この204億の中の一部というところ。それでこの特定目的基金を補うのは、積み立てに使えるのが上のほうの公共資産にある売却可能資産ですか、ここでは約6億ということですけど、その要らなくなった施設、あるいは土地を売るために計上されているお金が、これが売れたらそれぞれの施設の目的に応じたところに積み上げられるということでこれが足されるということで、つまり特定目的基金をふやすためには、売却できる施設もふやさなくちゃいけない構造なのかなというふうに思ったわけですけれども、つまり同じ数の施設をそのまま維持していくことはできない。新しい施設をリニューアルしようと思うと、その分、廃止する施設の資金を元手に、そのリニューアルの資金につなげていかなくちゃいけないということだと思うんですけれども、ここを見ますと、特定目的基金だけでも約140億――それが全部使えるわけじゃありませんから、もう1,000億必要なものに対して、140億ぐらいしかない状態というのは、大変な状態だというふうに思います。そのためにも、今の状態を改善していくためには、しっかりと公民連携を進める施設整備運営の方法を計画的に考えていくことが大事なのかなというふうに思いました。ありがとうございます。 ということで、この項の最後のPPPの展開についてというところにつなげていきます。だからこそ、そのPPPの展開が必要になってきている。各自治体ともそういう建築物の更新の時期に迫られているからこそ、PPPに関心が集まってきているという状態があります。進んでいると言われております藤沢市では、公民連携基本方針を策定しました。その基本理念で、行政主導で行ってきた公共サービスの領域を抜本的に見直し、行政と市民・市民ボランティア・NPO・大学・企業などの連携、協働による役割分担と責任に基づき、公共サービスを提供すると、PPPを積極的に展開しようとしております。 中野区でも、既に今まで述べてきたような事例でその展開が始まっております。大きな事業では、まちづくりにおいてもPPPの手法が活用できるのではないかと思います。既に先行事例もあります。中野区では、今議会でも話題になっておりましたように、区役所・サンプラザ地区の再整備が控えております。PPPの手法を取り入れて、税金をかけずに、その中から新しい区役所の建設費用も生み出すぐらいのことも考え、民間の資金や発想で整備するべき、それしかないというふうに思いますけれども、その民間との連携についてはどのように考えられているのか、お伺いいたします。 ○田中経営室副参事(サンプラザ関係事業担当) サンプラザ地区の再整備に当たりましては、資金調達の方策や事業主体のあり方など、大変大きな課題であると認識してございます。整備手法としては、当然、委員の御紹介もございましたとおり、民間活力の活用を視野に入れて検討をしているところでございます。 ○佐藤委員 大変難しいやり方でしょうし、多分PPPの事例としても、これだけ大規模なものを進めるというのは初めての事例ではないかと思いますけれども、各地の先行事例もよく研究された上で、よりよい方法で、税金のプールがない形、いわゆる民間と本当に連携する形での再整備をぜひ進めていただきたいというふうに思います。 この間、PPPのこと、それから公民連携のことを調べる中で、本当に民間と一緒にやるというところでは何が大事か。参加と情報公開がすごく大事だということを感じました。民間と一緒にやるからこそ、そこで行政と民間の間で変な癒着がされていないってことをちゃんと住民の方にわかっていただく、示す、そういうことが必要だということがあります。ぜひそういうところも留意していただきたいと思います。 次の、すみません。順番を入れかえたにもかかわらず、コミュニケーションボードの活用のところは、ちょっと時間の関係で省かせていただきます。 2番目の、区主催の検討会等の公開についてお伺いいたします。 区が主催する検討会などで、区民の方々が参加メンバーになっていながら、要綱などで非公開となっている会議はあるでしょうか。 ○小田政策室副参事(企画調整担当) 区が主催する検討会などで区民が会議の構成員に含まれている場合で非公開となっているものにつきましては、中野区地域密着型サービス運営委員会がございます。また、原則として非公開となっているものにつきましては、中野区東中野地域まちづくり検討会、中野駅周辺まちづくり推進会議の二つがございます。 ○佐藤委員 昨年10月から施行された東中野地域まちづくり検討会設置要綱に、初めて原則として非公開という条文が入り、区民で進めるまちづくりであるにもかかわらず、そして区民の方々がメンバーになっている会議でもあるにもかかわらず、区民が傍聴できなくなりました。こんな区民に閉ざされた会議は再びあってはならないことだと考えておりました。それなのに、所管委員会に報告もなく、ことし7月30日に中野駅周辺まちづくり推進会議設置要綱が施行され、区民の方々が参加メンバーになっている会議にもかかわらず、また原則として非公開という条文が盛り込まれました。どちらも区民の方々に関心を持っていただかなくてはならないまちづくりに関する会議を区民が傍聴できなくしたのです。その非公開というのは、例えばプライバシーにかかわる問題を議論するだとか、契約にかかわる問題がそこに出てくる、そういうそれぞれの理由がある。当然そうだな、理由があることは、これはもう非公開っていうのは当然だし、納得できる話です。しかし、区民と一緒に考えていかなくちゃいけない、おまけにそういう要件もないものに対して、原則公開であるべきなのに、原則非公開って要綱に明記してしまうっていうのは一体どういう理由でそんなことを明記されたんでしょうか、お伺いいたします。 ○松前まちづくり推進室副参事(拠点まちづくり担当) 中野駅周辺まちづくり推進会議のほうでお答えをしたいと思います。こちらの会議につきましては幅広い構成員を考えております。各種区民団体の代表、開発事業者、また地権者等々の方々です。ただ、このようなさまざまな意見を持った多数の傍聴があった場合に、委員が自由に発言をしづらいといったようなことも想定されますため、会議自体の傍聴は認めないということを現在は考えている次第です。 ただ、この会議で使用する資料、あるいはこの会議でどのようなやりとりがあったのかといったようなことにつきましては、議会でも報告をさせていただき、また同様のものが区民にも公開されていくものでございます。 ○佐藤委員 さまざまな方たちが傍聴されるというのは、この議会だって、今の委員会だってそうですよ。そこで自由闊達な議論ができないからっていうのは、それはもう全く理由にはならないと思います。例えば傍聴人が傍聴規則を犯して騒ぐだとか、なんだとかするだとかするのは、それは傍聴規則の範囲できちっと規制すればいいべきものです。例えば、いろんな支障のある行為がたとえ出たとしても、それは原則公開の上で、例えば、ほかの自治体もいろいろ調べてみましたけれども、原則非公開――そういう会議でですよ。区民も参加した、住民も参加した会議で原則非公開っていうのは、私が調べたところでは、近隣区では見当たりませんでした。ただ、非公開にするときもあるっていう項目はあります。それは例えば会議の進行上妨げになるとか、いろんなことがあって委員長が判断した場合とか、あるいはその委員会でそういうことが決められた場合にはそういうこともあり得る。そういうことでいいのではないでしょうか。原則公開とするのは当然だと思いますけれども、いかがでしょう。 もう時間がなくなったので、自治の基本原則を定めた自治基本条例や、それから、公開の原則を定めた情報公開条例の趣旨にも反するものだと思いますけれども、区長、政治姿勢としても、私はこれは納得できないと思います。区長はどうお考えになっているのか、お伺いいたします。 ○田中区長 この中野駅周辺のまちづくり推進会議には、さまざまな団体の方とか、それから事業者の方、地権者の方という形で、いろんな利害関係者の方も含めて幅広い率直な議論をしていただく場ということを想定しております。そういう中で、それぞれのお立場の中で、あまりにもいろんなことを配慮しながらでなければ発言できないというようなことになるということは、やはり望ましくないというふうに考えて、今回のような要綱になったと、そんなふうに思っておりますけれども、委員がおっしゃるように逆でもいいということはあると思います。原則公開で、場合によって非公開とすることができるということであってもいいというふうには思います。ですから、基本的にそこで話されたことが公開されていくべきだという原則は私は守らなければならないというふうに思いますけれども、会議そのものの取り扱いについては、いろんな状況があるということは御理解いただきたいと思っています。 ○つぼい副委員長 以上で、佐藤委員の質疑を終了します。 ○佐藤委員 終わります。ありがとうございます。 ○つぼい副委員長 次に、むとう有子委員、質疑をどうぞ。 ○むとう委員 区民の方からお寄せいただきました御意見をもとに質疑いたします。なお、持ち時間は33分です。簡単明瞭な答弁と機敏な行動の御協力をぜひともよろしくお願い申し上げます。 昨年の決算でも質疑いたしましたが、外部評価のあり方についてお尋ねいたします。 決算資料の一つに主要施策の成果(別冊)各分野の行政評価結果があります。この行政評価について職員の間から、資料作成やヒアリングなどかなり事務的な負担がかかっている上に、あまり役に立っていないとのささやきが聞こえてきています。また区民の間でも、テレビで見る事業仕分けとは違い、成果が見えにくく認知度が低い制度です。さらに、発言した内容が区の都合によって書きかえられ、納得できず、外部評価委員を途中で辞職された方もいらっしゃいました。2002年から外部評価を実施し、さまざまな試行錯誤を経ての今回の結果であるとは思いますが、大幅に後退しているように私は感じました。そこで、今回変更された点についてお尋ねいたします。 まずは3ページの一番下の行に外部評価の対象として、経営本部、6事業部、54分野、個別ヒアリング17施策との記載がされています。中野区経営本部等の設置及び運営に関する規則の第1条には、経営本部会議(以下「経営本部」という。)と書かれており、第3条の2では、経営本部は、区長、副区長、政策室長、経営室長及び管理会計室長をもって構成すると書かれています。つまり経営本部とは、区長、副区長と3室長の会議を意味することになります。よって、今回初めて経営本部を評価したのであれば、その評価結果は大変興味深いものですが、そうではなさそうです。正しくは3室とすべきではないでしょうか、お答えください。 ○戸辺管理会計室副参事(管理改善担当) 確かに3室、政策室、経営室、管理会計室が正式なものでもございます。この3室まとめて行政評価を受けたということで、経営本部という表記になったものでございまして、その点、誤解があったということにつきましては、大変申しわけなかったと思っております。 ○むとう委員 では、次回もし書くのであれば、そういう形で直していただきたいと思います。 前回の2008年度版には、ヒアリングの期間は5月26日から6月25日まで、延べ19回実施との記載がありますが、今回の2009年度版にはありません。今回のヒアリング時期と実施回数、さらに前回、今回の実施時間数をお答えください。 ○戸辺管理会計室副参事(管理改善担当) 委員御指摘のとおり、昨年度につきましては、分野ヒアリングを5月15日から6月25日の19日間で実施してございます。それから、調整につきましては7月1日と3日に実施しております。それ以外に施設見学会を4月に実施しておりますので、実質22日間行ってございます。この間、外部委員が従事した延べ人数は101人、従事時間数は289時間となってございます。 今年度につきましては、部のプレゼンテーションを7月7日と9日に実施し、施策の説明会とヒアリングを7月15日及び28日に実施し、評価内容の調整を7月29日に実施しておりまして、実質5日間となってございます。この間、外部委員が従事した延べ人数は59人、従事時間数は209時間となってございます。人数に比較して従事時間数が多いのは、委員全員が出席した会議が長かったということが理由でございます。 ○むとう委員 今回の外部評価は、1次評価として部及び分野への評価を行い、2次評価として、委員がさらに掘り下げた議論を行いたい17施策を抽出し、個別ヒアリングを行い、評価したものと書かれています。当然、1次評価結果も2次評価結果も記載があるものと思いましたが、17施策の2次評価結果が見つかりません。なぜ2次評価結果の記載がないのか、また、なぜ記載がないことの説明がないのか。聞くところによれば、議会には配付せず、管理職には別刷りで配付されたようですが、議会にはいつ2次評価結果が提示されるのか、お答えください。 ○戸辺管理会計室副参事(管理改善担当) 2次評価の対象施策であります17施策については、昨年度の事業実施内容について分野の自己評価や、それから部内評価を踏まえて検討いたしました。今後の部の見直しの方向性の案、それにつきましても外部評価の対象にしておりまして、外部評価委員が抽出して、それに対して評価を行ったというものでございます。したがいまして、この2次評価結果につきましては、純粋に昨年度の事業実施内容に対する評価だけではなく、今後の方向性に対しての評価も含まれているということで、主要施策の成果としてまだ公表する段階にはないという判断のもとでございました。 それから、いつ公表するのかというようなものでございますが、見直しの方向性、これにつきましては外部評価のコメントを踏まえまして、事業改善方針により今、見直し改善作業を行っております。見直しの方向性が明らかになった時点で、区議会及び区民の方に公表していくということを考えてございます。 ○むとう委員 記載がないのは何でなんでしょうか。その説明がないですよね。 ○戸辺管理会計室副参事(管理改善担当) この主要施策の中につきましては、12月例年、来年度に取り組む主な内容の中に報告、その中で反映させてまいりますという表記はさせていただきました。ただ、こういった理由で2次評価結果につきましては、全部のものについては公表しませんと。公表時期についてはいついつですという説明は確かにされてございませんでした。その点につきましては、説明不足であったという認識でございます。 ○むとう委員 全然納得できる説明ではないんですけれども、時間がないので、聞きおいたということにしたいと思いますけれども、要するに、わざわざ外部評価委員がもっと掘り下げた議論を行いたい17施策を選んで、それを2次評価したわけですから、それがこの中にもないって皆さん気づきましたか。ちょっと驚きではないですか。やっぱりきちんと評価したのであれば、2次評価結果を載せるべきです。そういう記載がないことにも私は憤りを感じております。 次に行きます。これまで分野ごとに評価結果をABCの記号でわかりやすく表記していましたが、今回はありません。外部評価委員の役割は、定められた評価方法に基づいて評価をするのであって、評価の方法を決定できる権限はないと考えます。たとえ外部評価委員からABCをやめたいと言われても、その判断は区側にあるはずです。ABC評価をやめるという方針は、どのような検討を経て、いつだれがどのような理由で決定したのか、また、それを各部には一体いつ伝えたのか、お答えください。 ○戸辺管理会計室副参事(管理改善担当) 分野ごとに対するABCによる評価でございますが、どうして変えたのかということですが、詳細な評価項目について、点数をつけて積み上げて評価結果を出してございます。外部評価委員会のほうからは、それぞれ各委員が同じ視点で点数をつけるということが非常に難しい、それから外部委員会としては点数よりもコメントを重視していきたい。つまり点数だけでは十分伝えられない、改善内容については細かい点について、やはりコメントで出して、その部分について分野にその改善を求めたいといったことが意見として出されまして、そうしたことを踏まえまして、管理改善担当のほうで検討し、経営本部会議において方向性を確認し、決定したものでございます。各部に対しましては4月以降、こうした形で実施していくということを通知してございます。 ○むとう委員 これまで外部評価委員会の評価が記載されていましたが、今回は評価ではなくてコメントに変更されています。外部評価委員会は評価せず、コメンテーターに変貌し、コメントを発したということなのでしょうか。評価をコメントへ変更した理由と、その意味の違いについてお答えください。 ○戸辺管理会計室副参事(管理改善担当) 変更した理由については先ほどの御答弁どおりでございまして、点数よりもコメント、つまり改善内容の中身を具体的にそれぞれの分野に伝えたいということからでございます。また、外部評価委員会の設置要綱を引用しますと、基本的に分野評価、施策評価及び事務事業評価に関して意見・提案を行うということになってございまして、数値評価もコメントによる評価も、外部委員会の意見ということでとらまえているところでございます。 ○むとう委員 評価とコメントというのは、全然ちょっと今の説明ではわからないんですけれども、いずれにせよ、以上のような大幅な変更をするのであれば、外部評価のあり方そのものの評価をした上で変更すべきでした。この際、外部評価のあり方と成果について、さらに行政評価制度そのもののあり方と成果について、自己評価と外部評価をすべきではないでしょうか。その上で次年度に向けて本当に実のある行政評価制度のあり方を検討すべきと考えますが、いかがでしょうか。 ○戸辺管理会計室副参事(管理改善担当) 行政評価制度を含めた管理改善分野の評価、これについても毎年、外部評価の中で行っているところでございます。また、外部評価委員から意見や、それから最後のところの総評をもらってございます。そうしたものをもとに毎年、資料の変更、外部評価の対象、それから外部評価制度全般について、毎年見直しを行っているところでございます。確かに、見える形できちっと何をどういうふうに変更していくのかという説明は必要でございます。今後ともPDCAのCの部分の機能充実を果たしていけるよう、継続的に制度の充実に努めていきたいと考えてございます。 ○むとう委員 ぜひ、そちらがつくられている、この中にすべてが書かれているようなものにしていただかないと、当然書かれているものと思って受け取っておりますので、次年度どういうものが出てくるのか、やめてしまうのか、そのこともわかりませんけれども、楽しみにしておりますので、きちんとわかりやすい形で評価、自分自身の評価も含めてきちんと書いていただきたいと思うし、変更することがあるのであれば、その変更点もわかるようなことで書いていただきたいというふうに思います。 1カ月以上も開始時期がおくれていますよね。それから、外部評価委員も前年度の16人から12人に減りましたが、補充していません。外部評価をしていただくというやる気が私には感じられません。昨年の分野ごとに項目を分けて評価したものと比べ、外部評価委員のコメントの文字数も大幅に減り、対象施策数も158施策から17施策へと大幅に減りました。しかも、抽出した17施策の2次評価結果も記載せずでは、外部評価委員のやる気もそがれるのではないでしょうか。民主党が行っている事業仕分けよりもすばらしいと区長が自負されている中野区の行政評価制度ですから、何が推進すべき施策なのか、また何が廃止すべき施策なのかの明快な評価結果が示される制度にすべきだと私は思います。11年目となったこの制度ですが、コメント程度の外部評価というのであれば、時間の無駄に思います。今後ますます財政状況が厳しくなることが予測されているわけですから、区民が真に必要とする施策を見きわめる民主的な方法の再構築を願って、この項の質問を終わります。はい、いいです。 次に、先日の一般質問でも質疑いたしました保育園給食、学校給食についてお尋ねいたします。 山口議員の質疑にもありましたが、去る7月29日、もみじやま保育園の給食にクロゴキブリの卵が混入する事故が発生しました。さらに8月14日、給食数が少ない土曜日でした。宗教上の除去食にベーコンが一切れ混入、本人5歳児が気づきました。8月19日、アレルギー除去食に欠席児童の名札があり、保育士が間違いに気づき、事なきを得ました。この一連の事故について、受託事業者の責任が全く問われていないことにあきれるばかりです。 さて、クロゴキブリの卵混入経路については特定できないものの、食事を盛りつけた食器を載せたワゴンを一時保管する受け渡し口内の配膳カウンター棚の裏面に付着していた卵が落下して、混入した可能性が高いとの見解が示されています。受け渡し口から食事を盛りつけた食器を載せたワゴンを入れ、保育士が廊下側から引き違い戸をあけてワゴンを取り出します。この引き違い戸の建てつけがゆがみ、戸の上部で5ミリ、戸の下部では1センチものすき間があいていて、ゴキブリだけではなく、当然ほこりもフリーパス状況です。年に1度、保健所の食品衛生監視員が立入検査を実施しているにもかかわらず、なぜ見落とされてきたのかとの私の質疑に対して、施設面については東京都の条例の基準により監視指導を行っているが、扉のすき間については規定がないとの答弁でした。つまり規定がないので見ていなかったということです。都の規定がなくても、受け渡し口は調理室の一部です。今回の卵混入事故を契機に、規定の立入検査とは別に、年に1度ぐらいは保育園担当の職員とともに食品衛生監視員が調理室を見回り、監視員が専門家の視点から担当職員にアドバイスをするようなことをなさってはいかがでしょうか、お答えください。 ○宇田川保健福祉部副参事(生活衛生担当) 監視指導とは別の形になりますけれども、保育園の給食施設の自主管理への指導助言という形で行ってまいります。保育園・幼稚園担当と連携をとりながら対応していきたいと考えております。 ○むとう委員 ありがとうございました。ぜひ頑張ってやっていただきたいと思います。 次に、普通に考えて廊下側の引き違い戸のすき間は望ましい状況ではありません。これは長い年月放置された結果のゆがみだと思いますが、建てかえ民営化までさらに放置するのではなくて、せめて扉のたてつけぐらい修理すべきではないでしょうか、お答えください。 ○海老沢子ども家庭部副参事(保育園・幼稚園担当) 受け渡し口の扉の改善の御指摘でございますが、害虫等は2ミリ程度のすき間でも侵入すると言われておりまして、受け渡し口以外からも侵入してしまうため、抜本的な改善にはつながらないというふうに考えてございます。したがいまして、日常的な点検を行いまして、著しいすき間等がある場合については応急補修をするほか、害虫駆除を行いまして、徹底した清掃など日常的な衛生管理を行い、衛生環境の維持に努めたいと考えてございます。また、異物混入事故につきましては、給食室内の盛りつけから保育室での提供までの間に発生したということがわかっておりますので、この運搬過程の改善につきまして、盛りつけから提供までの間の時間の短縮や、異物が混入しない運搬用具の導入を検討しているところでございます。 ○むとう委員 せめてたてつけのゆがみぐらい修理したらって言っているんだから、あなた、日曜大工得意って言っていたよね。ぜひ、それぐらいね、やりましょうよ。ほかの部分、もちろんやってもらって結構ですよ。だけどたてつけのゆがみぐらいちょっと見てきて、直せるものだったらやったらどうですか。それぐらい前向きの答弁をしてほしいと私は思いました。残念です。 7月、保健所が保育園調理従事者を対象に実施した講演会の資料には、清潔な作業着、帽子、マスクを身につけ云々と書かれています。しかし、調理民間委託園では常時マスクを着用していますが、調理直営園ではなされていません。これもまた基準がないとはいえ、マスクは常時着用したほうがよいとだれもが思うことです。ところが私の質疑に対して、必要に応じたマスクの着用を用いていくとの答弁でしたが、どんな場面でだれが一体必要と判断するのかあいまいです。どんな場面にも対応できるよう、常時マスクの着用を求めます。お答えください。 ○海老沢子ども家庭部副参事(保育園・幼稚園担当) 現在は園内のインフルエンザの発症や、職員の体調など状況を見まして園の判断で着用を行っているところでございますが、今後、各園が着用するための判断基準というのは必要だとは思っておりまして、そういった園で判断できる基準づくり、明確な基準になるように検討していきたいというふうに考えてございます。 ○むとう委員 私は基準をつくれって言っているんじゃないのよ。もうそんな基準なんて面倒くさいこと要らないから、常につけましょうよってすればいいだけのことじゃないんでしょうか。それも本当に、基準がなければマスク一個つけられないなんてちょっと笑っちゃいますよね。それぐらいやりましょう。答弁求めません。 1991年3月15日、中野区の学校給食にパス乳を使用していただくことについてという請願が全会一致で採択されました。紹介議員のお一人に飯島議員もおられました。他の方はもう残念ながらおやめになられています。あれから19年もの歳月が経過しました。パス乳とは、62度から65度で30分、または72度から75度で15秒と、低温で時間をかけて熱処理される牛乳のことです。日本ではいまだに効率優先で120度から130度の2秒間熱処理された超高温殺菌乳が90%のシェアを占めていますが、最近は牛乳の持っている栄養素が壊されない低温殺菌乳のよさを理解する人がふえ、スーパーなどでも普通に売られるようになりました。 当時、議会での採択を受けて東京都にパス乳を補助金対象とするよう働きかけたようですが、いまだに補助金対象にはならず、中野区では導入をしていません。しかし、補助金がなくても、国立市や小平市では導入をしています。なお、都の補助金額も年々下がり、今や1本1円にもならない35銭です。ここに来て農水省が2011年度の新規取り組み事業の中で、学校給食にパス乳を導入した場合、補助金を出すことを決め、概算要求に盛り込むことを決定しました。実現すれば全国で良質なパス乳を導入する自治体がふえると予測されます。今から探しておかなければ、中野区の小・中学校合わせて約1万3,200本が確保できないかもしれません。請願を議会が採択したにもかかわらず、20年間たなざらしになっていましたが、そういう意味ではやっとチャンスがめぐってまいりました。 じゃ、学校を聞く前に、海老沢さんがいらっしゃいますので、先に保育園のほうから聞きますけれども、もともと補助金のない保育園給食では、今すぐにでもパス乳に変更できるはずです。牛乳アレルギーの子どもがふえる中、パス乳にはアレルギーのもとになる要素が少ないことも判明しているそうです。保育園給食にパス乳導入に向けた検討を始めてはいかがでしょうか、お答えください。 ○海老沢子ども家庭部副参事(保育園・幼稚園担当) 保育園給食につきましては、現在使用している牛乳について、栄養価については問題ないと考えてございます。パス乳、低温殺菌乳でございますけども、有効期限が短いということで、保管が非常に難しいというところがありまして、現在のところ使用を考えていないところでございます。 ○むとう委員 残念です。有効期間そんなに短くないですね。逆に長くもっちゃう、腐らない、永遠に腐らない牛乳のほうが怖いです。では、あなたは結構です。 次、小・中学校です。小・中学校のほうでの導入はぜひ検討していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。 ○古屋教育委員会事務局副参事(学校教育担当) 低温殺菌牛乳導入につきましての御提案でございますが、現在、農林水産省のほうで、委員御指摘のように学校給食において一定量の牛乳を確保していくために、新たに高付加価値牛乳地域利用推進事業というものを立ち上げて、地県産、要するに地元で生産した牛乳の生乳を用いた低温殺菌牛乳など、高付加価値の牛乳の学校給食への供給を支援していくという目標があるということは承知しております。この新たな事業につきまして、支給される補助金等、具体的な内容につきましては現段階ではまだ不明ということでございますので、今後とも国の動向等を注意して見守っていきたいというふうに考えております。 ○むとう委員 見守っていては手おくれになるんですね。見守りつつも導入に向けて取り組みを探さないと、パス乳はそんなにつくっていないんです。ましてびんにこだわったらほとんど供給不可能という状況になりますので、だからこそ今のうちからそういう国の動きをリサーチしつつも、そうなったときにはすぐ導入するよという、そういう準備をしてはどうですかと聞いているんですが、どうでしょうか。端的に答えてください。 ○古屋教育委員会事務局副参事(学校教育担当) 今各校で天候不順による諸物価の高騰等もございまして、なかなか1本ですね、この低温殺菌牛乳は1本50円ということで今導入されているようでございますが、1本、私どものほうは45円と、保護者負担ですね、補助金を差し引いて45円というのでやっております。その5円の差額というのは非常に大きいと認識しております。また東京都の場合には、この納入業者というのが一定のルールのもとに東京都のほうで都知事が決定しておりますので、その辺のことを考えながら、また今後とも推移を見守っていきたいというふうに思います。 ○むとう委員 もう消極的な答弁にうんざりです。ありがとうございました。 次に順番を変えて、子育て支援についてお尋ねします。 昨今、子どもの虐待事件が後を絶ちません。核家族化が進む中で、孤独な子育て環境が新米お母さんを精神的に追い詰め、育児放棄や虐待に至る心模様を、私も自身の子育てに重ね合わせて想像することができます。私は家の近くにあった児童館で午前中行われていた乳幼児親子事業で子どもの遊ばせ方や育て方を学び、そこで出会えた同じ年齢の子どもを持つ母親仲間に助けられ、いまだにおつき合いが続いている友人もできました。現在はそのころとは生活環境が変化し、孤立化も進んでおり、初めての子育てに対する不安は増大していると思います。そこで、他の議員も指摘しているように、これまで児童館で行っていた乳幼児親子への子育てひろば事業が減少していくことを危惧しています。 そこでお尋ねいたします。小学校にキッズ・プラザが設置され、それに伴い、既に廃止した児童館は何館でしょうか。さらに、廃止が明らかとなっている児童館は何館でしょうか、お答えください。 ○高橋子ども家庭部副参事(地域子ども家庭支援担当) 既に廃止されている児童館は3館でございます。また、今後廃止の予定は3館でございます。 ○むとう委員 もう既に6館の廃止が決まっているということです。小学校にキッズ・プラザが設置されるごとに児童館が閉鎖され、乳幼児親子への子育てひろば事業が減少する仕組みです。それを補うために区立から私立になった保育園に子育てひろば事業をお願いするとの説明でしたが、運営に関する基本協定書による子育てひろば等の事業実施を約束しているだけで、その事業内容は私立園にお任せ状態です。また、この協定とは別に、子育てひろば事業費補助制度があります。現在、児童館廃止に伴う補完事業としては、私立桃が丘さゆり保育園と陽だまりの丘保育園、東部地域の方々によるぴよぴよひろば、聖オディリアホーム乳児院の四つですが、事業費の補助の有無による違いや、事業者の事情や方針による違いがあり、ひろば事業の内容はさまざまです。児童館での子育てひろば事業を補うにはほど遠いものもあります。区は子育てひろば事業の実態を把握し、行く行くはなくなる児童館での子育てひろば事業を補完するに値する質の確保をどのようにしていくおつもりなのか。また、子育てひろば事業費補助を拡充し、歩いて行ける生活圏内での場の数と質の確保をすべきと考えますが、いかがでしょうか、お答えください。 ○高橋子ども家庭部副参事(地域子ども家庭支援担当) 将来的には、すこやか福祉センターとU18プラザが子育て支援の拠点となります。また、保育園等の地域の子どもの施設や、子育て支援活動を行っています育成団体、これらと連携しながら事業を進めていくことで子育て支援を充実できるというふうに考えてございます。 ○むとう委員 現在行われているひろば事業の実態把握についてはどうでしょうか。 ○高橋子ども家庭部副参事(地域子ども家庭支援担当) こちらについては、桃が丘さゆり保育園のほうが子育てひろばを行っている。また、ほかの民間保育園につきましては、まだ民間になりたてということで、それについてはこちらのほうから声かけをしながら進めていきたいというふうに考えています。 ○むとう委員 やっていることはわかっていて、実態をぜひ見てきていただきたいんですね。私が指摘しているのは、ばらつきがあるんですよ、状況によって。それから、補助金が出る、出ないによっても事業展開が違っていますので、そういう意味で、質をしっかり保っていってほしいというのを要望しておきたいと思います。 質問はそれだけなんですけれども、先ほど言いました外部評価の2次評価結果というのがある――実はいただきました。ここにちょうど地域子ども家庭支援センターについて、実は17施策の中の一つとしてあったんですけれども、そのコメントの中に、キッズ・プラザ事業が進み、ゼロから18歳まで受け入れていた児童館、U18館に集約されてしまうことを憂慮する。最寄りの児童館を居場所にしていた乳幼児親子は行き場所がなくなってしまうケースも出ている。地域の育成団体等では毎日の居場所づくりはなかなか難しいものがある。児童館が果たしていた乳幼児親子の見守り的役割がなくなったとき、その影響はどのようなものになるのか、一考してみる必要があるのではないだろうかという、本当に立派なコメントが――評価じゃないんですけれども、出ております。私のほうからもぜひ再考を求めて、この項の質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。 最後に、桃花小学校についてお尋ねいたします。 統合新校桃花小学校は、児童数513人の区内一番のマンモス小学校です。統合後に体育館の建てかえ工事を行っているため校庭が使えず、5、6年生は週に1回、廃校となった旧桃丘小学校にお弁当を持参し、体育などの授業に通っています。また、9月に運動会を予定していましたが、当然自校ではできず、旧桃丘小学校で行うことになりました。しかし、残暑が厳しい上に生徒数のいすが旧桃丘小学校にはなく、焼けつくコンクリートにじかに座ることができず、涼しくなるのを待って10月30日に行うことになりました。しかし校庭は狭く、保護者は校庭での立ち見と教室の窓からの観戦です。全校生徒と保護者が昼食をとる場所はなく、競技は12時半ごろで終了だそうです。子どもが学ぶ教室の目と鼻の先で日常的にはがんがんと建てかえ工事が続き、体育の授業時数が確保できず廃校に通い、運動会もこの状況です。 このような事態を招くことは統合前からわかり切っていたことであり、この統合にも、体育館の建てかえにも私は異議を唱え反対をしてまいりました。2005年10月に策定された中野区立小中学校再編計画には、「子どもたちによりよい教育環境を提供することを目指し、ゆとりあるスペースを確保し、学ぶ楽しさを味わえる授業」云々と記載されています。統合により目指す方向と桃花小学校の置かれている現状についてどのような認識をお持ちなのか。今後の統合計画にこの最悪な事例を教訓として、どのように反映するのか、お答えください。 ○吉村教育委員会事務局副参事(学校再編担当) 桃花小学校についてお答えをいたします。まず学校再編の目的でございますけれども、学校再編は一定規模の集団での活動を通しまして、子どもたちに豊かな学力、豊かな心及び健康・体力などを確実に身につけさせ、自立した人間の育成など、学校教育の充実を目指しているものでございます。 次に、現状の認識でございますけれども、校庭の利用制限、あるいは旧桃丘小学校体育館への移動につきましては、桃花小学校の保護者や、あるいは地域からの御心配、あるいは御不安に対して、教育委員会、学校といたしましても十分に説明をさせていただきまして、特に児童の安全指導については徹底してきたところでございます。 また、教育課程の編成時には、改修工事以前でございます運動特性、あるいは運動量を変えずに校庭や多目的ルーム、その他の空きスペースで行える運動を取り入れるなど、学校としても最大限の努力をしているというところでございます。 また教育委員会といたしましても、低学年の体育授業、1、2、3年生でございますけれども、その移動を行わず、学年集会などで使用できる多目的ルームの設置、あるいは校務主事の加配など、学校の意向を踏まえながら対応してきたところでございます。 最後に統合での対応でございますけれども、統合に伴う校舎の改修工事等については、できる限り児童・生徒や学校運営に影響が出ないように、夏休み期間を中心に行ってきているところでございます。統合時に限らず、教育環境の整備をする際には、子どもたちの学校生活に何ら影響がないようにすることは難しいというふうに考えてございますけれども、今後の再編改修等の工事におきましては、可能な限り学校運営、児童・生徒への影響が抑えられるような取り組みを進めたいというふうに考えてございます。 ○むとう委員 御丁寧な答弁ありがとうございました。本当に現状、校長先生とか、本当に先生方の御苦労によって、今本当に桃花小学校のいろんな行事、授業が成り立っているという現状にあります。やはりこういう不自由をかけることがわかっているような統合計画は、今後絶対ないように、中期・後期のところではしっかり再編計画を練っていただきたいということを改めてお願いしておきます。 では、時間もありませんので、本当に最後に、子どもたちの健やかな成長へとつながる施策の充実を願って、すべての質問を終わります。ありがとうございました。 ○つぼい副委員長 以上で、むとう有子委員の質疑を終了します。 次に、近藤さえ子委員、質疑をどうぞ。 ○近藤委員 無所属の近藤さえ子です。どうぞよろしくお願いいたします。 職員の意識改革について。私は先日の一般質問において、目標体系の見直しについて質問しました。その中で、見通しの甘い計画を立てては見直しを繰り返す作業こそ税金の無駄遣いになっていると考える区民の意見をお伝えしました。一般質問では、基本構想と2006年新しい中野をつくる10か年計画、2010年改定基本構想と新しい中野をつくる10か年計画(2次)、それぞれの策定コストについて質問しましたが、それに対する答弁は、2006年10か年計画は冊子の印刷費と事務費など497万4,000円、10か年計画(2次)は冊子の印刷経費や事務費148万8,000円で、人件費は既定の職員数の中で対応しているため、新たなコストの算定はしていないというものでした。 そこで、改めてお尋ねします。平成20年度と21年度の基本計画を策定した部門の人件費を含めた総コストは幾らになったのでしょうか。 ○小田政策室副参事(企画調整担当) 平成20年、21年度の新しい中野をつくる10か年計画(第2次)の策定に要しました施策のコストは、2年間で8,669万7,000円でございます。事業実施に関する総経費につきましては、行政評価の中で明らかにしているところでありまして、人件費につきましては標準人件費のほうでお示ししているところでございます。 ○近藤委員 主要施策の成果(別冊)行政評価の結果では、基本計画策定の総経費として、2年間で常勤職員4.4人、8,660万円余りのコストがかかっています。人件費は既定の職員数の中で対応しているため、新たなコストは算定していないと言っていましたが、行政評価ではしっかりと算定しています。算定はするが、コストとして認識していないということでしょうか。 ○小田政策室副参事(企画調整担当) 一般質問では全庁挙げての検討事項でありまして、検討においては庁内の既定の職員で対応いたしましたので、新たな人件費は発生していないという意味でお答えをしたものでございます。こちらの計画の担当所管では、事業実施の経費としては人件費を含めてとらえているところでございます。 ○近藤委員 では、第1次の10か年計画の策定では、行政評価上のコストは幾らと算定したのでしょうか。 ○小田政策室副参事(企画調整担当) 第1次の10か年計画のコストについてでございますが、このときは、いわゆる改定作業ではなく策定作業であったということ、また、基本構想の策定作業もございましたので、行政評価上のコストといたしましては、平成15年から17年度の3年間で1億8,769万円というふうになってございます。 ○近藤委員 確かに私も調べたところ、1億8,700万円余りの計画部門、コストがかかっておりました。このほかにも各事業部で作業に当たった職員の労務や、区長をはじめ各部署、部長級が出席した各地域で行われた意見交換会などのコストを加えれば、さらに大変な金額になります。少なくても第1次の10か年計画では1億8,700万円余り、第2次10か年計画は8,660万円余りの莫大なコストがかかっています。経営本部として各部に経費の削減を求めるのであれば、当然、計画策定にあたってのコストももっともっと意識するべきだと思いますが、いかがでしょうか。 ○小田政策室副参事(企画調整担当) 経営本部も事業部と同様に常にコスト意識を持ちながら経費の削減に努めているところでございます。 ○近藤委員 人件費は既定の職員の中で対応しているため、新たなコスト算出はしていないという私の一般質問の答弁に対して、区民の方にそれを申し上げたところ、大変驚いていました。この計画づくりに携わる職員数を区民の直接のサービスに結びつく部署に配置すれば、もっと区民のサービスの向上に結びつくのではないでしょうか。本来ならば目標体系は10か年計画と並行してつくられるはずが、目標体系を見直す作業が今後行われるといいます。各事業部において、職員がそちらに時間をとられて忙しくなり、少ない職員体制で頑張っている各事業部の職員にとっては、さらに仕事がふえて区民へのサービスに手が回らなくなるようなことはないでしょうか。 ○小田政策室副参事(企画調整担当) 今回の目標体系の見直し作業につきましては、より効率的な区政運営を行うために行うものでございまして、区民へのサービスの向上を目指す取り組みであるというふうに考えております。 ○近藤委員 その取り組みをされるのはわかっているんです。行政の無駄をなくすべきことは、私は強く思っています。見直すべきことは常に見直していく姿勢が大事であるとも考えています。しかし、これまでの流れを鑑みると、あまりにも効率が悪いと言わざるを得ません。このように見通しの甘い計画づくりを繰り返していては、日々区民に近い現場で働く職員たちにとって負担が大変大きいと思います。効率の悪い計画策定のために使われる内向きの時間のマイナス面をしっかり考慮して、御自分たちの人件費こそ最大のコストであることを十分に認識し、事業時間内に対してほとんどコスト意識を持っていないような発言が出てくることのないように意識を変えていただきたいと思いますが、いかがですか。 ○小田政策室副参事(企画調整担当) 行政の無駄をなくすこと、また常に見直すべきものを見直していく姿勢は大変重要なことであるというふうに認識してございます。従前からすべての事業実施に当たりましてはコスト意識を持って取り組んできたところでございますが、今回行っております目標体系の見直しに当たりましても、コスト意識を持ちながら進めていくものでございます。 ○近藤委員 今までもコスト意識を持っていたとおっしゃるのでしたら、もっと本当に真剣に持っていただきたいと思います。 次の質問に移ります。 乳幼児の居場所について。この件につきましては、同じ趣旨の質問が他の議員からもあり、お答えがわかっていますので、質問は割愛させていただきますが、一言だけ申し上げさせていただきます。 中野区が児童館を廃止し、中学生の居場所をU18プラザ、小学生の放課後の居場所を学校の中のキッズ・プラザとするという構想を決めて以来、私は乳幼児親子の居場所はどこになるのかと、乳幼児親子にとって、自分の家の近くに集える場所がなくなってしまうことを危惧してまいりました。中野区の児童館機能は大変評判がよく、公園のようにそこに集う場所の提供だけではなく、地域で乳幼児親子を見守り育てる仕組みがしっかりできていたからです。この児童館を廃止することは乳幼児親子にとってサービスの大幅な低下になってしまうため、これまで私は小学生しか入れないと限定するキッズ・プラザ条例に反対し、議会、委員会でもキッズ・プラザのあり方を幾度も質問してまいりました。今回、多くの議員からのお声も上がり、キッズ・プラザが小学生に限定されず、乳幼児親子が集える場所へと機能が拡大されることが検討されることになりました。キッズ・プラザ構想以来、私が7年近く再三にわたって発言してきたことが、乳幼児親子の居場所の問題がようやく行政側にも少し理解していただけたことを大変うれしく思います。ありがとうございます。 3番目に、校庭の芝生化について。中野区では区内公立の全小・中学校の校庭を芝生化する計画が示され、21年度までに若宮小学校をはじめ7校の校庭が芝生化されました。芝の管理を地域、学校等が行うことで、都から2分の1の補助金がつく仕組みですが、芝の維持管理、7校どのように行われているのですか。 ○白土教育委員会事務局副参事(教育経営担当) 校庭の芝生の維持管理でございますが、専門事業者への委託と、学校及び利用者団体等が共同で行ってございます。 ○近藤委員 問題というのは特に発生していないという認識でよろしいですか。 ○白土教育委員会事務局副参事(教育経営担当) 問題点としては、使用頻度の高い場所などは芝生がはげやすいこと、それから、常に芝を良好な状態に保つことは難しいこと、オーバーシード、冬芝をまく期間でございますが、オーバーシードの期間は芝生が利用できないことなどが挙げられます。 ○近藤委員 子どもたちは以前より快適な環境で伸び伸びと運動して遊ぶことができていると解釈されていますか。 ○白土教育委員会事務局副参事(教育経営担当) 校庭の芝生化によりまして、児童が以前より外で遊ぶようになった等、学校から聞いてございます。また、校庭でのけがが少なくなったこと、砂じんの被害が減ったことなどの効果があったということでございます。 ○近藤委員 平成19年、当時の教育委員会事務局次長は、5年ぐらいの間に何らかの形で全校の芝生化ができればよいと抱負を語られていました。そして新しい中野をつくる10か年計画のステップ1、ステップ2、3では1校程度、ステップ4では2校程度と実現への段階を示していました。しかし、新しい中野をつくる10か年計画(第2次)では、実現へのステップ1に校庭の芝生化・屋上緑化の推進と書かれていますが、ステップ2、3、4と具体的な数字は書かれていません。17年策定の教育ビジョンにも、校庭の芝生化など子どもたちが外で遊びたくなる魅力ある屋外施設を整備するとともに、学校の改築に伴い、校庭や体育館などの運動施設を充実させると書いてあります。既に芝生化された学校以外の、今38校ある学校の中で8校、ことしの塔山を入れて8校です。あとの30校の予定はどうなっているのでしょうか。 ○白土教育委員会事務局副参事(教育経営担当) 今後、毎年度何校ずつ校庭の芝生化を行っていくかについてはまだ決まってございませんが、着実に推進していきたいというふうに考えてございます。 ○近藤委員 東京都公立学校運動場芝生化維持管理経費補助金交付要領によると、補助金の交付対象となる期間は、運動場芝生化の実施完了年度の翌年度から3年間を上限とすると決められています。最初に芝生化した若宮小学校は既に3年間たっていますが、東京都の補助金は出ていないのでしょうか。 ○白土教育委員会事務局副参事(教育経営担当) 若宮小学校につきましては平成17年度に芝生化してございます。芝生化した翌年度から3年間ということでございますので、平成20年度までが東京都の補助の対象期間でございます。維持管理経費の補助対象の期間でございました。平成20年度に都の補助制度ができましたので、20年度1年度が若宮小学校の維持管理経費の補助対象ということになりました。 ○近藤委員 それで、今は補助は出ているということでいいんですか。出ていないんですか。 ○白土教育委員会事務局副参事(教育経営担当) 平成20年度までが補助対象期間でございますので、21年度以降は補助は出てございません。 ○近藤委員 そうしますと、今後、武蔵台小学校、啓明小学校、中野神明小学校、中野本郷小学校、江原小学校と次々に3年を迎えていきます。維持管理費は全額区の負担になっていくということでよろしいですか。 ○白土教育委員会事務局副参事(教育経営担当) 都の補助制度は、工事を行った年度の翌年度から3年間に限られてございますので、都の補助金が出ない場合は、事業費は全額区の負担ということになります。 ○近藤委員 21年度、芝生の維持管理費に1,297万6,110円が使われています。若宮小学校、武蔵台小学校は約290万円かかっています。都の補助がなくなった場合、財政状況が厳しい中野区で、この維持管理費を毎年区が負担していくことは大変厳しいと思いますが、いかがですか。 ○白土教育委員会事務局副参事(教育経営担当) 都の補助の対象の期間が切れた場合には全額区の負担ということになりますので、これに関しては、維持管理の経費に関して今以上に節減を図っていかなければならないというふうに考えてございます。 ○近藤委員 確認させていただきたいんですけれど、今後厳しい教育費の中で、校割り予算から出すようなことにはならないと思いますけれど、いかがですか。 ○白土教育委員会事務局副参事(教育経営担当) 校庭の芝生の維持管理経費については、現在でも校割り予算からは支出してございません。将来にわたっても校割り予算から支出する考えはございません。 ○近藤委員 私の地元の北原小学校も昨年度、7,564万3,000円をかけて校庭が芝生化と屋上緑化がされました。なぜ北原小学校のように第2校庭もなく校庭の全面芝生化でさまざまな運動に制限が出てしまう学校が、7校目という早い時期に選ばれたのでしょうか。 ○白土教育委員会事務局副参事(教育経営担当) 北原小学校を選定した理由でございますが、平成20年の10月の時点において、区立小学校のうち耐震補強実施校、再編対象校と再編による改築等の実施校は選定の対象から外しました。この結果、北原小学校を選定したものでございます。 ○近藤委員 校庭の芝生化は子どもたちには評判がいいということで、主要施策の成果の47ページには、環境教育の充実や子どもたちが外で遊びたくなる魅力のある学校施設とするためと書かれています。しかし現実には、芝の療養のために子どもたちは外で遊びたくても校庭が使えない日がふえました。縄跳びや綱引きもできません。また佐伯議員が質問されたように、芝の校庭の養生のために区内小学校の球技開放の団体利用の枠が制限されてしまいました。校庭が芝になって以降、子どもたちが運動をしたくてもできない、外で遊べない状況がたくさん発生しています。環境教育は芝の校庭でない学校でも、校内の従来の校庭の自然を活用した教育で高い外部評価を得ている学校もあります。また屋上も緑化されましたが、遊ぶことはできません。大変残念です。このような状況をどのように考えますか。 ○白土教育委員会事務局副参事(教育経営担当) 委員御指摘のように、芝生化によって、芝生の養生期間中は校庭が使えないなどの制約が生じるものでございますが、芝生化事業は環境教育の充実や、子どもたちが外で遊びたくなる魅力ある屋外施設の整備という目的で行っているものでございますので、地域住民や保護者、利用団体等にもこの点の御理解を得ながら、今後も推進をしていきたいというふうに考えてございます。 ○近藤委員 この7月に北原小学校で花火大会を行いました。これは地元の子ども会の例年の大きな行事です。子ども会のメンバーは校庭が芝生化される前に、芝の校庭で例年行っている花火大会はできるのかと確認しました。そのときは、問題はない、どうぞ盛大におやりくださいと区の職員に言われたにもかかわらず、花火大会の3日前になって突然、芝に影響するので花火はやめてもらいたいと言われました。開催を知らせる配布物も配り、ポスターも張り、既に花火も何百本もセットされた後での発言です。すべて地域の人たちが子どもたちと地元の人々のために汗だくになりながら時間をかけてきて作業したものです。不特定多数の人が楽しみにしている大きなイベントを直前に取りやめることがどれだけ大きな影響を及ぼすかを考慮もせず、無責任に、芝のために取りやめろと発言する区の姿勢に、関係者をはじめ地元の人々はすっかりあきれてしまいました。急遽、芝の上に大きな板を並べ、その上にテーブルを載せ、打ち上げ花火を行うことにしました。手持ち花火は一本一本、花火が終わると花火を水の中に入れて、さらに芝に水をまきました。この花火大会には600人近い親子が参加しました。この花火大会によって芝は傷つきませんでしたが、区側の発言に振り回され、酷暑の中、急遽大きな板を設置し、大事な芝を傷つけないために大きな労力を使った区民は心身ともに傷つきました。 私は以前から、児童や生徒の運動が制限されたり、学校や地域の人に過大な負担がかかるような校庭の芝生化であれば、それに対しては反対でした。特に全公立小・中学校での芝生化には財政難の中野区には負担が大き過ぎると思っています。都の補助金といっても私たちの貴重な税金です。区民にとっては校庭の芝生化より、先日、長沢議員が紹介していましたが、第四中学校のプールのように、直していただきたいところはたくさんあります。学校数でも面積においても、中野区の倍を芝生化している杉並区では、14校分、平成21年度、4,304万円、芝の維持管理費にかかっています。財政的に決して余裕があるわけでない中野区は、東京都からの補助金がなくなる中、芝の校庭の全校整備は夢であったと早く自覚し、芝事業の促進を一たんとめるべきだと思いますが、いかがですか。 ○白土教育委員会事務局副参事(教育経営担当) 今、委員の御指摘のありました花火大会でございますけれども、学校のほうに確認をいたしました。7月17日に地域の子ども会及び児童館の主催で実施された花火大会でございますが、学校側からは主催者側に対して、芝生への影響を考えて、打ち上げ花火はやめてもらいたい、もし実施するなら芝生の上に敷物を敷いてもらいたいという旨のお願いをしたというふうに学校から聞いてございます。この件に関しては、芝生の保護という点からは相当なものであったというふうに考えてございます。 また、地域まつりなど地域の行事に対してはできる限り協力していきたいというふうに考えてございますので、学校の保護者や地域住民にも芝生化事業の目的を御理解いただき、芝生の保護に御協力をお願いしたいというふうに考えてございます。 また、今後でございますが、身近な緑をふやすというのが区の方針でございまして、校庭の芝生化もその一環として行われているものでございます。またヒートアイランド現象の緩和にもなるということで、芝生化事業の中止は考えてございません。 ○近藤委員 目標体系の見直しを、さんざん無駄を切ると言っていまして、今とめれば維持管理費はこれから発生していかない学校が出るわけですよ。もう今始めてしまったものにはずっとコストがかかっていきますけれど、とめられるものを、そしてこれだけ区民にとって評判もよくない面もあるものを、やはりもう一度立ちどまって考える。それが本当に、先ほど山崎委員も言いましたけど、聖域なき見直しをしていかなければ、無駄は切れないと思うんですけれど、その辺はいかがですか。 ○白土教育委員会事務局副参事(教育経営担当) 芝生化した校庭の維持管理経費につきましては、今後、学校支援ボランティアと地域の方々の御協力もいただきまして、できるだけ経費の削減を図ってまいりたいというふうに考えてございます。 ○近藤委員 先ほど、協力をするみたいな言い方をされましたけれど、今の答弁を聞いていると、地域住民に協力をしてもらって、すべてやるのは地域住民で、区はその花火大会に、じゃ、どのような協力をしてくれることだったんですか。 ○白土教育委員会事務局副参事(教育経営担当) 花火大会を実施するのは子ども会と児童館の主催で実施されるということなので、区としては、教育委員会としましては、その大会に御協力をしたということです。 ○近藤委員 協力をしたというか、本当に打ち上げ花火をするので板を運んだり、本当にみんな心身ともにというか、本当に手なんかも傷ついちゃいまして、大きな板を急に言われて運んだりとかしまして。そういうことが発生していて、協力をしていくと言われても、どんな協力をしてくださるのかというところは全く見えません。本当に、既に芝を整備した学校に通う児童はもとより、団体利用の子どもたちが校庭を使えない現状の是正に力を尽くすべきだと思いますが、いかがですか。 ○白土教育委員会事務局副参事(教育経営担当) もちろん養生期間をできるだけ短くすることによりまして、子どもたちができるだけ校庭を利用できるようにすると、そのように努めるということが教育委員会としては取り組んでいきたいというふうに思ってございます。 ○近藤委員 広々と広がる芝は見ていて気持ちがいいという声も確かにあります。しかし実際には、子どもたちは多くの制約を受けて、芝生化以前より校庭で運動をしたり遊んだりできなくなってしまっています。雨が降った翌日は、晴れていても芝が傷むので校庭に出られません。雪の日は芝が傷むので校庭の雪遊びはできません。縄跳び、綱引き、一輪車は芝が傷むのでできません。芝と子どもたちとどちらが大事なのか、子どもが伸び伸び遊べる芝のない校庭に戻してほしいという保護者の声をお伝えして、この項の質問を終わります。 その他で、中野区の人権教育について。 9月9日、北中野中学校で人権教育に関する公開授業と事業報告会がありました。この公開授業は中学3年生を対象に行われ、ゲストティーチャーは、交通犯罪被害者の家族で構成されるNPOいのちのミュージアムの岡崎照子さんでした。岡崎さんは5年前、中学3年生だった娘の愛さんを交通事故で亡くしてしまいました。ビデオと手紙等を交えながら、元気だった愛さんの中学生活、彼女の幾つもの夢が語られました。生徒たちは真剣な表情で岡崎さんの講演を聞いていました。この講演の様子は読売新聞、ケーブルテレビ、その他日本教育新聞にも取り上げられ、中野区独自の人権教育モデル構築へと、人権問題への独自の取り組みとして紹介されました。まず、この事業の概要を教えてください。 ○喜名指導室長 御指摘の事業でございますけれども、これは文部科学省の人権教育総合推進地域指定事業でございます。本区では鷺宮地区の小学校4校、中学校2校の計6校と、教育委員会、区長部局、それから地域が連携して人権教育を推進しているものでございます。 ○近藤委員 この事業は21年度からの継続した取り組みですが、昨年度決算説明書で人権教育推進資料の印刷費20万9,055円を支出しただけで、78万3,000円も残してしまい、執行率21.1%となっていますが、昨年度はどのような取り組みをしてこのような結果になってしまったのでしょうか。 ○喜名指導室長 昨年でございますけど、今御指摘の指導資料等をつくりました。ただ、この事業自体が示達事業でございますので、特に残が出たということではございません。 ○近藤委員 文部科学省が人権教育に予算をつけてくれたけれど、昨年は、私が聞いた話ではうまく事業を組み立てることができなかった。しかし、ことしはマスコミにも取り上げられるほどよい事業ができたという認識でよろしいですか。 ○喜名指導室長 そのとおりでございます。昨年度は実際には区長部局との連携がなかなか難しいところがございましたけれども、今回いろいろな部局がそれぞれ動いていただいて、こういう事業ができたということでございます。 ○近藤委員 本当に事業部の中の連携がとてもよくとれていたと思います。私は自分が犯罪被害者遺族になって以来、子どもたちを犯罪被害者にも加害者にもさせないために、学校での命の教育を推進してまいりました。また、杉並区の和田中学校のよのなか科の例を挙げて、ゲストティーチャーを迎えての子どもたちの心に響く授業の意義もお伝えしてきました。今回の北中野中学校の人権教育の授業はこの二つがしっかりと組み込まれ、まさに人権教育として大変高い効果があったと思います。私は会場となった体育館の生徒たちの後ろ姿を見ていて、生徒たちがどんな反応をするかを見ていました。将来に夢と希望を持っていた学校一優秀だった自分と同じ年齢の愛さんが突然死んでしまったこと、自分と同じ年の子どもを突然亡くし、どうしようもなく悲しんでいる親の姿…。それらを見ていて子どもたちは本当に心を打たれているようでした。この取り組みというのが本当に私は、子どもたちにとっていい取り組みだったんですけれど、これは北中野中学校で行われた人権教育ですけれど、今後この取り組みをどのように各中学校に発展させていくかをお知らせください。 ○喜名指導室長 当日、報告会ということでございましたので、各学校から1名以上の参加をしております。そこでリーフレットを配り、授業の報告をしたところでございますけれども、今後特にこのように他部局との連携ですとか、いろいろなゲストティーチャーとの連携について、管理職向けに人権教育の研修会を行う予定でございます。 また、この事業が今年度最終年度でございますので、報告書を作成いたしまして、取り組みの成果を明らかにして全校に普及してまいるつもりでございます。 ○近藤委員 これがそのリーフレットなんですけど、大変中野区における人権推進体制というのが、本当にこんなに各部局でよく、本当にとれていけば、これは大変な取り組みだと思います。ぜひ頑張ってやっていっていただきたいと思います。 これで私のすべての質問は終わります。ありがとうございます。 ○つぼい副委員長 以上で、近藤さえ子委員の質疑を終了します。 一たんここで休憩します。 午後4時55分休憩 午後4時55分開議 ○つぼい副委員長 では再開します。 次に、林まさみ委員、質疑をどうぞ。 ○林委員 5時も過ぎますが、皆さんお疲れのようですが、よろしくお願いいたします。 平成22年度決算特別委員会総括質疑の最後に、生活者ネットワークの立場から質問させていただきます。理事者の皆様には明快で簡潔な答弁をよろしくお願いいたします。 質問の順番を変えさせていただきます。産業振興費を中央電算システム再構築の次に行わせていただきます。 平成21年度の区の財政は世界的な金融危機の深刻化や世界景気の悪化の影響による大きな打撃を受けた年となりました。これにより、区の主要財源である財政調整交付金が対前年度比で約33億6,500万円も減少し、他の一般財源も軒並み減少する大変厳しいものでした。決算の状況を中野区の財政白書で見ますと、実質収支が9億8,700万円余と、前年度の25億3,200万円からすると15億4,500万円余の減少となっており、2年連続の減少という結果から、確実に財政状況が悪化していることがわかります。さらに実質単年度収支が約14億円もマイナスということは大変問題です。既に実質単年度収支の件につきましては触れられた委員もいらっしゃいましたが、確認の意味も含めてお伺いいたします。 14億円余もの実質単年度収支がマイナスになったことについて、どのように分析し、どのような影響があるとお考えですか、お聞かせください。 ○戸辺管理会計室副参事(管理改善担当) 平成21年度の単年度収支、実質単年度収支、そうしたもののマイナス要因でございますが、景気低迷の影響によって歳入が当初想定を下回ったということが大きいと考えてございます。影響につきましては、単年度収支、実質単年度収支、それにつきましては、それぞれの経済動向、それから財政規模などによって変化する要因がございまして、今後とも一定の期間、推移を見守る必要があると考えてございます。ただ、単年度収支、実質収支がマイナスということにつきましては、やはり注意信号がともっているということでございまして、今後とも財政指標の動向を注視し、より計画的な財政運営を行っていく必要があるというふうに認識してございます。 ○林委員 今年度以降も経済状況の大幅な好転は見込まれず、いわば非常事態とも言うべきであると区長が施政方針説明で言及されるほど大変厳しい財政状況であっても、持続的に高齢者や障害者のための福祉や地域社会に必要な施策、公共サービスの提供を着実に実現しなければなりません。そのため、義務的経費が継続的に伸びることも見てとれます。この事項についてもやはり他の委員から質問が出ているところですが、別の角度から質問させていただきます。 扶助費などの義務的経費の継続的な増加というのは、財政を硬直させる要因ともなるとの答弁もありましたが、財政を硬直させる要因はほかにもあると思います。担当としてどのようなものが想定されるか、お答えください。 ○戸辺管理会計室副参事(管理改善担当) 義務的経費のほか物件費、維持補修費などその他経費の中におきましても、経常的に支出する経費につきましては、財政の硬直化の要因になるというふうに考えてございます。 ○林委員 物件費等も財政を硬直させる要因となるとのお答えでしたが、事業予算の未執行や執行率の極端に低いものも同じではないかと思います。そこで、未執行の案件や、とても執行率の低い事業に注目して21年度の決算書を調べたところ、情報政策や産業振興、地域まちづくりなど何点か目につきました。未執行や執行率の低い事業については、その事業そのものの実効性や効果の問題、その事業を予算化した責任があると思います。 そこで、初めにまちづくり推進室の事業のうち、北部、中部、南部地域のまちづくりについて質問いたします。この地域まちづくり事業については、他の委員の方も既に質問をされたため、重なってしまうところもありますが、あえて私の視点から質問させていただきます。 地域まちづくり関係経費の執行率についてですが、北部地域まちづくりの予算が1億3,170万円余で、不用額は4,418万円余、執行率は66.4%、中部地域まちづくりは800万円で不用額が306万円余、執行率61.7%、そして南部地域まちづくりは5億7,340万円余に対して、不用額は4億3,051万円余、24.9%の執行率と、とても低い状況にあります。北部と中部の地域まちづくりの執行率、執行残については、事業内容や事業費からすればまだ許容範囲にあるかもしれません。しかし、南部地域まちづくりの執行率は3割を切っていることから、問題と考えます。 また、この執行率の低さは今年度だけではありません。そこで、南部地域まちづくりのここ3年間の執行率を伺います。 ○上村まちづくり推進室副参事(地域まちづくり担当) 南部地域まちづくりの執行率、3年間についてお答えいたします。平成19年は37.3%、平成20年は13.5%、平成21年は24.9%となっております。 ○林委員 21年度の南部地域まちづくりについては、東大附属の体育館移転補償の約3億9,000万円が用地取得の不調による未執行であることは承知しています。また、特定財源としてまちづくり基金の繰り入れを行うなどの措置をとっていることから、直接的に一般財源を圧迫するものではありませんが、用地取得の交渉には十分な調整と時間をかけ、かつ慎重にすべきであったと思います。 次に、地域まちづくりの予算の未執行の原因の一つ、道路整備事業について伺います。平和の森、南台一・二丁目、南台四丁目の3地区それぞれの今年度の道路整備の事業進捗率をお聞かせください。 ○上村まちづくり推進室副参事(地域まちづくり担当) 今、今年度というふうに質問があったかというふうに思います。 ○林委員 21年度です。すみません。 ○上村まちづくり推進室副参事(地域まちづくり担当) 21年度の実績で述べさせていただきます。南台四丁目地区は14.92%、南台一・二丁目地区は41.75%、平和の森公園周辺地区が31.12%となっております。 ○林委員 21年度の南台四丁目の道路整備事業進捗率と、平成20年、19年、いずれも14.9%、つまり道路整備が3年間全く進んでいません。そこで伺います。南台四丁目で道路整備の事業進捗率が上がらない主な理由と、整備率を上げるための戦略についてお聞かせください。 ○上村まちづくり推進室副参事(地域まちづくり担当) これ、3地域内共通の課題でございますけれども、地区計画内で計画されている地区施設道路の整備は、新設道路と、それから拡幅道路とございますけれども、拡幅道路の場合は建物の建てかえにあわせてセットバックしてもらい、その部分の土地を買い上げ整備するという建てかえ連動型となっている仕組みのためでございます。特に南台四丁目地区は新設道路の計画がなく、すべて拡幅道路のみで、現道が5.4から5.6メートルあり、計画道路6メートルとなっておりますので、20センチから30センチのセットバックのため、なかなか建てかえのインセンティブになりにくいなどが要因となってございますが、沿道は借地権者が多いことから、直接今後、これまでも働きかけてまいりましたけれども、さらに地権者の同意が得られるよう積極的に働きかけてまいる所存でございます。 ○林委員 大変なお仕事だと思います。地域まちづくり分野の今年度の成果に、執行体制を見直し、地区計画によるまちづくりについて、戦略的・積極的に用地交渉に取り組む体制を確立したとあるように、三つあった組織が一つになりました。また、この3年間に2回も組織改正がありました。そのため主要施策の成果(別冊)を見ると、組織改変にあわせて平和の森地区、南台一・二丁目地区、四丁目地区の3カ所を足し合わせた道路整備率となっており、事業の進捗を年度で比較できないものとなっております。 そこで伺います。長期的に計画的に事業を執行しなければならないまちづくり推進の組織体制が毎年のように改正していることについて、担当としての意見をお聞かせください。また、今後の事業のあり方、戦略的な進め方についてもお聞きします。 ○上村まちづくり推進室副参事(地域まちづくり担当) 前まで、平成20年までは南部、中部、北部という3地域まちづくりというふうな担当で分けてまいりましたけども、さまざまなまちづくりの進展に伴いまして、今年度は西武新宿線沿線まちづくりの分野として独立して進めております。地域まちづくりにつきましては、今年度まちづくり計画担当と、そしてまちづくり事業推進に再編しまして、特に地区計画によるまちづくりにつきまして、戦略的・積極的に用地交渉等に取り組む体制を確立し、今年度成果を上げているところでございます。今後ともまちづくりの進展を考え、成果が上がるよう、目標体系の見直しはPDCAサイクルを進めている中では普通なことと考えております。 ○林委員 この事業については相手方がいて、地域のまちづくりを推進するために、いつでもその予算が執行できる状況でなければならないこと、つまり道路用地の購入、あるいは住宅そのものの用地取得、移転補償費が必要なことは承知していますが、3地域全体のまちづくり予算7億1,270万円余のうち不用額が4億7,770万円余、過去3年間の合計をいたしますと、予算額17億9,700万円余に対し、不用額は11億1,500万円余というものです。これほど執行状況が低いということは、この予算のつけ方そのものに問題があるのではないでしょうか。また3年間で10億円余という不用額は、やはり政策的にもその責任は重いものだと考えます。その上、以前、政策研究機構と事業部と専門家による、建てかえ促進による中野区の住環境向上に関する研究の成果が現場で活用されてもいないようです。今後まちづくり事業を進めるためには、地域に即した計画を立て、多額な不用額のないよう取り組んでいただきたいと思います。 中野区はこの地域まちづくり以外にも、中野駅周辺まちづくり、西武新宿線沿線のまちづくりなど、大型開発を並行して行っておりますが、閉鎖的な議論の場などではなく、多様な区民の意見を聞き、十分な調整と検討に時間をかけ、そして緻密な計画に基づき事業が推進されることを要望しておきます。 次に、中央電算システムの再構築について質問いたします。 中野区では、効率的で確実・迅速な区民サービスを実現するため、住民情報の基幹系システム、いわゆる中央電算の再構築を目標に、平成20年度、21年度の2年間にわたり2億3,290万円の経費が予算化されています。このうち平成21年度分の経費1億2,497万5,000円につきましては、第2回定例会において事故繰り越しという報告がありました。そこで伺います。担当として、事業が事故繰り越しとなったことに対してどう思われますでしょうか。端的にお答えください。 ○藤井政策室副参事(情報担当) 今回の履行が遅延した責任につきましては、すべて受託業者にありますけれども、区といたしましても、契約期間内に履行されるように何らかの手だてがとれなかったか、今後分析していきたいというふうに考えております。 ○林委員 また、事故繰り越しとなり、中央電算再構築の完全移行が遅延したことで、他のシステムの開発等への影響はなかったのでしょうか、お聞かせください。 ○藤井政策室副参事(情報担当) この2年間につきましては、基幹業務システムにつきましての事業担当からのシステム改修要望について、どうしてもシステムで対応することが必要な制度改正対応以外については、基本的に対応しないという扱いをしておりました。システムの移行がおくれたということに伴いまして、この制度改正対応以外のシステム開発案件について、対応の先送りをお願いしたものもございます。 ○林委員 大きなシステムの移行作業ということで、職員の皆様は夏休みを返上して大変だったということは聞いております。御苦労さまでした。ただ、システムの移行がおくれたことで、滞納支援システムに影響が出たり、また、現在1階の窓口業務などにも少々影響が出ているという、移行完了がまだ見込めないことによる問題が出ているということも耳にしております。 ところで、先ほど事故繰り越しについて御答弁いただきましたが、この事業はIT支援員とCIO補佐官、区の職員が協力して進行管理をされたのでしょうか。 ○藤井政策室副参事(情報担当) 受託業者との打ち合わせにつきましては、担当者ベースの週次の打ち合わせ以外に、月次とポイントごとの進行管理のための打ち合わせを行いまして、そこにはCIO補佐官やIT専門支援員も出席して必要な助言をしておりました。進行のおくれが大きくなりました昨年7月以降は、ポイント等の打ち合わせについて月次で実施しております。 ○林委員 IT支援員やCIO補佐官のほかに、実は決算書の123ページの説明箇所というところに、再構築に伴う全体最適化推進管理業務委託とあります。執行額は1,869万円。また20年度にも1,701万円の経費が同様に執行されています。この経費は中央電算システム移行のために、その進行管理ができる事業者に委託した経費だと思いますが、その内容を端的にお聞かせください。 ○藤井政策室副参事(情報担当) 委託しました点は3点ありまして、再構築業務に係る全体統制に関する支援と助言、2番目にプロジェクト管理のノウハウ蓄積推進に必要な支援と助言及びプロジェクトノウハウ資料の作成、3番目にプロジェクトの全体最適性向上のための調査研究とアクションプラン素案の作成という3点になっております。 ○林委員 名前が最適化推進管理業務委託、管理業務――進行管理をお願いしているのではないんでしょうか。 ○藤井政策室副参事(情報担当) 今回の事故繰り越しになりました再構築業務だけではなくて、全体最適という観点で、それ以外の周辺のシステムを含めて全体最適化を進めていくことについての管理をお願いしたものです。 ○林委員 でも、やはり中央電算システムが今の大きな中野区のメーンなものと考えます。そうなると、この進行管理というのを業務委託しているということは、しっかりとここの業者が見るべきものだと感じます。2年間で3,570万円余りの経費を使い、進行管理を業務委託したにもかかわらず、3月31日までの期間内に完了するための管理ができなかったということだと感じます。当然のことながら、日報、週報、月報という形で業務報告など受けていたわけだと思いますが、結果として事故繰り越しとなってしまった。このことについて担当としてどのような認識をお持ちですか、お聞かせください。 ○藤井政策室副参事(情報担当) おっしゃるとおり進行管理はしておったわけですけれども、今回の移行がおくれた原因を考えますと、今回のように幅広い既存業務の再構築で、使用するシステムの基盤の質が問題になった。区のシステムとの適合性について、いろいろと大きく改善を行う必要があったということでありまして、通常のシステム開発のプロジェクトマネジメントの手法だけではなかなか、その基盤製品の質までは早期に評価することができなかったというふうに考えております。 ○林委員 では、今回進行管理業務を委託していたけれど、期日中にできなかった。そのことに対して、この事業者に対してペナルティなどはなかったのでしょうか、 ○藤井政策室副参事(情報担当) この業者というのは、全体最適化の推進管理の業者ということですね。この受託業者につきましては、先ほど3点、委託項目を申しましたけれども、その契約の中で必要としました各種の資料の作成ですとか、また、この再構築業務自体の会議の打ち合わせ記録についての作成、あと再構築受託業者が提出してきた各種の資料についての妥当性評価等、必要な役割は果たしておりますので、ペナルティについては課しておりません。 ○林委員 進行管理に対しては、ではCIOやCIO補佐官などは、そのことについてどのような判断をされ、どのような役割を果たされたのでしょうか。 ○藤井政策室副参事(情報担当) CIO補佐官につきましては、住民情報担当職員が再構築業務で担っている区側の分担作業も含めまして、プロジェクト全体の進行状況について会合ごとに助言を行っていただいております。受託業者、区、担当者双方への必要な助言を行うということでの役割を果たしていただいたというふうに認識しております。 ○林委員 全体最適化がおくれるということは、情報システムの効率性・有効性の向上もおくれることになります。さらに業者の選定や契約、また、このように業務がおくれ、無駄な経費や税金などを払うことになります。今も1階、2階の受け付け業務が非常におくれているというような状況にもなっております。これからも完了するまでさまざまな問題があるかもしれませんが、ぜひとも職員一致で頑張っていただきたいと思います。分科会もございますので、ここでの質問は終わりにします。 次に、産業振興費について伺います。 中野駅前開発にあわせ、タウンマネジメントを行うため、区と民間事業者、地権者など合意形成戦略づくりの場として、起創展街会社の設立を計画し、準備会発足のために今年度500万円の予算がつきましたが、未執行となったことについて多くの委員が問題としていました。そこで伺います。タウンマネジメントのために会社を設立するべきだったかどうかの検証はなさらなかったのでしょうか。 ○高橋区民生活部副参事(産業振興担当) (仮称)起創展街会社につきましては、株式会社という形態を想定しながら事業の推進体制、規模、また会社設立に向けた準備などについての技術的支援を受ける目的で予算を計上させていただいたもので、所管としては必要性の検証を行ったものと考えております。しかしながら、マネジメント組織の枠組みでありますとか、目的など、内部で必要な情報収集を重ねる中で、新たな課題も見えてきましたことから、さらに職員による検討を深めることといたしまして、業務委託を見送ったというところでございます。 ○林委員 他の委員の質問に対して、タウンマネジメントの仕組みづくりを行うとの答弁がありました。では、起創展街会社を設立することは今後どのようになさるんですか。 ○高橋区民生活部副参事(産業振興担当) 今後、中野にふさわしい仕組みづくりについて検討していく中で、その手法についても考えていきたいと思ってございます。 ○林委員 すみません、中野にふさわしい仕組みづくりというのはどういうものなんですか。 ○高橋区民生活部副参事(産業振興担当) 他の自治体でさまざま事例がございますが、中野の商業、またそれ以外の産業の実態、また地権者、それぞれの意見、目標をこれから実現していくために一番ふさわしいものを今、鋭意検討を進めているところでございます。 ○林委員 ちょっとよくわからなかったんですが、産業振興についてもう1点伺います。中野区の事業環境を生かした新都市型産業を集積するとともに、区内産業が活性することを目標に掲げ、ICTビジネスプランコンテストを開催いたしました。コンテストの応募が31件あったそうですが、どのようなプランが入賞したのでしょうか。コンテストに参加し、区内で創業に結びついた企業は幾つでしょうか。また大手企業の参加などあったのか伺います。 ○高橋区民生活部副参事(産業振興担当) グランプリをとった作品は、株式会社サイバーノイズから応募のあった、二次元のアニメ画像などを動きのある立体映像へと変換する独自技術を活用したサービスでございます。また、準グランプリ2作品ございまして、一つ目は「しらべナース」という作品で、看護師の医療知識修得をサポートするインターネット上のサービス提供でございます。もう一つの作品は、「ご当地ゲーム トチゲー」という作品でございまして、その地域の歴史や名産、名所等をネット上でゲーム形式で展開しまして、世界中にアピールするサービスとなってございます。 準グランプリを受賞した2名の方が中野区内の創業へと結びついてございます。 また、今回は応募対象を中小企業者、また、これから創業する方と設定したため、大手企業の参加はございません。 ○林委員 平成18年、562、区内にあるIT関係の事業所を、今年度580事業所にすると企業立地推進の目標にあります。そこで伺います。今年度情報通信及びコンテンツ関連事業所を産業振興として何社誘致しましたか。また、今年度の総事業者数は何社でしょうか。 ○高橋区民生活部副参事(産業振興担当) ICT・コンテンツ関連事業所の集積状況につきましては、国が行っております事業所企業統計調査によって把握してございます。この事業所企業統計調査につきましては、平成18年度に実施した後、経済センサス調査に統合されまして、平成21年度に実施したところでございます。ただ、この結果が現時点では公表されていないため、目標の達成状況につきましては、まだ確認ができていないということになります。 ○林委員 コンテンツ関連事業所などは何社誘致したかという答えはいただいていないんですけれども。 ○高橋区民生活部副参事(産業振興担当) その統計調査の中でふえたものを算出するということで考えてございますので、現時点では把握ができてございません。 ○林委員 では、産業振興はいろいろなことをしても、どういうような結果になったかということはわからない、毎年はわからないということなんですか。 ○高橋区民生活部副参事(産業振興担当) 個別に把握はできておりません。この調査の中で総体として把握していくという考えでございます。 ○林委員 次に、基本的なことを3点伺います。1点目、中野区の事業環境を生かした都市型産業とはどのような産業なのでしょうか。2点目、区内にある事業者はどのような業務を展開しているかの調査は行っているのでしょうか。また3点目として、区内にあるICT事業者がなぜ中野で起業しているのかの調査などは行ったのでしょうか。 ○高橋区民生活部副参事(産業振興担当) 都市型の産業につきましては、交通至便な立地条件、また大きな設備投資もあまり要らないということ、その点を考えまして、ICT産業やコンテンツ産業などを対象としてとらえております。それぞれ、ICT・コンテンツ産業の事業所さんが行っている内容等につきましては、区内の商工団体との情報交換、あるいは産業懇談会や経営者向けセミナーなど、区が実施している事業、また融資相談時の窓口対応などを通して生の情報として把握に努めているところでございます。 区内のICT・コンテンツ産業の事業所個々に対する区の独自調査ということは行ってございません。 ○林委員 企業誘致をするとか、中野区に合ったものを呼び込むというのに、担当としては個別の情報を持っていないということは大きな問題ではないかと思います。区内事業者の基礎的な調査をせず、区が創業支援をして、仮に区内で起業しても、中野に居続けるメリットなどがちゃんとわかっていなければ、企業が大きくなったところで他の区に移ってしまいます。そうなると、創業支援やコンテストなど意味のないもの、税金の無駄となってしまいます。また、都市型産業を中野駅周辺を拠点として集積することを目標に上げていますが、ICTという産業が家賃の高い駅前などに集積することとも思えずと今もおっしゃったんですけれども、企業立地推進事業は根本から見直すことも必要だと感じます。 以上3点のことを質問させていただきました。このような少々思いつき的な事業の進め方や、計画的に練り上げたとは思えない事業、動き始めてしまった中野駅前の各種のまちづくり事業の展開には、頻繁に変わる組織体制の中、今の区の職員の人数や取り組み方、財政的な状況から判断すると、田中区長の在任期間中にはすべての事業が計画的に進行するとは思えません。目標体系を見直すということですが、見直しの際には社会状況、区民ニーズをしっかりととらえて、文化と表現のための施設の前に待機児童対策、計画なき企業立地支援よりも障害者や生活困難者の就業支援のための対策、区民サービスを落とさずに小さな区役所を実現するための第2の公共である公益活動推進の見直しのように、長期的展望に立ち、事業に優先順位をつけ、もう少し的を絞り、着実に区民のための取り組みをしていただきたいと強く要望して、私の質問を終わります。 すみません、すこやか福祉センターとその他の問題に対しては、今回質問いたしません。用意してくださった理事者の方、御苦労さまでした。 ○いでい委員長 以上で、林まさみ委員の質疑は終了します。 以上で、総括質疑はすべて終了しました。お疲れさまでした。 あす9月30日(木曜日)からは各分科会が予定されているため、本日の委員会終了後、会場設営を行います。各委員がお持ちになった資料は机の中を含め、すべてお持ち帰りください。 次回の委員会は10月6日(水曜日)午後1時から当委員会室において開会することを口頭をもって通告します。 以上で本日の決算特別委員会を散会します。 午後5時24分散会 |